海賊戦隊の世界で、天下御免の侍戦隊!   作:ウルトラマントリガー

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前回のあらすじ
特捜戦隊デカレンジャーのデカマスターこと、宇宙警察地球署の署長、ドギー・クルーガーに転生した転生者が、侍戦隊シンケンジャーのシンケンレッドこと、志葉家十八代目当主(影武者)の志葉丈瑠に転生した俺を訪ねてきた。


現状確認と侍戦隊集結?

「さて、まず、君はこの世界がどういう世界か知っているかな?」

 

「難易度がヤバめな海賊戦隊ゴーカイジャーの世界ですよね?最終決戦時に、アクドス・ギルがザンギャック本星にいるせいで、手が出せないなんて状況になっちゃう他にも、ゴーカイジャーの前の戦隊達が色々しくじっちゃうという」

 

「そうだな。その認識で間違いはない。次にだが、君はこの世界について、何か気になることは無いかな?」

 

「気になること?」

 

ドギーさんにそう言われて、俺は考え込んだ。

 

う〜ん?俺達シンケンジャーの戦いがどんなものになるかか?いや、ザンギャックが今どうなっているかか?それとも、ゴーカイジャーが今どうしているかか?あっ!

 

「この世界って、ゴーカイジャーとザンギャックの戦いが終わった後も、戦いが続くんですかね?ヴァグラスとか、デーボス軍とか、シャドウラインとか、新しい敵が現れて、それと戦うゴーバスターズとか、キョウリュウジャーとか、トッキュウジャーとか、新しいスーパー戦隊が現れ続けるんですかね?」

 

「ん?神様に聞いていないのか?」

 

へ?何を?

 

「この世界は、ゴーカイジャー以降のスーパー戦隊シリーズとも、テン・ゴーカイジャーとも繋がっていない世界だ」

 

俺の疑問が顔に出ていたのか、ドギーさんがそう教えてくれた。ということは………

 

「つまり、ザンギャックを倒せば、もう新しいスーパー戦隊も敵も現れない?」

 

「そういうことになる。ただし、かつての敵が復活したり、その残党が現れることはありえるらしい」

 

「ああ。なるほど」

 

スーパー戦隊が勝利してきた敵の中には、ボスと幹部だけを倒して、組織そのものを全滅させたわけではなかったり、封印するしかなかったりする奴らもいた。

 

他にも、何らかの手段で倒した敵が復活する場合もある。主にVSシリーズに多い展開だが。

 

そういった敵の残党が現れたり、封印が解けたり、復活したりすることはあるが、新たな悪の組織が現れることは無いということか。

 

「では、外道衆を倒した後は、ザンギャック対策に専念出来るということか………いや、出来ないわ。誰がラスボスかはわからないけど、そいつを倒したとしても、外道衆は三途の川が残っている限りは、半永久的に現れ続けるわ………」

 

「まぁ、スーパー戦隊の戦いが終われば、これまでのように、たくさんの人々が苦しんだり、悲しんだりすることは無くなるだろう。そうなれば、三途の川も少しは落ち着くはずだ」

 

「………そうなることを祈っています」

 

シンケンジャーの本編を乗り切っても、外道衆との戦いが終わることは無いと悟って、なんとも言えない気持ちになる俺を、慰めてくれるドギーさん。

 

本当に、ドギーさんの言う通り、全ての戦いが終わったら、少しは三途の川が落ち着いてくれますように。

 

「しかし、そのことを知らなかったとはな。転生する時に、神様は教えてくれなかったのか?」

 

「この世界が難易度ヤバめということぐらいしか、俺は教えてもらえなかったですね。教えてもらえた事といえば、神様が俺TUEEEが嫌いなことぐらいでしょうか?」

 

「ああ。我々から、自分が所属するスーパー戦隊に関する前世の記憶が消えている理由だな。神様はそこらへん徹底しているぞ」

 

「と言いますと?」

 

「例えば、◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯◯」

 

「なんですって?」

 

突然、口パクを始めたドギーさんに困惑していると、彼は苦笑いしながら、種明かしをしてくれた。

 

「今君に、シンケンジャーの情報を伝えようとしたんだ。だが、それは言葉にならなかった。この意味がわかるかい?」

 

「つまり、俺達は自分が所属する戦隊について、転生者の誰かに教えてもらうことも出来ない?」

 

「そうだ」

 

わぁ〜、神様、そこまで俺TUEEEが嫌なのか〜。

 

気持ちはわかるけど、ここまで徹底されると、ちょっと引く。

 

「だが、自分が所属する戦隊についての情報を得られない以外は、特に制約があるわけではない。だから、今日、俺はここに来た」

 

「情報共有でしたよね?それって、やっぱり、ザンギャックについての?」

 

「ああ。それと、戦いを終えたスーパー戦隊達が、今何をしているかについてだ」

 

ドギーさんによると、現在、ザンギャック帝国は、皇帝アクドス・ギルの指揮の元、ザンギャック本星を拠点として、全宇宙を支配する為に侵略の魔の手をあちこちに伸ばしているらしい。

 

「その過程で、ザンギャック帝国は、かつての悪の組織の残党との衝突と併合を繰り返している」

 

大星団ゴズマ、改造実験帝国メス、銀帝軍ゾーン、機械帝国バラノイア、宇宙忍群ジャカンジャ、そういった悪の組織の残党との衝突と併合を経て、ザンギャック帝国はその勢力を拡大し続けているそうだ。

 

「ゴーカイジャーで、そんな設定ありましたか?」

 

「無かったはずだ。だが、こういった差異が積み重なって、この世界の危機に繋がるんだと、俺は推測している」

 

「なるほど」

 

「宇宙警察が、今のうちにザンギャック帝国を叩ければ良いのだが、上層部が悪の組織同士が潰し合うのを静観する姿勢だからな。今、俺達デカレンジャーがザンギャックと戦うことは出来ないんだ」

 

「では、やはり、ザンギャックが地球に攻めてくるまでは、何も出来ないということですか?」

 

「いや、そういうわけでもない」

 

「え?」

 

疑問の声を上げる俺を見たドギーさんは、笑みを浮かべながら、次の言葉を発した。

 

「デンジマンに、バイオマン、チェンジマンに、フラッシュマン、ファイブマンに、カーレンジャー、そして、ギンガマンが、宇宙の各地でザンギャックへの反撃を開始している」

 

「ちょっ、ちょっと待って下さい!デンジマン、バイオマン、チェンジマン、フラッシュマン、ファイブマン、カーレンジャーが、宇宙でザンギャックと戦っているのはわかるんですけど、何で、ギンガマンが宇宙で戦ってるんですか?」

 

「………これも推測になるが、星獣は銀河、つまり、宇宙の平和の為に戦う生物だ。だから、ザンギャックの侵略行為によって、宇宙の平和が乱れたことを受けて、ザンギャックと戦う為に、星獣がギンガマンを招集したのだと思う」

 

「そういうことか………」

 

ドギーさんの説明に納得していると、彼は他のスーパー戦隊についても説明してくれた。

 

「他のスーパー戦隊についてだが、現在どうしているのか、わかっている戦隊とわからない戦隊がいる」

 

「それは、やっぱり、一般人に戻っていたりするからですか?」

 

「いや、そういう戦隊は逆に、現在の動向がはっきりしている。わからないのは、何らかの軍事的な組織に属していたり、戦いの後にそういう組織に属した戦隊だ。彼らの動向は、何者かに意図的に隠されているフシがある」

 

「そうなんですか………それで、その後の動向がわかっているのは?」

 

「はっきりとわかっているのは、俺達デカレンジャーの他は、マジレンジャー、アバレンジャー、ガオレンジャー、ダイレンジャーだ。あとは、わかっているとは言い難いが、天界に旅立ったジュウレンジャーと、未来に帰還したタイムレンジャーだな」

 

「じゃあ、他の戦隊はわかっていないと?」

 

「ああ。ゴレンジャー、ジャッカー電撃隊、バトルフィーバー、サンバルカン、ゴーグルファイブ、ダイナマン、マスクマン、ライブマン、ターボレンジャー、ジェットマン、カクレンジャー、オーレンジャー、メガレンジャー、ゴーゴーファイブ、ハリケンジャーはその後の動向が全く掴めない」

 

それだけのスーパー戦隊が、宇宙警察の情報網を持ってしても、その消息が全く掴めないでいる。

 

彼らがそうして身を隠している理由は何なのか?ザンギャックへの対策の為なのか?それとも、他の理由からか?

 

そのことがわからないことに、言い様の無い不安を感じていると、ドギーさんが話しかけてきた。

 

「とりあえず、彼らの消息については、俺が調査を進める。君は引き続き、外道衆への対応を続けてくれ」

 

「ちなみに、デカレンジャーに手伝ってもらえたりは?」

 

「手伝いたいのは山々なんだが、俺が頑張ったせいなのか、バンがファイヤースクワッドに異動しただけでなく、テツまで特キョウに戻ってしまってな。地球署は今、結構ギリギリなんだ」

 

「今、何て言いました!?」

 

さらっと、とんでもないこと言ったぞ!?この署長!

 

え!?ということは、今、デカレンジャーはレッドとブレイク抜きで、アリエナイザーと戦っているのか!?

 

「ま、まぁ、2009年まで頑張れば、君にも仲間が出来る!だから、それまで、頑張れ!」

 

「…………はい」

 

そっか〜。ちょっと期待してたんだけどな〜。

 

あと、3年は一人で戦うのか〜。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドギーさんと知り合ってから、約3年。

 

あれから、ちょくちょく連絡を取り合っていたドギーさんの紹介で、他の転生者さんとも交流していたものの、諸事情により、外道衆への対応は結局一人でやっていた。

 

最初の頃こそ、早く仲間が欲しいと思っていたものの、長い間、外道衆との戦いの日々を過ごした今、本物のシンケンレッド、本物の志葉家十八代目当主ではない影武者の俺が、シンケンジャーを招集して良いのかと悩むようになっていた。

 

そんな俺の悩みを無視して、爺はついにシンケンジャーを招集してしまう。そうして集められたシンケンジャーのメンバーは………。

 

「これは!殿が女性だったとはつゆ知らず!」

 

「だから、違うって!てか、何その顔?」

 

「ああ!大変失礼致しました!」

 

「あっ!殿様!」

 

「え?いや!あ!違う違う!私は!」

 

「なぁ?あんたたちが、お仲間?何か、すげぇな……」

 

全く同感。

 

何、この組み合わせ?

 

エプロンに、歌舞伎に、風呂敷に、高校生?

 

シンケンジャーって、こんな感じなの?

 

え?マジ?




次回予告
招集された仲間達に戸惑う丈瑠。
それでも、意を決して仲間達に問うこととは?
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