ホビルトのバニ子、うさ吉、ピョン太はNizガミンの酒場で野菜スティックの人参やきうりを齧る専門職の魔法使いだった。同郷のホルビトたちが冒険者組合の職員として酒場でぽりぽりと野菜スティック齧るだけ(たまに組合費の出し入れや組合管理アイテムの出し入れはする)のお仕事をしていると聞き、シャイアからノコノコ這い出してきてこの酒場に住み着いたのだ。
ホルビトは、
偶に奢ってくれる組合の人がいない時。暇してるドワーフ忍者部隊にマーフィーの幽霊部屋に連れて行って貰い、ドワーフが処理したマーフィーから小金をくすねてはニンジンスティックを買い求める……実にこのなんとゆーか、牧歌的な生き物であった。彼らが唯一Nizガミンでガチったのは酒場のお通しを野菜スティックにするよう団体交渉した時ぐらいである。野菜も添えて健康に良いとは言うが、やはり冒険者は肉を食いたがる。依って野菜スティックはホルビトたちに振る舞われるという寸法だ。きうりもニンジンも美味しいね☆
【きうり】
胡瓜ことキューカンバーはイギリスじみた世界では高級品である。(それらの地域では)栽培が難しいきゅうりを新鮮な状態で提供するには恐るべき手間暇が掛かり、そのきゅうりをふんだんに使ったサンドウィッチは正に庶民の憧れ貴族の嗜み。日本でかっぱ巻きが貧しいイメージなのと真逆の立ち位置なのである。ここでホルビト達がもろきゅう齧ってると考えると「日本人の感覚では」ビンボ臭く感じてしまうのであるが、実のところ極めて珍しい野菜をひたすらぽりぽりしている最強勝ち組連中である事に注意して欲しい。イギリス貴族から見たら河童がきうりを豪快にぽりぽりしているのは相当豪勢に見える事だろう。
尚筆者は梅キュウの細巻きがかなり好きなんだが最近梅キュウ売ってないのナンデ?(涙)
そんな彼らに一大転機が襲い掛かる。メダルをコンプするよと組合で一番偉いベッセルどんがほざき始めたのだ。尚、その発表時も3匹?3人?は無心にニンジンスティックをポリポリしており、バニ子が「硬いからこれあげるー」とピョン太に間接キッスを強要してドギマギさせるなどしていた。まさかニンジン担当が頑張るようなこたーねーだろーとタカを括っていたのである。
だが、組合長のベッセルは見逃さない。お前ら丁度Lv10超えたやんけ。素早さに定評のあるホルビトで、しかも敵1グループ攻撃呪文があるなら行けるがな……順調にメダルの回収は進む。ホルビト達が齧る野菜スティックの様に課題はクリアされて行き、残すは激しく格上のクローン兵をジャイアントキリング(彼我戦力比300以上)する課題のみ!
ここで組合長ベッセル氏、ホルビト魔法使い3匹を代打起用。ステータス総合値はそこそこ高いが敏捷性が低くヒットポイントが低い人間シーフのJohnny君6体のクローン兵として指名! 戦力差は305!
行って来いと穴倉に蹴落とされた3匹であるが、ウサギの血脈に連なる彼らはこーゆー穴倉を恐れない。なんか何処かで激しく
雪ー
ギガ雪ー♪
3匹の詠唱が室内に木霊して、遂には6人のJohnny君クローンを凍結(つまり、死)した!
これには
【王城にて】
汝の探索の旅は終了した!
失われた栄光は取り戻され、幽世は再び興隆することであろう! その、偉大なる行いに報いんがために、王国は1, 000,000 EXP と "¶" の称号を、汝らに与えん。
ポイントは、殲滅可能呪文とイニシアチブ。味方の死傷前にギガフリーズ噛ませば良いのである。レベルが低い内なら閾を弄られようがホルビトの素早さに人間が勝てる訳無い。(なんなら鈍足ドワーフを出せば良い)
今となっては経験点百万程度は餌にもならんが、ホルビト達はギルガメッシュの酒場のニンジンスティックをサカタのタネの「ベータリッチ(R)」にしてもらい、未来永劫ポリポリして良いとのお墨付きを貰った。
めでたしめでたし。
と、言いたいところであるが。
諸兄は¶と言う記号の意味をご存知だろうか? 余り見慣れぬこの記号「段落記号」と呼ばれている。つまりだ、王は彼ら冒険者組合に「ひと段落付いたな」と言ったのである。まだまだ彼らの迷宮生活は続く。
¶の隠された意味、知ってた?