百合濃度濃いめなんで一応閲覧注意です
神楽輪視点
私が京都高専に戻ってから数日。
菜々子と美々子は高専の術師専用の牢獄で拘束されているが、来週からは京都高専に預かりとなる。
曰く、夏油様の遺言だから私に従うことに異論はないそうだ。
ただ、夏油傑の名誉を踏み躙るような真似は絶対にしないと繰り返し、更に五条悟への呪詛を零しているが、呪っている相手が相手だけにさほど問題視されていないらしい。
ミゲルはアフリカのケニアへ帰国した。何でも、五条さんから別の黒縄が有れば探してこいと言われ、里香が外れて特級では無くなった乙骨くんの修行も任された。
…まあ、ミゲルならできるだろう。
他の夏油一派は行方が定かではないとのことだ。
…何とも思わないわけではないが、彼らは菜々子と美々子と違って大人だ。ラルゥも居る。すぐ夏油の後を追うようなことはないだろう。
そんな風に色々と区切りがついたわけだが、今の私にはそれ以上の問題がある。
「まともなデートをしたことがないぃ!?」
「ちょ、桃先輩声大きい大きい!」
そう。何だかんだで、真依と私はまだまともなデートすらしたことがなかった。
いや、キスとか添い寝とかは既にしている。
しかし、互いに任務が重なって都合が合わなかったり、夏油さんに攫われていたりで、そんな余裕ほとんど無かった。
少ない余裕でも、二人で出かけるより桃先輩や霞と一緒に女子会になることが多かった。
照れ臭くて、二人で出かけることに誘うこともあまり無かった。
そんな現状に割と危機感を持って、一番経験ありそうな桃先輩にそう相談すると、信じられないものを見る目で見られた。
「え、真依ちゃんと輪って付き合い始めてから数ヶ月経ってるよね?」
「経ってますね…」
「夏油に攫われる前は、女子会も割としてたよね?」
「してましたね…」
「ホントに危機感持った方がいいよ?それは。」
「うう…。はい。」
呆れたような桃先輩は、すぐに私の初デートの相談に乗る会を開くとのことで、予定の無かった夜に私の部屋にメカ丸を引きずって現れた。
「よし、それじゃ始めようか!第一回真依ちゃんを満足させようの会!」
「なぜ俺ガ…」
「だってメカ丸以外にまともに恋愛相談聞きそうなのいないじゃん。霞は何か輪のこと狙ってるくさいし。」
……そうだろうか。
三輪ちゃんはあれからは以前と同じようにアタックすることは無くなった。
せいぜい、それ以上に食事に誘ってきたり、夜暇ですかと聞いてくるぐらいだ。
まあ殆ど真依との予定か任務で埋まっていたが…
あれ?これ割と真剣に狙われてるのか?
「今気づいたの?」
「鈍感というカなんというカ…」
呆れたような二人の目線。
気を取り直すようにして桃先輩がメカ丸を椅子に座らせて、自身もベッドに座っている私の隣に腰掛けた。
「それじゃ、まずデートって言ったら輪ちゃん的には何処に気をつけるべきだと思う?」
「えっ?そりゃあやっぱり真依にいっぱい満足してもらう…とか?」
「初心はそこよね!でも可愛いけどフワフワしすぎ!細かいところも気をつけないとね。まず食事の店の予約はマストだから。」
「店の予約は絶対必要なものカ?」
「そりゃそうでしょ!デートにカップルがよく使うお洒落なカフェや店なんて予約一杯で当たり前なんだから!いざ当日行ってみて、店にも入れませんでしたとか最悪でしょ。これ以上に冷めることもないわ。」
「た、たしかニそれはそうだナ…」
「なるほど…予約はやっぱり一週間前にはした方がいいかな?」
「そうね。店にもよるけど、それぐらい余裕持った方が良いと思うわ。」
勉強になる…私はスマホでメモを取りながら話に聞き入る。
更に桃先輩のありがたい話は続く。
「良い?女の子がデートに求めるのは特別感なの。輪も女の子なら分かるでしょ?」
「いや、私はデート経験ないので…」
「俺もないナ。」
「ま、マジでか…。」
桃先輩はこいつらマジかという顔をするが、気を取り直して私に問いかけてきた。
「なら、輪好みの綺麗なドレスを着た真依ちゃんを想像してみてよ。輪的にはどう思う?」
想像してみる。
スリットの入った黒くてセクシー、かつ上品なドレスを着た真依を。
スリットからチラリと覗く生脚に露出された肩に首筋…
あっヤバいヤバいそういう気分になってしまう…!
顔を赤らめてしまいながら私は答える
「最高ですね!」
「でしょ?つまりそういうことよ。」
ふふんとドヤ顔をする桃先輩だが、メカ丸的には思うところがあったようで話し始める。
「だガ…やはリ、普段と違いすぎると少々緊張してしまうのでハ?自然体も大事だと思うガ…」
「そうね。それも大事。さすがメカ丸。うちの男どもで一番まともな男!」
(俺があの二人と比べてまともと言われてもな…)
「つまり、特別感を出しつつ自然体で楽しんでもらうのがベスト!どう?難しいけどなんとなく想像ついてきた?」
特別感で自然体…つまり、高級感と俗世から隔絶された雰囲気がありながら、地元の雰囲気でホッとできるところが良い…となると。
「はい…決まりました!!」
「お!マジで?早いね。ほれほれ、話してみ?」
「はい、それが…」
話が聞き終わった後、二人はしばらく無言になったが、感心したような呆れたような息をついた。
「初デートであそこはこう…重くないカ?」
「でも確かにそれが実現できたら最高のデートだよ!でも…お金足りる?」
桃先輩が心配げに私に尋ねるが、その心配はない。特級なので当然危険度も報酬も高い任務を私は結構受けてるし、あまり自分から金を使うこともないので割と貯まる一方なのだ。
「大丈夫です!こういう日のために貯めてきたんで!」
「お前がそう決めたのなら何もいうことはないナ。」
「そうね…。確かに京都でホッと寛ぎつつ、イチャつくには最高の選択だわ。普通やろうと思いもしないけど。」
そう三人で結論づいて、会議がひとまず終わった途端、私の部屋のドアが豪快に開かれた。
そこには…
「話は聞かせてもらったぞベストフレンド!!」
「げ」
「東堂先輩!!」
片手に何やらチケット券らしきものを2枚握りしめた東堂先輩が立っていた。
「恋人との初めてのデート…そんな一大イベントを前に知人に相談するのは賢明だろう…が、何故俺を誘わない!?」
「ゴリラに相談してまともな案が出るわけないでしょ。」
桃先輩のそんな辛辣すぎる一言を無視して、東堂先輩は語り始める。
「恋人との特別な時間というのは確かに大事だ。そんなベストフレンドのために俺が人肌脱いでやろう!」
そして片手のチケット2枚を差し出してきた。
そこに書かれているのは…
高田ちゃん☆のドキドキ清水握手会!!
…アイドルの個握イベントのチケット?
「お前も知っているだろう?高田ちゃんの個握が今月中に京都で開かれるのを!」
「いや、高田ちゃんは知ってますけど流石にそこまでの知識は…」
そう答えると私に顔をグイッと近づけて東堂先輩は涙を流し始めた!!
「……女の趣味がいい俺のベストフレンドなら、高田ちゃんのイベントには顔を出しておいた方が良い…必ずハマるだろう。」
「は、はい…でもデートにはその…ないかなーって…」
「流石にデートでアイドルのイベントはなさすぎるでしょ。きっっつ。」
「ないナ。」
三人から一斉に断られた東堂は、がくりと肩を落とした。
「…俺もお前と真依のためになればと。折角余分に二つチケットを予約したというのに…」
「東堂先輩…」
そうだ。東堂先輩は私たちのために自分の大好きなものを推そうとしてくれたんだ。そりゃ、やり方はあんまりにもあんまりだけど…なら。
「私は喜んで行きますよ!でもデートではもっと真依のことを考えたいと思って…すみません。」
そう言ってチケットを一枚もらうと、東堂先輩は私の肩を組んで一転笑顔になった。
「それでこそだベストフレンド!だが一枚余るな…チケットを買っておいて捨てるなんてことは絶対にあってはならない…」
そう手元のチケットを見つめて東堂先輩はぶっきらぼうに桃先輩とメカ丸を見て言った。
「おいお前ら。どうしても行くならくれてやっても…」
「絶対嫌。」
「俺はそもそもこの体だゾ?」
「チッ使えん奴らだ。」
そう舌打ちすると、東堂先輩は去り際にポツリと呟いて部屋を出ていった。
「歌姫にでもやるか…」
頑張ってください。歌姫先生。
****************
早速私は真依と休日を2日ほど合わせて、泊まり込みでデートに行くことになった。
私たちがまず田辺さんに運転してもらって来たのは、京都内の某デパートにあるドレスショップ。
今から二人でお目当ての場所に行く前にドレスコードでおめかしをしようということで、二人で向かった。
二人はそれぞれ別々に着付けをしてもらう。
「わあ!とてもお似合いですよ!かっこいいです!」
「あ、ありがとうございます。」
私は品のある燕尾服風のタキシードに赤い蝶ネクタイで男装風のコーディネートをした。
真依がドレスなのでそれに合わせるためだ。
それと、桃先輩に言われたような特別感を演出するためでもある。
長い黒髪は赤く品のある無柄の髪留めで二つ結びにしてもらった。
「輪?こっちは終わったわよ。輪の服はどんな感じなのか見せてちょうだい?」
「あ、うん。分かったよ。」
私は緊張しながら更衣室のカーテンに手をかける。もし緊張して変な感想でも言っちゃったらどうしよう。
…カーテンを開けたその先には、天使がいた。
華やかで品のある薄緑のマーメイドドレスは、真依の美しさを引き立てている。
スリットからはスラリとした脚が出ており、真依のスタイルの良さを改めて感じることができる。
オフショルダーなので真依の美しい肩が丸見えだ。
「…………きれい。」
そんなありきたりな言葉しか出てこない自分が嫌になる。
でも、真依は満足したようだ。くすりと笑うと、
「貴女もかっこいいわよ?今日のエスコート、期待してるわね?」
「も、もちろん!期待しててください、レディ。」
そう言って真依の手を取る。
補助監督の人の車に乗り込み、補助監督の田辺さんが車を出す。
「私どもは本来こういったことは業務外なんですがねェ…特別に給料が出ると言われたのでやらせて頂きましたが…」
そう運転席の田辺さんが愚痴る。…まあ無理もない。私もかなり無理を言ったなとは思ってる。だがドレスで公共交通機関を使うのは、今時ちょっと面倒だし怖い。
「すみません田辺さん…お願いします。」
「はいはい。では向かいますよォ。」
そして向かったのは…
「気にはなってたけどまさか学生でここに来れるとは思わなかったわ…」
「どう?気に入ってくれた?」
清水にある某高級ホテル。そのスイートルームに1日半泊まる。それが私の考え出した最高のデートプランだった。
…自分でもかなりの力技だとは思う。
だが、予約さえすれば、ムードも食事もお風呂も確定で最高品質。
更に京都内なので移動もそこまで手間ではなく負担にならない。
未成年だけの宿泊だがそこら辺は窓の人のツテでなんとかした。
「それで…本当に良いの?料金全部貴女持ちで。」
チェックアウトを済ませ、展望のいいスイートルームに荷物を下ろすと、真依が尋ねてきた。
「いいよ。私こんなことぐらいにしかお金使わないし。それに…これはお礼でもあるしね。」
「お礼?」
「そ。私を夏油さんから、罪の意識から助けてくれたお礼。だから、素直に受け取ってよ。」
そう正面から言うと、真依は顔を赤くして照れたように言葉を返した。
「別に…私は貴女の側に居たかっただけよ。でも、まあそういうことなら楽しませてもらうわ。」
そう笑顔で真依は言った。
真依がこういう晴れやかな笑顔を出すことも、最近私の前では増えてきた。
昔は真顔が多く、笑顔も誰かを見下す時が多かったと思うけど、少しずつ肩の荷が降りてきたということかもしれない。
「ねえ見て?禪院家がチラッと見えるわよ。アイツらを見下してると思うとなんか楽しいわね。」
…まあ、何かを見下す時の笑顔も、好きなんだけど。
しばらく部屋で寛いで、適当にホテルをぶらついていると、すぐに昼の時間になった。
昼は私がシェフに特別にあるものを作ってもらった。
それは…
「じゃーん…!!どう?真依の好きなハンバーガーの高級ホテル版!」
「…へえ!なんか面白いわね、ハンバーガーなのにこの高級感。」
真依の言うとおり、それは高級なブレッドに高級牛のパティが入って、後は焼きオニオンというシンプルな構成ながら、高級感が漂っていた。
「ふふ。嬉しい。輪、私の好物覚えてたのね?」
「うん、勿論だよ!どう?食べてみて食べてみて!」
手づかみで豪快に真依が食べる。上品なドレスと相まって、どこか扇情的でドキドキする。
指をぺろりと舐める仕草も魅力的だ。
「美味しいわね。普通のハンバーガーとはまた違った高級料理の趣もある。」
「でも…折角の高級ホテルなんだから晩御飯は普通に食べたいわね。良いでしょ?」
「うん。勿論。」
晩御飯をテラスで夕焼け空を眺めながら頂く。その間も目線は真依に夢中だった。
そして個室でのプライベートバス。
私は別々に入ろうと言ったんだが、真依は一緒に入ると言って聞かなかった。
自然、自ずと肌を二人で曝け出し合うわけで。
スタイルの差に愕然とする気持ちも多少はあったが、それよりも真依に惹かれる気持ちの方が大きかった。
張りのあって大きなバストに、見事なくびれ。
つい目を逸らしてしまう。
「もう…さっきからずっと見てたくせに、今は私から目を逸らすの?ちゃんと見て。」
「う、ま、真依…でも、恥ずかしい…」
「ほら、こっちに来て。」
真依に手を引っ張られて、真依と一緒にお風呂に入る。体は密着し、私の頭を真依の…二つの果実が挟み込んだ。背後から抱きしめられる形になる。
「う、あ…ま、まい…」
「気持ちいいわね…でも、まだまだ夜はこれからよ?」
そのままドキドキしっぱなしでお風呂を上がると、何故か真依の提案でわざわざまたドレスコードを着た。
もう寝るだけなのになんで…?
「あら?何言ってるの?寝るだけじゃないわよ。恋人が同じベッドで寝るんだから…やる事は一つでしょ?」
そう言って真依は紳士服を着た私をベッドに押し倒す。
「きゃっ!」
そんな声を上げる私に真依は舌なめずりし、私の上着を脱がせていく。
「や、ま、真依…」
「ふふ。やっぱり紳士服を着た女の子を脱がせるのって独特な味があって良いわね。」
シャツのボタンも少しずつ外され、私の着ていた勝負服のブラが顕になる。
小花モチーフのブラとショーツを見て、真依は更に興奮した様子になる。
「今夜は…寝かさないわよ?私がじっくり食べてあげる。」
「う…あの。い、痛くしないでね?」
その晩は忘れられない思い出になった
とだけ言っておきます。