ハイスクールD×D ~特別番外編~   作:さすらいの旅人

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第十三話

「しゃっ! 先ず一発!」

 

 超スピードで接近した俺――兵藤一誠はドラゴンの顔面に一発当てて吹っ飛ばした事に思わずガッツポーズする。

 

『気を抜くな、相棒。あの程度の攻撃で奴はやられないぞ』

 

「分かってるって」

 

 あんなパンチ一発だけで倒せるなんて微塵も思っちゃいねぇよ。

 

 

 ガァァァアアアアアッッッッ!!

 

 

 吹っ飛ばされて倒れていたドラゴンだったが、すぐに起き上がって威嚇してるのか、俺に向かって途轍もない殺気を放ちながら咆哮する。

 

「暴走してても、攻撃されたのは分かってるみてぇだな」

 

 向こうの殺気と咆哮に俺は気にする事無く涼しい顔で言う。

 

 近づかれても全然気付いていなかったが、どうやら俺の攻撃を受けて完全な敵と認識したようだ。

 

 すると、両翼の翼を広げて低空飛行で俺に接近してくる。禍々しい姿をしたドラゴンが接近してくるから、あれはもう死の恐怖そのものだ。

 

 だが俺は怯まずにドラゴンを迎撃する為に構えると、向こうは飛びながら片方の豪腕を振り下ろそうとする。

 

「ぬんっ!」

 

 

 ピシィッ!

 

 

 振り下ろしてくる豪腕を片手で受け止めた瞬間、俺が両足で立ってる地面に罅が入る。攻撃を受け止められた事にドラゴンはもう片方の豪腕も振り下ろそうとした。

 

「なんのっ!」

 

 

 ズンッ!

 

 

 俺が空いてる片手で受け止めると、俺が立ってる地面は豪腕の一撃に耐れなかったのか、小さなクレーターが出来上がった。俺は気にする事無く両の豪腕を受け止め続ける。

 

「どうした! テメエの力はこんなもんか!?」

 

『ッ!』

 

 挑発されたドラゴンは豪腕に力を込めるが、俺は一歩も退かずに踏み止まっている。

 

 ドライグが不完全な力だと言ってたけど、それでもすげぇパワーだ。純粋なパワーだけで言えば、サイラオーグさんと良い勝負が出来るかもしれねぇな。

 

『ガァッ!』

 

「げっ!」

 

 すると、ドラゴンは力比べを諦めたのか、今度は大きな口を開いて俺の首筋に噛み付こうとする。それを見た俺は顔を顰め、咄嗟に超スピードで躱す。

 

 噛み付こうとしていたドラゴンが俺の姿が見失って辺りを見ていたが――

 

「俺なんか食ったら腹壊す、ぜ!」

 

 頭上にいた俺が両手を組んだまま翳し、そのままドラゴンの頭部目掛けて勢いよく振り下ろした。

 

 頭部にクリーンヒットしたドラゴンは衝撃によって地面に激突しながら倒れる。

 

 俺はその隙に背後に回りこみ、すぐにドラゴンの尾を両手で掴み――

 

「うおりゃぁぁああああ~~~!!!」

 

 

 ブンブンブンブンブンブンッ!!

 

 

『ッ!?』

 

 ジャイアントスイングの要領でドラゴンを大きく振り回す。その行動にドラゴンは戸惑いの声を出していたが、俺は気にせずに上空へと放り投げる。

 

『~~~~~~~!!!!』

 

 空へ放り投げられたドラゴンは何が起きてるのか理解出来ないように叫んでいたが、すぐに翼を広げて空中で止まった。

 

 すぐに俺を捉える為に下を見るが――

 

「どこ見てんだ!?」

 

『ッ!』

 

 既に俺は超スピードでドラゴンに接近して腹部にドロップキックをかました。

 

 当てられたドラゴンは身体がくの字になって、また吹っ飛んでいくも今度はすぐに止まった。

 

 

 ゴァァァアアアアアアアアアアッッッ!!

 

 

 何度も俺に攻撃されて怒りが頂点に達したのか、ドラゴンが今以上の雄叫びをあげてきた。

 

「お~お~、相当頭に来てるみたいだな」

 

 にしてもアイツ、本気でやった俺の攻撃を受けたのにまだピンピンしてるし。思っていた以上に頑丈な奴だな。思わず合宿の時に、山でガチバトルをやったタンニーンのおっさんを思い出しそうだ。

 

『タンニーンの奴が聞いたら怒るだろうな。あんな暴走した奴と一緒にするなと』

 

 ああ、確かに言いそうだ。実力を考えると、タンニーンのおっさんの方がまだまだ強い。

 

 すると、ドラゴンは全身から魔力を迸らせて突進する構えを見せる。

 

 あのドラゴンがもし俺だったら、『さっきまで虚仮にされた分を倍にして返してやる!』と思うだろうな。

 

「いいぜそっちの俺、そうこなくっちゃな! はぁっ!」

 

 ドラゴンに呼応するように俺も全身から真紅の闘気(オーラ)を放出しながら構える。

 

 俺とドラゴンのオーラに周囲から嵐のような突風が噴き出る。だが俺達はそんな事を気にせず、互いに目の前の相手に集中する。

 

 そして――

 

「はぁぁあああああああッッッ!!!」

 

「~~~~~~~~!!!!!」

 

 

 赤龍帝同士によるガチンコバトルが本格的に開始した。

 

 

 

 

 

 

「ふむ、今のところは互角のようだな」

 

『………………………』

 

 スーパー赤龍帝イッセーと覇龍化イッセーの本格的なバトルを見るも、今のところは互いに負けじと互角の勝負を繰り広げている。

 

 俺は大して驚く事なく冷静に見てるが、リアス達は余りの展開に言葉が出ずに只管呆然とするばかりだった。

 

 まぁ当然と言えば当然だろう。先程まで自分達が手に負えなかった筈の覇龍化イッセーを、俺の弟の方であるイッセーが翻弄するように何度も攻撃を当てていたのだ。

 

 そして今は空中でオーラと闘気(オーラ)による激しいぶつかり合いをしている。更にはあの二人から結構離れているにも拘らず、ぶつかり合いによる衝撃がここまで届いていた。両者共に凄まじい応酬を繰り返している。

 

「それにしてもまぁ、まさか赤龍帝同士の戦いを見れるだなんて夢にも思わなかったな。ヴァーリはどう思う?」

 

「……そんなの訊かなくても分かるだろう」

 

『っ!?』

 

 俺の台詞に反応したヴァーリの発言に、リアス達は漸く気付いたのか即座に後ろを振り向く。俺も倣ってゆっくり振り向くと、そこにはヴァーリの他に、美猴とアーサーもいた。

 

「孫悟空の末裔である美猴以外は久しぶりだな」

 

「ありゃ? 俺っちの事を知ってるとは驚いたぜぃ」

 

「お久しぶりです、聖書の神。またお目にかかれるとは光栄です」

 

「………………」

 

 少し驚く美猴に、胸に手を当てながら挨拶をするアーサー。ヴァーリはこの前の戦いがあってか、無言で睨むように見ている。

 

「白龍皇、どうしてあなたが此処に!?」

 

 リアスが言った直後、眷族の朱乃達がリアスを守るように立ち塞がる。ギャスパーは小猫の後ろに隠れているが。その行動にヴァーリは苦笑するも、淡々と述べようとする。

 

「そう身構えなくても、こちらに戦う気などない。俺は聖書の神に訊きたい事があるから、此処へ来たまでだ」

 

 リアス達にそう言った後、次に俺の方を見て問おうとするヴァーリ。

 

「説明してもらおうか、聖書の神。あそこにいる兵藤一誠は一体何者だ? 中途半端とは言え、覇龍化した兵藤一誠と互角に戦うのに驚くばかりなのだが」

 

「随分な物言いだな。ひょっとして聖書の神(わたし)に負けて苛々しているのか?」

 

「…………………」

 

「冗談だよ。だからそんな怖い顔をしないでくれ。ちゃんと教えるから」

 

 ヴァーリが本気で睨んできたので、茶化すのを止めた俺はすぐに謝った。

 

 俺とヴァーリの会話を聞いたリアスは、まるで聞き捨てならないかのように反応していた。

 

「ちょ、ちょっと待ちなさいリューセー。白龍皇が貴方に負けたってどう言うことなの?」

 

 あ、しまった。リアス達に俺がヴァーリと戦ってる事を秘密にしてたんだった。これはちょっと不味った。

 

 ……まぁ良いや。どの道、バレたところでリアス達に迷惑が掛かる訳でもないから、な。

 

 取り敢えずリアス達には後で説明するからと言ってすぐ、ヴァーリに教えようとした。

 

「先ずあそこにいるイッセーについてだが……その前にヴァーリ、君はあの後にオーフィスから聖書の神(わたし)の事について聞いたかい?」

 

「ああ。あなたが平行世界からやってきた聖書の神だと粗方聞いた。今でも俄かに信じがたい事だが」

 

「そこまで理解してるなら話は簡単だ。あそこで戦ってるイッセーも、聖書の神(わたし)と同様に平行世界からやってきた兵藤一誠だ。向こうでは聖書の神(わたし)の弟として、今も聖書の神(わたし)が課した厳しい修行の日々を送っている。因みに実力に関しては、今の君より数段強いとだけ言っておこう」

 

 簡単な説明と同時に(イッセー)の実力を教えると、ヴァーリは驚くように目を見開いていた。目の前で戦ってるイッセーを見て薄々分かってはいたんだろうが、聖書の神(わたし)が告げた事に確信したってとこか。

 

 その事実にヴァーリがてっきり悔しそうな顔をするのかと思いきや、急に笑い出した。

 

「……だろうな。禁手(バランス・ブレイカー)のみ使い、あそこまで戦える時点で俺と彼の実力差が開いているのは一目瞭然だ。俺でさえ、覇龍化した兵藤一誠を相手に『覇龍(ジャガーノートドライブ)』を使わなければ無理だからな」

 

 だが、と言って今度は目がギラつき始める。

 

「そんな彼とは是非とも一度戦ってみたい。世界は違えど、彼も俺の宿敵(ライバル)だからな」

 

「生憎だけど、それは無理だ。仮にそんな展開になったとしても、聖書の神(わたし)が強制中断させてもらう」

 

 それにもし万が一に戦ったとして、後々に聖書の神(わたし)がいる世界のヴァーリに知られでもしたら、絶対面倒くさい事になるのは確実だ。

 

 あっちのヴァーリはイッセーを最強の宿敵(ライバル)と認識しただけじゃなく、凄まじいほどイッセーと戦う事に執着している。以前ヴァーリは禍の団(カオス・ブリゲード)所属の英雄派――曹操に『兵藤一誠は俺の獲物(もの)だ。誰にも渡さん』とか言ってたし。それを聞いたイッセーは物凄い悪寒が走ったようだが。因みに祐斗やサイラオーグもヴァーリと似たような事を言ってたけどな。

 

 だからこっちのヴァーリと(イッセー)を戦わせる訳にはいかない。何としても聖書の神(わたし)が阻止しないと、な。もしアイツの耳に入ったら、『向こうの俺にこっちの兵藤一誠と戦わせたのは一体どう言う事だ?』と言って俺に問い詰めると思うから。

 

「一度戦うくらいは良いだろう?」

 

「どうせ君の事だ。(イッセー)と戦った後、『次もまた戦え!』と押しかけてくるのが目に見えてる。だから今回は観戦で我慢してくれ」

 

「…………………」

 

 ヴァーリの睨みからして未だに納得してないな。仕方ない、こうなったら……。

 

「納得出来ないなら、今度また聖書の神(わたし)が相手するって事で妥協してくれ。それならいいだろう? 言っておくが、聖書の神(わたし)は弟より遥かに強いぞ」

 

「……仕方ない。それで手を打とう」

 

 聖書の神(わたし)と戦う事に反対はない、か。全く、こっちのヴァーリも向こうと同じくバトルマニアだな。

 

 

 ドゥンッ!!

 

 

 すると、何度もぶつかり合ってたイッセー達の戦いに状況が変わり始めた。

 

 

 

 

 

 

 ゴァァァァァアアアアアアアアッッッ!!

 

 

「ったく、アイツどんだけ頑丈なんだよ! 覇龍化ってこんなにしぶといのか!?」

 

 さっきから俺の攻撃を受け続けてるってのに、未だに堪えた様子を見せてねぇぞ! 俺も俺で攻撃を受けてるが、それでもアイツほどじゃない。

 

『いや、相棒の攻撃は確実に効いている。奴が今もああして動けているのは、深い悲しみと絶望、そして怒りが収まってないって事だ』

 

 深い悲しみと絶望と怒り、か。

 

 そう言えば、この辺りはどっかで見た事があると思ってたけど、よく見ればディオドラのクソ野郎とレーティングゲームやろうとした場所だったな。

 

 あの時は問題無く俺がディオドラを徹底的にぶちのめしたが、その後から旧魔王派のシャルバ・ベルゼブブがアーシアを次元の狭間へ送り込んだ。その直後に俺はアーシアを失った事で、深い悲しみと激しい怒りによって禁手(バランス・ブレイカー)に至って……って、まさか!

 

「もしかしてアイツが覇龍化したのは……!」

 

『恐らく相棒が思ってるとおりだ。向こうの相棒がああなった要因は、アーシア・アルジェントを失った深い悲しみと怒りがトリガーとなって発動したんだろうな』

 

 何だよ、それ。じゃあアイツも俺と同じ経験をしたって事かよ。

 

 でもアーシアは、さっき兄貴やリアス達がいる岩場で眠ってて今も無事の筈なんだが。

 

『アーシア・アルジェントが無事である事を、あっちの相棒はまだ知らない筈だ』

 

 そうか。だったら!

 

「おい俺! もういい加減に止めろ! アーシアは無事で、今はあそこにいるぞ!」

 

 もしかしたら覇龍を止められるかもしれないと思った俺は、すぐにアーシアがいる場所へ指すも――

 

 

 オァァァァァアアアアアアアアアアアッッッ!

 

 

 アーシアの名前を聞いた直後、ドラゴンはいきなり慟哭のような雄叫びをあげた。

 

『無駄だ相棒。さっきも言ったが、今の奴に言葉は届かない。アーシア・アルジェントの無事を伝えたところで、アレは命が無くなるまで暴走し続ける』

 

「くそっ! やっぱ戦って大人しくさせるしかないのかよ……!」

 

『それしか方法はない。だがそれでも……』

 

「? どうかしたのか?」

 

 何か意味深的な事を呟いたドライグに俺は思わず尋ねる。

 

『先程から相棒が奴と戦って妙な違和感を感じてな。あの悲しみや怒りの中から、何か妙なモノが混じっている』

 

 何だよ? その妙なモノって。

 

『それは俺にも分からん。だが一つ確信して言える事は、ソレによって向こうの相棒の心は今も蝕み続けているのは確かだ』

 

 アイツは俺と違って心を蝕むような経験をしたってか? ……それを聞いて改めてアイツを見てると、何か段々切ない気持ちになってくるな。

 

『相棒……』

 

「分かってる。今更同情して手を抜こうだなんて事はしねぇよ。そんな事したらアイツが死んじまうからな」

 

 だからせめて、俺の最大の切り札を使ってアイツを止める!

 

 ドライグ、これ以上時間を無駄に掛ける訳には行かねぇ! ここはもうアレの上乗せで一気に決めるぞ!

 

『良いのか? 今の相棒なら切り札を使わずとも倒せるが……』

 

 そんなの関係ねぇ! アイツの蝕んだ心には、俺の最高の力で吹っ飛ばす! それにもう、兵藤一誠(じぶん)が泣いてる姿なんかもう見たくねぇんだよ! ドライグなら今の俺の気持ちが分かるだろ!?

 

『……そうだな。確かに俺もこれ以上、あんな見っとも無い姿を晒してる相棒は見たくないな』

 

 ったく、素直じゃねぇな。まぁいい。取り敢えず補助は任せるぜ!

 

「いくぜぇ! 十倍龍帝拳!!」

 

 

 ドゥンッ!!

 

 

「はぁぁあああああ~~~~!!」

 

『ッ!?』

 

 俺の最大の奥の手――超赤龍帝と同時に上乗せした龍帝拳を見たドラゴンは雄叫びを止める。

 

 体内に高まる俺の闘気(オーラ)が爆発的に上がって思わず暴走しかけるが、それはすぐに抑えて制御できた。成功して何よりだ。

 

 因みにこれは以前、サイラオーグさんとレーティングゲームで戦った時に使った奥の手。あの時はまだ未完成で下手したら死ぬところだったが、何とか使えて勝つ事が出来た。それでも十数秒が限界だったが。

 

「ド…ラ…ゴ…ン……!」

 

 最大の切り札を使ったのと同時に、俺の最高の技――『ドラゴン波』の構えを取る。

 

Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)Boost(ブースト)!!!!!!!!』

 

 俺のドラゴン波を見て危険と感じたのか、ドラゴンは鎧の胸元と腹部を開いた。その中から大きな宝玉が見えた。その宝玉からは赤いオーラがチャージされながら収束されていき、もう発射寸前だ。

 

 そして――

 

「波ぁぁぁぁぁあああああああ~~~~~~!!!!!!」

 

Longinus(ロンギヌス) Smasher(スマッシャー)!!!!!』

 

 俺の声と赤龍帝の神器(セイクリッド・ギア)が発する音声。その二つの声が発した直後、互いに膨大な量のオーラが相手を飲み込む勢いで発射した。

 

 激突した二つのオーラが、周囲を巻き込むような大嵐が発生するも――

 

「舐めんじゃねぇぇええええええ!!!!!!」

 

『ッ!』

 

 闘気(オーラ)の量が俺の方が上で、ドラゴンが放ったオーラの塊はすぐに押し負けた。俺が放ったドラゴン波は相手のオーラと一緒にドラゴンごと飲み込む!

 

『~~~~~~~~~!!!!!!』

 

 決着はあっと言う間につき、俺のドラゴン波をまともに喰らったドラゴンはボロボロとなってそのまま落下していく。

 

「ふぅっ……取り敢えず終わったか」

 

 ドラゴンが落下してくのを見た俺は龍帝拳と禁手(バランス・ブレイカー)を解除した後に呟く。

 

『相棒の勝ちだな。当然といえば当然だが』

 

「いいや。勝ちなんて思っちゃいねぇよ。俺は兄貴に言われて、アイツを大人しくさせただけだ」

 

『……そうだったな』

 

「だけど機会があったら、アイツと真剣勝負してみてぇな。今度はちゃんと意識がある状態で」

 

『相棒もヴァーリ・ルシファーと同様、根っからのバトルマニアだな』

 

「アイツと一緒にすんなよ。ってか……いつの間にかヴァーリやアーサーや美猴がリアス達の近くにいて、何か俺に熱い視線を送ってるんですけど!?」

 

 兄貴が落下して地面に激突したドラゴンの所へ向かってる中、ヴァーリの鬱陶しい視線を逃れる為に俺も一先ず降りる事にした。

 

 もしヴァーリが戦えなんて言われても、俺は絶対にアイツと戦わねぇからな!

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