どうせなら、笑っていようぜ。   作:インチネ・ズィ・マゼタルーノ

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 目が覚めたら、まだ夢の中ってことありますよね


ついに始まった物語

 

 

 

 

「やぁリオ、来ちゃった」

 

「別に呼んで居ないのだけど?」

 

「いやぁ〜さっきヒマリに誘われちゃってさぁ〜、断るの大変だったよ」

 

「……トグロはあちら側じゃなかったのかしら。エリドゥの建設やDivi:Sionの存在を流していたでしょう」

 

「聞かれたから答えただけさ、そもそもワタシじゃ、電脳戦でヒマリに勝てないからね。大事な部分は話していないよ。ワタシは、リオの味方でもあるしね。共犯だろ?」

 

 

 良い子のみんな、こんにちは。

 ワタシだ、赤蛇トグロだ。

 

 要塞都市エリドゥの中央タワーで、温かいお茶を飲んで寛いでいるのでワタシは元気。

 

 ついに始まってしまうぞ、時計じかけの花のパヴァーヌ編2章!

 

 この為に準備もしてきた。

 けどね、ツライ。

 

 何がツライって、リオとヒマリのガチ対立もそうだけど、リオの覚悟がガン決ってるのがツライ。

 成功しようが失敗しようが、その後まで考えて行動してるのが悲しい。本気で悪役になろうとしてるのが、ワタシは悲しい。

 

 幼少の頃からずっと、頼れ、話せ、信じろって言ってきたのにここまで来て1人でやろうとしてるのが悲しい。

 自分でワタシを誘ったクセに、自分だけで背負う気でいるのが、実に気に入らねぇ。そんな優しさは、ワタシ求めてないぞ。

 

 

 

「先日、アリスが不可解な存在(Divi:Sion)と接触してしまった。先生も居るし、『真実』を伝えに行くわ。トグロはどうするつもりかしら?」

 

「どうするもなにも、予定通りさ。何か変かな?」

 

「少し意外だっただけよ、驚かないのね。Divi:Sionが残っていた事にも、接触した事にも」

 

 

 廃墟中を周って、C&Cと一緒に謎機械(Divi:Sion)をぶっ壊してたからな。ワタシも正直、まだ残ってるなんて思って無かった。それでも所詮は目の届く範囲内ってことだ。

 

 

「想定の範囲内だからね。連れてくならトキだけにしとけ、ネルは命令より人情を取る。どうせなら遠ざけた方が良いだろ」

 

 

 あぁぁぁ……アリスが魔王になっちまった。

 会ったことも無いのに罪悪感がヤベェ…

 

 でもなぁ…

 リオがどんな思いで動いてるのか知ってるとなぁ……

 

 

「それじゃあトグロ、キヴォトスに未来を残しましょう」

 

「おう!後悔と遺恨を残していこう」

 

 

 ワタシも最終調整をしよう。

 今回ばかりは面白いも浪漫も言ってられない。

 

 ヒマリとリオに出会ってしまった日から決めていた。仲良く笑い合うなんて無理な話だが、2人が笑ってられる日常を目指す。

 

 ヨシ!

 気合い入れてやろう。

 

 

 ん?通話、ヒマリか…

 

 

『トグロ!今どこですか!?』

 

悪趣味(エリドゥ)さ。何か用でもあるのかい?」

 

『アリスちゃんが連れて行かれました。最後の確認です、トグロ……どうしても、そちら側なんですね』

 

「言ったハズだよ。心はヒマリと完全に同意意見。でも、ワタシはリオの決断が正しいと考えるから」

 

『そうですか。なら言う事はありませんね』

 

 

 うーん、こりゃキレてるな。

 ヒマリに情報流してたのになぁ、まあリオの味方だって言ってたししょうがないか。

 

 出来る仕込みはやった、今出来る事は何も無い。

 

 お茶がうめぇ。

 

 

 

 


 

 

 リオ帰ってきた。

 トキも居る。

 

 

「おっつ、おかえり〜」

 

「今戻ったわ。…入りなさい、アリス」

 

「……」

 

 

 ようやく会えた。

 バチクソに曇ってるけど、この子がアリスか。髪なっが、引きずってんじゃん。掃除はしてるけど、ここ土足エリアだぞ。

 

 

「リオ、すぐに実行かい?」

 

「いいえ。先に障害を取り除くわ。しばらく任せても良いかしら?」

 

「任せるも何も、コレがワタシの役割だ。立ち会いたいんだろ、さっさと用事を済ませてこい」

 

「ええ、そうさせてもらうわ」

 

 

 リオもトキもすぐに出て行ったな。

 まだエリドゥに侵入者は居ないハズだが、先生御一行がこっちに向かってんだろうな。

 

 おぉぅ、AMAS全ツッパするんか?

 アバンギャルド君が起動待機になったな。相変わらずクソダサいが、コンセプトに浪漫を感じる。

 

 

「オマエが『名もなき神々の王女』か?それとも『鍵』か?」

 

「……」

 

「はぁ…まあ座れ。ワタシはオマエのヘイローを破壊するが、まだ時間がある。少し話しをしよう」

 

 

 わぁー悪役。

 しかも処刑失敗する奴の台詞だ。

 

 

「名乗ってくれ、ワタシはオマエを知らないんだ」

 

「……私は…アリスは…居てはいけない存在、魔王なのでしょうか……?」

 

 

 質問に答えてくれよ。

 そこまで余裕無いのか、こりゃかなり参ってんな。

 まぁそうでもなきゃ、ココまで死に来ないか。

 

 

「ワタシの考えで良いなら、オマエ…アリスは別に魔王じゃねえよ」

 

「え…?」

 

「なんだ、魔王にでもなりたいのか?なりたいってんなら別に構わないが、名乗った訳でもないならソレに従う必要は無いだろ」

 

 

 アンタ、勇者なんじゃねぇの?

 ワタシの中には、アリスとケイは別物だって記憶があるからな。同一で考えてるのは、今の状況ならリオぐらいだろうよ。『鍵』の存在を知らないだろうし。

 

 

「アリスと魔王は別物だよ。ただ、同じ場所に居るだけだ。それでも、ワタシ達はキヴォトスに危機をもたらす可能性のある魔王を排除したい。最も確実な手段が、アリス。君ごと消す事ってだけでな」

 

「……」

 

「あぁー…コレはワタシのスタンス、君を殺す理由なんだがな。魔王が、脅威が野放しになっている状態が良くないって考えてるからだ。ほら、そのへんに爆弾が転がってたら嫌だろ?」

 

 

 いまいちリアクションが薄いな。

 これからお前を殺すって宣言してる相手だし、こんなもんか。

 確かに、先生達がココまで来なかったら殺すが、来たら多分見逃すぞ?

 ワタシだって殺したくて殺す訳じゃないから。

 

 

「つまり何だって事なんだが、アリスが魔王をコントロールしろ。そうすれば殺す理由が無くなる」

 

「アリスが、魔王を…?」

 

「そうだ。管理されていないのが問題なんだから、管理すれば良い。方法はなんだっていいさ。魔王を封印しても良いし、テイムして支配下に入れても良い。いっその事パーティに入れて仲間にするのも良いかもな」

 

 

 ま、これで動きが変わるのはワタシだけだけどな。

 リオからすれば、存在している事が既に問題な訳だから答えは変わらない。

 

 

「魔王を、仲間に」

 

「沢山いる勇者の仲間に、魔王が居たって良いとは思わないかい?」

 

 

 後は言葉を尽くして、特に仲の良いであろうゲーム開発部と先生を引き合いに出しながら説得を試みる。

 だってね、アリスとケイが居ないと最終編で詰むかもしれないし。保険は用意してるけど、使わないに越したことはない。

 

 だから頼むぞ。本当に。

 ワタシ達を打倒して、アリスを奪い返してくれよ。

 

 

「それとなアリス。オマエはその大事なパーティーメンバーに、ごめんなさいはしたか?きちんと目を見て話さなきゃだろ」 

 

「はい!アリス、魔王を仲間にします!そしてモモイに謝ります……たとえ許してもらえなくても、会って話します!!」

 

「その意気やヨシ、今すぐに仲間にしてこい」

 

「……どうやったら仲間に出来るのでしょうか?まずは魔王と出逢わなければ、スカウトすら出来ません」

 

 

 まあ、うん。

 そうだよね。

 

 瞑想しよっか。

 リオと一緒にダイブ装着作ったからさ、精神世界でスカウトしてきてよ。

 

 

「そこにある変なベッドはちょっと加工してあってさ、精神世界に入り込めるようなダイブ装着になってるんだよ」

 

「ッ!つまり、内なる自分との戦いですね!」

 

「やる気だな。タイムリミットはリオが戻って来るまで、そこまで来たらワタシはアリスのヘイローを破壊する。それを忘れるな」

 

「……はい!!」

 

 

 アリスはカプセルみたいなベットに入って眠った訳だが、これ絶対に悪手なんだよなぁ…〈key〉が起きたら、これ経由でエリドゥを乗っ取られそう。物理的に切り離せば防げるか?

 それにリオへの裏切りにもなってるし、全力で隠蔽するか。

 

 ここは、AL-1Sを解析する名目で大目に見てくれ。

 

 で、都市情報を見れば侵入者アリ。

 早速アバンギャルド君が出て行ってるな、並の相手ならコレだけで完封出来るハズなんだが、渡り合ってるか。

 

 ヴェリタスがハッキング仕掛けて来てるし、ワタシもフォローに回ろうかね。

 あーぁ、できても時間稼ぎが限界の負けイベかよ。

 ヒマリかチヒロが噛んでなきゃどうにか出来るか?いや、ここはハッキング勝負に出るか。

 

 ヴェリタス3バカは知らないだろうが、ワタシは全知と現部長から技術を習ってたんだ。

 アイツ等から及第点をもらってる意味を知っておけ。

 

 同時に、C&Cの足止めか。

 トキとネルの戦闘は放置だ。アビ・エシュフを装備したトキと渡り合うって、ネルは人外間違いない。異常だろ。なんで未来予測と戦えるんですか?

 訓練でワタシのドローンとデコイを秒殺するの、ヤメてもらって良いですか?

 

 だからはワタシは支援を潰したいんだけと、流石エージェント。ついでに大型ワンコの嗅覚が鋭すぎる。

 一部AMASをそっちへ回すぐらいにしておくか。

 

 いや、コレはワタシも現場に行くべきだな。

 

 

「リオ。リーオー、聞こえてる?」

 

『聞こえているわ、何か問題でも?』

 

「いいや、こっちに問題は無い。アリスには少し眠ってもらってるがな。それよかソッチだ、ワタシも出るぞ」

 

『何故?戦力は足りている筈よ』

 

「いや、まだだろ。ネルはトキで止まるが、アスナと先生は未知数だ。どちらかは確実に落としておきたい」

 

『…そう。確かに不確定要素は減らしておくべきね。でも貴女の役割はそうではないでしょう?』

 

「モチロン弁えてるさ。ワタシが逃げに徹すればネルだって撒けるのは知ってるだろ?引き際は間違えないよ」

 

 

 よし、突撃します。

 

 この場にはAMASも居るし、ワタシのドローン達もある。

 直通のルートもあるから大丈夫だ。

 

 まずはネル以外のC&Cを潰すぞ。

 

 

 

 

 

 

 




 まあ寝ても起きてるみたいな事もありますけど

なんも思い付かないから、参考までに……

  • トグロだけの小話
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  • よく名前の上がるキャラとの小話
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