不死の個性じゃなくて不死の"病"   作:けー

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本作では原作の流れそのままの部分は基本的に割愛していく方針で執筆しています。その辺はご容赦ください……やっと原作突入。


いきなりテストは少しどうかと思う

「1368番……1368番……」

 

 今未来は私の横で、必死にスマホの画面を見て数字を探している。探しているのは彼女の受験番号だ。

 今日は雄英高校普通科の入試結果発表の日である。

 

「1368……あった!! 永遠! 番号あったよ!」

 

 おそらく番号を見つけたであろうその瞬間、未来は何故だかスマホを放り投げて私に抱きついてきた。……スマホ大丈夫?

 

「……あっ! スマホ……は大丈夫か。よかったあ……」

 

 一瞬投げ捨てたスマホの方を気にする未来だったが、落ちた先がベッドの上だったことを確認し、安堵する。

 

「そうだ、そんなことより永遠、約束覚えてるよね?」

 

「約束……なんだっけ?」

 

「私が受かったらシェアハウスしようって約束したじゃん!」

 

「シェアハウス……あれ本気だったの?」

 

 確かに受かったらシェアハウスしようとは言われていた。けどそもそも高校生ってシェアハウスできるのかな?

 

「え? そ、それじゃああの話は無し……?」

 

「んー……でも約束しちゃったもんね……お母さんに聞いてみよ?」

 

「やった! 私も聞いてくるね!」

 

 聞いてなかったんだ……

 ちなみに普通に却下された。私も未来も。

 

 

「早く来すぎたかな……」

 

 未来は普通科、私はヒーロー科なので正面で分かれてそれぞれのクラスへ向かう。どうやら私はA組らしい。……それにしてもA組だけ21人なのは何で何だろ……?

 

 やることもないので一人机に突っ伏して、5分ほどすると扉が開く音がする。ようやくクラスメイトが入ってきたらしい。

 髪の毛が赤と白に分かれていて、目元に火傷のような痕があるイケメンが入ってきた。

 

「よろしく」

 

 勇気を出して一言、声をかけてみる。

 

「ああ」

 

 イケメン少年は声をかけた私を一瞥して一言。そのあとは自分の席に座って本を読み始めてしまった。

 名前くらい聞こうかなと思ったが、何というか声をかけるなオーラがすごかったので、私は諦めて大人しく机に突っ伏して睡眠の続きを始めた。

 

「――え、ねえ!」

 

「ん……?」

 

 声をかけられて目を覚ます。どうやら机に突っ伏しているうちに寝てしまっていたらしい。周りを見渡すともう結構な人がいる。

 

「あたし芦戸三奈(あしどみな)! よろしくね!」

 

 私の机の横にはピンク色の肌と可愛らしい角が特徴的な可愛い女の子がいた。

 

石長永遠(いわながとわ)……、よろしく」

 

 さっき紅白頭イケメンくんと違い、今度は私の無愛想な相槌も気にせずに、しっかりと話してくれる。これが陽キャってやつなんだ……

 話しかけてくれた芦戸さんの他にも何人かの女子としばらく話していると不審者……っぽい先生が教室にぬるっと入ってきた。ほんとに先生……?

 

「ハイ、静かになるまで8秒かかりました。時間は有限、君たちは合理的じゃないね」

 

 ああ、先生だなこの人……

 

「早速だが体操服(これ)着てグラウンド出ろ」

 

 そう言って先生はどこからか体操服を取り出す。……入学式は?

 

 

 どうやらこの先生、入学式や何やらはすっ飛ばして個性把握テストなるものを執り行うらしい。

 更にモデルとして投げさせられた、私のボール投げの記録を見た誰かが言った「面白そう」という言葉に反応してか、最下位は除籍すると言い出した。21人いるから一人除籍すればちょうどいいらしい。除籍される生徒からしたらたまったもんじゃない。

 とはいえこんな展開になってしまったからにはもうやるしかない。テスト内容は基本的な体力テスト8種目の50メートル走、握力測定、上体起こし、反復横跳び、1500メートル走、立ち幅跳び、ボール投げ、長座体前屈。うん、何とかなりそう……かな? 

 ちなみにボール投げの記録は大体7500メートルくらいだった。

 

―――第一種目 50メートル走―――

 

 地面を全力で蹴り、数歩で50メートルを駆け抜ける。結果は1秒48だった。暫定一位獲得だ。一緒に走った麗日さんには「はやすぎん!?」と驚かれた。

 

―――第二種目 握力―――

 

 こちらもただ力に任せて全力で握力計を握る。……結果は内緒にさせて欲しいけどキロの一つ上の単位とだけ言っておく。どこかの男子からは「ゴリラかよ!?」と言われた。

 少し殴りたくなったけど我慢した。

 

―――第三種目 立ち幅跳び―――

 

 これも脳筋だ。全力で地面を踏み抜く。50メートル。このままだと私のあだ名がゴリラになりそうな予感がしてる。……まあいいや。

 

―――第四種目 反復横跳び―――

 

 これに関しても普通に飛ぶだけだが……今回は一位を取ることはできなかった。頭がぶどうみたいな感じの人が個性を駆使して高速で横移動してたためだ。速すぎてもはや残像が見えた。

 

―――第五種目 ボール投げ―――

 

 ここではまさかの記録が出る。麗日さんの個性によって重力を奪われたボールは、宇宙の遙彼方まで飛んでいった……のかな? 記録は無限だ。どんなに遠くまで投げたとしても無限に勝てるはずもないのでボール投げも一位は取れなかった。

 緑髪の人が先生に個性を消されたり、指を大怪我したりと色々あったが麗日さんの衝撃があまりに大きすぎてあまり覚えてない……指一本で700メートル近く飛ばした緑髪の人もすごいとは思う。

 

―――第六種目 上体起こし―――

 

 何とも言えない普通の結果だった。68回。これにどうやって個性を利用すればいいんだろう……? 色々作れるっぽい八百万さんなんかは腹筋ワン○ーコアみたいなものを作れば記録を伸ばせそうかもしれない。

 

―――第七種目 長座体前屈―――

 

 これも至って普通。56センチだった。ただ、八百万さんや蛙水さん、他男の人数名は上手く個性を使っておよそ人が出すとは思えないような記録を出していた。個性ってすごい……!

 

―――最終種目 1500メートル走―――

 

 全力で走り続けても疲れなかったのでそのまま完走して53秒。原付を使っていた八百万さんを抑えて無事一位を取れた。

 

 ちなみに除籍は嘘らしい。最下位に名前が載っていた緑谷くんは先生の一言一句に表情を左右されていて申し訳ないけど少しだけ面白かった。

 




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ヴィランルート需要あります? あるなら別枠で書くかもしれません。(余裕あれば)

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