(い、言えませんわ……久々に無印戦ヴァルやってて投稿すっぽかしてたなんて言えませんわ……)
ランドグリーズ近郊に位置するヴァーゼル市で、帝国のガリア侵攻軍とガリア軍との間で何度目かの防衛戦が行われていた。
ヴァーゼル市には市内を両断する運河と、それを跨ぐ大橋が存在する。侵攻当初は、運河を帝国軍の侵攻を遅らせる障壁として考えていたが、ヴァーゼル市を守備する正規軍は帝国軍によって打ち破られ、可動橋を上げることも爆破することもなく無傷で帝国軍に奪われた。
今のガリアは貧弱である。かつてのように兵法に長けた将軍がいる訳でもなく、高潔だった貴族は次代で私腹を肥やし、政治家は保身に走り、唯一の皇族もやる気がない。国家の末期とはまさにこのことかという状況である。
このような状況で軍人はやる気を出すだろうか?いやない(断言)
義勇軍のように郷土愛に溢れる訳でもない、徴兵されたら貴族軍人がやりたい放題いびり放題の現状、正規兵の士気は地底どころかマントル以下まで急降下しているのだ。
RNN「なんて非道な特権階級たちなんだ……労働者階級の為にも私が革命しなくちゃ(使命感)」
ガリア軍の抵抗を排した帝国軍は、これを機に対岸に橋頭堡を築く為に間髪入れずに対岸へと攻撃を開始。負け続きの正規軍に代わり、後方待機させられていたガリア義勇軍と交戦し、義勇軍は帝国軍相手に奮戦しているというのが現在までの状況である。
対岸まで占拠されれば、ガリアに帝国軍の侵攻を跳ね除ける余力はない。後方で編成されたウェルキン率いる第3中隊は、すぐさまこのヴァーゼル市の戦いに投入されることになる。
しかし、奮戦しているとは言え元は義勇軍。練度も敗北したガリア正規軍よりまちまちであり、対戦車兵も少ない中で戦車相手の防衛戦に押されていた。
「走れ走れ!目の前の住居まで前進だ!」
しかし、戦っているのは義勇兵だけではない。
汎用迷彩服を着込み、その全てが黒塗りの小銃で武装し逃げ惑うガリア兵を尻目に、市内で慣れない戦場ながら奮戦する義勇兵と同様に、帝国軍へと向かう集団がいた。
ガリアに展開する日本連邦軍である。
非常に統率の取れた動きでお互いがカバーできる位置を保ちながら、建物から建物へと素早く移動し着実に敵を排除、距離を詰めていく。
「右の建物に居るぞ!」
「右ってどっちだ!?」
「お前から見て右ぃ!!!」
「フラグ投げる、フラグ」
慣れた手つきでホルダーから取り外された手榴弾から、安全ピンを抜き投げ入れる。次の瞬間には手榴弾は室内で破片を撒き散らし、たまらずドアを突き破って外に出てきた複数の帝国兵に射撃を浴びせ射殺する。
敵が居るなら片っ端から手榴弾、火炎瓶、スモークを放り込み、炙り出せば撃ち殺し、中で燻っているなら更に追加で投入する。南米で行われた市街地でのゲリラ戦闘からの教訓なだけに、徹底的に行われる。
呻き声が聞こえる室内に追加で手榴弾を放り込み、起爆を確認した後屋内に突入する。少しでも情けをかけると死ぬのは自分達である、情熱大陸()で鍛えられた彼らは順序をしっかり決めているのだ。
『く、クソ‼︎』
「
『う゛ぅ゛ッ』
『あ゛ぁ゛ッ』
「
『うぁッ!』
炙り出しては射殺、誘き出しては射殺、追い立てては射殺、抵抗されたら射殺、抵抗の意思有れば即斬する勢いで徹底的にシバき上げる。
結果的に殆どの帝国兵が殲滅され、捕虜の数は少なかったがそれが逆に連邦軍部隊の進軍速度を速めていた。
外縁に展開していた帝国軍を駆逐した連邦軍は、ヴァーゼル市内に残る帝国軍を殲滅すべく展開を始め、出会い頭の帝国兵を片っ端から駆逐しながら進む。
「あ?アレ戦車じゃね?」
「前方戦車ァ‼︎」
進んだ先に現れた戦車に足止めされる。
いくら連邦軍でも小銃で戦車を破壊する事は不可能である。石ころで破壊する奴なら居るが(すっとぼけ)
「AT用意AT用意!」
「左側
「
『
『
持てる対戦車火器で帝国軍戦車を迎撃する。
しかし帝国軍でも随一の機械化と装甲率を誇るガリア侵攻軍、対岸から橋を渡って戦車とハーフトラックが雪崩れ込んでくる。
「こちら、対機甲戦闘!えぇ engage engage!」
「後方空けろ空けろ! AT使う後方空けろ!」
「後方よーし!」
「Rocket rocket rocket!」
複数の対戦車擲弾が帝国戦車に突き刺されば、内部の弾薬に引火して砲塔が吹っ飛ぶ。
『
『
「あるだけ撃てあるだけ撃て!」
帝国戦車の性能的に費用対効果はまぁまぁだが、搭乗員ごとやれるのならお釣りが来る。時間と金をかけて育てた人材が一瞬でバーベキュー()になるのは、管理者からしたらたまったものでは無いのだ。
立て続けに戦車を撃破されたが、すぐさま歩兵とハーフトラックを前面に押し出して、後方から戦車で砲撃。少しずつ押された戦線を前に押し返し始める。
それでもATを鶴瓶撃ちし、数両の装甲車と戦車を血祭りに上げたが、とうとう部隊が保有する対戦車火器が底を突く。
『
『えぇ、
『当該敵機甲部隊にあっては前進再開!』
「まともに相手するな!下がれ下がれ!」
「後方からガリアの部隊が来ます!」
「ハァ!?何考えてんだ馬鹿がよぉ!!」
対戦車火器は撃ち尽くした、戦線維持は無理と判断して連邦軍が後退を開始するが、間が悪い事に後方からガリアの義勇軍部隊が合流する。
しかし幸運なのは、その部隊がエーデルワイス有する第3小隊だった事。帝国軍部隊を遮る様街道に正面から布陣し、砲撃を開始する。
「間に合った! ここは我々が抑えます!」
「やれるか?!」
「その為に来ました! 」
中戦車のくせに重戦車に近い性能を持つエーデルワイス号は、次々と帝国軍装甲戦力を削り、弾受け戦車の登場で歩兵も擲弾で応戦し始める。
持ち前の装填速度で次々に砲弾を発射するがしかし、1両では敵の攻勢を押し留めることは出来ない。軽装甲目標は榴弾で処理できるが、砲弾にも限りがある。
ましてや1、2発で沈む程帝国戦車は柔くない。主力を張る中戦車すら同世代の中では高い防御力を誇る。
その上この地区のガリア正規軍はもはや当てにはならない。本来なら砲兵が阻止砲撃や火力支援を行ってもいいが、そういった装備は全て対岸に放棄されている。幸いなのは展開している帝国軍には砲兵隊がいないのか、対岸から野戦砲が飛んで来る事がない事だ。
ガバガバどころかスカスカ、貴族主義の末路(プロレタリア並感)
「橋に蓋をしない限り敵は雪崩れ込んで来るぞ!」
「エーデルワイスだけじゃ厳しい、他に戦車が有れば…」
「戦車が必要なんだな?」
「え?あ、ハイ!」
「ならすぐ用意してやる」
「
「その高崎連隊から増援要請です。敵戦車が出張ってきてるので戦車を回して欲しいと」
「敵は歩兵しか居ないんじゃないのか?」
「橋から戦車が雪崩れ込んできてるそうです」
「……よし、第6機甲連隊を回して、援護ついでにそのまま戦車で橋を蓋させる」
「了!」
止まらない連邦軍歩兵の攻勢に帝国軍は戦車を前線に送り込み、それを抑えるために連邦軍は機甲部隊を投入する。
連邦軍主力戦車である
本来これを止める帝国対戦車兵が出張る筈だが、装備からして連邦軍からすれば最優先排除目標であり、斥候の次に強いヘイトを向けられる兵科である。それに見た目も「対戦車兵です、殺してください」と言っているようなものだ。
どれくらい優先目標か問われれば、装甲車と対戦車兵が居るなら迷わず対戦車兵にLAMが撃ち込まれるくらいには高い殺意を向けられている。
とは言え歩兵部隊の対戦車兵器にも限りがある、特に正規軍でも無い二線級扱いの義勇軍で持てる火器は対戦車槍程度。対戦車砲なんてのはほぼ正規軍占有と言っていい程だった。
なので義勇軍の対戦車火器の主力は「対戦車槍」 簡単に言うなら飛んでいく刺突爆雷だ。こんなものを本気で主力兵器としている欧州人は頭がおかしいと思うかも知れないが、弾丸が頭にめり込もうが地雷を踏み抜こうが戦車砲が当たろうが「何故か」即死はしないのである。
なんで?(素朴な疑問)
「戦車か!?」
「撃つな撃つな!あれは友軍だ」
ヨーロッパでは見慣れない長砲身と巨大な車体が街道を踏み砕きながら進む。堂々と現れたチハに帝国軍戦車から砲弾が飛んで来る。
『弾かれた⁉︎』
「お返しだボケェ!」
口径120mmという
炸薬に引火しキューポラや砲口、操縦手ハッチと至る所から火柱を上げる。戦車戦力として最高峰の重戦車が1発で破壊された為か、帝国の戦車隊には混乱と動揺が広がる。
『う、撃ってきたァ‼︎』
『馬鹿下がるな‼︎』
「命中!命中!」
「次弾装填急げ‼︎」
世代差()があるとは言え、どれだけ補強しようが戦車にとって側面と背面は危険な部位である。しかし前を向いている間は比喩抜きでチハは無敵のスター状態である。
見たこともないモンスター戦車に、帝国軍の戦車隊は恐慌状態に陥り、一部の車両が誤って停止したり後退するなどのアクシデントが発生する。
それを「カモ撃ちやカモ撃ち!」と、次々と発射される120mmは外れる事なく戦車に吸い込まれていく。どう頑張っても最大装甲厚が100mm前後の戦車に、最低でも300mm近い装甲をブチ抜く砲弾を防げる術はない。
それに対して帝国軍戦車の砲弾はチハを貫く事はない。少なくとも同口径のAPCR又はAPに耐えられる装甲に、短砲身の戦車砲が勝てるわけがないのだ。
詰まるところ、これを止められる戦車戦力は帝国にない(断言)
「よぉし歩兵諸君ケツに付け! 我々が弾受け部隊だ!」
「真ん中に寄れ!」
「ボトムマッチはルールで禁止スよね?」
「戦争にルールは無用だろ」
「くたばりたくなかったら外に寄るなよぉ!」
その後は良くある敗残兵への投降の呼び掛けと掃討戦である。南米では「抵抗するなら街ごと焼き払う」というどっちが侵略した側なのか分からない脅し文句を使い、実際に焼き払っていた。
『待ってくれ!降参だ、降参する‼︎』
『さっさと武器置いて出て来い!』
『分かった、分かったから殺さないでくれ!』
『全部引っ剥がして腹ばいになれ!』
しかし南米人と違ってヨーロッパ人はやりやすい。
降伏を促しても立て篭もる、道端の年端もいかない少年少女に手榴弾を持たせて不意打ち、一兵卒から士官まで報復を恐れて投降せずに最後まで変に粘る、そもそもそこら辺からかき集めた民兵のせいで学がないから話が通じない、もはや捕虜にするなら射殺した方が早いとかいう戦国レベルの魔境である。
そんな連中と比べ帝国兵は行儀が良かった。良かったというレベルではない、もはや感動するレベルである(連邦軍遣欧部隊回顧録抜粋)
「経過は?」
「問題ありません。敗残兵の収容と掃討は完了しています」
「対岸からの砲撃に注意するのと、再三言うけど捕虜の扱いには気をつけるように」
「了解です」
戦後処理で工兵隊が瓦礫と敗残兵の死体をせっせと片付ける。
鹵獲した兵器や小銃は積極的にガリア軍へと引き渡される。活用方法がないこと、弾薬も互換性がないこと、兵器に関しては燃料の補給ができないこと、そもそもガリア軍が慢性的な兵器不足であることなど理由は様々である。
まぁガリア軍とは言っても中身殆ど義勇軍だけどな!
「戦端開いて良かったんですか?」
「こんなクソみたいな情勢なんだから幾らでも言い訳は出来るさ……というか、最初はそれで誤魔化したし」
「最初って?……あぁ、あの」
「まぁ終わった事だ。今は始めてしまった事だけ考えようか」
「賢明ですよ、元帥閣下」
ともあれヴァーゼル市に侵攻した帝国軍は出鼻を挫かれ、早々に運河の向こう側に撤退。持ち堪えた義勇軍と駆けつけた連邦軍遣欧部隊により、ガリアは首都陥落の危機を一時的に免れる。
国防の要が遠いアジアの多国籍軍()と民兵組織とかいう終わっている現状に目を逸らせば、ガリア侵攻が始まってから初めての白星である。
しかしあくまでヴァーゼル市の対岸は帝国軍の占領下。そして現状のガリアにとって水運と海運のみならず、国内物流の中心であるヴァーゼル市を奪われたままなのは変わりなかった。
エディカス
「飛行船対策の対空砲にと上陸対策の沿岸要塞で固めたし、もう大丈夫やろなぁ」
ト゛ト゛ト゛ト゛ト゛ト゛ト゛ト゛ト゛ト゛
エディカス
「ん?」
(植木鉢くんの悲鳴)
ドイツ
「よろしくニキ〜www」(ドーバー海峡掘削による大陸規模の坑道作戦)
エディカス
「なんだコイツら⁉︎(対空陣地と沿岸要塞無力化)
合衆国様^〜‼︎ 助けて^〜‼︎」(秘密取引)
ステイツ
「しょうがねぇなぁ?(超大国の余裕)
それとアルゼンチンは国境おっ広げて神妙に待て」(敵対国家認定)
ブラジル
「ミシオネス州くれるなら引いてもいいんだけどなぁ?」(チラチラ)
チリ
「まぁね?ないかもしれないけどね? 最近怖いしステイツと防衛協定結ぶわ!」
コロンビア
「出すもん出せよ、(列強がお前のこと)バラ撒くぞコラ」
アルゼンチン
「ングギギギッ!!」(八方塞がり)
日本
「おいどうすんだよ今ドイツ止めなかったら絶対調子乗るぞ」
帝国
「いや言いたいんだけど向こうが戦争してるのにこっちだけ梯子外したら次ウチじゃん‼︎」(事実)
大正天皇
「非常重大なる時であります」(公務に支障が出てしまうから生前退位しますねと言う陛下)
昭和天皇
「耐え難きを耐え、忍び難きを忍び」(ことの重大さに別次元の記憶が脳内に流れる陛下)