プロ選手とウマ娘~父を訪ねて三千里   作:藤原豆腐店

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ウマ娘世界のアスリートとウマ娘を関わらせてみました。


父を訪ねて三千里

所で皆さんはプロアスリートの多くがどうなるのか御存知だろうか?

プロ野球、プロバスケ、プロサッカー、様々なプロが活躍する種目が沢山ある。そのプロの世界で多くのスター選手は活躍して多くの人々を魅力する。人々を魅力し、沢山の報酬や年俸……そして契約金で一般人の生涯賃金を遥かに上回る大金を瞬く間に稼いでしまう。だが、そんな大金を一瞬で稼ぐのはプロの世界広しと言えど極一部の上澄みのトップアスリートだけだ。

とは言え、上澄みではないと言ってもプロのアスリート達は我々、民間人では考えられないほどのお金を稼いでいる事は間違いない。しかし、そんなプロのアスリートを待ち受ける運命が1つ存在している。それはセカンドキャリアをどうするのかだ……どんなに凄いプロ選手でもいつまでも現役という訳ではなく、その道でお金を稼ぐのは難しくなる。今話題のeスポーツで、北欧の老人チームが大会で優勝し……eスポーツでは年齢は関係ない事は証明されたが、eスポーツは例外としてメジャースポーツは肉体の衰えとは切っても切り離せない。引退した選手は監督したり、コーチをしたり、解説者をしたりとセカンドキャリアを送ることに成るのだが……そのセカンドキャリアを満足に行なえず、引退した4割……海外では8割のアスリートが経済的困難、或いは自己破産に陥ると言われている。

 

「プロスポーツ選手の引退後の経済的困難、自己破産は少し社会問題と成ってるな」

 

この事に関してはセカンドキャリアに移った後でも、現役時代と同じような金銭感覚で生活した為に、貯金が少なくなった……或いは使い果たしてしまったという事もある。

社会人経験があるプロ選手はまだ良いかも知れないが、残念な事に高校等の学生生活からプロに入ったプロ選手は、働き方がそのスポーツ以外では分からない人が多く……上手く一般企業で馴染めない事が多くある。

 

「セカンドキャリアのサポートが必要ですね」

「それはウマ娘でも変わらないと言えるだろう。トゥインクルシリーズを走り終えたウマ娘達の進路……セカンドキャリアは大切だ。彼女達は学生時代にトゥインクルシリーズを終えるから、新しい道に着きやすいが……」

 

セカンドキャリアの重大性はウマ娘でも変わらない。

ウマ娘は学生時代をトゥインクルシリーズに情熱をかけて走っているが、その大半がドリームシリーズに進まずに引退して、就職したり進学したりと様々だ。だが、セカンドキャリアとして進学や就職したのは良いが……新しい生き甲斐をなかなか見つけられないウマ娘も多くは居るのだ。

レースは走れば気がつけば終わる。だが、社会はそう言う訳ではない。人間関係、友人関係、金銭関係、営業先との取り引き、現役時代では考えられないレールが沢山あるのだ。現役時代に活躍すればメディア出演等が増えるために、そのまま芸能界やCM出演等でタレント起用される事もあるが……それはほんの一部のウマ娘だけだ。

 

「ならばこうしよう。希望するプロ選手をオフシーズンなどを用いて、トレセン学園でウマ娘と交流を持たせよう。

ウマ娘もプロ選手からアドバイスや良い刺激を受けるだろうし、プロ選手はセカンドキャリアについて見直すことが出来る。

トレーナーとしての道が開けたり、学校の事務員や用務員、トレセン学園には学内農園も有るから農業としての道も開けるだろう」

 

そこでお偉いさんは考えた。ならばウマ娘とプロアスリートを交流させようと。

トレセン学園にはウマ娘というアスリート要請施設でもあるが、中にはカフェテリアや食堂もあるし……普通の学校と同じ設備もある。それに学内農園等もあり、そこでプロアスリートは引退後のセカンドキャリアを見つめ直す事が出来るし、考えることも出来る。学校の教員はもちろんのこと、ウマ娘のトレーナー、カフェテリアや食堂で飲食店の経験も積める、学内農園で農業の経験も積むことも出来るのだ。

ウマ娘のメリットは、アスリートから別視点のアドバイスを貰えたり、様々なプロ選手と交流を深めることで進路も広がることはもちろんのこと沢山だ。

 

「なら決まりだな。案がまとまり次第、トレセン学園の理事長には私から伝えておこう。

頑張って人々に夢と希望を与えてきたアスリートやウマ娘達の今後を支えるのも、我々……スポーツ庁の役目だからな」

 

スポーツ庁長官であり、トレセン学園最初の卒業生 初代三冠ウマ娘であるセントライトはそう言ったのだった。

セントライトも今ではスポーツ庁の長官に上り詰め、日頃から働いているが彼女もセカンドキャリアには苦労した。そんな苦労した彼女だからこそ、アスリートとウマ娘のセカンドキャリアに希望を与えたいのだ。

 

こうして、国をあげてのプロジェクトが始まったのだった。

 

 

 

 

 

プロジェクトが始まり、希望したアスリート達は自身のオフシーズンではトレセン学園で様々な経験を積んでいた。

ある野球選手はチームを率いるトレーナーのお手伝いをしたり、あるサッカー選手は教師の手伝いをしたり、あるバスケット選手は教員免許を持っていた為か実際に教壇にたってはウマ娘の少女達に勉学を教えていた。

 

「しかし……トレセン学園も賑やかになったな」

 

チームスピカのトレーナーである沖野は賑やかに成ってきたトレセン学園を見て、笑みを浮かべてペロペロキャンディーをなめる。

チームスピカはまだ所属メンバーが全員デビューしていない所であり、ぶっちゃけ弱小チーム。所属メンバーも昨年度はゴールドシップただ1人だけ、という解散寸前までメンバーが居なかった小規模なチームだ。当然ながら、交流プロジェクトでトレセン学園にやって来たアスリートの皆様は、有力チームの所でセカンドキャリアについて考えてるので、残念ながらプロアスリートは誰も来てくれていない。

 

「だけどよ……さすがにチームスピカには来ないか。だよな、俺が向こう側なら有力チームの所で勉強するしな」

 

ハァ……と沖野はため息を吐き出した。

有力チームを見てみれば、全日本代表で活躍したプロ野球のエースや、近年に成ってから実業団からプロリーグへと昇格したプロバスケの選手、更には美女なカーリングの日本代表の選手と言った有名人がウマ娘と共に交流をしていたのだ。

 

現在、チームスピカは所属メンバーが3人だけの弱小チーム。

最古参のゴールドシップは黙れば美人、口を開けばハジケリストな学年不詳。後は中等部1年生であり、入学したばかりのウオッカとダイワスカーレットしか居ないのだ。

 

「しかし、他のチームは良いよな?有名人が来てるんだろ?」

「他所は他所、うちはうちよ」

 

ストレッチをしながらそう話すウオッカとダイワスカーレット。男勝りな少女がウオッカであり、本当に中等部ですか?と言いたげな巨乳美少女がダイワスカーレットである。

 

スピカは実績がない。レースでの実績があれば違ったかも知れないが、チーム評価はへっぽこのへっぽこ。交流プロジェクトでトレセン学園にやって来たプロ選手の皆さんは本気で、セカンドキャリアをどうしようか悩んで来ている人達ばかりだ。その為に、実績のあるチームを選ぶので実績のないスピカにはやってこないだろう。

しかし、そんな時だった。

 

「スピカの子供達。ちょっと良いかしら?」

 

と、そんな声が聞こえて好き勝手に動いているハジケリスト ゴールドシップは別として、沖野とウオッカにダイワスカーレットは声の方を向いた。

そこには最強と名高いエリートチーム リギルのメンバーであり、車の免許も持っているウマ娘 マルゼンスキーが1人の若い男性を連れてやってきていた。

 

「「なんか、マルゼン先輩がイケメン連れてきた!?」」

 

その若い男性は整った顔立ちをしており、世間的にはイケメンに認定されるだろう。背も高く、沖野と比べるとルックスは全勝ちしている。

 

「やべー……トレーナーと比べるとマジもののイケメンが来た。目の保養になるな」

「ウオッカ!!浮かれすぎよ!!でも本当よね……トレーナーと比べると超イケメンじゃない!!」

「ウオッカ、スカーレット。俺をさりげなくディスるな……で、マルゼンスキー。彼は?」

 

さりげなくディスられる沖野。まあ、目の前にイケメンが現れたら仕方がないかも知れない。だが、今の時期にやって来ると言うことは交流プロジェクトでやって来た何かのプロアスリートだろう。新人トレーナーは季節的に違うと思うし、メディアの取材は首から許可証をぶら下げているから此方も違うだろう。

 

「交流プロジェクトで来日した子よ。私の両親と知り合いで、()()()()()()未デビューだけど海外の名門レーシングアカデミーの卒業生なの」

「ヒナタです。一応、レーサーであり、ラリーストでもあります。宜しくお願いします」

 

青年はヒナタと名乗った。可愛らしい名前で、虫も殺せなさそうな好青年にスピカの沖野は好印象を抱いた。

 

「プロとしてはまだなのか?」

「はい。ライセンスは持ってますが、卒業後に色々有りまして……」

「それと日本語が堪能だな……海外に居たんだよな?」

「はい。ママから教わりました。母は日本に留学していたウマ娘で、僕はイギリスと日本のハーフです」

 

ウマ娘は人間から産まれることもあるし、ウマ娘から産まれることもある。反対にウマ娘から人間が産まれることもあるのだ。

 

「リギルは管理主義だし……この子は何処か抜けてるから、スピカの方が良いと思ったのよ」

 

とマルゼンスキーはそう告げて、スピカにヒナタを託して何処かに行った。マルゼンスキーはトゥインクルシリーズは引退してるとは言え、今ではチームリギルでドリームシリーズで活躍したり、タレントとしても活躍している。言わば、セカンドキャリアが充実できたウマ娘の成功例と言えるだろうし、忙しいのだろう。

 

「でもよ……レーサーならがっぽり稼げるんじゃないか?」

「いえ、結果を残せなかったらそうでもないです。大手企業所属のラリーストは別ですけど、優勝しても契約解除されたレーサーも居ますから。あと、レース中の事故で死ぬ時はあっさり死にますから」

「「「闇深いな!!」」」

 

あと、ラリーや車のレースはド派手なクラッシュ事故も起きており、レース中の事故は多発している。マン島のレースなんて毎年誰かが散っている。

 

「つまり、お兄さんは安全なセカンドキャリアを探しに来たのね?」

「いえ、物心着いた時には行方不明に成った父親を探しに。今は姉の所で世話になってます」

「「想定外の理由だな、おい!!」」

 

彼はセカンドキャリアではなく、父親を探してやって来たようだった。つまり、父を訪ねて三千里である。




そういや、ウマ娘世界でのガソリン車の規制ってどうなるんですかね?フルダイブVRがある時代だけど……

スピカに入って貰いたいプロ選手 ヒナタと野球は確定

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