前回の続きを書きました!
少しラブコメとかけ離れてしまいますが、新たな登場人物が来ます。
それではどうぞ!
チュンチュン…
鳥の囀りで、僕は目を覚ました。
今日で高校に入学して1週間が経った。
真黒(…さて、支度しようかな。)
顔を洗い、朝食を済ませ、登校の準備をする。
これが当たり前のようになってくるのだろう。
僕はどちらかと言えば、学校は普通って感じかな。
勉強はまあ、自分で言うのもなんだけど、そこそこできる方だし、友達と会えるのも楽しい。
僕は家を出て、鍵をかける。
すると、隣から扉の音が聞こえた。
白羽「黒ちゃん、おはよ♪」
真黒「うん、おはよう。」
隣の家から出てきたのは、幼馴染のしーちゃん。
上着の色は違うけど、下はちゃんと学校指定のスカートを履いている。
耳にはピアスが着いていて、太陽の光で輝くのもわかる。
頭から首元、そして靡かせたスカートから見える褐色の肌が目に映る。
もう見慣れてる筈なのに、思わずドキッとしてしまった。
これがギャルってやつなのかな。
白羽「どーしたん?早く行こ!」
真黒「あ、うん。」
危ない危ない、見惚れる所だった。
僕としーちゃんは、まだそういう関係じゃない。
あくまで仲の良い幼馴染だ。
真黒「そういえばしーちゃん、授業とかは着いて来れそう?」
白羽「う、そう言われるとなぁ…。」
お察しの通り、しーちゃんは勉強ができない。
小学校の時とか、運動に全ステータスを振ったようなもんだったから。
その頃、テストで0点を取った所を見た事もある。
流石に僕も引いたな、あれは…笑
白羽「でもでも!勉強できなくても生きていけるから問題なし!」
真黒「実はあるんだよねぇ…。ある程度勉強できるようにはしておかないと、将来に響くよ?笑」
白羽「もー!そんな話今しなくてもいいじゃん!!」
これがいつも通りになるのかな。
一緒にいて、じゃれ合ったりするのも悪くない。
高校生活は色んな意味で楽しくなりそうだな。
~学校~
先生「えー、ここの式はですね…。」
現在授業中。
今は数学の授業を受けている。
僕は数学は好きだ。
特に計算が得意だから、小学校の算数や中学校の数学はいつも90点は取れる方だった。
白羽「Zzz……。」
それに対してしーちゃんは授業中にも関わらず居眠り中。
この光景を見ると、やっぱりしーちゃんはしーちゃんだなって思う。
だって、小学校の時だって今のように居眠りしてた事があったもん。
先生「江波さん!!!」
白羽「んはっ…!?はい!?」
先生「授業中に居眠りとは良い度胸してますね。ここの式は江波さんが答えますか?」
白羽「すんませ~ん、それだけはご勘弁を~…笑」
教室中に苦笑や笑い声が広まった。
こういう所は本当に変わってないな。
~昼休み~
白羽「くーろちゃん!お昼食べよー♪」
僕がお昼ご飯を取り出すと、しーちゃんが声を掛けてきた。
白羽「丁度良い場所見つけたんだ!早くしないと取られちゃうよ!」
真黒「わかったから、急かさないでよ。」
せっかちなしーちゃんは僕の腕を掴んでくる。
長くは待たせまいと、僕は早めに準備をする。
白羽「ここ!」
僕が連れられたのは、学校の中庭だった。
真黒「ここ、中庭だよね?良い場所っていうのはここの事?」
白羽「そ!どうせなら外で食べようと思って♪」
僕は中庭の椅子に腰掛けた。
お昼ご飯を食べながら、僕としーちゃんはいつものように楽しい会話をしている。
と言っても、思い出話くらいしかないけどね。
白羽「あ、あやちー!」
真黒「…?」
しーちゃんは立ち上がって、誰かを呼んでいる。
その先には、その誰かがこちらに来るのが見える。
白羽「あやちー遅いよ!」
???「購買混んでたんだよ。しゃーねえだろ。」
高身長でいかにも不良そうな女の人。
口調も悪く、そう感じた。
???「…?誰だそいつ?」
白羽「紹介するね!幼馴染の黒ちゃん!」
???「いや、渾名で紹介されてもわかんねえっつの。」
真黒「あ、秦野真黒です。よろしく。」
しーちゃんじゃ説明にもならなそうだから、僕は立ち上がって自己紹介をした。
???「ご丁寧にどうも。アタシは
彼女は“鷺沢アヤネ”さん。
愛想悪いけど…しーちゃんの友達みたいだ。
白羽「黒ちゃん、あまり畏まらなくていいよ笑 あやちーは怖そうに見えるけど優しいから!」
アヤネ「おい、怖そうは余計だろ。まあ自分でも分かってる事だから否定はしねえけど…。」
真黒「あはは、仲良いんだね。」
確かに、鷺沢さんは良い人そうだ。
意外とノリが良いって言えばいいかな。
白羽「とりあえず、皆集まった所で食べようか!」
僕らは昼食を続けた。
ニャー
アヤネ「あ、猫……。」
白羽「あやちーって猫好きなんだよ~♪この前だって……。」
アヤネ「…シロ、その話は置いとけ。」
白羽「えぇ、良いじゃん!」
真黒「しーちゃんって意外と怖がりなんだよね。小さい頃お泊まり会した時があるんだけど……。」
白羽「わー!それは言わなくて良いよー!///」
アヤネ「へぇ~、興味深い。」ニヤリ
白羽「あやちーも乗らなくて良いから!!//////」
キーンコーンカーンコーン
楽しい会話が続き、チャイムが鳴り響いた。
真黒「あ、予鈴鳴ったね。」
白羽「お昼食べたし、アタシらは教室戻ろっか!」
しーちゃんが言うと、僕としーちゃんは立ち上がる。
…ん?
真黒「あれ?鷺沢さんは戻らないの?」
白羽「そういや言ってなかったね。あやちーはアタシらと違うクラスで3組だよ。」
真黒「あ、そうなんだ。」
て事は、昼休みとかでないと会えないって事か。
ちょっと寂しいな。
ちなみに僕としーちゃんは2組である。
アヤネ「別に学校じゃなくても会えるしな。どこにでも現れっから心配すんな。」
白羽「まあそうなるね笑 じゃあね!」
しーちゃんがそう言い、僕らは教室へ戻った。
~放課後~
授業が終わり、放課後に入った。
その時、しーちゃんからこんな話をされた。
真黒「…え?部活?」
白羽「そ!アタシ水泳部入ろうと思ったんだけど、黒ちゃんもどこか部活入らないかなって思って!」
部活かぁ…。
僕は特技がある訳じゃないし、それが理由で中学時代は入らなかったし…。
真黒「…僕はいいかな。」
白羽「え?入らないの?」
真黒「実は中学時代も入らなかったんだよね。まあそれも、自分の時間を大切にしたいからそうしたんだけど。」
白羽「ふーん、そっか…。黒ちゃんがそう言うなら強制しないけど。」
しーちゃんは渋々そう言った。
白羽「まあいっか!じゃあアタシ、水泳部んとこ行ってくる!」
真黒「うん、バイバイ。」
僕はしーちゃんにそう言いながら手を小さく振った。
しーちゃん、水泳始めたんだな。
どういう理由で始めたかはわからないけど、しーちゃんも度々成長しているのがわかる。
そんな事を考えながら、僕は下校する事にした。
帰ったら何しようかな。
パソコン弄るでも良し、ゲームするでも良し…。
逆に家ではやりたい事が多くて、すぐに決まらない事が多い。
真黒「…ん?」
道端で誰かがかがんでいるのが見えた。
あれは……。
「ほら、餌だぞ。」
ニャー
「ふふっ、沢山食ってでかくなれよ。」
真黒「……鷺沢さん?」
アヤネ「…んあ?え!?秦野!?」
そこにいたのは、昼休みに会った鷺沢さんだった。
それにしても何でこんな所に?
真黒「…何してるの?」
アヤネ「何って、別に何でも良いだろ…。」
いや、どう考えても何でも良くない気がする…。
鷺沢さんの前には…猫?
真黒「それ、猫だよね。」
アヤネ「な、何だよ急に…。」
真黒「隠さなくても良いよ。僕も猫好きだし。」
アヤネ「……。」
鷺沢さんは黙り込んだ。
そういえば、鷺沢さんは猫が好きだってしーちゃんが言ってた。
意外と可愛い所があるんだな。
アヤネ「…なあ、秦野。」
真黒「ん?」
アヤネ「お前は変だと思わないのか?こんな不良が猫好きなんてよ……。」
突然、鷺沢さんから質問された。
真黒「思わないよ。誰にでも好きなものはあるもんだし。」
アヤネ「…そうか…。」
真黒「鷺沢さんが猫を大切にしているっていうのは見てわかる事だし、そんな事は何も隠す必要なんて無いよ。しーちゃんも言ってたけど、鷺沢さんは良い人だし、こういった事は打ち明けても良いと思うんだ。」
アヤネ「……。」
僕は、そうな風に言葉を掛けてあげた。
鷺沢さんは少し考え込んだ後、口を開く。
アヤネ「…秦野、アタシの話に付き合ってくれるか?」
鷺沢さんからそう言われる。
真黒「良いよ。」
~アヤネ視点~
今から話すのは…。
アタシの生い立ちだ。
アタシは、母子家庭の中で育った。
親父はアタシが生まれた日に事故で死んだ。
親戚の話によれば、それからはお袋が女手一つでアタシを育てたらしい。
そんな家庭で育ったせいか、賑やかな家庭が羨ましく思うようになった。
お袋は一生懸命、母子家庭の中でもアタシを楽しませようと必死に考えてくれた。
その時連れてきてくれたのが、猫だった。
その猫は野良猫で、既に痩せ細っていた奴だ。
それを見て、放っておけないと同時に、仲間が増えた感じがした。
アタシの猫好きはそこから来ていた。
最初は動物など怖く感じたが、その猫は違かった。
すぐにアタシに懐くようになり、アタシも次第にその猫と仲良くなれた。
それからは猫と共に過ごすようになり、家にいる時も全然暇じゃなかった。
これが、ずっと続ければ良いと思っていた。
だが、アタシが小学4年生になった時。
その猫は死んだ。
もう既に猫も歳を重ね続けたせいか、生きる力も無くしてしまっていた。
アタシはそれを見た時、物凄く病んだ。
元々明るかった自分が、自体に暗くなっていくのを感じた。
その時に思ったんだ。
ああ、人間が壊れていくのは、こういう事なんだな、と……。
猫を亡くしたあの日から、アタシは孤立してしまう事が多くなった。
小学校を卒業しても、中学校に入っても…。
外にいればずっと孤独だった。
だがある日、1人の少女がアタシの前に現れたんだ。
そう、それがシロだった。
白羽(13)「おーい!筆箱忘れてってるよー!」
アヤネ(12)「ん?ああ、ありがと。」
アタシがたまたま忘れ物をしてたらしく、それをシロは届けてくれたあの日。
その時シロは、アタシの顔を眺めていた。
アヤネ「…何?」
白羽「いや、浮かない顔してるなって。」
アヤネ「は?」
白羽「だってずっと仏頂面だし、忘れ物届けてあげたの嬉しくないのかと思ってて。」
アヤネ「……うるせえな、別に何でもねえよ。元からこういう顔だ。」
アタシはそう言うが、それでもシロは凝視する。
白羽「…もしかしてあなた、本当は寂しいんじゃないの?」
アヤネ「…!」
アタシはシロからそう言われる。
そうだよ。寂しかった。
シロにそう言われるまで、自分に嘘をつき続けてきた。
孤独でいる事が辛いと、誰にも言えずにいた。
それが、シロにはお見通しだった訳だ。
白羽「アタシもね、実は幼馴染とずっと会ってないの。あなたの方はどうかはわからないけど、寂しいって気持ちは自然伝わってきたんだ。」
アヤネ「お前に…何がわかるんだよ……!」
これまでの気持ちが、全て溢れ出た。
だって、アタシをそんな風に言ってくれたのは、シロが初めてだったから。
その後、シロはアタシにこう言葉を投げかけた。
白羽「ねえ、アタシと友達になろ!」
アヤネ「…え?」
白羽「なんかさ、あなたとアタシ、気が合いそうな感じがしたんだよね!これぞ運命共同体ってやつ?」
シロはそう言った。
溢れ出る涙はそのままに、アタシは自然と笑えた。
アヤネ「プッ、何だそれ…!はははっ…!」
白羽「ほら、笑えたじゃん!」
白羽「少しでも笑えたならそれで良いよ。その少しでも、アタシは笑った顔が好きだから。」
これが、アタシとシロの出会いだった。
猫を亡くした失望から救ってくれたのは、あのシロだ。
今アタシがこうして生きているのも、全てシロのお陰でもある。
これが、アタシの過去だ。
~真黒視点~
アヤネ「……という訳だ。」
僕は最後まで、鷺沢さんの話を聞いた。
鷺沢さんにそんな事があったなんて…。
だから猫に優しくしていたんだね。
真黒「なんか似てるね、僕達。」
アヤネ「…?」
真黒「僕も、出会いも自分の心を救われたのも、その相手がしーちゃんだったから。その点では、僕達は似てるなって。」
僕らはお互い、しーちゃんに救われた身である。
出来事は異なっても、救われた事に変わりは無い。
アヤネ「…そうかもな。」
鷺沢さんは少し笑った。
仏頂面なのは変わらないけど、口角が少し上がったのがわかる。
アヤネ「なんか、お前と気が合いそうな気がするわ。」
真黒「そうかな?」
アヤネ「アタシは顔で避けられる事もあるからよ…。でもお前は違う。優しさで満ち溢れてる奴だ。」
真黒「あはは、それはどうも。」
鷺沢さんからそう褒められた。
やっぱり、今になっても褒められ慣れないなぁ。
アヤネ「…なあ、お前の事渾名で呼んで良いか?」
真黒「え?別に良いけど…何で?」
アヤネ「いや、苗字呼びだと堅苦しいし、むず痒くてよ…。ここまで仲良くなれたんなら渾名でも良いかなってさ。」
僕は全然構わない。
なんならしーちゃんからは「黒ちゃん」って呼ばれてるし、何て呼ばれても良い。
真黒「じゃあ……アヤネちゃん?」
アヤネ「…!お、おう!」
顔を赤らめながら、アヤネちゃんは反応した。
アヤネ「じゃあアタシからは……クロ!」
真黒「え?何でその呼び方?笑」
アヤネ「適当だ。シロとクロってな笑」
真黒「何それ笑 でも良いよ。アヤネちゃん。」
そうして僕らは、友達になった。
まあ、こういう出会いも悪くないね。
白羽(なんだ、もう2人とも仲良しじゃん♪)
・鷺沢アヤネ
誕生日:2月5日
学年:高校1年生
身長:168cm
血液型:B型
趣味:スポーツ観戦
特技:なし
好きなもの:ラーメン
嫌いなもの:なし
一人称は「アタシ」。江波白羽の友人であり、彼女とは正反対のクールな性格の持ち主。白羽とは中学時代からの付き合いである。
外見は色白の肌で紫のウルフカットに吊り目、躑躅色の瞳を持つ。
基本的に話す時はタメ口、それうえ口が悪い…が、外見や性格とは考えられないくらい猫が好きであり、野良猫を見かけた際は餌付けしている。
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