リンと亮は通行止めだった道から別の道に戻り長野へ向かう途中展望台を見つけたため、少し休憩することにした。
「山に雪が少し積もっていて綺麗だね」
「今日が晴れているのもあって、くっきり見えますね」
きれいな景色に感動しているリンは、自分のスマホからの通知音がなっていることに気づいた。
「あっ、なでしこからメールだ」
『リンちゃーん!いまどこ?』
メールからでもわかるくらい元気ななでしこに二人で感動していた景色の写真を送ると、100点ともいえる返信がかえってきて、それと同時にとある提案がきた。
『リンちゃん達が道に迷わないように、私がここからナビします!』
先ほどの通行止めのことがあってか、なでしこがナビをしてくれるらしいが
『もう迷うような道もないし、スマホにナビアプリあるし大丈夫』
『そっか・・・、リンちゃん達と一緒にキャンプ行ってる気になれていいと思ったんだけどなぁ』
提案を断ってしまったリンは、なでしこの理由を聞き悩むととあることを思いついた
『なら、伊那と駒ヶ根のスポット調べてナビしてよ。昨日調べる前に寝ちゃったから』
リンからの提案になでしこは、
『分かりましたっ!!いっぱい調べてナビするね!!』
嬉しそうな返信が返ってきた
(なでしこのメールくるまで待っとくこと相澤さんに伝えないと)
「相澤さん、さっきなでしこからメールが来まして・・・」
「うん?なんてきたの?」
リンは亮にメールの内容を見せると
「なら、連絡くるまで待っておこうか」
「はい、寒いので中で待っときますか」
「喫茶店もあるし、あったかい飲み物飲もうか」
___
「げっ・・・」
喫茶店で亮がコーヒー、リンが紅茶を飲んでいるとメールを見ていたリンから苦い声が出た。
「どうしたの?変な場所でもしょうかいされた?」
「いえ、そういう訳じゃないんですがなでしこが人質に取られまして・・・」
「えっと、どういう状況・・・?」
リンのスマホを見ると、千明がハリセンをなでしこにむけて自撮りしている写真が送られていた。
「なにをしているんだあいつは・・・」
頭を抱える亮。どうやら二人体制でナビをするらしい
「へー色々あるんだね・・・キノコ帝国はいいかな・・・」
「そうですね・・・あっ!」
なでしことその後千明から提案されたキノコ帝国を即却下すると、リンがとある場所に反応した
「なんかいい場所あった?」
亮がスマホを見るとなでしこから、『わんこが祀られてるお寺を見つけたよ!!』とのことだった
「・・・ここ行ってみる?」
「!・・・はい!」
頭の上に白いわんこが浮いているリンを見て、少し笑いながら店を出て向かことにした。
___
「ここがわんこ寺の光前寺か」
バイクで目的の場所に到着すると、趣のある門が出迎えてくれて、中に入ると紅葉が咲いておりとても幻想的な風景だった
「こういった景色もいいね~」
「そうですね、こういった景色もたまには・・・えっ?!」
「?」
リンが何か言おうとした途中で言葉が止まり、亮がリンの見ていたところに目を向けると
『熊・イノシシ注意とかかれた看板があった
「こんなところにも出るんだね」
「相澤さん・・『ガサッ!』ひっ!」
リンは、後ろから風が草むらを通り過ぎる音にびっくりして、亮の腕にしがみついた
「志摩さん大丈夫?まだ怖かったらくっついといて大丈夫だからね」
「はっ、はい。すみません」
リンは恥ずかしかったがそれよりも恐怖のほうが勝ってしまい、亮のうでにくっついたまま移動した。亮は内心くっつかれたことにビックリしながらも、なでしことの件ですこし耐性ができていた
「祀られている早太郎っていうわんこはどこにいるんだろう?」
本堂に着いた二人は、あたりを見回して早太郎の像を探していた
「あっ!、ありました」
リンがどうやら像を見つけたらしく見てみると
「・・・いかついね」
「・・・ですね」
わんこというより、犬って言った方が似合うような像でリンは横で「いーー」っと真似をしていた。その後、早太郎のお墓を見つけ二人で手を合わせ、駐輪場に向かう途中
「おみくじ・・・」
リンはお土産屋さんにあった早太郎おみくじというものに目がとまり、少し考えていた。
「おまえら500円もするのか・・・」
「志摩さんどうする・?買ってこようか?」
「いえ!大丈夫です。行きましょう」
値段を見て諦めてバイクに向かおうとしたリンだったが、数歩歩いて振り返るとやはりあきらめきれなかったのか、結局買ってしまった。「あっ、小吉・・・まぁそんなもんか」とあまり運勢には興味なかったらしい
___
光前寺を出た二人は、なでしこに見つけてもらった温泉に着いた
「はぁ~寒い日に出かけて温泉で温まる・・・マッチポンプ、マッチポンプ・・・」
リンは冷えた体を温泉の中で伸ばしていた。
「・・・相澤さんに結構ワガママ言ってるな~」
リンは今までの旅を振り返って、道を間違えてしまったこと、光前寺のことなど少し亮に対して申し訳なさがあったがそれと同時に光前寺で抱き着いたことを思い出した
(・・・そういえば光前寺で抱き着いてしまったが、なんというかやっぱり大人なんだな・・・)
身長が高校にいる男子学生とあんまり変わらず、顔も二十歳とは思えないほど童顔であるため同い年くらいの感覚だったが、抱き着いたときに服についていた煙草のにおいが、年上だと感じさせたと同時に
(なんていうかまるで・・・いや、やめとこう・・・)
亮に対して変な感情を抱いてしまったが、深く考えてしまうとまともに顔が見れない気がしたのでやめて、温泉からの景色を楽しむことにした
「相澤さん楽しめてるかな・・・?」
___
あまり出たくはなかったが時間もあるので出ることにしたリンは、亮からメールが送られていることに気づいた
『休憩所で待ってるから、机にゆっくり来てね』
(先にあがっていたか・・・)
先に出ていたらしく急ごうかと思ったが、ゆっくりでもよいとのことなので少し言葉に甘えてお茶を飲んだ後、亮のもとに向かった。
「zzz」
「寝てたか…」
休憩所に到着すると、疲れていたのか机に突っ伏して寝ていた
(さすがに申し訳ないし後で起こすか)
りんはそういって、温泉のセットでついてきたご飯を取りに行き、亮の隣で食べることにした。なでしこと千明は駒ヶ岳のソースカツ丼か、伊那のローメンかで争っていた
リンがある程度食べたころには辺りは夕日でオレンジ色に光っていた
「綺麗だな~・・・『ガサゴソ』うん?」
景色を見ていると、先ほど食べていた茶碗の方から聞こえていたので見てみると
「なっ・・・!」
先ほど光前寺で見た早太郎がリンのサラダを食べており
「早太郎やぁ、そろそろ腹ごしらえはすんだかのぉ?」
「なにしてんだ、なでしこ・・・?」
さすらいの格好し、口ひげを生やしたなでしこ?がいて、訳が分からなくなってしまうリンだったが、どうやら化けサルを懲らしめに行くらしく、腹ごしらえを終えた早太郎と休憩所の出口に行くとリンのほうを振り返り
「ずいぶんのんびりしとるようじゃが、大丈夫かのぉ、リンちゃん?」
___
「ううん・・・、あれねて・・た・・・?!」
亮は起きるとすぐ近くにリンの顔があることに驚きつつ、前にも同じようなことがあったなと思っていると、あることに気づいた
「あれ、もしかして思いっきり寝過ごした・・・?」
最後まで読んでいただきありがとうございます。今のうちに書いといたほうがいいと思い急いで仕上げました。前回のお話が一年ぶりの投稿なのに、多くの方が読んでくださったことや、お気に入り登録してくださったこと、大変ありがたくおもっています。次のお話もなるべく早く完成させますので、少々お待ちください。