おい、ここはどこなんだ?
俺はあいつらと肥前に向けて旅をしていた筈なんだが……。
ここはどこなんだ?
あいつらは?どこにいった?
ここはどこなんだ?
桜……きれいだな。
「大丈夫ですか?」
銀髪のチビが俺の顔をのぞきこむ。背は寺子屋に行くようなガキと変わらない。しかし彼女の頭を映えさせる透き通るような銀髪が彼女が日本人でないことを語っていた。
「おいガキ、ここはどこだ?」
俺の問いかけにチビは少し驚いた顔を見せる。
「ここは白玉楼ですよ。言うなれば死後の世界というやつです。」
「俺は死んだのか?」
「わかりません。ここに来るまえに閻魔様か死神に会った記憶はありますか?」
ここでここまでの経緯を振り替える。
「向日葵の臭いのする侍」を探す旅の途中、江戸から肥前へと向かっていた。そこに手掛かりがあるとかいう怪しい外国人からの情報らしい。その道中、備中の国で浪人に囲まれ、切り始めたところまでは記憶がある。しかし、その後のことを一切思い出せない。その勝負に勝ったかどうかすらもわからない。
しかし、生前の記憶から思い出される結果はただ一つである。
「俺死んだんだろうな。」
「まぁ、ここには霊しか存在しませんし、恐らく貴方も既に亡くなっているのだと思います。」
死んだのか。まぁ、元々命でもない。死んだからといって特別後悔することもないだろう。
いや、ただ一つ心残りはある。
「あいつら……生きているのか?」
俺の呟きは銀髪のチビに聞かれることもなく桜の花びらと共に空へと飛んでいってしまった。
「とりあえず、この屋敷の主の幽々子様に挨拶しにいきましょう。何かわかるかもしれません。」
「そうだな。」
改めて、自分のいた場所を見渡す。なるほど、俺は大きい屋敷の石庭のなかで倒れていたようだ。
屋敷のなかに入り奥座敷へと向かう。その間俺とチビの間に会話はない。
「幽々子様、いらっしゃいますか?」
「妖夢ね、入りなさい。そちらの殿方も。」
部屋の中から妖しい声が響く。どうやら、俺のこともバレているらしい。
「はい、失礼します。」
「お邪魔しまーす。」
襖をくぐり、なかに入ると。桜色の髪をした青い女が座っていた。
「ようこそ。白玉楼へ。」
「俺のことを知っていたような口振りだな。なんで俺はここにいるんだ?それだけ教えてくれ。」
女は扇で口元を隠し、妖しく笑いながら答える。
「貴方をここに呼んだのは私ですもの、知らないわけがないでしょう?」
さも当たり前のように答える主人を見て、隣で銀髪チビが頭を抑えている。
「で、目的はなんだ?」
「んーっとね、貴方にここの用心棒を頼もうかと思ったの♪」
「「は?」」
こうして俺の白玉楼での生活が始まることとなる。
東方と何のクロスかわかりますかね?
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