旅の途中に立ち寄ったキタカミの里。そこで久しぶりに君と出会った

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サザレさん美人!! サザレさん好き!!→サザレさんヒロインポケモン小説が全くない→なら自分で書くか

以下注意事項
・ポケモン小説だけどポケモンの出番少な目・実験的に名前がでてくるのは最後だけ・作者にレジェンズ知識なし・サザレさんの口調違うかも・『厨二病フリーザー』

上記が大丈夫な方はスクロールどうぞ


再会

 旅が好きだった。

 シンオウ地方に古くからある小さな村に産まれた俺は、いつも外の世界に憧れを持っていた。いつかは外にでて、たくさん旅をして、そしてたくさんのポケモンと出会う。そう幼馴染にはいつも語っていた。

 そして自分が10歳になったとき、村長にポケモントレーナーとして旅にでていいと言われた俺はさっそく旅にでた。

 旅の相棒は自分の村だけに古くから伝わる姿のガーディ。

 たくさんのポケモンと出会い、たくさんのトレーナーと戦い、そしてライバルと呼べるようなトレーナーとも出会えた。

 シロナというトレーナーとして天才と呼ばれた少女と顔を合わせるたびにバトルをして、シンオウ地方のバッチを8つ集めた。

 そしてポケモンリーグ決勝。勝ったほうがチャンピオンへの挑戦権を得る戦いの相手はシロナであった。

 一進一退の攻防。お互いに最後の1匹になるまでになった激闘を制したのはシロナであった。

 相棒のガーディと一緒にくたくたになってロッカールームに戻ったらカメラのフラッシュが光った。

 驚いた俺をみて笑っているのは幼馴染の少女。そのかたわらには自分のガーディの兄であり、幼馴染の相棒であるガーディが「わふ」と笑っていた。

 話を聞くと幼馴染も旅に出ることが認められ、プロカメラマンになるべく旅を始めるそうである。その最初の記念すべく一枚目として負けガーディである自分の写真を撮りに来たらしい。

 お互いに煽り合いをしていたら俺に挨拶にきたシロナに慌てて止められたのは完全に余談である。

 その後のエキシビジョンマッチで四天王に勝った俺は、シンオウのポケモンリーグに所属しないかと言われたが断った。

 この時の自分はシンオウ以外の土地にも行ってみたかったからだ。

 シロナがチャンピオンを降して新チャンピオンになるのを見届けると、俺は次なる旅にでた。

 目的地はポケモンバトルの本場であるカントー・ジョウト地方。傍らにはカメラを持った幼馴染とガーディの兄弟。

 旅は楽しかった。いくつもの出会いがり、いくつもの別れがあった。カントーとジョウトのバッチを全て集めた時、幼馴染が写真のコンテストで金賞をとった。

 その連絡があった日は、俺がトレーナーを張り倒して手に入れていたお金を使って豪華な飯を食った。

 そして本格的に写真の勉強を始める幼馴染とはジョウトで別れて自分はホウエンへと渡り、そこでもバッチを8つ集めた。

 そこからカロス、イッシュ、アローラ、ガラルなどの海外にも渡り、バッチを集め続けた。

 そして俺は数年ぶりに国内に帰ってきた。帰ってきたのはキタカミの里という長閑な田園風景が広がる村。

 その光景をみながら久しぶりに故郷に帰るかなぁ、と思っていると見覚えのありすぎる姿をみつけた。

 根本から毛先にかけて藍→浅葱→水色と髪色が別れたショートヘア。首には自分とお揃いで買ったチョーカーをつけ、上下セパレートのタンクトップにダメージジーンズ。幼ない頃から「絶対に美人になるだろ」と言われたその美貌は見事に美女へと育ったその姿。

「いいよぉ!! リーフィア!! もうちょっとこっちに目線頂戴!!」

 自分のポケモンであるリーフィアをばっしばしと写真に撮っていて、キタカミの里の人が不審者をみるような眼で見られているあの残念美女は自分の幼馴染であった。

 

 

「それにしても久しぶりだね。ガラルに行っていたんじゃなかったっけ?」

 完全な不審者になっていた幼馴染に声をかけた俺は、キタカミの里にある道具屋でサイコソーダを二本買って二人で飲みながら駄弁り始める。

「つい先日帰国したばっかだよ。んでキタカミの里に来てみたら幼馴染が不審者行動していたから止めたんだ」

「う。いや、私も悪癖というのは自覚しているんだ。だが、君の言葉を借りるなら『憧れは止められねぇんだ!!』ってところさ」

「憧れだったら仕方ないな」

「そうだろう?」

 幼馴染のガーディが呆れたような溜息をついた気がするのは気のせいだろうか。

「ああ、そういえば君のガーディは元気かい?」

「もういないよ」

 俺の言葉にどこかショックを受けたような姿をみせる幼馴染。

「いや、すまない。確かに各地方でチャンピオンクラスになっている君にはもうガーディではついていけないか。だが、あの子は私の子と兄弟だから君との絆のような子だと思っていたのだが……」

 何か勝手にショックを受けている幼馴染を無視して、俺は腰につけたモンスターボールを一個放る。

「今はウィンディになってる」

「んんんんん!!!! 言い方!! 君はもう少し言い方を気にしたほうがいい!! あ、待ってくれ!! 流石にウィンディのサイズでじゃれつかれたら私もぐえぇ」

 俺のウィンディは大喜びで幼馴染を押し倒してその顔をべろべろと舐めまくっていた。

 しばらくして兄弟で遊び始めたお互いに相棒を放置して俺と幼馴染は会話をする。

「君は何故キタカミの里に? 特段珍しいポケモンもいないと思ったけど」

「いや、キタカミの里でしか進化できないポケモンでカミッチュがいてさ、それを捕まえに来た」

 そう言って今度は別のモンスターボールを投げると、りんご飴のようなポケモンがでてきた。

 幼馴染はさっそく写真を撮りながら俺と会話を続ける。

「お~、なんか美味しそうなポケモンだね」

「だろ? だからニックネームはりんごあめにした」

「相変わらず君ネーミングセンスないね」

 自覚している。

「となると君はキタカミの里での用事は終わったのかい?」

「まぁ、終わったな」

 ぶっちゃけ本当にカミッチュを手に入れるためだけにキタカミの里に来たのだ。

「じゃあ私の手伝いをしてくれないかい?」

「内容による」

「なに、ちょっと君は特別なポケモンとバトルしてもらってその姿を写真に撮りたいだけさ」

「特別なポケモン?」

 俺の言葉に幼馴染は真剣な表情を浮かべて口を開く。

「私達の村に伝わる、絶滅したはずのポケモン。『赫月』と呼ばれるガチグマさ」

 

 

 

 手持ちが旅仕様だったのでポケモンセンター出張所で手持ちをバトル用に切り替えた俺と幼馴染は赫月が住むと言われているとこしえの森にやってきた。

 そこで幼馴染がテントを用意して霧の出る日までキャンプすると言った時には耳を疑った。年頃の男女が狭いテントで二人っきり。お前正気か、と。

 俺の言葉に幼馴染は美しく笑って言った。「君のことを信じているからね」と。

 そう言われては男として耐えるしかない。たとえ昔と違って女性らしい身体つきになり、ときおり艶めかしい声を出すのも俺の鋼鉄の意思で耐えた。

 そして霧がでた夜の日。

「うむ!! なかなかいい夜だ!!」

 肌がつやつやしている満面の笑顔を浮かべている幼馴染に俺はジト目を向ける。

「俺のこと信じているって言ったじゃん……」

「うむ!! 私が思っていた以上に君の理性が鋼属性だったので、もうめんどくさいから私から襲った!! でも私も初めてで君も初めて。お互いに初めてだったから良しとしようじゃないか!!」

「それ襲った奴の台詞じゃないからな」

 さんざんに搾り取られて眼がかすむ。

「まぁ、それより赫月を探すとしようじゃないか」

 そう言って幼馴染はリュックから赫月の毛を取り出す。俺は腰につけていたモンスターボールを一個投げた。

 中からでてきたのはグラエナ。俺の手持ちの中ではあまりバトル向きではないが、こういう探し物の時には一番頼りになるポケモンである。

「じゃあグラエナ。このポケモンを頼むよ」

 俺の持っていた赫月の毛を臭いをかぐと、グラエナは臭いをたどりながら森の中をいく。

 そしてある広場で立ち止まり、グラエナは低い唸り声を上げ始めた。

 そのグラエナの声に反応するように森の奥から巨体が現れる。

 人間を覆い隠さんばかりの巨体に釣り上がった眼。鎧の役割を果たす鉄のように硬質化した身体の泥炭は顔を左半分を覆う形になっており、その禍々しい姿はまるで常世を彷徨う亡霊のようだ。

 幼馴染が探していた『赫月』と呼ばれているガチグマだ。

 唸り声を挙げているグラエナを警戒した様子で睨んでいる赫月。

 そして興奮した幼馴染のカメラのフラッシュがたかれると同時に俺は指示をだす。

「グラエナ!! ほえる!!」

 俺の言葉にグラエナは相手に向かって吠える。野生のポケモンだったらこれで逃げて終わりなのだが、自分の予想通り赫月は一瞬怯んだだけだ。

 その隙に俺はグラエナを戻して次のポケモンをだす。

「キュウコン!! れんごく!!」

 次に繰り出したキュウコンに即座に最大火力を相手に叩き込ませる。俺のキュウコンがくりだしたれんごくを食らっても赫月はまだピンピンしていた。

 そして赫月から見たこともない技が出され、直撃を受けたキュウコンが戦闘不能になった。

「一撃ってマジかよ……!!」

 このキュウコンはジョウト地方からずっとバトルメンバーとして俺のパーティの一員として戦ってきていたポケモンだ。そのためにレベルも高い。

「頼むぞブースター!!」

 次に出したのは色違いのブースター。こいつもカントー時代から一緒のメンバーだ。

「ブースター!! ギガインパクト!!」

 キュウコンのれんごくが全然通らなかったのを考えれば赫月には地面タイプが入っていると考えるのが妥当。そうなるとブースターのメインウェポンであるフレアドライブを通らない。ならばサブウェポンのギガインパクトだ。

 俺のブースターは防御とか特殊攻撃とか全部捨てて物理攻撃に全振りして鍛えたポケモンである。そのため物理攻撃ならたいていのポケモンは一撃で沈められる。

 だが、赫月はブースターのギガインパクトを踏ん張って耐えると、返しの一撃でブースターを沈めた。

 俺は即座にブースターを戻し、次のモンスターボールを投げる。

「コジョンド!! とびひざげり!!」

 出てきた瞬間にコジョンドは赫月の顔面にとびひざげりを叩き込む。ぐらりと赫月の巨体が揺れるが、すぐに意識を戻すとその大木のような腕を再び振り上げる。

「コジョンド!! みきり!!」

 俺の指示に従って赫月の一撃をコジョンドはかわす。

「もう一発とびひざげり!!」

 コジョンドは再び飛び上がって蹴りをいれようとしたが、赫月はそれを避けるとコジョンドを掴んで地面に叩きつけた。

 即座に俺は戦闘不能と判断して次のモンスターボールを投げる。こいつは旅に出た時からずっと一緒にいる相棒。

「ウィンディ!! もろはのずつき!!」

 出てきた瞬間にウィンディは赫月にもろはのずつきを叩き込む。すさまじい轟音をたてて赫月は吹っ飛んでいった。

「やった!?」

「まだだ!!」

 幼馴染の叫びに俺はそう返す。百戦錬磨のウィンディが警戒をといていない。

 つまり赫月への一撃は浅かったということだ。

『ぐおおおおおおおおお!!!!!』

 そしてそれを証明するように怒り狂ったように赫月が戻ってくる。

「ウィンディ!! しんそく!!」

 俺の言葉にしんそくで赫月に突撃するウィンディ。赫月はその一撃を受けながらもウィンディを掴む。

「!! やばい!! ウィンディ離れろ!!」

 俺の指示に従うように捕まれているウィンディは暴れるが、キュウコンを一撃で沈めた謎の技をゼロ距離からウィンディに叩き込まれる。

 戦闘不能になるウィンディ。これで残りはバトルに使えない一匹と、強いがあまり使いたくないポケモン。

 正直こいつを使う時は俺の羞恥心とかがやばいからできることなら使いたくない。

 だが、俺の勝利を信じてカメラ片手に熱心に写真を撮り続ける幼馴染をみて俺は覚悟を決める。

 高く掲げたプレミアムボールを手に俺は大きく叫ぶ。

「集いし願いが、新たに輝く星となる!! 光さす道となれ!! 飛翔せよ、フリーザー!!」

 幼馴染のこいつ何を言っているんだ表情が辛い。仕方ないんや。こいつはちゃんと口上つけなきゃ真面目に戦ってくれないんや。

 俺が投げたプレミアムボールから出てきた色違いフリーザーはでてきた瞬間に全力ふぶきを放つ。

 その一撃は広範囲に渡って森を凍り付かせた。今までのダメージの蓄積+森を凍り付かせる一撃は流石の赫月も倒れ伏す。

 俺は倒れた赫月にモンスターボールを投げて捕まえると、顔を覆って座り込む。幼馴染がにやにや笑っているのがわかる。

「集いし願いがなんだっけ?」

「黙れ」

「光さす道になるの?」

「黙れぇ!!」

 幼馴染に煽られる俺を尻目にフリーザーは満足そうに飛んでいるのであった。

 

 

 

「実は私はスランプに陥っていてね」

 キタカミの里に戻って写真を現像終わった幼馴染はそう話しかけてきた。

「幼馴染の君は色々な地方にいっては有名になり、今はポケモントレーナーなら知らない人物はいないほどになっている」

 俺は幼馴染の語りを黙って聞いている。

「焦っていたんだろうね。有名になる君に比べて私は燻っていたままだ。だから有名になっていた赫月の写真を撮れたらそのスランプから抜け出せそうな気がしていた。というより縋ったに近いかな」

「んで、実際に赫月の写真を撮った結論はどうだ?」

 俺の言葉に幼馴染は笑って写真を俺にみせる。

 赫月に向かってれんごくを放つキュウコン。

 ギガインパクトを叩き込むブースター。

 とびひざげりを打ち込むコジョンド。

 もろはのずつきで特攻するウィンディ。

 そして森の全てを凍らせるフリーザー。

「お、よく撮れてるじゃんか」

「それ以外は酷いものさ」

 そう言って幼馴染がだした写真は手振れが酷い写真ばかりだった。

「うっわ。へたくそ」

「ははは、全くその通り」

 俺の言葉に笑う幼馴染。だが、その顔は晴れやかだ。

「だが、君と赫月のバトルをみて、子供の頃を思い出した。いいものを撮ろうと思わず、ただ夢中にシャッターをきっていたあの時代をね」

 そう言いながら幼馴染は笑顔をみせる。

「うん、いまなら何かいいものが撮れる気がする。さっそく撮影旅行にいくとしよう」

「んじゃ、俺もパルデアにいくとするか」

 俺の言葉に少し驚いた表情になる幼馴染。

「おや、また海外かい?」

「シロナを通してパルデアのポケモンリーグにお呼ばれしたんでね。ちょっと行ってくるわ」

 そう言って俺は右手をあげる。幼馴染もすぐに気づいたのか俺の右手に自分の右手を叩いた。

「またね、サカエ」

「ああ、またなサザレ」




サカエ
トレーナーとしては世界的に有名なポケモントレーナー。旅にでてから十年以上旅を続けている。シロナさんのライバル枠

サザレ
サカエくんの幼馴染。プロカメラマン(スランプ)。十年以上ぶりに思い人に会った結果逆レしたメインヒロイン。

サカエくんの今回の手持ち
探索役グラエナ、色々と器用に立ち回るキュウコン、傷は男の勲章の色違いブースター、変幻自在に立ち回るコジョンド、立ちはだかる壁はぶち壊すヒスイウィンディ、厨二病の色違いつよつよフリーザー。




初めての方は始めまして。他の作品をお読みいただいている方はいつもありがとうございます。

この作品はサザレさんヒロインのポケモン小説がないことに怒った作者が執筆したポケモン小説になっております。
なんかシリアスな空気があったりするけど中を読んだら全然そんなことはないいつもの作者小説です。

甥っ子のために買ったポケモンSV。ストーリーはめっちゃ良かったんですが、キャラで刺さるのがいないなぁ、と思っていたところに突如襲い掛かってきた作者の性癖に突き刺さったサザレさん。突如現れてヒスイガーディを残して去っていったサザレさん。あまりの悲しみに作者はサザレさんからもらったヒスイガーディのニックネームをサザレにして育成してます
サザレさん大好きだよ……DLC後編にも出てきて……

なお、たぶん続きません。DLC後編でサザレさんがでてきたらわかりませんが

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