不死の個性じゃなくて不死の"病"   作:けー

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 みなさん、あけましておめでとうございます。年末、年始と色々予定が立て込んでて全然書けなかった……
 2024年は初っ端から色々と物騒でしたが、いい年になることを願っています。新年の挨拶はこれくらいにして本編どうぞ。


雄英受験

「永遠ー! 今日も勉強教えて!」

 

 私と一緒に雄英を目指すことになった未来は、あの日以来毎日のように私の家へとお勉強しにきている。

 

「ん、いいよ。今日も私の家でいい?」

 

「もちろん! それじゃ今日もお邪魔しまーす!」

 

 私の家に入ると、未来は颯爽と私の部屋に入りこむ。この間連れ去られた時、あの男に個性をばらされたことで何かを察したのだろうか? 主に個性の発動に関して。

 個性に関する道具は既に片付けてある。見つかったら面倒だし、何よりもう強くなる必要も無くなったから。無論ヒーローになるためには強くならないといけないだろうけど、問い詰められた時の未来が浮かべた表情を思い出すと、自ら進んで個性を使う気は正直起きないのが本音だ。

 

「永遠の部屋……!」

 

 ……ただ、最近はそれだけじゃない気もしてきた。何というか未来は嬉しそうに私の部屋に入ってく。ただ私の部屋を見たいだけなのかも……?

 私の部屋なんて見ててなにが楽しいんだろ? 私の部屋にあるのなんてベッドと机くらいなのに。

 

「よし、勉強しよ!」

 

 どうやら満足したらしく、未来は勉強道具一式を出して、机の上に並べた。

 私もそれに倣い、向かい側に今日やる予定の問題集を出して、二人で黙々と勉強を始める。

 時折……というか結構な頻度で未来から分からない問題について質問がくるため、自分の勉強は全然進まないものの、私は未来と二人っきりでいられるこの時間が案外好きだったりもするのだ。問題が解けると嬉しそうに笑って「解けた! 永遠、ありがと!」なんて言う未来は何だかとても可愛く見えるし、わからなくて唸ってる時の声と表情も何だか愛らしい。そんないつもと違う未来をみられるこの時間が、最近の私の楽しみだ。

 

 

「今日は俺のライヴによーこそー! エヴァバディセイヘイ!」

 

 しーん、と辺り一体が静まりかえる。どこかからぶつくさ喋ってるような声が聞こえるもののこれはスルーで良さそう。

 さて、今私は周りが知らない人だらけのこの空間で寂しく座ってる。今日は雄英高校ヒーロー科の受験日なのだ。なぜ一人なのかというと、未来がはなからヒーロー科に入る気がないためである。

 

「こいつあシヴィーー!! 受験生のリスナー!」

 

 どうやらこのテンションのまま実技試験の内容について教えてくれるらしい。

 内容は10分間の市街地演習。そこで3種類の仮想敵なるものを倒す試験らしい。ルールは至ってシンプルで、倒せば倒すほどいい、ということみたいだ。そして一番重要なのは0ポイントなるヴィランの存在だろう。ドッスンのようなおじゃま虫みたいだけど……ほんとにただ無視するだけでいいのかは少し疑問が残るところだ。

 ちなみにメガネの人が先ほどからぶつくさ言っていたであろう人に注意をしていた。こういうところで晒しあげるような注意の仕方はどうなんだろ……?

 

「ここが試験会場……すご」

 

 模擬市街地演習とは聞いてたものの、ここまでしっかりとした町が出てくるとは思わなかった。雄英の資金力どうなってるんだろう……?

 

「はいスタート」

 

 雄英の底なしの資金力に思考を巡らせていたら、いきなりスタートの合図が出されたが、不意打ちすぎて私含めて誰も反応できていない。皆プレゼントマイクの二言目でようやく動き始めた。

 

「標的ほそ――!?」

 

 周りに差をつけてひと足先に奥の方に進むと、ポイントの方からこちらへ向かってきたので、とりあえず拳を振るう。すると見た目の割にはあっけなく壊れてくれた。どうやらこのロボット、かなり脆く作られてるみたい。

 素手でも問題なく破壊することが可能だとわかったため、私は次々とロボットを見つけては破壊していく。

 途中、ロボットに負けそうになってる人を助けたりしつつも、着実にポイントを積み重ね、ようやく半分が経過した頃あたりで壊したロボットの数は五十を超えた。

 

 それにしてもさっきから一向にゼロポイントのお邪魔虫がいない。……まあいないならいないでいっか。

 

 そんなことを思っていると、突然あたりに地響きが起こり、巨大な何かが街のど真ん中に出現した。

 

「……ゼロポイント?」

 

 人の手に負えない超巨大ロボ、圧倒的脅威な上倒しても何の利もない。当然相手する訳も、必要もなく、ある者は怯えながら、またある者は他のポイントに目を向けて戦略的撤退を行う。ただ一人、私を除いて。

 皆が逃げている中一人、巨大ヴィランに背を向けずに立っている私に、奇妙なものを見るような視線が向けられるが、誰も声をかけてくることはない。

 そして私は一人、逃げ惑う民衆とは逆方向に走り始め、巨大ヴィランの前に辿り着くと飛び上がり拳を振り上げる。

 するとどうだろう。やはり脆かったらしく他のロボも同様にあっけなく壊れてしまった。鈍重な上に敵も巨大。案外他のやつよりも倒しやすかったかもしれない。

 

「しゅーりょー!!」

 

 私が地面に降りてすぐ、プレゼントマイクによる試験終了の合図が会場中に響き渡った。

 

 

「永遠、試験どうだった?」

 

 受験を終えて正門の方に行くと未来が寒さのせいか、少し顔を赤くして待っていてくれた。こんな寒い中でいつから待ってたんだろ……?

 

「ん、多分大丈夫だと思う」

 

「そっか、それじゃあ今日は遊び行こー!!」

 

 私の言葉を聞くや否や、笑顔で私の手を取り、街の方へと駆け出していった。

 

 

 そういえば……なんで県外なのに普通に来てるんだろう?




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今年は成人式等もありまたすぐ忙しくなるので次の投稿も遅くなりそうです……

ヴィランルート需要あります? あるなら別枠で書くかもしれません。(余裕あれば)

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