海賊戦隊の世界で、天下御免の侍戦隊!   作:ウルトラマントリガー

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前回のあらすじ

難易度高めのゴーカイジャーの世界に、シンケンレッド、志葉丈瑠として転生した俺は、ハリケンジャーの最終決戦時に、初陣を迎えた。


意外な来客

2006年2月。魔法戦隊マジレンジャーと地底冥府インフェルシアの絶対神ン・マとの最終決戦において、ン・マはマジレンジャーを捕らえて、自身の全てを喰らう能力で自らと彼ら以外の時間を喰らうと、全てが滅び去った未来を見せることで、彼らを絶望の淵に叩き落とした。

 

そうして、マジレンジャーが未来で戦っている頃、現代では、ン・マに倒された天空聖者ブレイジェルとサンジェルの亡骸を弄ばんと、三途の川を根城とする外道衆の雑兵ナナシ数十体が迫っていた。

 

「ショドウフォン!一筆奏上!」

 

そこに飛び込むのは、300年前から外道衆と戦い続けている侍の末裔、志葉家の現当主(影武者)、火のモヂカラを操るシンケンレッド、志葉丈瑠。つまり、俺である。

 

「シンケンレッド、志葉丈瑠!参る!シンケンマル!」

 

数が多いとはいえ、所詮は雑兵。2003年の2月に、15歳で初陣を迎えてから3年。剣術とモヂカラの修行を重ねながら、一人で戦い続けてきた俺の敵ではない。

 

「はっ!ふっ!はぁっ!」

 

次々と襲い掛かるナナシを、シンケンマルで斬り倒しながら、ショドウフォンで『刀』の文字を書き、反転させる。すると、その文字が2本目のシンケンマルへと変わった。

 

「シンケンマル!火炎雷電の舞い!」

 

そうして作り出した物と、元から持っていたシンケンマルに、獅子ディスクと雷撃ディスクをセットすると、それらをモヂカラを込めながら回転させて、必殺技『火炎雷電の舞い』を放つ。

 

そうして、俺の持つ二本のシンケンマルから放たれた炎と雷が周りにいるナナシ連中をまとめて吹き飛ばすことで、この場での戦いは一応の決着を迎えた。

 

「殿!お見事です!」

 

周囲に敵の気配が無くなったことを確認して、変身を解いた俺の元に、黒子を引き連れた爺こと日下部彦馬がやって来る。

 

「流石は殿!この爺も、全身全霊を懸けてお育てした甲斐があったというもの!」

 

「大袈裟だな、まったく………」

 

そんな爺の様子に呆れつつ、ピクリとも動かないブレイジェルとサンジェルを見つめる。

 

「殿。あの魔法使い達は大丈夫なのでしょうか?」

 

「………大丈夫さ」

 

爺の問いかけにそう答えた直後、光の渦が現れ、その渦の中から、魔法戦隊マジレンジャーの5人と、インフェルシアの絶対神ン・マが現れた。

 

「なんと!」

 

「な?さて、他に外道衆が出ていないようなら、もう帰るぞ」

 

「は?いや、殿!しばしお待ちを!殿!」

 

絶対神ン・マの頭が割れているということは、マジレッドこと、小津魁が自分だけの勇気に目覚めて、ン・マを圧倒したのだろう。

 

そうなれば、もうマジレンジャーの勝利は揺るがない。ここに俺がいても、やることがない。

 

ならば、帰るだけだ。

 

「それにしても、これだけ毎年毎年絶望的な状況に陥って、人々が苦しんだり、悲しんだりしてるのに、よくドウコクの封印が解けないな?」

 

「それはもちろん、先代殿が命を賭けた封印です!例え、不完全でもそう簡単には解けたりは致しません!」

 

俺がふと呟いた疑問に、爺が力強く答えた直後、妖幻密使バンキュリアの不死身の力で蘇ったウルザードファイヤーとマジシャイン、インフェルシアから帰還したマジマザーを加えた魔法戦隊マジレンジャーと巨大化した絶対神ン・マとの最後の戦いが始まるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

絶対神ン・マとの最終決戦に、魔法戦隊マジレンジャーが勝利してから、一ヶ月後。

 

轟轟戦隊ボウケンジャーにブラックとイエローが加入し、本格的に5人での活動を始めただろうと思われる頃、志葉家の屋敷に来客があった。

 

「殿!先程やって来られたお方より、殿と二人だけで話がしたいという申し出がありましたが、いかがなさいますか?」

 

「会おう」

 

「は?」

 

「だから、会うと言っている」

 

「殿!なりません!志葉家十八代目当主ともあろうお方が、その様に突然やって来て、会わせろという者に会うなど、殿の面子に関わりまする!」

 

「相手は、それなりの要職に就いている方なんだ。そんな方を門前払いにする方が、体裁が悪いだろう」

 

「し、しかし!」

 

「心配するな、何も起きないさ」

 

まだ納得がいかない様子の爺を置いて、俺は来客が待つ応接間へと歩き始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

応接間に入った俺は、ショドウフォンを起動すると、『防』のモヂカラによる結界を応接間に張り巡らせた。

 

「ほう。これがモヂカラか」

 

「いきなり、申し訳ない。誰にも聞かせられない話になると思ったもので」

 

「いや、謝る必要は無い。君の言う通りだからな」

 

「ということは、やはり、貴方は……?」

 

応接間にて正座で待っていた人物は、俺の問いに対して、笑みを浮かべると、自らの名前を名乗った。

 

「まずは、既に知っていると思うが、自己紹介といこうか。俺の名前はドギー・クルーガー。宇宙警察地球署の署長であり、デカマスターでもある。そして、君の想像通り、俺は転生者だ」

 

「俺は志葉丈瑠。シンケンレッドです。それと、俺も転生者です」

 

「予想通り、君が転生者で安心したよ。もし違ったら、どう誤魔化せば良いのやらか」

 

「確かに、そうですよね。でも、何で俺が転生者だと?」

 

ドギー署長はその笑みを絶やさないままに、俺の質問に答えてくれた。

 

「ひとりごとは、もう少し場所を考えてするんだな」

 

そう言いながら、懐から取り出したマスターライセンスを起動するドギー署長。

 

【つまり、2009年のシンケンジャーの出番まで、この時期に外道衆の力が増すのに、一人で対応しなくちゃいけないのか、辛い……】

 

「あ………」

 

「俺は、地球署署長の立場を使って、スーパー戦隊の情報を集めていた。そうして集めた映像資料から抜き出した音声だ」

 

マスターライセンスから流れたのは、俺が初陣の時に呟いていた弱音であった。

 

えらい物を聞かれていたことに、恥ずかしくなった俺は、何も言えなくなってしまう。

 

「まぁ、弱音を吐きたくなる気持ちもわからないでもないがな。…………君が置かれた立場は色々と辛いからな」

 

最初は苦笑い気味に、後半は俺を気遣う様子で話されるドギー署長のその言葉で、この人は俺が影武者だと知っていることを悟った。

 

「それで、今日はどういったご用件で?」

 

俺の言葉に対して、ドギー署長は真剣な表情で俺を見つめながら、語り始めた。

 

「今日は、情報を共有したいと思ってやって来た。転生者である君は色々と知るべきことがある」




次回予告
2006年時点のスーパー戦隊達について、宇宙警察地球署署長ドギー・クルーガーが語ることとは。

そして、ついに、侍戦隊シンケンジャー集結の時が!
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