□【奇跡論】
概ね、触れることでその奇跡を起す。
――天使学者トルバトス(10200?)
◇
■数時間前 交差都市ユディト・
湾を見下ろす断崖は、よく見ると家の塊のようになっている。
その中ほどの一室で、
「それで?」
彼は書物を置き、卓の上の果物を手に取った。貴重な陸生の、本当の果物だ。それを惜しげもなく齧り、果汁を啜る。
「情報の真偽は?」
「政府筋からの速報だ。まず、間違いはない」
戸口の小男は神経質そうに額の汗を拭った。
「神話級<天使>の流出と襲撃。イザールでのことだそうだ」
「イザールねえ。それなりに近いな」
男は頷くと、卓上の近海図を指した。
「イザールから“同化”して逃亡したのなら、必ず近くの都市船で息継ぎをするはずだ。ユディトに来ていてもおかしくはない」
「見つけてから言うんだな、そういうことは。ここは協商港だぞ」
「見つけた……と言ったらどうする?」
使いの男は青い顔で続けた。
「我々は君以外にも<人間イカリ>を擁していてね。遠視の奇跡の持ち主が、人相に一致する少年を港で見つけた。44'Aの桟橋へ、小舟で入港してきている。試してみる価値はあると思わないか、なにせ二億ゼータの懸賞金だぞ」
「政府だろう?おたくら後ろ暗いマフィアが払ってもらえるのか」
「そのへんにはアテがある。なに、人を介すればそう難しくはない、神話級なら他にも買い手はつくだろうし。難しいのは肝心のことだ」
「七割だな」
「我が主は、取り分の半分を分前にと」
「だから七割だ。神話級が二億なんて端金で済むのか?おたくらだってそれ以外の情報なりを転がしてたんまり儲けるんだろう。売値の七割だよ。実際にことを起こすのは俺達なんだからな」
「俺達?」
「そう、俺達だ」
使者は立ち竦んだ。
「奇跡だ……」
「いずれにしろ容易くはないぞ。俺は伝説級だ。神話級の相手には格が落ちる。それに、人間の肉体は一種の
すっかり萎びてしまった果実を皿に放り込み、
「捨てろ。味が好かん」
「で、では、引き受けてくれるのか?」
「金の使い道を決めておけ。神話級とはいえ“成り立て”のガキ一匹、俺たちが捻り潰してやろうさ」
◆
■現在・協商港
アゲハは眼の前の男を注意深く見ていた。その僅かな力みさえ見逃すまいと。
だが、それを嘲るように、
「そう身構えるなよ」
「お前の契約印はどこにあるんだ?奇跡は?系統は?見せてはくれんのか」
「……情報は、出回ってるんじゃなかったのか」
アゲハはそれだけ呟いた。
「どうせ、奇跡の使い方もろくに知らんのだろう。別にいい。俺は俺のやり方で行かせてもらうからな」
そして、
アゲハは黙ってそれを見ていた。素人丸出しだ。
「《
次の瞬間、アゲハの身体が浮いた。
まるで、重力がおかしくなったようだった。アゲハの肉体と衣服だけが、
「そぉら、来た!」
手足を浮かせて、踏ん張れずに矛に引っ張られるアゲハに対し、
「《
そして、その拳がアゲハの左手を掴んだ。
肘のあたりで撃鉄が動く。“装填”された何かしらが、艤腕の中で発射されるような音を立てた。
アゲハは思わず叫んだ。
腕が熱い。掴まれた部分が焼けるように痛む。黄色い煙が防護服ごと肉を焼き、皮を爛れさせている。
「どうした神話級。こんなものか、呆気ないなぁ、おい」
鼻を刺す匂いがする。自分が焼ける匂い、溶けていく香りだ。涙を浮かべながら、アゲハは絶叫した。
「こ、の……や、らァ!」
そして、灰色のオーラが燃え上がった。
弾かれたように、
足元の地面が抉れていた。
「本物の畜革だぞ」
アゲハは荒い息を吐き、浮かべた涙を拭った。左腕の激痛は千本の針で擦られるようなきめ細かい痛みに変わっていた。
防護服は溶けて流れ落ち、黄色くドロドロしたものに姿を変えている。それが肉を蝕んでいるのだと直感的に理解して、アゲハはそれをざっと払い落とした。掠った指が、それだけで一瞬傷んだ。
「似ているな」
「触れたものを灰に変える、“崩壊”。なるほど。典型的な
「お前の、奇跡は」
アゲハは吐き捨てた。左腕はまだ微かに煙を上げていた。一刻も早く水で洗わないと、まだ黄色いあれの名残が残っているらしい。
「この黄色いネバネバかよ」
「そうだ」
「俺が契約したのは硫黄の天使、名を【黄蝕奇跡 ガフリート】。力天使系統、伝説級の奇跡だ」
灰だらけになった艤腕で、
「我が硫黄は触れるものを焼きながら蝕み、そしてさらなる硫黄へと変える。速度は鈍いが、際限なく増え広がるのだよ」
「“
アゲハは一歩後ずさった。
「なんで、奇跡を明かす?」
アゲハは心の底で怯えながら尋ねた。奇跡の細かな手の内は秘密にしておくものだと、経験の浅いアゲハにだって解っていた。敵にわざわざそれを明かすのは、つまり明かすことがメリットになるからだ。
だが、
「俺の戒律だ」
「戒律?」
「俺が<
「まったく最悪だ。手の内を晒さなくっちゃあならないんだからな、しかも自分の手で、誠実に。嘘が吐けんから駆け引きにも使えん。忌々しい」
尤も、と
「お前が信じるかどうかは勝手だがね」
「硫黄の奇跡だったら、さっきの引力はなんなんだよ」
アゲハは言った。
「槍に引っ張られるみたいだった。あれもお前の奇跡なのか?」
「聞かれたらなんでも答えるお人好しじゃあねえぞ、俺は。戒律が強制しているのはあくまでも基本的な奇跡についてだ。俺の技までべらべら喋ると思ったら大間違いだ」
それに、槍じゃない。これは矛だ。
そして、
「《
滲み出した黄色が地を蝕む。
だが、それは掌に留まらなかった。
黄色が弾けて走った。本来なら触れたものにしか働かない奇跡は、今や硫黄の海となって伝播しながらアゲハを遠巻きにした。粘る黄色が鎌首をもたげるように持ち上がる。
「お陰で奇跡をたっぷり
アゲハは退こうとしたが、もう、硫黄の波はさほど広くはない通路を埋め尽くしていた。石の表層を削り取りながら、黄色い侵食が迫る。
「お前、なにか勘違いしていないか?戒律は別に嫌がらせじゃあないんだぜ。力の代価、契約の代価だ。遵守すればするほど奇跡の出力も上がる。安心しろよ、骨くらいは遺してやるからよ」
「誰が頼むか」
アゲハは右手を上げた。
心臓が脈打っていた。自信なんかない。だが、さっき咄嗟に奇跡を暴発させたときの感覚はまだ新しい。
「形なきものを扱うために、肉体の感覚を使え……」
イメージする。右腕を掲げたのはそのためだ。腕と掌をまるで水の流れる路のように想像する。
アゲハは息を吸い込んだ。そして、一声叫んだ。
途端に力が湧き上がった。全身から全方位に放射されようとするそれを、右手に押し止める。眼の前の黄色い波を、敵と定めて、こちらも放たれる波をイメージする。
次の瞬間、ハルヴァヤーの奇跡が爆発した。
不可視の奇跡は翼のように膨らみ、眼の前へと羽ばたきながら拡がった。硫黄は吹き飛ばされ、一部は灰になって消えた。黄色く埋め尽くされた石床が、灰のまだらに染まっていく。ぶつかりあった奇跡が、擦れ合う金属のような叫びを上げた。
アゲハは歓喜に咽びながら、深く息を吐いた。知らず知らずのうちに強張っていた身体が緩んでいく。
奇跡の、エネルギーの熱が退いていくのを感じながら、アゲハはにやりと笑ってのけた。
「おれはまだ生きてるぞ」
「ふん、その程度で有頂天か」
「破壊するだけか」
その構えは少しだけ歪んでいた。右腕が長いからだ。
「安い奇跡だな、本当に神話級か?言っておくが、小僧一人の息の根を止めるのなんざ、奇跡以外にいくらでもやり方はあるんだ」
刃がぎらりと光る。
「たとえばこいつで、首を刎ねるだとかな」
言うや否や、
「《
また艤腕の撃鉄が鳴った。振るわれた刃がアゲハの首を狙い、襟を掠める。触れた場所が黄色く焼けた。奇跡を武器に纏わせているのだ。
アゲハもまた踏み込んだ。臆せば斬られると本能的に理解していたから。
痛む左手を振りかぶる。振り下ろされた長柄を逆に辿るように、拳が突き出される。
(やっぱり。余裕そうに見せてるだけだ、あっちだっておれの奇跡は怖いんだ)
崩れた姿勢を利用して放たれた前蹴りは、アゲハの頬をただ掠めただけだった。確かに触れたのに、硫黄の奇跡は発動していない。
「お前の
「ベラベラと、小僧が!」
矛が唸る。
「《
「無駄!」
アゲハは身を躱した。背後からは、あの古地図が引き剥がされてすっ飛んできた。
穂先に突き刺さって黄色く燃え上がるそれを振り払う
だが、奇跡は起こらなかった。
さっきのイメージをもう一度再現すればいいだけなのに、それが出来ない。呼び起こす感覚は、どうやってもさっきとは違う感じがした。まるでやり方を忘れてしまったようだ。
(同じ真似はできないのか)
アゲハは唐突に理解した。あれと同じことは、もう二度とできないのだ。もう終わってしまったのだから。さっき逃してしまったのだから。
最初からやらなくてはならない。奇跡を高め、圧縮して、右手から放つ。
「撃ってこないのか!」
アゲハはもう一度それを躱そうとして、突然足を滑らせた。耳の後ろを穂先が掠め、ぐらりと視界が歪む。
「足元、か」
さっきの一撃だ。躱した穂先は、アゲハではなく地を溶かしていた。アゲハは駄目になった防護靴の裏を削り取るように地面に押し付け、後退った。
「もう一度、奇跡を!」
「そら、どうした!」
神話級などと、大層過ぎる前書きだった。
眼の前にいるのはただの未熟者だ。物質を破壊するだけの奇跡など、いくらでもある。あるいは時間があれば、さらなる研鑽の時間があれば彼も十分に恐ろしげな奇跡を編み出せたかもしれないが、しかし今のアゲハにはそれが足りていなかった。
「いっそ尻尾を巻いて逃げてみたらどうだ?そっちのほうが得意だろう、お前みたいな小僧にはな」
「嫌だね」
だが、
無性に腹が立っていた。こっちはもう<人間イカリ>で、しかも神話級だっていうのに、そのへんの無力な子供かなにかみたいに軽く見られている。容易く仕留められると思われている。それがあまりに腹立たしい。
「王になりたい」
アゲハは自分に語りかけるように言った。
「誰にも支配されたくない……こんなところで、お前みたいなのに臆していられるかよ、なぁ、三下!」
(信じろ、おれの奇跡を。<
奇跡を呼び起こす。身の内側で膨れ上がる熱を練り上げて右手に集める。さっきのイメージをただ追いかけるのではなく、新たな別のイメージを構築しようとする。
さっきの感覚はもう無くなってしまっていた。奇跡は本質的に一度きりなのだ。同じことを軽々しく繰り返せはしない。でも、力を使うたびに奇跡を練り上げていては遅すぎる。
(名前をつけなかったからだ)
また今度もするりと逃げていこうとする奇跡操作の感覚を捕まえておくため、形なきそれを切り分け、留める。
名は呪だ。アゲハは、名で奇跡の型をば縛らんとした。
大初に言葉ありき。
「《
そして、灰化の奇跡が咆哮した。
◆
金属が軋る音がする。静寂をつんざいて、破壊の奇跡が鳴いている。
少なくともそれはさっきよりも長く、広範囲に渡って吹き荒れる風のように通路を吹き飛ばした。灰と砂埃が雲のように沸き立ち、石で固められた建材が罅割れながら削り取られていく。
「小僧め、どこへ失せた」
アゲハはいなくなっていた。
力任せに奇跡を撃ったのだろう。あたりは惨憺たる有り様で、通路の壁には大穴が空いていた。
してやられた。油断しすぎたのだ。
人間が成長するのは追い込まれたときだと、
土壇場であの少年の奇跡はさらなる進化を遂げている。同じ未熟者でも、もうさっきまでとは段階が違う。これ以上厄介になられる前に、素早く追い、仕留めねばならない。
「壁をぶち抜いて逃げやがったか。だが、この協商港で俺達から隠れられると思っているのか」
艤手は傷んでいた。装甲は剥がれ落ち、関節も灰まみれだ。これが終わったらメンテナンスをしなくては。恐ろしいことに、矛の刃も灰になってボロボロに欠けていた。第二級の聖異物だというのに。
そこで、
「なのに、なぜ俺は死んでいない」
髪や肌は少しばかり削り取られたのかひりひりと痛むが、それだけだ。奇跡が人間に効きにくいとはいえ、妙なことだった。
「やつはなぜ俺を殺そうとしなかった?」
壁ではなく、
「まさか、あの小僧の奇跡は……なるほどな」
「俺だ」
周波数と個体認証が済んだのち、
「あぁ、痛手を負った。【聖矛アウケプス】はしばらく使えん。やつは
通信機の向こう側で、
「俺のミスだ。あぁ、認めるとも。さすがは神話級だ、雑にぶっ放すだけで半径4、5ヴルを消し飛ばしやがった。だが、分かったこともある。おそらく俺達に負けはない」
通信機は唸った。
「慢心じゃあない。やつの戒律のことだ。まったく、美味しい獲物だよ」
◆
腕が痛い。
左腕の傷は、疼痛と熱を持ち始めている。アゲハは水道管を探し、浄水ポートを捻ると、吹き出した水に左腕を突っ込んだ。
「あの、硫黄野郎……!」
水に触れた瞬間、傷口に残っていた硫黄の欠片は音を立てて破裂した。なにかしらの化学反応か、それとも発熱しているからか。
アゲハは歯を食いしばりながら、傷口の爛れた皮を擦り取って硫黄を落とした。そのうちに、肉や骨まで食い破られかねないと思ったからだ。
食い残した魚の皮みたいに成り果てた防護服を引きちぎり、左腕を簀巻きにして、アゲハは歩き出した。
腕から肩にかけて嫌な痛みがズキズキと続いている。それでも、足を止めるわけにはいかなかった。絶対に追ってくるからだ。
それに、あの<人間イカリ>がひとりきりだとは思えなかった。後ろに何某かの協力者がいるはずだ。非正規市民のマフィアはイザールにだっていた。神話級を売り飛ばすとか、東との密貿易だとか、そんなことは一人きりじゃできないはずだ。<人間イカリ>の仲間だって、まだ控えているかもしれない。
「絶対に、渡さない……これは、おれの、奇跡だ……」
傷がこの程度で済んだのは幸運だった。足も、靴はやられたが素足は軽く焼けただけだ。まだ走れる。
アゲハはそこで、ハッと目を見開いた。
「そうか、そういうことか、
あの
(あんた、もう二度と同化はするんじゃないよ)
「あいつら、神話級を欲しがってるんだ。なんで気が付かなかったんだろう、<人間イカリ>じゃない。<
だから、簡単にアゲハの息の根を止めるわけにはいかない。殺してしまえば契約は消失する。それは、<天使>を喚び出させてからのことだ。
「おれを追い詰めて、<
けれどこのまま面倒な膠着状態が続いたり、アゲハが彼らにとって少しでも脅威になると感じたなら、きっと向こうもやり方を切り替えるだろう。アゲハの死体を換金するか、殺してから<
だから、付け入る隙は彼等がまだハルヴァヤーを狙っている間だけだ。
(おれの勝利条件はふたつ。彼奴等の無力化と、情報を持ち帰られないこと。この協商港でおれの足跡を断つ)
アゲハは左手を握った。髑髏の契約印は常に、アゲハの味方だった。雑な勘定だが、奇跡もあと半分くらいは残っている。
通路は絡み合い、広間のような風景をなしていた。まるで蟲の巣のようだ。いくつもの穴が伸びていき、枝分かれしては曲がりくねって消えていく。土地勘がなければ迷ってしまいかねない。
ほぼ地下に等しいというのに、鳥が飛んでいた。真っ白な翼の群れは、風を読むようにゆっくりと徘徊し、その身を揺らして飛んでいた。
珍しい。余計な有機物があるのだろうか。
アゲハはその動きに目を凝らしていた。どこかにあれらの出入りする口があるはずだ。逃げ回って海に飛び出すのは避けたい。
その鳥の群れが針路を変え、アゲハのほうに近づいてくる。アゲハは目を細めた。
なにかがおかしかった。
鳥ではなかったのだ。それは紙を切り取って作られた紙片だった。細長い紙切れが風に乗って漂っているのだった。
そして、それらは突撃を開始した。
(まずい)
アゲハは踵を返して脱兎のごとく走り出した。地を蹴るたび、その震動が傷に響く。後ろからはブンブンと嫌な唸りが近づいてくる。
うなじが震え上がったところで、アゲハは堪えられなくなった。左足を踏み込み、右へと体軸をぶらす。耳の横を唸る紙の群れが通り過ぎ、地へと突き刺さった。
(くそ、早かった!)
もっと引き付けてから避けるべきだった。そう悔いるアゲハの脚を、何羽もの紙の鳥が切り裂いた。切り口は小さいが、鋭く深い。ただの紙が石や肉すら斬り裂くそのさまは、まさに奇跡だった。痛みより熱に近いものが体を走った。
「その脚ではもう走れまい」
そして、背後から灰に塗れた
「ちょろちょろと逃げ回られては困るんでね。悪いなぁ、痛いだろう、だがもうじきそんなのは気にならなくなるとも」
アゲハはその男をキッと睨みつけ、右手を上げた。魂に刻み付けた名を呼び起こす。
「《
「遅い」
葬送の奇跡が荒れ狂う。
けれど、それで終わりだった。
「やはりお前、いや、お前のその奇跡だ。人間に効きにくいなんてものじゃあないな?俺の頭一つ吹っ飛ばせないとは、いや、だからこそか?石壁は灰にできたというのに」
「お前、人間を殺せないだろう」
そのとき、愚かなことにアゲハは表情を揺らしてしまった。
「戒律か!お前の戒律は“不殺”というわけだ、あぁ、最高だなお前。未熟者の神話級、懸賞金付きの小僧が、よりによって“不殺”の戒律とは!どこまで俺達を喜ばせてくれるんだ、お前ってやつは」
歯を食いしばり這いずるアゲハに軽い蹴りを放ち、
「どういう戒律なんだ、奇跡だけか?暴力そのものを禁じているのか。動物はどうなんだ?人間を対象に取れないのか?あぁ、実に面白いぞ、神話級」
頭上にはあの紙の鳥が旋回していた。どこからかやってきて数を増やしているのが、頬に落ちる影の多さで分かった。
「宣言しておこう小僧。これから俺達はお前を嬲り殺しにしようと思うが、もし死にたくなったら遠慮なくいつでも言ってくれ」
「《
To be continued…