どうせなら、笑っていようぜ。   作:インチネ・ズィ・マゼタルーノ

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アイドルマリーとサクラコを狙ってたら、キキョウとレンゲが来たのでシナリオを読み返してました。
百鬼夜行の話しなのに、ワカモいなくないですか?


IF 百花繚乱編、その1

 

 

 良い子のみんな、こんにちは。

 ワタシだ、赤蛇トグロだ。

 

 今はね、深夜テンションで脳内麻薬に浸された脳みそがレッドアラートを鳴らしてる。

 さっきまで工房に籠もって服を作ってた。近々百鬼でデカいお祭りがあるんだが、それに着ていく為のヤツな。

 せっかくだからってコトで生地から作ってるんだけど、ソレがやべぇぐらい大変なんよ。ずっと気になってやってみたかった手織り機を用意して、無心になって生地製作を始めたのはいい。すげぇ楽しかった。けどさ、よく考えたら浴衣のデザイン考えてなくて…んで浴衣のデザインが完成して生地を見てみたら欲しいの無いし。作り直しだよ作り直し、つらい。

 

 

「これでいい?」

 

「見ていられません、着物は右前になるように…」

 

「うん、出来た」

 

「あぁもう!ほら貸してみなさい。(わたくし)が着付け差し上げますから、やり方を覚えなさいな」

 

 

 目の前では美人2人が浴衣の試着を始めてる。

 ワタシの出番はなさそうだ。

 

 うむうむ。

 実によく似合っているではないか!

 おいおいこんな浴衣用意出来るなんてワタシは天才かよ、凡人だわ、頑張って引き籠もったカイがあるってもんだな。いい気分だ!

 

 

「ん、ありがとう」

 

「別に構いませんわ。…蛇、さっさと直しなさい」

 

「うぃうぃ、ちょいと失礼」

 

 

 言われるがままに仮縫いまでの調節を済ませて、浴衣も回収しておく。

 

 

「じゃ、明日までに完成させとくから2人共帰っていいよ」

 

「面倒ですね…どうせ部屋は余っているのでしょう?夕餉の支度を頼みましたよ」

 

「あ、じゃあ私も泊まるね」

 

「おっけー。今日の晩御飯はあったかいお蕎麦だ、山菜餡掛け天ぷら肉。好きなの選んでくれ」

 

 

 さっきキッチンに飲み物を取りにいったら、トキが蕎麦を打ってた。今日はリオんとこ行くらしいが、お蕎麦は置いていくから食べてイイよってさ。ありがたくいただこう。今頃あっちも晩御飯の準備をしてるコトだろう。

 ほらトキってさ、結構ご飯の時間には厳しいからね。ワタシもその気持ちが分かるよ。せっかく用意したなら、出来立てを温かいうちに食べてほしいもん。

 

 

「薬味だけ乗せてくださいな。あと、別で天ぷらを」

 

「うーん…今日はがっつり食べたい気分だから、何か良い感じで」

 

「はいよ。2人はテーブルの上を片付けといてくれ、1時間以内に用意するから」

 

 

 んじゃぁ料理を始めようか。

 その間2人は、かなり自由にしてるぞ。

 

 なんだかんだ言ってワカモはクロコちゃんに気を許してるらしくて、変に突っかかったり邪険に扱ったりしないんだよ。

 それこそ、ワカモの負の面である趣味活動が絡まなければ割りと面倒を見てくれる。純粋な戦闘力が同じくらいだからか、しょっちゅうじゃれ合ってるのも見る。でも店の商品を勝手に使うのは止めてくれ、在庫数が合わなくなるから…言ってくれれば支給するから…ちゃんと経費で落ちるから…

 

 クロコちゃんの方は、意外にも初めから認めてた。前のトコロで、最後の最期までワカモは先生の味方をしていたらしい。

 正直、聞かなきゃ良かったよね。話が重たい。他にも何人か居て、機会があれば様子を見に行ってみたいらしい。まぁコッチの本人達はそんなの知らないし、クロコちゃんも本当に見るだけっぽいから何もイベントはないんだけど。

 ちなみに、その話を聞いたワカモは『倒れ伏すとは不甲斐ない、(わたくし)はそのような無様は晒しません』だとさ。なんか気合い入ってた。

 

 

「それで、蛇。浴衣(こんな物)を用意するのですから、何か用件でも?」

 

「あれ言ってなかったっけ?」

 

「私も聞いてない」

 

 

 そうだっけ?

 そんな気がしてきた。

 

 

「来週末にさ、百鬼でデカいお祭りがあるらしいんよ。一緒に行かない?」

 

「ごめん…来週は用事があるから行けない」

 

「あぁ燈籠祭でしたか、興味ありません」

 

「そっか…じゃあワカモ、来週な」

 

 

 クロコちゃんは来れないか、残念だ。

 仕方ない、今度アビドスにシズコ達連れてってお祭りでもするか?砂祭りだっけ?何年か前にそんなポスターを見てさ、気になってたんだよね。調べたらもうやってないらしいし、復活させても良くない?だめ?ホシノちゃんに聞いてみるか。

 

 ワカモはどうだろ、来るか分からん。

 一応後で日時の詳細送っとくけどさ、ホントに来るんかね。普段から呼び出しても来てくれるかはその日の気分しだいだからね、うん。呼んでなくても来る時は来るし、来ない時は何回呼んでも来ないから。

 

 

「じゃあワタシそろそろ寝るわ。明日の昼までには浴衣を完成させとくから、試着したら持ってってくれ」

 

 

 おやすみ。

 

 

 

 

 


 

 

 

 

 

「お、来てくれたんかワカモ。似合ってるぜ」

 

「それはどうも。勘違いしてほしくないのですが、蛇に誘われたからという理由ではありません。あのお方…先生が祭りにいらっしゃるとの事なので、(わたくし)もお傍へ行こうかと。その足に使ってやります」

 

「それでイイさ、行こうか」

 

 

 いざ百鬼夜行。

 

 今は結構早朝だ、到着は昼過ぎくらいになるかな?絶対に道路混むわな、渋滞かぁ…まあいいや。

 

 でもその前に、今後の予定を伝えとくか。

 コイツ、帰りも一緒に車に乗るなら乗せるし、乗らないなら好きなタイミングで帰るから。

 それと、道中で適当に買い物もしておこう。絶対に渋滞するもん。私知ってるもん。お祭りの日の道路は最悪だもん。

 

 

「蛇、道中何箇所か寄って頂きたい場所があるので、目を通しておきなさい。(わたくし)は休んでいるので、着いたら教えてくださいな」

 

「ん~おっけー」

 

 

 運転中におもっきし前を隠すように紙切れを渡された。危ないから止めてくれ、事故ったらどうすんだよ。せめて車が止まってからにしてくれよ心臓に悪いだろ。

 

 あ、今日乗ってるのはキャンピングカーだ。何日か滞在する予定だからな、宿とれなくてさ…どこも一杯でさぁ…

 シズコんとこに乗り込んでもいいけどね、本人は泊まってもイイって言ってくれたけど、忙しいのは変わんないだろうし諦めた。キャンピングカー(移動式住居)もあるしな。

 

 

「おい蛇、乗る車を間違えているのではなくて?」

 

「え、なんで?」

 

「お前の荷物が多すぎはしませんこと?なんですか、コレらは」

 

「いやだって()()()だろ。どれだけ控えめに、どれだけ優しく見積って、どれだけのバカが考えても乱痴気騒ぎは確定じゃん。だから弾丸と戦闘用ドローンの生産設備が積んであるし、この車自体が装甲車になってんだ。…そのせいで生活スペースが削られちまったけどな、まぁワタシ達2人くらいなら問題ねぇだろ」

 

 

 いまいち納得しきれなさそうなワカモ。

 

 イヤだと言っても、もう遅いけどな!

 

 

「それで、生産できる弾丸の種類は?」

 

「もち、オマエのもいけるぜ!」

 

「まあ良いでしょう。残弾を気にしなくても良いのは、素直に助かりますし」

 

「できるだけでいいから薬莢は回収してくれよ?」

 

「そんな!熱いではありませんか」

 

「なんで直取り…ってまぁ、ワタシもオマエも動き回るからなぁ」

 

「出来ないとは言いませんが、追われながら回収するのは手間です」

 

「わかる!」

 

 

 追われるのが前提になってるのはナゼかな?

 実はワタシもそうなの、ワタシ達、気が合うね。

 

 ほい、第一中継地到着。

 普通のカフェだな、前になんかの雑誌に載ってた気がする。

 

 さーて、なに頼もっかなぁ〜

 

 

 

 

 

 そういや、朝ごはん食べてなかったな。

 思い出したらお腹空いてきた、がっつり食べたい。

 

 うん、普通。

 悪くはないよ?

 

 ちゃんと美味しかったし、コーヒーもそれなりにこだわってるのが分かる程度にはきちんと淹れられてた。

 

 

「言うほどではありませんでしたね、期待外れも良いところです。さっさと出発しなさい」

 

「あいあい。お財布、いきまーす」

 

 

 そりゃね、わざわざワカモが行きたいって言うから行くけどさ、ワカモからしたら喋る足でただの財布にすぎないからな。ワタシは。

 かなしいが現実…これがリアルか…、なんてこった。

 

 とは言え。

 とは言えども別にそこまで悲観してない。だって、一緒に行動してもいいってレベルでは友好関係を築けてるワケだからさ。イヤならそもそも連れてけなんて言わねぇし、ウチに泊まりに来たりもしないだろ。

 …しないよな?多分しないハズだ、うん。そういう事にしておこう。

 

 

 てなコトを何回か繰り返して、現在は26時。

 夜だな、ド深夜だ。

 

 ワカモに連れられて色んな店に行ったのもあるが、やっぱ渋滞よ。無限に道路が混んでんの。しかも痺れを切らして乱闘が始まって路面が荒れるわ前方の車両が壊れて止まるわでてんやわんやしてんの、このキャンピングカーを悪路走破仕様にしといて正解だったぜ。ぶっ壊れた車を踏み潰しながら、暴れるバカ共を轢き飛ばしながら強行突破してきた。

 

 気分はアレだ。歩道が広いではないか、って感じ。

 

 てか隣で我慢出来なくなったワカモが『関係ありません、行きなさい』とか言ったもん。そりゃもうワタシだってテンション上がっちゃうって、その瞬間アクセル全開さ。

 

 

 

 

 え?

 ワカモ?

 

 途中で車降りて先に行ったよ…ワタシは大人しく駐車場を確保して場所をワカモに共有した。明日…あ、もう今日だな。明るくなったら帰ってくるんじゃない?

 

 なんか改めて考えるとさ…ワタシ、めちゃくちゃな扱いされてないか?送迎して買い物の支払いして宿としても使われる。

 

 これだけされても、別に気分が悪くなったりしないってのはワカモのヘイト管理が上手いからだな。本人が狙ってやってるのかは知らんけどさ、あの子、普通に気遣い出来る子だからね。

 運転中とかはお茶を淹れてくれたり、軽食を用意してくれたりしたし、出て行く前に晩御飯を作って置いていってくれてる。普段から家に泊まりに来たら掃除とか片付けとかしてくれるし、頼めばわりとお使いもしてくれる。他にも、外で会ったら声掛けてくれるってのは素直に嬉しい。

 すぐに手が出るのと、ワタシへの態度が悪いコト以外は普通にイイ子……別にイイ子ではないか、まあそんな感じだな。親しき仲にも礼儀ありって言うだろ、ワカモはきちんと礼を尽くしてくれるタイプの子だ。根っこの部分にある倫理観の無さに目をつぶれば、とてもイイ子だ。おしい!

 

 

「あ、シズコに連絡しとかねぇと…まぁ起きてからでいいか、ねみぃ」

 

 

 そりゃもう夜中だからね、眠い。

 作ってくれた晩御飯も食べ終わったし、もうシャワー浴びて寝るわ。

 

 おやすみ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




なんとか2天井で迎え入れたので致命傷で済みました。

やっぱつれぇわ…許せねぇよアロナ…

なんも思い付かないから、参考までに……

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