白玉楼についた妖夢はまず、自分の目を疑った。
主が倒れ、弟弟子と敵が手を組み、木の型をした化物と闘っていた。
主は石庭の真ん中で横になっていた。ここからでは遠すぎて気を失っているのか、寝ているのかわからない。
すぐさま主の元へ駆け寄ろうとしたが、突然の化け物からの攻撃に阻まれてしまった。
呆然としているとムゲンが叫ぶ声が聞こえた。
「ガキ、こっち来い」
妖夢はムゲンの声で正気を取り戻し、ムゲンの元へ、四方から飛んでくる化け物の枝や根を避けながら向かった。
「ムゲンさん、幽々子様は?」
まず、主の心配をする。見たところ結界が張られており、化け物の枝は主に触れることができないようである。
「問題ねぇ。あいつの言う通りならこの化けもんをぶっ倒したら戻るらしい。……だよな!」
ムゲンが空に向かって叫ぶ。その先には霊夢が化け物の攻撃を避けながら、絶えず光弾を放ち続けていた。
「何回も説明させないで。一回聞いたら一回で理解しなさいよ!……あら?そこの小さいのはもう元気なの?」
「魂魄妖夢よ!」
「あんたがいるなら話は早いわ。そいつは妖力を持った妖木よ。たぶんそいつの体に生身で触れたら御陀仏だから気を付けてね。」
「で、何をすればいいの?」
「簡単よ。隙を見て私がそいつの中にある妖力を封じるから、隙をつくってくれればいいわ」
「わかったわ。……だそうです、ムゲンさん」
「どういうことだ?」
「あいつをぶった斬ればいいそうです」
霊夢から伝えられた、主人を戻す手段をより簡潔に、簡単に、簡素に伝える。
事実、これ以上の複雑な方法はムゲンには向かない。
「簡単だな」
「それじゃあ行きましょうか」
そう言って、ムゲンと妖夢が化け物の元へと駆けていく。
妖夢は静かに刀を下げて走る。
ムゲンは喧しく雄叫びをあげながら刀を振り上げ走る。
対称的な、二人だが、二人がすることに変わりはない。
目の前にある邪魔なものを斬るそれだけであった。
迫る枝を、根を斬り倒し、迫り来る光弾を避ける。
しかし、枝や根は切ってもすぐに再生する。
「おい!」
ムゲンが霊夢に向かって声を荒げる。
「面倒くさいわね。相手が再生するなら、再生するよりも早く斬ればいいでしょ?文句ある?」
霊夢は七面倒臭そうに答える。
「ねぇよ」
ムゲンがニカッと笑いながら答える。
何事においても深く考えることが苦手なムゲンにとって最善で最高の答えであった。
妖夢は四方から飛んでくる枝や根を最小の動きで避けながら、隙を見て最善の一撃を与え続ける。
ムゲンは、相変わらずのアクロバティックな動きで全ての攻撃を避けながら、大袈裟に振り上げた刀を思い切り降り下ろしていた。
「そろそろかしらね……」
上空から二人の戦いを見ていた霊夢が呟く。
枝と根の数は徐々に減り、ついに妖木が動きを止めた。
「ムゲンさん、妖夢!下がりなさい!」
霊夢の言葉を聞き二人が下がったのを確認し、霊夢は妖木のそばまで近づいた。
「さぁてと、起きたところわるいけど、もうしばらく眠ってもらうわよ」
霊夢は妖木の周りに結界を張り、封印を始めた。
文章に関して書き直してほしいところがあれば言ってください。
書き直します。