海賊戦隊の世界で、天下御免の侍戦隊!   作:ウルトラマントリガー

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最後大決戦〜侍戦隊永遠〜

志葉家の火のモヂカラを受け継ぐ者だけが使うことが出来る封印の文字。

 

それは、圧倒的な強さを誇る外道衆総大将 血祭ドウコクに対する唯一の対抗手段であった。

 

だが、その封印の文字も、半分人間のはぐれ外道である薄皮太夫を取り込んだドウコクには通用しなかった。

 

さらに、そのドウコクの猛攻によって、志葉家十八代目当主の薫姫は戦闘不能な状態である。

 

この絶望的な状況に、志葉家の屋敷は暗い雰囲気に包まれていた。

 

そんな中、薫姫の命により、侍戦隊の面々に、丹波や彦馬、黒子達が広間に集められた。

 

「戦いの前に皆に伝えることがある」

 

そう切り出した薫姫は、痛む身体に鞭を打って、上座から立ち上がった。そんな薫姫の様子に守役の丹波が慌てる。

 

「姫!ご無理をされては!」

 

「外道衆は待ってはくれない!」

 

その一喝で、丹波が黙り込むのを確認した薫姫は、話しを続けた。

 

「封印の文字が効かなかった以上、私は当主の座から降りようと思う」

 

「は?しかし、シンケンレッド抜きでは戦いが………」

 

「シンケンレッドはいる!丈瑠!」

 

そうして、その場の全員の視線を受けながら、広間に入った俺は、薫姫が座っていた上座に腰を下ろした。 

 

「姫?この者は影ですぞ?おい!早くそこを………」

 

「無礼者!」

 

薫姫が、俺を上座から下ろそうとする丹波を再び一喝すると、薫姫付きの黒子の一人が、志葉家の家系図を広げた。

 

その最後の部分、薫姫の横に線で繋がれた俺の名前がある。

 

「私の婿にした」

 

「は?」

 

薫姫の衝撃の一言に丹波以下、その場の全員が驚愕の表情を浮かべる。そんな中、一人だけ嬉しそうな笑顔のことはが薫姫に問いかけた。

 

「お嫁さんにならはったんですか?」

 

「そうだ」

 

そんなことはの一言に、源太がずっこける中、千明と茉子を含めた何人かが訝しげな視線を向けてきた。

 

…………そんな目で見るんじゃない!

 

俺を志葉家当主に復帰させる方法として、薫姫と何らかの縁組をして志葉家の一員になることを薫姫から提案されたが、その縁組というのが厄介だった。

 

だって、薫姫の旦那になるか、子供になるかの二択なんだぞ!?

 

自分より年下の女の子の旦那になるか、子供になるかだったら、普通は旦那を選ぶだろ!この子をお母さんなんて呼べるか!

 

「して、ご当主。ドウコクとどのように戦うおつもりで?」

 

そう不安そうに話しかけてきた丹波の声で、我に返った俺は、咳払いを一つすると、薫姫と考えたドウコクと戦う策を皆に伝えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「てめぇら、待ってろって言ったはずだぜ?」

 

「悪いな、俺達はせっかちでよ」

 

「その先には行かせない。お前を倒し、必ずこの世を守る!」

 

姫と立てた策は、封印の文字で出来た傷痕に、姫がディスクに込めた志葉家の火のモヂカラを叩き込む策は失敗した。

 

ドウコクの猛攻を受けた俺達は満身創痍で、勝ち目なんて無い。

 

それでも、俺達を信じて、同じく満身創痍の身体をおして、2枚目の志葉家の火のモヂカラのディスクを作ってくれた姫の為にも、この世を守る為にも、絶対に後には退けない!

 

「シンケンレッド!志葉丈瑠!」

 

「同じく、ブルー!池波流ノ介!」

 

「同じく、ピンク!白石茉子!」

 

「同じく、グリーン!谷千明!」

 

「同じく、イエロー!花織ことは!」

 

「同じく、ゴールド!梅盛源太!」

 

「天下御免の侍戦隊!」

 

「「「「「「シンケンジャー!参る!」」」」」」

 

威風堂々と名乗りを挙げる俺達シンケンジャー。

 

「そんなに死にてぇなら、始末してやる」

 

そんな俺達を鼻で笑ったドウコクは、ナナシ連中を差し向けてきた。

 

「行くぞ!」

 

「「「「「おう!」」」」」

 

俺達はモヂカラを温存する為に、生身でナナシ連中を相手にする。この1年間、毎日稽古し、外道衆との戦いを乗り越えてきた今の俺達ならば、ナナシ連中程度、生身でも倒せる!

 

「諦めろ!お前達は俺には勝てねえ!」

 

そんな俺達に苛立った様子のドウコクは、掌からエネルギーを放って攻撃してきた。

 

「「「「「一筆奏上!」」」」」

 

「一貫献上!」

 

その攻撃を避けた俺達は、シンケンジャーに変身。今まで、侍として卑怯と考えて、選ばなかった戦法を使った。

 

まずは、6人で分割して書くことで、より強力な効力を発揮する『縛』のモヂカラを発動。ドウコクの動きを封じ込める。

 

そう。身動きを封じて、一方的に攻撃するというハメ技的な戦法だ。

 

「ぐぬっ!?てめぇら、ちょっとは考えたじゃねえか」

 

そうして、身動きの取れないドウコクに対して、俺は、丹波から託された『双』のモヂカラで2本にした烈火大斬刀を構えて、突っ込んだ。

 

「はぁ!」

 

「ぐっ!」

 

「はぁ!」

 

「ちっ!」

 

「はぁ!!」

 

「くっ!このぉぉぉ!」

 

「がっ!くぅぅぅ!」

 

「何!?」

 

流石のドウコクも、2本の烈火大斬刀による斬撃は堪えるのか、斬撃を受ける度に苦悶の声を上げた。

 

だが、2本の烈火大斬刀を突き刺したところで、『縛』のモヂカラで動きが取れない中、唯一の攻撃手段とも言える口からの衝撃波を放って、俺を攻撃してくる。

 

だが、その衝撃波に耐えた俺に、ドウコクが驚いた隙にさらなる攻撃を仕掛ける。

 

「流ノ介!千明!」

 

「はっ!」

 

「おうよ!」

 

「よし!」

 

「「「烈火大斬刀!大筒モード!」」」

 

2人は俺の元に駆け寄ると、2本の烈火大斬刀それぞれに、『舵木』と『兜』のディスクをセット、同時に3人のモヂカラを込めて、大筒モードに変形させた。

 

「茉子!ことは!」

 

「行くよ!ことは!」

 

「うん!」

 

そして、ことはが流ノ介側の烈火大斬刀に『獅子』『龍』『亀』『熊』『猿』のディスクを、茉子が千明側の烈火大斬刀に『虎』『烏賊』『海老』『牛』『恐竜』のディスクをセットすると、それぞれ2人ずつで大筒モードを構えた。

 

「源太!」

 

「あいよ!」

 

\最終奥義ディスク!/

 

さらに、俺が後ろに下がりながら呼び掛けると、千明のシンケンマルを借りることで、スーパーモウギュウバズーカを手にした源太が、その銃口をドウコクに突きつける。

 

「なっ!?」

 

「「舵木!五輪弾!」」

 

「「兜!五輪弾!」」

 

「スーパーモウギュウバズーカ!」

 

「「「「成敗!」」」」

 

「外道覆滅!」

 

「ぐあっ!」

 

『縛』のモヂカラに縛られ、身動きの取れない無防備な状態で、舵木五輪弾、兜五輪弾、スーパーモウギュウバズーカの同時攻撃を受けたドウコクは、ついに、目に見える程の大ダメージを負った。

 

「殿!今です!」

 

その様子を見た流ノ介は、シンケンマルを俺に投げてきた。

 

「ああ!」

 

流ノ介からシンケンマルを受け取った俺は、姫からもらった2枚目のディスクをセット。

 

どうせ1回きりの使い捨てだからと、姫のモヂカラに加えて、俺自身のありったけのモヂカラを込めて、さっき失敗した時よりも、強い火炎をシンケンマルに纏わせる。

 

「ドウコク!覚悟!」

 

「ぐっ!ぐあぁぁぁぁ!」

 

姫のモヂカラに俺のモヂカラを加えた一撃を受けたドウコクは、それまでのダメージの積み重ねもあって、ついに爆発四散した。

 

「や、やった!」

 

「いや、まだ2の目がある」

 

「シンケンジャー!てめぇら、ただで終われると思うなよ!」

 

爆発したドウコクを見て、喜ぶことはを千明が諌めると、すぐに2の目になり巨大化したドウコクが現れる。

 

「丈ちゃん」

 

「お前達、行くぞ!」

 

源太からインロウマルを受け取った俺は、それに『全侍合体ディスク』をセットすると、流ノ介達に呼びかけて、本当の最終決戦に挑んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここがこんなに広いとは………」

 

2の目になったドウコクを、残されたモヂカラ全てを込めたダイシンケンの一撃で仕留めてから、数日後。

 

ドウコクを倒し、外道衆の活動が鎮静化したことから、流ノ介達は元の暮らしに戻ることになった。

 

そうして、みんながいなくなった広間を見て、じいがポツリと呟く。

 

「じいも、家族のところに行ったらどうだ?」

 

「な〜に、家族にはいつでも会えますゆえ。まずは、殿に侍以外の生活を知っていただこうかと、まずはカルチャースクールなどはいかがでしょうか?」

 

「そのうちな」

 

「ほう。面白そうだな」

 

「なっ!?姫!?」

 

懐から、カルチャースクールのチラシを取り出すじいから、逃げるように広間を出ると、薫姫がいつの間にか現れて、じいの取り出したチラシを興味津々といった様子で読み始めた。

 

「何を驚いている、旦那様?」

 

「は、はぁ?」

 

「私達は結婚した夫婦なんだぞ?ならば、同じ屋敷に住むのは当然だろう?」

 

「もしかして、今までずっと屋敷に?」

 

「ああ。お前達に気を使って、姿は隠していたがな。だが、もうその必要は無いだろう。これからは、夫婦仲良く過ごそうではないか」

 

そんな姫の言葉に、背中を冷たい汗が流れる。

 

ヤバい。こないだは、ドウコクとの決戦に意識が持ってかれていて、この件のヤバさが本当の意味でわかってなかった。

 

「じい、どうしよう?」

 

「………養子にしておけば、まだ手はありましたが、婿になってしまったからには、打つ手はございません」

 

「じい、このままじゃ、俺は少女趣味の変態になってしまうじゃないか!」

 

「今更、手遅れかと」

 

「じい!」

 

「どうした、旦那様?日下部?」

 

「いえ、なんでもございません。あっ!じいは用事を思い出しましたので、これにて」

 

「おい!逃げるな!じい!」

 

やっとの思いで、ドウコクを倒したっていうのに、ある意味で、それ以上の脅威にさらされてしまったじゃないか!

 

神様〜!なんとかしてくれ〜!

 

 

侍戦隊シンケンジャー編 終

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