「神の目が必要?黙れ」ドンッ   作:I'mあいむ

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長くなりました。すいません。少しシリアスだけど や っ た ぜ 。


働いたら負けだと思ってる

 

目眩がしそうだった。目の前には儚げな美しい女性がいる。しかし俺はどうしてもこの場から逃げ出したかった。

 

「……お久しぶりです、甘雨様。それでは」

 

「まっ、待って下さい!」

 

「三年前の件、並びに四年前の件は謝ります。申し訳ありませんでした。しかし、もう終わった話です」

 

「っ、それでも、ついてきて貰います!」

 

「ちっ……分かりました」

 

 

 

 

 

 

薄暗い廊下を歩く。俺の前を歩くのは青色の髪をした女性。彼女の名は甘雨。この璃月港においての重要人物の一人と言える。以前話した璃月七星、その秘書にあたる人だ。

そして麒麟の血が流れる人間とのハーフ。まあ煙緋さんと同じようなもんだ。まあ魔神戦争時代から生きてた筈だから相当凄い人でもある。

人間と暮らすことを決め、それからずっと裏方として物凄い量の業務をこなしてきた人。恐らく、璃月で一番仕事をしてるのはこの人だ。

 

この人は正直良い人だ。もし何のしがらみも無かったら、俺はこの人に対して好意的に接していただろう。実際以前璃月にいた時、総務司で働いていた時の俺はそうだった。

 

しかし今は違う。この人には恨みも嫌悪も無いが、この人に会ったら不味いのだ。その上の璃月七星と会わなきゃいけなくなる。今みたいにな。

 

「ここで待ってて下さいね」

 

通されたのは会議場。七星達が使用するであろう場所だ。

 

「……はあ、そんな警戒せずとも何処にも行きませんよ」

 

「そうですか、なら良いんですが……」

 

そう言って去っていく甘雨。やっと一息つけそうだ。

 

「はあ………あとちょっとだったんだけどなあ」

 

旅人がモンドの龍災を解決して、璃月のオセルを倒した。それはもう過去の話だ。そして稲妻の方へ向かったのがもう二ヶ月前。一番の山場を越えたと思った。何も関わらずに璃月が終わった。

 

稲妻も恐らくそろそろ解決するだろうってこんな時に見つかるなんてな。運がねえな。せっかく()()の件までどうにかしたってのに。

二年という胡桃との契機もあと一週間に迫っていた。それがこんなラストとは。

 

「最悪……だな」

 

あれは今から360,000*1―― いや、14,000年前*2だったか。まあいい、俺がまだ璃月総務司で働いていた頃のことだ。

 

***

 

 

「田中さんこれお願い」

 

「田中さんこれよろしく」

 

「田中さんこれ早めにね」

 

「はい!」

 

この頃の俺はブラック企業も真っ青な業務をこなしてたと思う。それでも折角拾ってくれた璃月政府に、七星に、総務司に報いようとがむしゃらにやっていた。恐らく、それは甘雨にさえ迫る程だったと思う。

 

総務司に勤めて三年程。少しずつ慣れてきたかなーと思いながら行う作業は増える一方。

明らかに周りのやる作業の何十倍もの量をこなしているのには文句も言いたくなった。だって俺まだ三年ぞ?あんたらこの仕事何年やっとんねん。

残業徹夜当たり前。休日が無くなってから優に一年は越えていた。

 

そんなある日のことだった。

 

「確認、ですか?」

 

「ええ、ちょっときな臭くてね」

 

どうやら青墟浦や霊矩関がある方を調査してこいと。作業員達が帰ってこないからどうなっているのかということらしい。

俺は冒険者じゃないんだがと思いつつもこういうのは何度かこなしてきた。仕事が残ってたから急いで向かうことにした俺は、最悪な目に合うことになった。

 

行ってみれば件の場所はアビス共の巣窟。しかも襲撃の計画が建てられていたらしく、民衆や千岩軍にまで被害が出た。俺は何とか間に合いそいつらの討伐やら何やらを行ったが時既に遅し。死人は居なかったものの負傷者が何人も出ていた。

 

「ふざけやがって……クソがあ!」

 

件の調査や俺への要請、そしてアビス達の計画、それらの関係性を俺は未だに知らない。調べる気にもならなかった。

 

その後例の調査は俺の指示であり、アビスの件は俺の不手際とされた。これらは全て俺のせいでありそれが広がって俺は璃月中で叩かれた。これはね、世間は許してくrえゃすぇんよ。

 

「あなたは────」

 

「はい」

 

七星との関係は元々あまり良くなかったものが最悪となった。誰が何をどうしたのか分からないまま、俺は総務司を辞めた。処罰が下り、それでも後ろ指を指されながらやる膨大な作業。やりたい理由が無かった。

勿論これ以上の苦境など何度も越えてきたが、別にやらなくて良いならやりたくもないんだ。

 

「あれ、てきとうに仕事をやって───」

 

「前から気に入らな───」

 

決め手はやはり総務司自体に迷惑がかかったことだろう。文句を言う人が多すぎたのだ。全く悪くない同僚にまで被害が出た時は俺がここにいてはいけないのだと思った。

 

その後は嫌な顔をされながらも冒険者になった。失敗続きだった。最初の頃は俺だとバレると何度も非難された。しかし一年も経てば人は忘れる。俺はどうにかこうにか生活出来ていた。何故か煙緋さんは俺がやっていないと知っていて優しかった。

 

「けど、あまり話し掛けないで下さい。煙緋さんの評判が落ちます」

 

「ああ、すまな───」

 

そして、また間違えた。

 

その頃の俺は依頼を避けていた。万が一気づかれたら依頼どころでは無かったから。もっぱら野山を散策して旅人には影響が出ないような木っ端の宝箱を探していた。

 

そんな時ヒルチャールの集団に襲われている少年を見つけた。少年も相当やるようだが相手が悪い。アビスの魔術師までいる始末。しょうがないから助けたが、これはミスでもあった。

 

少年は酷い負傷をしていたのだ。恐らく肋骨や何処かが折れていたのだろう。仕方ないので応急処置をして少年を医者まで送り届けたが、その途中で少年が商会の子息だということが判明した。

 

「商会の息子?」

 

「はい」

 

「…………そりゃ………凄い、な」

 

俺は終わりを感じた。同じだった。誰かを助けたという状況が。しかも商会の息子。お偉いさんのご子息だ。案の定と言うべきか、それは当たった。翌日になんと七星からの呼び出しが入ったのだ。

そこからの行動は速かった。初めて煙緋さんを頼り俺は璃月から逃げ出した。

 

「すいません、煙緋さん。それじゃ、さようなら」

 

「ああ、後のことは任せろ」

 

こんなこともあろうかと用意しておいた書類を提出して、荷物や家財は全部斬魄刀なんかを仕舞っている空間に入れて、モンドを目指した。途中追っ手を見掛けたから仕方なくドラゴンスパインを登って振り切った。

 

そうして死にかけながら俺は玉露さんのところ迄辿り着いた。

 

「っ………はあ、はあ……ぐ、」

 

「ちょっとあんたヤバいじゃない!これ、璃月の………嘘、まさかドラゴンスパインを越えて────」

 

初めて見たモンドの景色はとても綺麗だったことを、今でも、鮮明に覚えている。

 

***

 

今にして思えば一年で帰って来た俺はバカなのだろうか?しかし犯罪など犯していない。順当な手順を辿って俺はここまでやってきた筈だ。

 

そして俺はあれらの行動を後悔していない。所詮自己満足の為に行ったオナ○ーなのだ。それでどれだけ被害があろうと、自分のせいなのだ。

嫌なら人助けなど行わなければ良い話だ。だがそれを俺はしないだろう。なら、これで良かった。

 

璃月側も別に悪くない。結局相性が悪かっただけだ。正直ミスを俺に押し付けた野郎は恨んでるが、それが実は俺を貶めるための罠だった可能性もある。誰も責めることなど出来ない。もし罠だった場合俺が何かしたかもしれないのだ。そしたら本当に自業自得だ。

 

仕方ないだろう。少なくとも、俺にとっては終わった話だったんだがなあ。

 

なんでこんなことになったんだ………。

 

ガラッとどこかの扉の開いた音が聞こえる。恐らくは誰か来たのだろう。さて、誰を呼んだのやら。予想はつくがな。

 

一応立たないとな。目上より先に座ってる訳にもいかない。少し待つとこの部屋の扉が開いた。

 

……ま、だよな

 

「お待たせしたわね」

 

「いえ、凝光様にこのような時間を取っていただけるなど光栄です」

 

来たのは甘雨と白髪の女性、凝光。妖艶な雰囲気を放つ美女だ。彼女は璃月七星の天権という役職にいる人だ。まあつまり、この国で神の次くらいに偉い人。璃月港じゃ正真正銘トップ。大統領だ。凄いね。因みに俺は嫌われてた。なんでや!

 

「そう、でも貴方は私の部下では無いのだからそんなに畏まらなくてなくて良いわ」

 

「………そう言われましても」

 

「良いのよ」

 

何が狙いなんだか。前より嫌悪は無いようだが、よく分からんね。

 

「……あー、はいはい、分かりましたから。これで良いでしょう」

 

「ええ、それにしても久しぶりね、田中」

 

「………そうですね。それで何かご用ですか?」

 

てっきりあの時のことを責められると思ってたんだが、違うのか?

 

「せっかちね。少しぐらい話しましょう?」

 

「………仕事中なんですけどね」

 

「なら私といっしょね」

 

うん、何でか本当に嫌われてないな。この謎を探るべく我々はアマゾンの奥地へと向かった──!!

 

「最近は何をしているのかしら?」

 

「……往生堂で働いております」

 

「へえ、冒険者は辞めたのね」

 

「ええ、まあ」

 

「……もうちょっと会話をしてくれないかしら」

 

「私からも良いですか?何故冒険者を辞めたんです?」

 

「はあ、上手くいかなかったんですよ。冒険者は。失敗続きじゃ人に迷惑をかけますから」

 

「そう、それで往生堂で……」

 

「失礼するわ!」

 

扉が開き、また誰かが入ってくる。紫髪の美少女、刻晴だ。彼女もまた璃月七星。玉衛という役職に就く彼女はそれはまあ仕事が出きる。そして神を信仰していない。人間の国は人間が頑張るべきだと思っている。まあ彼女みたいな人程神に愛されているらしいが。

 

「本当に、戻ってきたのね」

 

「ご無沙汰しております。また会えて光栄です。刻晴様」

 

「………そう」

 

「それじゃあ揃ったことだし、本題に入らせてもらうわ」

 

やっとかよ……。物売るってレベルじゃねえぞおい(意味不明)。

 

「まず、四年前の件について───」

 

◆◆◆

 

我々は間違えた。何度も、間違えた。璃月は彼に対して間違え過ぎたのだと思う。今思えば不自然な点はあった。けど、当時の私達はその得体の知れなさから彼を嫌った。何者でもない彼を未知への偏見で糾弾した。

 

しかしそれは間違いだった。彼は嵌められていた。貶められていた。よりによって彼の同僚に。本来璃月を守るべき立場の者が民を、国を危険に晒して彼を追いやった。本来それを防ぐべきだった私達が、彼に全て解決させ、その責任さえ押し付けた。

 

我々は何をしていたのか。誰も気づけなかった。疑うことが無かった。気付いた時には手遅れで、煙緋だけがそれを知っていた。

全て間違えたあの時、彼は単身でアビスの軍勢に挑んだというのに。神の目を持たぬ者の偉業。それを行えるのがこの世に何人いるのか。例え神の目を持っていたところで無理だろう。

 

それを彼はあろうことか弁明すらしなかった。彼の処罰が言い渡されたあの日、彼は諦めたような、仕方ないとでも言うかのような顔をしていた。あの時その意味に気付いていればあるいは、何か違ったのかもしれない。

 

その後も何も言わずに彼は働いた。なのに我々は非難した。民衆の声が総務司全体にまで広がった頃、彼は総務司を辞めていった。

その後の詳細は分からない。冒険者になったこと。依頼を極力受けなかったことの調べはついたがそれ以外が分からない。住んでいた住居はもぬけの殻。

しかも璃月港から離れた山岳にあるボロ小屋だった。修理の痕跡がそこかしこに見られる今にも倒れそうな建物。元々あった物を彼が見つけて何とか維持していたのが分かった。

 

今でも覚えている。例の事件の怪しさを夜蘭に指摘され、やっと調べが付き彼へと使いを送ったあの日、彼はこの璃月からいなくなった。

 

もう少し下調べをしたら気付いたかもしれない。彼の状況を考えるという発想に至っていれば結果は違った。あの時の私達は自分達のことで精一杯だった。

彼が抜けたことによる圧倒的仕事量の増加。事件の時系列や詳細な出来事の精査などで手一杯。彼の現在の状況を、ましてや前日の動向など、気にしていなかった。

 

彼は飛雲商会の息子を救っていた。魔物群れから助け出し息子を医者まで送り届けたらしい。彼にしてみればこの時点で逃げる算段をつけていたのだろう。誰かを助け、七星に呼び出される。あの時と全く変わらない状況だった。

 

急いで追っ手を使った。けど彼を見つけるのは難しかった。数少ない痕跡を辿って彼に追い付くにはそれこそ夜蘭ぐらいしか出来ない。そして最後に辿り着いた痕跡はドラゴンスパインの麓。恐らく追っ手を振り切る為にあの雪山を越えようとしたのだろう。でもそれは自殺行為。もう生きていないんじゃないかと思っていた。

 

だから、甘雨から報告された時は驚いた。二度と戻ってこないと思っていたから。そもそも何故気付かなかったのか。彼の書類を見れば誰だって気付いた筈だ。しかしそれは巧妙に隠されていた。

提出されたのは商業が盛んになる時期。安全そうなら判を押すだろう。さらに違反にならないラインで書類が偽装されていた。名前も違う。これは彼の本名じゃない。けど、田中を愛称として名乗っていた場合通ってしまう。

 

彼は璃月の法にある程度知見があったはず。彼の業務量故にそこまでの物が身に付いてしまった。

 

その書類を信じるなら彼の入国は二年程度前。あの岩王帝君殺害や魔神オセルの出現、旅人の来訪。それらの時には既に璃月に居たのだ。

今思えば魔神オセルの復活時の異常な負傷者数の少なさ。そして死者が居なかったこと。それは彼が何らかの形で関わっていたからだろう。

 

感謝しても仕切れないというのに、彼を糾弾した我々。どうしても過去の失態が迫ってくる。

 

やっとだ。やっと彼に謝罪することが出来る。本当に甘雨が彼と出会ったのは奇跡だった。この二年、彼は私達に全く関わらなかったのだから。

 

もうこの部屋の中には彼が居るのだろう。久し振りの彼はどんな顔をしているのだろうか。謝罪しなければならないのというのに、私は彼に会いたく仕方なかった。

 

◆◆◆

 

彼と話していると程無くして刻晴が来た。やっと本題に入れるわね。

 

「まず、四年前の件について。璃月七星として謝罪します。本当に、申し訳無かったわ」

 

「私達からも。ごめんなさい」

 

彼にどんな顔をして謝れば良いのか。今さらだと嗤われるだろうか。どんなに恨まれても何も言えない。

 

「……ああ、あれですか」

 

「あの時は」

 

「別に良いんです。もう終わった話ですから」

 

え?

 

「え」

 

「今更だとか、そういう話では無いんです。そもそもあれは仕方ない話だ」

 

「それは……」

 

「私は誰が何を思ってどうしたのか、それは知りませんが、私にとってはもう過去の話です。謝る必要なんてありませんから」

 

何で、何でそんなことを言うのよ。もう終わっただなんて、じゃあ私達はどう責任を取れば……。

 

私以外の声が響くのが聞こえる。

 

「……私達はあなたにとても酷いことをしたわ。あなたはそれを、何も思ってないって言うの?」

 

刻晴だろうか。けど、何だか声が遠い気がする。

 

「何も思ってない訳ではありませんが、然程思うところでもありませんから。まず七星は悪く無いじゃないですか。」

 

「そんなことは……」

 

「やったのは他の誰かですし、それもある程度私が恨みを買っていたとかでしょう。境遇としてもそこまで酷い物でも無かったですしね」

 

何でも無いようにそれらを言い切る彼。私は恐くなってしまった。それが当たり前だと告げるかのような表情が、まるで理外の化物と相対してる気分になった。

 

視界がぐらつく。意識が遠のきそうになる。駄目よ、まだ何も出来ていない。彼に何も謝れていない。

 

「本当にあなたはそれで良いの?濡れ衣を着せられて非難されて、それでもこの璃月を恨まないの?」

 

「人間ってそんなものですから。仕方ないですよ。そもそもあれは情報として信憑性が高過ぎます。そりゃ誰もが信じますよ」

 

そんなこと、と思っても声は出ない。あそこまでの騒動。誰もが彼が悪役だと信じ切っていた。総務司や七星でさえそのスタンスだった。彼の言うことは正し過ぎる。

 

「そもそも最初の指示さえ不適切でした。その上貴方に単身で解決させたのは、紛れもなく私達です。もっと迅速な対応をしていれば良かったのです」

 

「甘雨様、貴方は精一杯やってるじゃありませんか。それ以上を求めるなどありえません。あそこで仕掛けたのは私の判断です。それでどうなろうとも私の責任ですよ」

 

でもそれじゃあ七星のいる意味など、それを守れなかったらどこまで行っても人間の国にはなれない。貴方を守れない。それでも私達は過ちを犯した。それは紛れもなく事実だから

 

「それでも、私達は貴方を非難したわ……私達がやるべき責務を貴方に押し付けたのよ。それは七星として謝罪しない訳にはいかないわ」

 

「………まあ、そうですよねえ。立場もありますしね」

 

「なら」

 

「謝罪は受け入れますよ、ええ」

 

空気が少しだけ弛緩した。やはり二人とも緊張していたようだ。それもそうよね。この一件での失態は大きすぎる物だった。それを解決出来ずにいたら私達の璃月での評判は明らかに落ちるもの。

 

「何かお詫びを用意したいのだけど」

 

「………じゃあ一つだけ良いですか?」

 

「何かしら?」

 

「もし、出来ることなら楽しく、生きて下さい。別に何かをしなくても良いですから、少しだけ笑顔が増えたらっていうことです」

 

「それは……何でなの?」

 

「だって、笑顔の方が綺麗ですから」

 

どこか悲しそうな、でも優しげで照れるように彼は言った。私達は最初から許されていたのだろう。私達を案じていたのだろう。そんな彼に対して、私達は愚かでしかなかった。

そして、その顔にどうしようもなく惹かれた。だから、言ってしまった。

 

「ねえ、田中。月海亭で働く気は無いかしら?もしくは私の部下として」

 

能力としては申し分無い。それどころかあそこまでのことをこなせるのは圧倒的だ。旅人の件から私達はより忙しくなった。あの頃のような彼の助けが欲しくて、つい、誘ってしまった。

 

「それはお断りします」

 

「そう……理由を、聞いても良いかしら」

 

「そりゃ、働いたら負けだと思ってますから」

 

「………ふふっ、何よ、それっ」

 

それは、自信満々で最高の笑顔だった。

 

*1
四年前

*2
四年前




次回で璃月辺は一旦終了です。行くぜ稲妻!
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