天才達の生存競争   作:よくメガネを無くす海月のーれん

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お話としてのテンポが悪いのは書きたいものを優先してるから。


出る杭は打たれず

平日早朝、地雷掃除職人の一日は早い。

 

「本当の本当に一生のお願いを使ってもいいし寿命50年捧げてもいい!頼むから蘇ってもう一度地獄の苦しみを味わって死んでくれよクソババア…!」

 

天下の地雷掃除職人の一日は仏壇の写真に呪い倒すことから始まる。これをしなければ一日が始まらないのだと、一人用ソファの肘置きに両腕を置いて手を組んで語る職人は歯をギラつかせながら目を爛々と光らせていた。

 

…そう俺だ。

 

プロジェクト何某のパロディを終えたところで今日の準備を始める。

…この儀式をしないと俺の1日は始まらないのだ。一種のルーティーンだ。やらなければその日中俺は気分が悪くなる。まるで歯磨きを忘れて起きた日の朝みたいな不快感だ。口の中がねとねとしてるような…そういう不快感が一日続く。

 

無表情ダブルピースという写真が遺影に採用されてしまう史上類を見ないことを成し遂げた俺の母親は今日も俺の呪いに答えてくれなかった。いつの間にか蘇ってそうな凄みさえ感じさせる我が母親は、さしもの生物学上の死には対応しきれなかったらしい。カスがよ…

 

閑話休題

 

加西先輩よりもらった薬は恐怖を煽る注意とは裏腹にとても良い効果を発揮した。もう一錠でぐっすりよ。睡眠時間としては7時間という可もなく不可もないものだったが疲れのなくなり具合としては12時間ぶっ通しで寝て起きたときのようだった。すっきり快眠よ。

おっと、手に取ったヨーグルトを冷蔵庫にしまい込む。乳製品はやばいんだった。控えておこう。

 

そんな清々しい朝にピロン、不快な電子音が一つが鳴り響いた。

 

「おぉん!?」

 

パンを食んでいると鳴ったスマホの通知音にキレ気味に反応する。この時間帯で通知はどうせアイツしかいない。

インターネットストーカーで激ヤバアイドルに情報を流した共犯者…雷堂 寧莉だ。

 

『いやぁ~大変だったね~』

 

「おんまえホントテメェクソボケェカスボケェ!」

 

『勢い勢い、勢いで押し切ろうとしないで』

 

「お前も共犯者やったろがい!なんで協力した!?」

 

『なんでって…色々取引したからかな?大変なんだよ~?君のプライベートに踏み入ってくるヤツを排除するのもさぁ』

 

「鏡居るか?姿見どこやったっけな…」

 

『超絶美少女しか映らないな~いやぁ~眩しすぎてサングラス必要だわ~』

 

「ソレただ眼球に色ついてるだけだから洗った方がいいよマジで」

 

「このアメジストのような目は何と驚き自前なのだ~」

 

「脱色してあげようか?漂白剤でいい?」

 

「失明じゃーん。責任取って♡」

 

キレそう…(憤怒)

 

何をどう言ってもカスみたいなレスポンスしかこない。ラリーを返すたびにこちらの怒りのボルテージが際限なく上がっていく。エキセントリック絵描きと同系統の自信が服を着て歩いているようなヤツなのだ。ストレスの生成幅は計り知れないところがある。

 

…まぁエキセン絵描きは「自分こそが一番であり他の人間はとるに足らない虫みたいな劣等」というエゴ、コイツは「自分の邪魔をする人間はすべて排除してしまえばいい」という若干のベクトル違いはあるのだが…。

まぁ大体一緒だ。ちなみに会わせると

エゴエキ絵描きは「なぜ虫如きに見下されないといけないの?」

雷堂は「どうしてこんな人間に邪魔されないといけないの?」

という壮絶な同族嫌悪キャットファイト(双方へっぽこ筋力)が始まることになる。

 

どちらも貧弱なので悲惨な絵面が繰り広げられたあの戦いを忘れることはないだろう。最終的に筆パレットとノーパソで殴りあうあまりにも醜すぎる喧嘩は赤子ですら真顔になるものだ。実際に人の目に着く場所にまで発展したその喧嘩を見たギャン泣き赤子がスッ…と涙を止めて無表情になったのを俺は生涯忘れることはない。

 

赤子に社会の無常さを教えてしまった女が言う。

 

『さてさて…今日はどうするのかなぁ?』

 

「どうって…普通に学校行くだけだが?何?俺が二日目で学校バックレるカスだと思ってる?」

 

『中学校で三日目に学校バックレた君が言えること?』

 

「それお前のせいやないかーい!お前が諸悪の根源でしたことやろがーい!あの時俺が駆け付けなかったらお前身包み皮膚ごと剥がされたからな?」

 

『その節はどうもありがとうございました…惚れなおしたよね。…あの時なんで助けてくれたの?』

 

「いや、普通だろ。話したことあるヤツが俺のせいで皮膚ごと身ぐるみ剝がされそうになってるって聞いて責任感じないやつ居る?」

 

『君の周りにたくさんいるねぇ~』

 

「ファッキュー世界。許せんよな」

 

世の無常ッ!

とりあえずということで、義務的に義憤を燃やしておいた。俺の世界への憎悪は留まることを知らない。が、それはそれとして慣れ切った自分がいるため、こうして形式的に義憤を燃やすことでその場を収めることにしている。俺の義憤ゲージはとっくのとうにカンストしていて、どうやら2ゲージ、3ゲージ目に行ったらしい。格ゲーかよ。どっかで消費させてくれ。

 

俺のゲージを貯めることに執心の女は言う。

 

「君がどれだけ邪険に扱おうとも助けてくれるって証明できたからね。甘え倒すよ」

 

こやつの皮膚ごと身包み剥がされそうになった事件…通称皮膚ごと羅生門未遂事件は、俺の周りに潜むストーカーをコイツが一網打尽にしたことで徒党を組んで誘拐、監禁、殺害されかけるというちゃんとした計画殺人だ。それを俺がすんでのところでセーブしたというもの。快挙にも等しいことに、それで一人が逮捕されている。天才が一人減ったのだ。アイツはやりすぎたのだ…。俺からの絶許に絶望して世を儚んだという話を聞くが、十中八九嘘だろう。アレはそういう手合いではない。言うなれば殺人の天才だ。殺人を楽しみ、殺人に対する忌避観がない。始末の悪いことに殺人に関する手腕がピカイチなのだ。どこの異能バトルモノだよ…。しかし世には脱獄王と呼ばれる人間がいるのだ。そういう人間だって居たっておかしくない。

 

アイツの話はめっきり聞かない。つまり殺人を控えているということだ。たかだかムショに詰め込まれた程度でおとなしくするはずもない…はずもないが……俺からの絶許が効いたのだろうか…?わからない。とりあえずアイツが死ぬというのはないだろう。死ぬ前に誰かを殺している。そういう人間だ。

 

「お前を殺しかけたアイツってムショでおとなしくしてるのか?」

 

『アレ…。アレね。触れたくないんだよね…死にかけたし。でもそうっぽいよ。中(はい)ってみたけど誰も死んでないしおとなしくしてる。個室に一人で特段の動きもない…不気味』

 

ナチュラルにムショのインターネットに入り込んでいることには目をナイナイしつつ、口の中に広がる疑惑を噛み潰す。それならまだ大丈夫という事だ。

 

俺の周りを取り巻く天才の中でもブラックリスト、レッドリストに入っている奴らがいる。そいつらは生徒会長に怪我じゃすまない事をしようとした発オタやギャンブラーよりもヤバイ奴らであり、ベクトルは違えどクソヤバ教祖アイドルと同じくらいの危険度である。昨日の出来事でこいつもレッドリストに記載された。

 

ブラックリストは俺がマジで付き合いきれないと判断したやつらのことだ。そいつらには殺傷沙汰を認めている。えっ?昨日人が死ぬようなことは避けてくれと懇願してたはずだろって?

 

俺の両手足を切断しようとしたり、人間一人を殺すために電車の中に居る乗客全員巻き添えにするような奴らだぞ?アレは人間ではない。ゴミだ。

しぶとく生き残っているやつもいるらしいがほとんどがぺけマークがついている。つまるところ…そういうことだ。まぁアレだ。ジ〇ジョの再起不能(リタイヤ)ッ!と表示されるのと同じ感じだ。死んでるかもしれないし死んでないかもしれないが動けるようなものじゃない。よって除外する。

 

レッドリストは俺が手に負えないと判断したやつらを指す。ブラックリストが愛想を尽かしたならこちらは手に余ると判断したもの。まだ情は捨てていない。殺人の天才はこちらに入る。アイツはちゃんと言い聞かせれば話を聞いてくれるのだ。クソヤバ教祖アイドルも此処。もし、これで付き合い切れないと判断できることが起こればブラックリストに移ることになる。…まぁ俺を宗教の土台にしてるっぽいしそれはないだろう。どこに神の意向を無視する信者がいるのか。じゃあもう信者じゃないだろソレ。神の意向の解釈がちょっとおかしな方向に行くこともあるかもしれないが、それくらいは修正してやればいい。寛大に行こう。じゃないと俺が死ぬ。

 

朝の身支度をしながら会話を続ける。皮肉にもコイツとの会話は俺にとって必要なものになっている。siriより便利で俺を完璧にプロファイリングしたこの女は俺が忘れ物や忘れていた予定を思い出す前に言ってくれるのだ。普通に優秀なんだよね。それが腹立たしくもあるんだが。

 

『今日はね~。昨日帰らされたことで出来なかったガイダンスやって終わりだって。ほら、結構スパルタな学校だからさ~。予定ぎゅうぎゅうなのに昨日の件でしょう?ホントは学校閉めたいけど出来ないから苦渋の決断らしいよ?』

 

「とんでもねぇ迷惑かけてんなぁ…持ち物なんかいるっけ?」

 

『特にいらない…あっ。あれあれ。進路希望の紙じゃない?昨日渡す予定だったやつ』

 

「あー…アレね。サンキュ」

 

一枚のくたくたになった紙を取り出す。進路希望の紙だ。この学校は上昇志向で計画性がしっかりしており、入学してからすぐにどこの大学に行くのか。あるいはどこの企業に就職したいのかを聞いて3年の学習計画や進路相談を行うらしい。だもんで入学が決まって書類と一緒に進路希望の紙も同封されて送られてきたのだ。大いに悩んだが無難に俺の偏差値に合わせた大学に決めた。

 

まぁどうせ横槍をどんどん入れられるので仮のものであるが。許せんよな。俺はおざなりに義憤を燃やした。

 

この紙切れ一枚で俺の進路レールが定まってしまうため、この紙を守り切るのには相当に苦労した。こらこら、複製するんじゃないよ。まさか複製対策用のコピーガードが進路希望の紙に用意されていたことに望外の感謝をしたのは俺だけだろう。なんでコピーガード用意されてんだよ。若干の闇深さを感じるが救われたことには変わりない。激ヤバ教祖アイドルの話と合わせて、なんでこの学校闇深いんだろうなぁ…それに足る理由はアイドルが言ってたけど…。そんなキツイの?

 

一抹の不安を過りつつ、家の扉を開ける。何はともあれ学校だ。あのクソヤバ教祖アイドルもそうだが他の天才共をどげんかせんといかん()し、それはそれとして入学早々テストがあるらしいのだ。やるしかあるまいて…。

 

そうして家を出た俺は家の側で待機していた謎の女に横からインターセプトされてあえなく誘拐の運びとなった。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「なになになになに!?誰ェ!?誰なの!?」

 

まさかの誘拐RTAを喰らった俺は件のRTA走者を見ようとするが、俗にいう俵持ちをされており、爆速で走っている為えげつない揺れのせいで顔を見る余裕が消し飛んだ。ゲロ吐くゲロ吐くゲロ吐く!!ゲロっちゃうよこんな揺れぇ?!

 

「私だ。怜。姫咲だ」

 

「姫咲先輩!?なんで!?嫌がらせ!?」

 

「いや違う。私がそんなことするはずないだろう。…まずいことになった。学校で早々に厄介な問題が起きた。私がお前の運送要員として駆り出されたのだ」

 

「まーた誰かがやらかしたのかよ…!今度は誰だ!?」

 

周りの人達に奇異の目で見られているがしったこっちゃねぇ!今はそれどころじゃないんだ。また誰かがやらかした…まだ二日目だぞ…?二日目でこれ…?おかしいだろうが…!

 

「詳細はわからん。ただ1年生のクラスが騒がしくなっている。会長が対応していたが…お前に関わっている可能性が高い。速度を上げるから舌を噛むなよ…!」

 

「待て待てまってまっじゅっぃ!?」

 

おとしかけるバッグ、ずり落ちそうなズボン。色々と差し迫った社会的危機に殺されそうな俺は忠告むなしく盛大に噛んだ。いてぇ…

 

もっと早く言ってほしかったかなぁ(傲慢)

 

しかし、急ぐべく理由が理由なので恥を忍んでだんまりを決め込み、突発的に始まった爆速通学RTAを駆け抜けた俺は学校に着いたわけであるが…

 

 

 

「誰ェ…?」

 

 

 

 

学校着、教室着、地獄着…。キレイなカット割りで地獄(教室)にたどり着いた俺はその有様に驚愕した。

 

教室の前後の出入り口には人が密集し、それをかき分けて後ろの戸口から中を見てやればそこに一人の女が教室のど真ん中の椅子に座っていた。

 

身長は高い。180㎝かそこらか?丸みを帯びたショートの黒髪は天性によるものか、粗雑に切ったようにしか見えないのにそれが完成品であるかのように感じる。

 

後ろ姿しか見えていないが、顔の向きから目線は真っすぐ。黒板しか見ていない。こうして衆目に晒されているはずなのに微動だにしない。目線に慣れているのか?通常の境遇では成しえない経験だ。あるいは人を人とも思ってない所作からくるものか?

 

出入口に密集したクラスメイトの話を聞けば、昨日あんな生徒はいなかったらしい。そもそも自分の椅子に座られている…と嘆くクラスメイトもいた。ならば明らかに部外者だ。

 

しかし、この学校の制服を着ているということはこの学校の生徒なのだろう。誰も話かけない。席を奪われたクラスメイトでさえ。一番の被害者でさえ声を掛けれなかったのはそのオーラだ。

 

高根の花、俗っぽく言えば話しかけるなオーラだろうか?その女はムンムンとそのオーラをまき散らし、人を寄せ付けなかった。

 

今まで黙っていた姫咲先輩が口を開く。

 

「あんな生徒…私は初めて見る。少なくとも二年生には居ない。三年生でもあれほどの存在感なら記憶に残るはずだ。一年生…そういうことになる。」

 

「あのオーラでか…?」

 

もはや三年生すっ飛ばして出来るキャリアウーマンみたいな怜悧な空気を纏う女が到底高校一年生には見えなかった。高校一年生といやぁ、まだガキで青春の一ページに雑多なペンキを塗りたくることに終始するような人間だぞ?あんな自分のテーマを決めて色の選定さえ終えて、丁寧に色を塗り終えたような高校一年生がどこに居るというのだ。もし居るとするならそれは二週目コ〇ン君だろう。コナ〇君が子供のまま戻らず、成長していったら大体同じになるはずだ。人生二週目…貫禄で言えばその程度。

 

いや、それを言うなら…

 

もしやという予感が走る。

嫌な予感だ。当たってるとするならそれは最悪の未来の3番目くらいを引いていることになる。

 

俺は試しに声をかけた。

 

「その~…どちら様で?」

 

瞬刻、女はこちらを向いた。無表情。何を考えているかこれっぽちもわからない。しかし、その目に鳥肌が立った。どどめ色の濁った眼だ。

 

その目、見覚えがある。しかし、此処に居てはいけない人間のはずだ。どういう手順で入った?不法侵入ではないのか?なぜ…

 

女が口を開いた。いやに幼げな声色はしかし、耳に馴染んだものだった。

 

「きちゃった」

 

雷堂 寧莉…インターネットストーカーは当たり前のように教室に居座っていた。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

「お前なぜここに…!?」

 

「いやぁ~…呼ばれたから?」

 

「だ、誰にだ…?だ、誰がお前を呼んだ?」

 

「ゆらぎちゃんに」

 

「あのクソヤバ教祖アイドル…!」

 

どういう手順かそこに居たのは毎朝レスバトルするネトスト女だった。許可は取ったのか?いや取ったのだ。取れてしまった。それほどまでの権力を握ったのか?あのアイドル女は…!

 

俺は基本こいつらが起こすことで「ない」という概念は排除していた。なぜなら、その「ない」を信じ込むとまるで信じ込んだ俺が悪いみたいなことが起こる。それこそ、今朝の家から出た瞬間にインターセプトされるような目に遭うからだ。

 

こいつ等にできないことはない。その前提でここまでやってきたのだ。

 

「お前不正入学を…!」

 

「いやいやいや、ボクそんなことしないよ。ただちょっと枠は作ってもらったけど、ちゃんと試験とか受けたし。これ結果ね」

 

そう言って渡された書類は俺が入学試験で解いたヤツの評価らしく、クソみたいなことに高得点が表示されていた。ドヤ顔が書類越しに映る。今すぐ破り捨てたい衝動を押し殺して俺は問うた。

 

「お前は社会不適合者のはず…いまさら社会復帰か…!?」

 

ちょっとその減らず口塞いじゃおっかなぁ~?何で塞がれたい?電極?

 

「やめろぉ!あの拷問は身体より精神にクる…!いやでも俺なりに心配してだなぁ…。…マジで学校通えるのか?大丈夫か?気分悪くなったら言えよマジで…」

 

「うえっへへへ…君のそういうところ大好きだよボク…。大丈夫大丈夫、もしやばかったら君に粘着するから」

 

「それはやめろ」

 

コイツもコイツで見た目とのギャップが激しい奴だが、過去が過去なのでしょうがない。誰もがってより真宵先輩とかがおかしいのだ。

 

天才は孤立する。これは歪まない、変わることがない事実だ。周りから突出した才能は打たれて平均化されるようなタマじゃない。打った相手側を傷つけるくらいのポテンシャルを持つ。そうなるとどうなるか?出る杭は打たれず、飛び出したまま。日本の平均化を念頭にした教育というのは仲間外れを出さないためのものだ。

 

日本において、空気を読む、共感という見えない圧力を育てるために必要なのは、飛び出した才能ではなく周りに目を向けられる思考。そこから逸脱した人間は一転して日本という巨大な集団から外れてしまう。それはより小さく見れば、社会ということであり、子供の目線で言うなら学校ということになる。学校は社会の縮図とよく言うのはそのためだ。学校で役に立つことは教えてくれないと知ったような口を利く人間もいるがそんなことはない。得てして役に立つものは目に見えないものであったり、誰もが普通だと思っているものだ。手あかのついた名言、言い換えるとありきたり、月並みな言葉が真理というのはよくある話で、何が言いたいのかというと日本では、その普通を理解できなかった人間に居場所なんてないということである。

 

出る杭のまま放置された女はそのまま出る杭としての人生を歩むしかなかった。それは女に人間への希望を捨てさせる要因だった。雷堂が纏う高根の花オーラは言い換えるとお前らには期待しないという路傍の石と認識されていること。

 

割と可哀そうな女であるため、俺は心配が絶えなかった。

 

「本当に大丈夫か?お前体育とかどうすんだ?二人組ちゃんと組めるのか?」

 

「欠席する」

 

「単位はどうする…?」

 

「ほかでがんばる」

 

御先がほぼアッシュグレイな先行き不透明な学校二日目がこうして始まった。




とりあえずメイン張る登場人物全員出せたな!ヨシッ!
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