海賊戦隊の世界で、天下御免の侍戦隊!   作:ウルトラマントリガー

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プロローグ

気が付いたら、真っ白い空間にいた。

 

何か見覚えがあると思ったら、あれだ!ゼンカイジャーの最終回で、神様と介人が戦ってた場所だ!

 

「そう。僕が相手と話したいと思った時に呼び出す空間さ」

 

突然聞こえてきた声に振り向くと、そこには、真っ白い服を着た五色田介人がいた。

 

「残念だけど、違うね」

 

ん?俺の考えてることがわかるんですか?

 

「そりゃ、僕は神様だし。あと、君は今、死んじゃって魂だけの状態だし」

 

え?うわ!?身体が無い!?ていうか、喋っているつもりなのに、声が出てない!?

 

ていうか、神様!?

 

それよりも、死んだ!?俺が!?何で!?

 

「うん。ナイスリアクションだね。でも、このままじゃ、話しが進まないから、とりあえず、僕の質問に答えてもらえる?」

 

あ、はい。何でしょうか?

 

「47個あるスーパー戦隊の世界の中で、一番ヤバい世界はどこだと思う?」

 

一番ヤバい?う〜ん?ヤバいの定義にもよるけど、そうだな〜?う〜ん?候補がありすぎるな〜?

 

「まぁ、たいていの世界は最終回間近には、絶望的な状況に陥るからね」

 

神様がそう苦笑しているのを聞いて、俺は思い付いてしまった。

 

ゴーカイジャーの世界が、一番ヤバいんじゃないかと。

 

「へぇ〜?その根拠は?」

 

いや、これは、ゴーカイジャーに限らないんですけど、一歩間違えたら敗けていたかもっていうスーパー戦隊って、結構いると思うんですよ。

 

例えば、ゴーカイジャーの場合は、アクドス・ギルが、最終決戦時にザンギャック本星に帰っていて、そこから指示だけを出すようにしていれば、ゴーカイジャーはアクドス・ギルを倒して、大逆転って勝ち方は出来なかったはずです。

 

「まぁ、確かにね」

 

そうなると、ゴーカイジャーがあの物量のザンギャック軍に勝つ方法が思い付かないですね。

 

宇宙最大のお宝を使えば、万事解決ですけど、そうすると、34のスーパー戦隊が消滅しちゃいますし。

 

34のスーパー戦隊にレンジャーキーを返還して、地球の防衛をまかせている間に、ゴーカイジャーがザンギャック本星に攻め込むって方法もありますけど、レンジャーキーを失ったゴーカイジャーがザンギャック本星でアクドス・ギルを討てる保証は無い上に、レジェンド大戦以上のザンギャック軍を相手にしたら、34のスーパー戦隊達はまた力を失う羽目になるのではないかと。

 

「君はなかなか嫌な考え方をするね。そこは、スーパー戦隊達が奇跡を起こすとは、思えない?」

 

すみません。そもそも………。

 

「ん?」

 

ゴーカイジャーって、34のスーパー戦隊達が地球を護ってきたという前提から始まりますけど、それって、つまり、彼らが戦ってきた敵も存在するわけですよね?

 

「まぁ、そうなるね」

 

さっきも言いましたけど、一歩間違えたら敗けていたかもっていうスーパー戦隊達も結構いるわけで、もし、その一歩間違えたらが、実際に起きてしまったらと思うと………。

 

「うん。やっぱり、君にしよう。これを観て」

 

俺の考えを読んだ神様は、にっこりと笑うと、片手を上げて、ある方向を示した。

 

すると、何も無かったはずのその方向に、巨大スクリーンが現れる。そこに映し出されたのは…………。

 

「実は、僕が管理するゴーカイジャーの世界の1つに、君が危惧した通りの展開が起きてしまった世界があってね」

 

そう。そこには、さっき、俺が考えた通り、最終決戦時にアクドス・ギルがザンギャック本星に帰還した為に、打開策が無いまま、ザンギャック本軍と戦い続けるゴーカイジャーの姿が映し出された。

 

「まぁ、ここまで辿り着けるだけ、マシなんだけどね」

 

神様はそう呟くと、どこからかリモコンを取り出して、映像を巻き戻し始めた。

 

ん?どういうこと?

 

「何をどう間違えたのか、この世界のスーパー戦隊は、ことごとく、君が言うところの一歩間違えたらを繰り返していてね。例えば、ファイブマンはシドンの花を全部枯らしちゃったし、ジュウレンジャーは最終決戦時に大獣神達の救出に失敗してるし、カクレンジャーは大魔王を斬っちゃって妖怪だらけの世界にしちゃうし、カーレンジャーは腐った芋羊羹を持ってないし、タイムレンジャーは大消滅を起こしちゃうし、デカレンジャーはアブレラの罠にハマって宇宙警察の主力が壊滅しちゃうし、ボウケンジャーはブラック君が完全に闇堕ちしちゃうし、シンケンジャーは薫姫が討たれて逆転の手段が無くなるし」

 

スクリーンには、神様が説明した以外にも、様々なスーパー戦隊達が一歩間違えて、とんでもないことになってしまっている映像が映し出されていく。

 

………………これ、どうやって、ゴーカイジャーまで繋がるんですか?

 

「それは、これから、僕がテコ入れするからだよ」

 

はい?

 

「実はね。流石に、これは放っておけないということで、このゴーカイジャーの世界にテコ入れをすることにしたんだ」

 

は、はあ。

 

「具体的には、ゴレンジャーからゴーカイジャーまでの各戦隊に、一人ずつ転生者を送り込む。そうすれば、ここまでヒドいことにはならないでしょ?というわけで、君にはスーパー戦隊のどれかの中の誰かになってもらう」

 

なるほど。原作知識がある転生者がいれば、一歩間違えたらって心配は無くなりますね!

 

って、俺がですか!?待って!何で、俺が!?

 

「異論は認めない。あと、自分が転生した先の戦隊に関する原作知識だけは消す」

 

って、何でー!?

 

そんなことしたら、一歩間違えたらが起きてしまうかもじゃないですか!?

 

「だって………」

 

そこまで口にした神様が、意味ありげに微笑む。

 

「原作知識で、俺TUEEEなんて、つまらないじゃない?」

 

同感です。俺TUEEE系の作品って、ワンパターンで……って、そういう問題じゃないでしょうが!?

 

何の為にその世界に転生するんですか!?原作知識で、世界を救うためでしょうが!?

 

「大丈夫。自分が所属する戦隊以外の知識は残しておくから。自分の敵を倒したら、ザンギャックに備えておいてね。じゃあ、早速、くじ引きといこうか」

 

くじ引き!?もしかして、転生先はくじで決まるの!?

 

って、何で、神様が引いてるの!?俺が転生する先を決めるんだから、俺が引くんじゃないの!?

 

「だって、君、身体無いし。うん、これだ。………良かったね、大当たりだよ?」

 

そうして、引いたくじを俺に見せる神様。

 

そこには『侍戦隊シンケンジャー 志葉丈瑠』と書かれていた。

 

って、殿!?待って!荷が重い!重すぎる!

 

せめて、黒子の誰かにして!俺みたいなモブには黒子がお似合いだから!

 

「異論は認めない。じゃあ、頑張ってね。あ!そうそう。時系列がめんどくさいから、各戦隊が活躍するのは放送年と同じ年にしといたからね」

 

ちょっと待ってー!そういう大事なことをさらっと言わないでー!

 

あ、意識が遠のいていくー。

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