朝6時
目覚ましがなる
「起きます」
誰もいない部屋で意味のない自己申告
「さてと、そういって起き上がり、台所に向かい棚に置いてある食パンを1枚食べた
「にしても高校か...」
その響きに新しさを覚えながら制服を着た
正直大学生が高校の制服を着るのもなかなかキツいものがある
編入手続等は哀川さんがやってくれたそうだ
「さて、行くか」
7時頃
ぼくはこうして峰ヶ原高校へと向かった
学校に着くとぼくはまず職員室に向かった
先生に挨拶しておくのと教室の位置を聞き出しておくために
なので別に哀川さんに脅されているわけではない
挨拶を済ませ先生に連れられ教室に行き自己紹介をしろなんてありきたりな事を言われたので簡潔に
「ぼくの名前は...知らない方がいい。死にたくなければね。どうしても固有名詞で言いたいなら戯言遣い、欠陥製品、人類最弱、狂犬病、無為式、切腹マゾもしくはいーちゃんとでも好きに呼んでくれ」
はたから見れば厨二病のやばいやつだ
しかし事実なので仕方がない
ぼくの名前を言った人間は全員死んだ
一人残らず
「それじゃ、席は梓川の後ろな」
こうしてぼくの依頼生活は始まった
放課後ぼくは図書館に来ていた
理由はない気まぐれだ
本当の暇つぶしだ
そう思いながら適当に本を見ていると後ろから声をかけられた
「よっ」
「やぁ、梓川くん...だっけ」
「そっ、梓川サービスエリアの梓川に、花咲く太郎の咲太で、梓川咲太」
「初めまして、戯言遣いです」
「同じクラスなんだから知ってるよ。それより名前を知ったら死ぬっての冗談でもよくないと思うぞ」
「冗談じゃくて事実だよ。ぼくの名前を口に出したのは今まで三人いるけど全員死んでるよ」
戯言だけどね
そんな他愛もない話をしていると目の前をバニーガールの少女が通り過ぎていった
しかし誰も気が付かない
空気じみている
まるで『見えていない』かのように
そんな中、梓川は
「あの、桜島先輩ですよね?」
と聞いていた
どうやらあのバニーガール少女の事を知っているらしい
「私を先輩って呼ぶことは、君、峰ヶ原高校の生徒ね」
「2年1組の梓川作太です。梓川サービスエリアの梓川に、花咲く太郎の咲太で、梓川咲太」
「私は桜島麻衣。桜島麻衣の桜島に桜島麻衣の麻衣」
「知ってます。先輩有名人だし」
ぼくは知らないのだが
この情報社会にスマホではなくガラケーを持つタイプの人間でさらにはテレビも見ない
なので芸能人などは大学で流れて聞いてくる名前しか聞いたことがない
ぼくが覚えてるかは別として
「それでそこの君は?」
「初めまして、戯言遣いです。いーちゃんとでもいっくんとでもお好きにお呼びください」
「お前な、自己紹介の時より親しみやすい名前を挙げるな」
「それじゃ、一つ忠告してあげる。今日見たことはすべて忘れなさい。それと金輪際私にかかわらないで」
「わかりました。ぼくは人を覚えるのが苦手で」
「物分かりがよくて助かるわ。それじゃ」
そういうと桜島麻衣はその場を後にした
「それじゃ、ぼくは家に戻るよ。なんだか嫌な予感がするんだ」
「僕もそろそろ帰ろうかな。妹が待ってるからね」
こうしてぼくたちも図書館を後にした
マンションに着くと何故が自分の部屋の電気がついていた
もう嫌な予感しかしない
「なぁ、梓川くん。」
「なんだ」
「もし自分の部屋のドアを開けたら面倒ごとがあったら君はどうする?」
「そりゃ、片付けるしかないだろ。置いといてもなくなるわけじゃない」
「そりゃ、そうだよね...」
お互いマンションに入ると別れた
ぼくは最上階
梓川はぼくの一個下の階となっている
翌日
「起きます」
いつもの自己申告
「...」
ぼくの頭の中には昨日のバニーガールが残っていた
忘れるといったがぼくは詐欺師なので覚えていてもいなくてもどちらでもよかったのだ
「せめてメイド服だったらなぁ」
そんな戯言を吐きながら学校へと向かった
登校中に哀川さんに桜島麻衣について聞いたら
「そんなんも知らねえのかよ」
と言われその後音沙汰もない
少しぐらい教えてくれたってかまわないだろうに
そんな中ぼくは学校へ向かった