どうせなら、笑っていようぜ。 作:インチネ・ズィ・マゼタルーノ
これ小話なので、オマケなので、時系列はあまり意識してないので。そもそも同じ世界線かも分かんないんで…
「チキチキ!第n回、セミナーお料理教室!はっじまーるよー!司会進行及び講師兼味見毒見アシスタント&アクシデント役担当の、赤蛇トグロだぁー!イエ~イ!!」
「アシスタントのアシスタントで、美味しい料理だけを食べにきました!それ以外は何もやりません!黒崎コユキでぇーっす!」
良い子のみんな、こんにちは。
ワタシだ、赤蛇トグロだ。
今日はセミナーの仕事が早く片付いたから、みんなで料理を作ろうの会を開いてる。場所は、滅多にヒトが来ない割りに無いと時々困るコトで定評のある、家庭科室だ。水道さえあればどこでも出来るから、近くの実験室とかでもいいが、ここはやっぱり雰囲気を重視しないとな。あと人数分の包丁はここにしかない。
「トグロ先輩、何もこの時間からやらなくてもよくないですか?早く終わったと言っても、もう夜ですよ」
「あら…みんなでご飯が食べたい、と言ったのはユウカちゃんじゃないですか。そのために準備したトグロさんの時間を、無駄にしてしまうんですか?」
「…トグロの時間云々は別に構わないのだけど、何故着替える必要が?」
「衛生的にだ!」
「なるほど」
「なるほど、じゃないですよ会長!流されないで下さい!なんでメイド服なんですか!?エプロンあるじゃないですか」
「よく似合ってますよ、ユウカちゃん」
「ノアはなんでメイド服じゃないのよ!」
「数が無くてな…すまねぇ、ワタシのミスだ……!」
「そんなっ!トグロさんは悪くありません!私が、突然参加を言い出したばかりに…」
「はいはい、小芝居はもういいから。…それで、何を作るんです?」
メイド服なのは、ワタシ、リオ、ユウカ、コユキの4人。ノアには割烹着を着てもらった。みんなかわいい、すき。
メイド服?あるぞ、全員分、サイズ別に揃ってるぞ。
ノアが面白そうって言ってワタシの割烹着を持ってって着てるだけだ、ブカブカだな。いくらフリーサイズとは言っても、限度があるだろ。デカい中のフリーだぞ。
ワタシは仕方ないからメイド服出して着てる。毎日のように見てるけど、着るのは久しぶりだよ、新鮮な気分だ。
「そうだな、今日作る料理は…ちょっと待ってな、今食材確認するから」
家庭科室の冷蔵庫を漁って見ると、スゲェ…何でもあるじゃん!誰も使わねぇのに
取り敢えず、肉だな。
「あん?なんじゃコレ?」
「そう言えば、食品サンプル研究部がこの部屋使ってたわね」
「なら食えねぇじゃん…仕方ねぇ」
どうせ何も無いと思って持ってきました、食材。
さすがワタシ、準備が良いぜ。
「まぁぶっちゃけ、もう普通に料理できるしなぁ…何食いたい?」
そうなんだよ。お料理教室とか、まぁまぁな回数やってるからな。そもそもワタシ、特別料理が上手いワケじゃないし。ちょっと上手い自信はあるが、家庭料理だしなぁ…
多分この場の全員、やろうと思えばワタシと同じぐらいには料理出来るだろ。そのぐらいには教えたから。
…ホント、初期のユウカはヤバかったからなぁ。ノアが普通に料理出来たのはなんとなく納得したが、コユキが料理出来たのは意外だった。
曰く、レシピ通りに作るだけなのに、何で出来ないのか?だそうだ。聞いたか?ユウカ?
ユウカは分からないから失敗するタイプでな。もうね、面白かったよね。あの頃のユウカは最高に面白かった、ノアが笑い過ぎて別室へ逃げるぐらいには。この話は今度、ノアと一緒に言い触らしに行こうかな、ユウカのリアクションが気になる。
「よし決めた、しょうが焼きにしよう」
「何で1回聞いたんですか?…意外とまともな選択ですし」
「そんで明日は休みだよな、皆で遊びに行こう!」
「いいですね!ドコに行きますか?カジノ?ゲームセンター?それともやっぱり…カジノですか!?」
「いや、そろそろ季節の変わり目だからな、みんなで新しい服買いに行こう。そんで夏も近いし、早めに水着揃えて暑くなったらみんなで海行こうぜ!」
さて、ここでユウカを見てみよう。
買い物はみんな来てくれるだろうけど、海に行くかどうかは君にかかってるんだ。ユウカが来ればノアが着いてくる、2人いればリオも巻き込める。おトクだろ?
え、コユキ?コユキは来るだろ?来ないなら引っ張って連れて行くから問題ない。
「海…良いですね、たまにはのびのびと羽を伸ばすのもいいかもしれません。……そんな時間あるんですか…?」
「今年の夏は、晄輪大祭が控えてますからね…」
「いっその事、トグロ先輩をセミナーに呼び戻したら良いんじゃないですか?トグロ先輩が居ればセミナーが舐められる事も無くなって、ミレニアム全体がもう少し落ち着きますって絶対。そうでなくてもトグロ先輩を会議室に置いておけば、変な予算申請とか減りそうですし…」
「それは…そうね、検討しておくわ」
「おい」
「仕事も出来ますしね」
「えっ!トグロ先輩もセミナーに入るんですか!」
「入らねぇよ。まあ手伝いぐらいならしてやるからさ、ヤバくなる前に呼べよ」
みんな、疲れておかしくなってるのよ。
今はまだ21時ぐらいだけど、一昨日の朝一ぐらいから泊まり込みだったからな。忙し過ぎんだろ、どれもこれも大運動会が悪い。デフォルトで忙しいセミナーが、さらに忙しくなるんだから困ったもんだよな。
でもユウカが結構乗り気だから、みんなそれに引っ張られてる。こういう時に、前向きな子が居ると助かるんだよね。
ワタシは昨日から手伝いに来てる。
紙の書類を整理して纏めて、優先順位が低かったり機密にならないデータの処理、各部活への業務連絡やら提出物の確認、後はやって来る不届き者共を追い返したりな。
でもワタシ、セミナーじゃないぞ?
入るつもりもない。ワタシじゃなくてヒマリかチヒロ連れてけよ、アイツ等の方が能力あるだろ。
「リオはキャベツの千切りと、終ったらユウカの手伝い」
「分かったわ」
「ユウカはご飯炊いて味噌汁の準備な」
「はい」
「ノアは生姜焼きを頼む」
「トグロさんは?」
「なんかテキトウにやってる」
さてと、付け合せやら小鉢でも用意しようかね。
まずはつぼ漬け、ワタシはつぼ漬けが好きなんだよ。たくあんよりつぼ漬け派だ。理由は特にない、たくあんも好き。それとしば漬けも置いとこ、色合い的に。しば漬けも好き。漬け物全般が好き。
次におひたしだな、おひたしはほうれん草1択…と思わせといてニラのおひたしとの2択だな。今日はほうれん草だ、ニラは持ってきてないから。
家庭科室のいいところは、コンロがいっぱいあるところ。しかもガスとIHが両方選べるし、ガスの火力は上げればヤバいぐらい上がるニッチなプロ仕様だ、中華とか作りたくなっちゃうよね。
ほうれん草をさっと茹でてゴマやら出汁やらと和えておく。ちゃんとやるならちゃんとやるべきだけど、まあそこまでこだわる必要もないだろう。ワタシの好みで、ゴマ多めな。
それときゅうりの酢の物も作るか、きゅうりを輪切りにして塩を振って少し置いておく。その間に乾燥ワカメを水で戻して、三杯酢も作る。酢、砂糖、醤油にカツオ出汁を加えて軽くひと煮立ちさせる。火ぃ通すと少し酸味が和らぐからな、ワタシはこっちのが好みだ。
後は和えるだけだな、今からやっても味が染み過ぎるだろうし、盛り付ける時でいいな。
「はぁ~…みーんな料理できちゃったら、面白くないですよね~」
「そんなコユキのために、ロシアンプリンを作ります!」
「食べ物で遊ばないで下さい!私は食べませんよそんな物」
「やっぱ普通にプリンを作ります!」
「知ってました!もう美味しければ何でもいいんで、明日なにするか考えませんか?」
簡単プリンを作るか、アレンジしなけりゃすぐに作れるからな。卵と砂糖と牛乳があれば出来るし、お手軽でいいよな。
牛乳と切れ目を入れたバニラビーンズを一緒に沸騰直前まで加熱する。その間に卵と砂糖を混ぜて、濾しながらゆっくり牛乳を加えていく。一気にいれると卵が固まっちゃうからゆっくりな、甘いオムレツモドキが完成しちまう。全部混ぜたら、もっかい濾して耐熱容器に移したら準備オッケー。フライパンにプリンを並べて、水を張って火にかけて10〜15分蒸す。
あ、カラメルソース作ってねぇや。
砂糖と水を煮詰めて、気持ち苦い目な程度で作る。これもワタシの好みだ、焦げる手前だな、何回か失敗して覚えた。
水の代わりに牛乳とか生クリームとか使えばキャラメルが作れるぞ、やった事ないけど。
カラメルソースはあとでかければいいな、他のヤツ等は進んでるかい?
リオはユウカと合流してるな。
味噌汁の具は知らんが、まだ味噌を溶いてないってことは根菜でも入れてんのかね?ソレ待ちっぽいな。味噌は赤味噌だ、これもワタシの好み。白味噌もあるけど、あんまり使った記憶がないし、今日は持ってきてない。
ノアの方も仕込みが終わって、ご飯が炊けるのを待ってる感じか。炊きたてに焼きたてを合わせたいもんな、ワタシでもそうする。
「なあ〜明日服買いに行くとして、その後どーする?」
「トグロ。買い物は良いけれど、用事があるから14時には帰るわ」
「ういうい、ユウカとノアは?」
「特に無いですけど、最近出来てなかった部屋の片付けをしたいですね。まあ、遅くなり過ぎなれば構いません」
「ユウカちゃんと同じくですね」
となると、昼ご飯食べて少ししたら解散だな。混雑する時間を避けるなら遅めのご飯にして解散になるな…仕方ないか。
「となると、ショッピングモールか……トコロでショッピングモールとデパートって何が違うんだ?」
「ショッピングモールはテナントの集合した場所、デパートは色んな種類の商品を売っている商業施設です」
「へぇ~……つまり?」
「私達にはあまり関係ありません」
なるほど分からん。
まあ、関係ないならそれでいいや。
「そんじゃ、明日の…10時ぐらいでいいか?駅前で集合な」
「トグロ先輩、集合は9時にしませんか?開店は9時ですし…どうせなら少しでも…」
「じゃあそれでいこう。オマエ等もいいな」
「ええ、良いわよ」
「私も大丈夫です」
久し振りにデパートに行くなぁ、ん?あそこはショッピングモールだったか?あれ?どっちだ?いや、今はどうでもいいか。テナントだと思うし、きっとショッピングモールだな。……ショッピングモールとショッピングセンターって何が違うんだ?…百貨店もある!なんかもうわからん!
違う、どっちでもいいんだよ今は。
あ、そろそろご飯炊けるな。
「えぇ~…私、朝起きれますかね…?」
「じゃあコユキは今日ワタシん家に泊まってけ、起こしてやるよ」
なんかコユキが渋ってた。
まあその気持ちは分かる、休みの日って朝起きるの大変だもんな。ウチ泊まってけ。
「本当ですか!朝ごはんはなんですか!?」
「それは朝起きてから考える」
「それなら、私もトグロの所で泊まっていこうかしら」
「いや、リオは1回帰れよ」
「? 分かったわ」
リオは1回帰れ。
エリドゥ建設中だし、トキが待ってんだろうが。表に出せないんならその分会いに行け。任務から帰ってきてるだろ。ちゃんと褒めてあげろよ?
お前の用事ってそれ関連だろうし。
そんな明日のコトより、ご飯の準備をしよう。
「ノア」
「では、焼いてしまいましょうか」
「ユウカ、盛り付け手伝ってくれ……リオとコユキは着席な?」
よし、調理完了だな。
「ごちそうさまでした、っと。じゃあオマエ等は帰って寝ろよ。コユキ、洗い物やるぞ」
「えぇ~」
「えぇ~じゃない、さっさとやる」
「わかりましたよ〜…」
リオ、ユウカ、ノアを帰らせて洗い物をする。たった5人分だし、使った調理器具合わせても2人居ればすぐ終わる。
何もしないとか、許すワケねぇじゃん?
食ったなら片付けぐらいしろ。
「よし終わり。ありがとう、コユキ」
「どーいたしまして…………トグロ先輩」
「ん、どうした?」
いつもよりしおらしい様子。
どしたん?ノアに怒られた?
「トグロ先輩…リオ会長と、何してるんです?」
「あぁー…ナイショ。まぁコユキなら調べりゃすぐ分かるよ、オススメはしないけどな。地獄へ行くかい?」
「うーん…止めときます。でも、呼んでくれたら手伝いますよ!トグロ先輩ですし」
「ハッハッハ!コユキはカワイイな~」
「にっはっは〜」
こりゃあもう少し静かに動かねぇとダメっぽいな、これで気付いてないのはユウカだけか。先にコユキが気付くとはな、ちょっと意外だ。
それに、コユキなりに気を使ってくれてんだろうな。最近ワタシに引っ着いて来てたのはコレか、ワタシが1人になるのを待ってたんかな?たまたまか?
とりあえず、コユキのアタマをぐわんぐわんと撫で回しておく。コユキはカワイイなぁ。
みんなとの買い物は楽しかった。
水着も買ったし、夏のセミナーに時間はあるのかねぇ?
ダメなら……ダメなら拉致って休ませるか。
実際、コユキって人の事をよく見てると思うんですよね。道徳とか倫理感が欠けてるだけで…
キャベツの千切りって、ピーラー使うと速いし楽なんすよ。厚さも一定だし。リオには使わせています。
なんも思い付かないから、参考までに……
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