Nizガミンサーガ   作:PureFighter00

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状況説明というか、前書きというか。


冒険者組合設立経緯

とある国、良くある王都──

【この世界】には幾つものパラレルワールドがあり、この英雄詩もその中の一つの物語であった。読者諸兄に分かりやすく話すなら、まぁ大体ウィザードリィめいたゲームっぽい世界。

 

ここにある冒険者の一党が訪れた事から話が始まる。

この王国の街外れにダンジョンが見つかり、王が探査の触れを下知して間もない頃。その頃はまだまだダンジョンに潜る冒険者は少なかった。何故かと言えば単純な事。冒険者達はナーロッパやチートに慣れ過ぎてウィザードリィじみたガチ系容赦なしダンジョンの探索の仕方を忘れていたからだ。つまり、皆ダンジョン地下一階で盗賊にやられて速攻死んだ。

甘いのである。ウィザードリィに似たこの似ズではLvを2〜3上げるまでは冒険者なんて一般市民に毛が生えた程度の雑魚雑魚の雑魚に過ぎない。冒険者に成り立てなのに侍だったりロードであったりしようとも、迷宮の中では些事に過ぎない。意気揚々と6人組の冒険者がダンジョンに向かい、アイツら帰ってこねぇなと次の6人組が救助に向かい……二次遭難、三次遭難、四次遭難と被害が広がる。

 

思い出せ、D&D(3版)の頃の峻険さを。

呼び起こせ、スライムが雑魚キャラでは無かった頃の迷宮の匂いを!

 

そして遂にベッセルが頭目を務める一党がやって来て、漸く地下一階の探索が進み「陰鬱な亡霊の部屋」への道筋が拓かれた頃……死んだ冒険者のサルベージ作業が開始された。

ただ問題は、ベッセルと名乗るこの男──死神教(フマクティ)神官戦士(ロード)だったのである。彼はフマクティであるが故に自らが死した時に蘇りをしてはならないという縛りがあった。勿論教徒では無い他者がカント寺院で生き返ろうが何をしようが勝手なのではあるが、死は自らの奉じるフマクトの召喚であり……との教団の教えを思えばアホの様に死んで復活してを繰り返す連中に思うところはある。大体地下一階の最初の玄室でくたばる様な連中が死者蘇生代金を支払える訳もなく……

 

ベッセルは一党の資産を元に、冒険者組合を立ち上げることにした。余剰財を酒場に常駐するホルビト(ひたすら人参スティックを齧る生き物)に預けて意気地なくダンジョンの片隅で死んだ冒険者達を連れ帰り、とりあえず死なぬ程度までマーフィー部屋でスパルタ教育する。その際の儲けは全額組合に寄付させて、宿屋では説法をして冒険者達に思想教育を施す。組合資金が潤沢になると出世払いで金の貸付を行い、ボッタクル……いや失礼、ポルタック商会に販売したベッセル達の戦利品を購入させる。

死んだ連中を一々サルベージして他宗の神官に蘇生させるのが気に食わないのだ。ならば仲間が死なねば良い。

 

ベッセル達がダンジョンで最初のアミュレットを回収した頃。酒場に集う他の冒険者パーティーもそれなりに強くなり、組合員は6パーティ36名を遥かに超える規模になった。今では和気藹々とダンジョンに潜り、このダンジョンがこの街の造幣場なのではないかと囁かれる程の財を産んだ。何しろこの時点で組合予算は金貨100万枚を超え、本稿執筆時点では1億6319万3832枚にまで膨れ上がっている。

そして残高確認ついでにちょっと迷宮に潜ってみた。

 

 

 

 

岩山の迷宮3Fをベッセル達が行く。170回ぐらいヒットして一回に90万近いダメージを与える彼らにとって、もうここは庭場や畑と違いはない。巨大な竜だろうと吸血鬼や巨人であろうと……それに+5の証がついていようと関係はない。Lvは2300を超えACは-21にも達した。プロテクションの呪文を抜いてもだ。閾の調律によりステータスがいずれも500に迫る彼らは荒れ狂う暴風に近い。3万もダメージを与えれば大抵の化け物は死に絶えるのだ。ダンジョン内を徘徊する最強生物たる彼らとて例外ではない。

狂王+5を何度か倒し、ダンジョン深奥を往復する事数回。インベントリが満杯になったので体力も魔法も有り余っているが街に帰る事にする。

今日の戦利品はカシナート2本に回復の指輪、極上の鎧が2つに……目ぼしいものはこれぐらいか。マスターの証が溜まって来たから育成部の連中にでも使わせるか。これ以上溜まるとまたホルビト職員増やして倉庫役にしなければならない。

 

 

 

 

彼らが商店を活用するのは現実的な要請からだ。流石にムラマサなど一部の高額レアは組合の職員であるホルビト……ホビットに似た小人種族だ。諸般の事情で彼らはハーフリングやケンダーやグラスランナーなど当たり障りのない名前で呼ばれている……達に持たせるが、酒場でひたすら野菜スティックをポリポリするホルビトを増やしても酒場が混むばかりだ。王国内での経済活性化を促進するためにも街の人々に儲けて貰わねば。

王国と言う割にはしょぼくれた城塞都市だったNizガミンも今や随分と立派になった。人が集まれば需要が生まれ、需要があれば産業が興る。そして豊かな国というと他国から攻められるのが常道であるが、豊かになった原因が底抜けに強い冒険者達の存在によるものだと話は違って来る。迷宮の奥に棲むドラゴンが街中を闊歩している様なものだ。誰が手を出すというのか。迷宮都市Nizガミン。ロングソードよりカシナートの在庫が多い街。ここで入手が困難なアイテムは白い指輪や転移の兜、そしてムラマサなどの限られた極レア装備ぐらいのものだ。──いや、それすら……それらすら──

 

先に挙げた組合長ベッセルの一党以上の存在があるのだ。




冒険者組合長パーティー

ベッセルさん 人間 G-LOR-2345
グンダさん 人間 G-LOR-2325
ネスカくん 人間 N-SAM-2321
影丸 人間 G-NIN-2328
フラーレンさん 人間 G-PRI-2335
書写屋パイレミン 人間 G-BIS-2355


アイテムコンプリートを目指して遊んでると、短剣技使わなくともこーなってしまうのだ。
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