やぁやぁどうも。昨日真依ちゃんの世話を永続的に押し付けられた禪院直哉くんやで。
なんやねんこのガキども。
真希ちゃんは真希ちゃんで九十九さんに協力する代わりに弟子入りしたみたいやし。それに触発されとるんか、津美紀ちゃんや恵くんまで訳もわからず真希ちゃんの鍛錬に混ざっとるみたいやし。
まぁでも100歩譲ってそれはエエわ。俺と違うて九十九さんに戯れとる訳やしな。可愛いもんや。
でも真依ちゃんはなんやねん。なんで俺んとこ来んの? ウザすぎへんか? あの手この手で断らせよ思うても断らんし……。
でもまぁ、そこまで強情なんやったら、そら俺にも考えってもんがある。
真依ちゃんの望み通り強くなるようにしたるけど、その代わり、将来の真依ちゃんを苦しめたるわ。
ほらアレや。本人もプリキュアみたいなんがエエて言うとるからね? コレは夢を叶えたらんとあかんやろ。
今回、真依ちゃんにやらせるんは、俺と同じ、『他人に言われて自分に課す理不尽な縛り』。擬似的な天与呪縛の再現や。
でもまぁ、流石に俺も鬼やない。死ぬほどの修行をしろとかそういう内容にするつもりはないし、『今の』真依ちゃんが喜んでもらえるような縛りを考えたろうやないか。
……と、意気込んで縛りの内容を考えた俺が、その内容を教えたら、案の定真依ちゃんは喜び勇んで縛りよった。
アホやなあ。ホンマに俺を信用しとる。あかんで? 禪院の男なんか信用したら。全員ドブカス度100%の保証が生産者表示付きでついとるんやから。
さて、そんな縛りの内容は、以下の7個や。
①今回立てる7の縛りを自ら破ることは決してできんという縛り
②下着と医療器具を除く衣類は『マジカル真依ちゃんドレス』以外身につけん縛り
③今後、構築術式では『マジカル真依ちゃん7つ道具』以外は構築できんという縛り。
④『マジカル真依ちゃん』の変身ダンスを踊ってから2時間以内の間しか呪力が練れん縛り。
⑤『マジカル真依ちゃん』の変身セリフを大声で叫んでから2時間以内の間しか術式が使えん縛り。
⑥戦闘中は『マジカル真依ちゃん』になりきって喋る縛り。
⑦『マジカル真依ちゃん』の設定は、禪院直哉が書いた『マジカル真依ちゃん大図鑑』に従うという縛り。
以上やね。まぁ、なんのことはない。ごっこ遊びをしやんと呪術が全く使えんように縛って、術式の燃費を限界まで向上させ、真依ちゃんのカスみたいな呪力センスを外付けで補っとるだけや。
さて、そしたら『マジカル真依ちゃん大図鑑』の執筆を頑張らなあかんね?
せっかくやし、液タブで本気で描いたろか。……俺は伊達にアニメみたいな術式してない。術式への理解と追究のために、自分でアニメを描いたりもしとる。
————期待しときや、真依ちゃん♡*1
* * * * * *
さて、それから半月後。イラストレーター禪院直哉*2渾身の力作である『マジカル真依ちゃん大図鑑』は、ガチの印刷所で製本され、箔押しPPコート仕様のブックケース付きハードカバー絵本に仕上げられて、真依の手元に届いていた。
しかも、直哉の
ちなみに、印刷所の都合の関係で発行部数は50部。せっかくなので直毘人の元に保存用・保管用・布教用の3部を郵送し、同様に九十九に3部、あとは嫌がらせで真理*3にも3部送りつけ、残りの40部はせっかくなので直哉管理の『忌庫』にてダンボールごと『浴』を続行中だ。
そんな『マジカル真依ちゃん大図鑑』には変身ダンスの振り付けや、変身用のセリフ、そして『マジカル真依ちゃん7つ道具』の詳細な解説が直哉渾身のイラストと共に記載されている。もちろん、それら全てのイラストで登場している『マジカル真依ちゃん』は直哉が母親の真理の顔立ちと今の真依の顔立ちを元にアニメ風に描き上げた『魔法少女に成長した禪院真依』の姿である。
コンセプトは、『精神的特級呪物』。将来の真依に対する
だがしかし、ここでポイントなのは、今の真依はあくまで四歳児、そしてその周囲に居る子供達も四歳児と三歳児だということ。
「真依ちゃんに、これプレゼント。 開けてみい」
「うん! ……うわぁ〜!」
「真依ちゃん良いなぁ〜!」
「なおや、アタシのはねーのかよ」
「真依姉ちゃんお姫様みたい」
などと大変好評なこのプレゼントは、直哉の縛りにおいては無事『善行』と判断され、直哉の株が子供達の間で下がることも無かったのであった。
奇しくも自分の誕生日にプレゼント回を書くとはこの作者に目を以てしても見抜けなんだ……!(節穴)