どうせなら、笑っていようぜ。 作:インチネ・ズィ・マゼタルーノ
さよなら、天さん。
「ぁ…ぐッ!」
「随分と威勢よく言ってくれましたが、この程度ですか…」
あーあ、ダメだったわ。
カッコつけて出て来たのになー。
負けてんじゃん。ワタシ。
「ですがまぁ…腹に大穴を空け、手足をそれぞれ失っても噛み付くその姿勢は多少認めても良いでしょう」
「はぁ、そうッ…がぁ、よ…」
「あまり喋らない方が良いかと思いますよ?その傷では、尚も意識を繋いでいる事が既に奇跡の様なモノ。眠っていれば、痛みも無く楽になれたでしょうに。そのままでは貴女、死んでしまいますよ?」
好き勝手言いやがる。
それがなんだってんだ、ワタシはやると決めたんだ。ワタシがやると決めたんだよ、寝てなんかいられねぇ。
たかが腹に穴が空いただけだろう。
たかが腕を失くしただけだろう。
たかが足を落としただけだろう。
「…それが、どうしたよ…ッ、ワタシはまだ、死んでねぇぞ」
「まだ動くと言うのですか…度し難い。助けを求め、今すぐにでも逃げ出せば、命だけは助かるかも知れないというのに」
「よく言う…逃がす気なんか、ねぇクセに」
弾丸はまだ残ってる。
機腕もまだ動く。
ワタシのドローン達なら大量に控えてる。
全部を使い切れ、その後の事はチヒロとノアが知っている。時間を稼ぐだけでも大丈夫だ、まだヒマリもリオも、先生だって残ってる。
それに見てみろよ、腕はまだ1つ残ってる。足だって1つ残ってる。立ち上がるのは、そんなにおかしいコトじゃない。
「そんな捨て身の攻撃が、通用するとでも思っているのですか?」
思ってねぇよ。
そんなに甘く見積もってなんかいねぇ。
「貴女は無視するには大きく、目障りな、蹴飛ばすに価する石ころでした」
ワタシを馬鹿だと見下してるだろう。
下ばっかり見てんなよ、キレイなお空を知らないなんて、そんなの勿体ないだろう?
さっきから、痛みがどんどん小さくなってるんだ。視界が黒く塗り潰されていく。音が遠くなっていく。上手く息が吸えないのに、苦しさなんて微塵も感じない。
身体中から聴こえてた生命の悲鳴が、途切れ始めてる。
アイツも、ワタシの身体も…
なに、終わった気でいるんだ?
上がらなくなった腕に機腕を突き立てて銃口を向けろ。力を込めるのは、引き金に掛けた指だけで良い。反動で肉が裂けようが、今は銃を握れていれば充分だ。
身体を支える機腕に寄り掛かる。もはや片足立ちすら難しい。それでも、膝をつくなんて許さない。倒れるなんて論外だ。今、アイツの目に留まっているのは、ワタシが立っているからだ。
ワタシは攻撃を止めはしないが、アッチが攻撃しないワケじゃない。
ただでさえショボい防御力。その上、神秘だって使い切ってるんだ。
なんてコトない普通の弾丸が、ワタシの身体に突き刺さっていく。避ける元気なんかねぇし、棒立ちで受け入れるか。…痛えな。文字通りにハチの巣だ。ダセェったらありゃしねぇ、無理してでも避けるべきだったか?
「…ッ!これは!」
「はは…サ、プラァイズ」
間に合った。
空を覆う無数の影。数えるのも億劫な程にひしめくドローン達だ。
このまま死ぬんなら、華々しく散ろうじゃねぇか!
「この女ッ!」
「…ククッ、ざまぁあ゛ッづ…」
この数のドローンが、一斉に爆発したらどうなるだろうな。
去り際にイイ一撃をもらったが、アイツの焦った顔が見れたからトントンってコトでいいだろう。ここまでの戦闘で、移動速度には見当が付いてる。都市丸ごと破壊し尽くせるだけの大規模災害から、逃げ切れるんならやってみやがれ。
「じゃあな、バカ共…」
そういや…茶葉、切らしてたな……
雑魚のクセにてこずらせやがって…
全く、汚ねぇ花火だ。
敗北ルートですね。
この後、倒し損ねた鍵ちゃんは先生達によって鎮圧されます。
やったね、キヴォトスの平和は守られたよ!君が頑張らなくても多分大丈夫だっただろうけど、気にしなくて良いよ!犬死にだったかも知れないけど、ちょっとだけ先生達の戦闘が楽になったかもね!良かったね!
この後のミレニアム、めっちゃんこ空気悪そうだけど、誤差の範囲だよね!
なんも思い付かないから、参考までに……
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