連邦生徒会を襲撃しようとするホシノを止める転生オリ主 作:you are not
炎の塊となったホリに宣言通り躊躇なくショットガンを打ち込むホシノ。その弾丸は一切の抵抗なく、ホリの体に着弾する。しかし、
(効いてる様子がない……?)
散弾をもろに喰らい、体がハチの巣になっていてもおかしくないのだが、着弾した部分からは鮮血ではなく炎だけが噴き出ている。やがて、炎は収まり元通りとなっている。
「……ホリお前人間でもやめたの?」
「あぁ、そういっても過言ではないかもな。でもこれは一時的な強化だ。時間がたてばまたちっぽけな人間に戻っちまう」
はっきりとそう言うホリだったが、体からは尋常ではないほどの発汗が起こっていた。現に大量の汗が地面に滴っていた。そこだけ雨に打たれたと言っても嘘ではないと思えるほどだった。
「身体の負担も辛そうだね。」
「お前の心の痛みに比べたらこの程度、屁でもない」
「……減らず口を叩いていられるのも今の内だよ」
そう言ってホシノは猛攻を繰り出す。手榴弾を投げた後、それをショットガンで狙い撃ちにしたのだ。
「甘いな…」
ホリは鍵付きの本を開き、中から赤いzippoライターのような形状の大剣を取り出し、地面に突き刺す。
「炎系魔法:【ガンフレイム】」
大剣を刺した場所から直線状に広がり、ホシノの放った散弾を全て燃やし尽くしてしまう。
「どんな火力してたらそうなるのさ?」
「さぁ?大体2000℃くらいだろ?」
それは岩を、金属を容易く溶解してしまうほどの温度だった。それを喰らえばヘイロー在りの体でさえどうなるかわからないとホシノは心の中で身震いする。
「おら!どうした!考えことか!?炎系魔法:【ファフニール】」
ホリはホシノが思考の海を泳いでいる間にビルに炎を纏わせた拳を叩き込み、ホシノと自分が立っている場所に落ちるよう建物を倒壊させる……
「馬鹿力だね……」
恨めしそうに顔をしかめたホシノは戦略的撤退を選んだ。戦いから逃げるのではない、建物に押しつぶされないように安全な場所に逃げるのだ。ガラガラとコンクリートと金属のガレキの山が雨あられのように降って来る。
「止んだね…」
ホシノは後方へと逃亡したことで難を逃れた。だが、今のホリがこの程度で死ぬとも思えず、警戒は一切解いていなかった。愛銃の「Eye of Horus」二丁にそれぞれ弾を込めたその時…
――ガレキの山が一部崩れホリが飛び出してくる。
「来たね!?」
「防御魔法:【ディフレクトシールド】」
愚直に連射するホシノだが、ホリは薄く橙色を放つ半透明な球状の壁を形成することで対抗する。
「チィ、弾切れか」
「残念だがホシノここまで全部俺の計画通りだ」
その言葉の真意を理解できなかったホシノだったが、やがてその意味を理解する…
「ほんとに馬鹿だ……私をここに留めておくただけにビル一つを吹き飛ばしたの?」
「あぁ、そのためならビル一つくらい安いもんだ」
心の底からそう言っているのだと理解したホシノは呆れた笑みを浮かべる。
「…こんなことをしても私は止まれない…止まる理由がないんだ……」
涙を目にためながら、ホシノは諦めた顔をする。
「止まる理由ならある…
「やめて!!」
暖かい言葉を投げかけるホリを拒絶するホシノ。それは後悔の念の混じった言葉だった。
「私みたいな奴に優しくしないでよ、耐えられない…罪の意識に耐えられないよ。これなら責められる方がずっといい、ホリの言葉を受け入れれば確かに楽にはなるかもしれない…でもそれ以上に怖いんだ。私のせいでホリまで失ったら私は耐えられない!だから……」
「だから自己犠牲だぁ!?笑えねぇよ!」
ホシノの胸倉をつかみながらホリは吠える。
「死なせねぇよ。俺もお前も…後輩だって死なせねぇ。お前の為に世界が敵になったって一緒に生き残ってやる!だから俺とずっと一緒にいろ!手放さねぇからな!」
「なんでそこまで……」
「大事な奴をほっとく野郎がどこにいる」
「!?…わかった。その言葉を信じてみるよ」
ホリの激昂を受けてホシノは光に目を宿す。その言葉からホシノが何を見出したのかそれは神のみぞ知る。だが、少なくともそれはホシノに希望を与えたのだろう。
「よかった、止まってくれて――ぇ」
「ホリ!?」
言い終わると同時にホリはドラゴンインストールを解除してしまう。それによって今まで体に受けたダメージと負荷が倍となって襲い掛かってきた。そのため気を失ってしまう。
――
目が覚めると俺は横向きに倒れていた。体を立ち上がらせようとした…
「ダメだよ。まだ体が治り切ってないでしょ?」
が、ホシノに静止させてしまい。しぶしぶそのままの体制になる。というか?今の俺…ホシノに膝枕されてる?まぁ、頑張ったご褒美ということで自己完結させるか……
「ねぇ、ホリ?」
「なんだホシノ?」
「ずっと一緒にいるって言ったからには守ってよ?」
ホシノの顔は見れないだが、きっと寂しそうな顔をしているに違いない。
「安心しろ。俺が今まで約束破ったことあったか?」
「まだ貸した500円返してもらってない」
「うっ!?」
「冗談。もういいよ、気にしてない。でも、約束破らないでよ?」
「応、任せとけ」
ホシノに頭を撫でられながら力強い返事を返す。