海賊戦隊の世界で、天下御免の侍戦隊!   作:ウルトラマントリガー

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原作改変のはじまりはじまり〜


Vシネ編
人生は予想外の連続


「よっと!」

 

ある日の深夜。青い忍び装束………というには少し派手な衣装を身に纏ったくの一が、国立の研究機関に潜入していた。くノ一は、暗闇の中、厳重なはずのセキュリティを容易く突破すると、保管庫へと忍び込む。

 

「み〜つけた。これを持って帰れば、ゲッコウ様もお喜びになる」

 

「そうはいかないんだよね?」

 

何者かが、くノ一の独り言にそう返すと、6方向からライトの光がくノ一へと向けられる。

 

「ゲッ!ボウケンジャー!?」

 

ライトの光源にいたのは、30番目のスーパー戦隊として活躍していた轟轟戦隊ボウケンジャーの6人であった。

 

そして、彼らと対峙するくノ一というのは………。

 

「そこまでだ。風のシズカ」

 

かつて、ボウケンジャーと敵対した4つのネガティブシンジケートの1つにして、唯一生き残った組織であるダークシャドウの幹部。風のシズカであった。

 

「おとなしくしなさい」

 

「ボウケンレッドにボウケンピンク。あんたら、帰ってきたって噂は本当だったんだ」

 

風のシズカは悔しそうに顔を歪めながら、自分に話しかけてきたボウケンレッドとボウケンピンクを睨む。

 

「ったく。お前らダークシャドウぐらいだぞ?未だに活発に活動するネガティブは」

 

「シズカちゃん、いい加減に足洗ったら?」

 

呆れた様な口調のボウケンブラックに続いて、ボウケンブルーが優しく諭す様な口調で話しかける。ちなみに、最初にシズカに話しかけたのは、ボウケンブルーである。

 

「そういえば、映ちゃん。またこっちに来て、大丈夫なの?」

 

「ん?ああ。レスキューの方は、本職の奴らが復帰してるから、割と暇なんだよ。たまに、ヤバい災害の時は協力したりするけどな」

 

「あ!菜月、その人たち知ってる!確か、ゴーゴーフ」

 

「っ!隙有り!」

 

ボウケンイエローとボウケンシルバーが、気の緩みからそんな雑談をしているのを好機と見た風のシズカは、目的の品物を掴むと、煙玉を床に叩きつけた。すると、あっという間に、保管庫に煙が充満する。

 

「っ!ブルー!」

 

「なっ!?おい!チーフは俺だぞ!?勝手に指示出すな!」

 

「はいはい!そういうのは後で!ブロウナックル!」

 

その状況下で、ボウケンレッドは咄嗟に指示を出すが、それにボウケンブラックが噛みつく。一方、指示されたボウケンブルーはボウケンブラックをなだめながら、自身の個人武器ブロウナックルからの突風で、風のシズカが発生させた煙を吹き飛ばした。

 

「おい!シズカの奴、いないぞ!?」

 

「そんな!?保管庫の扉は開いていないのに!?」

 

「とにかく、追いかけないと!」

 

「……!待て、イエロー!開けるな!」

 

煙が消えた後、そこに風のシズカの姿は無かった。それを確認して叫ぶボウケンシルバーに、保管庫の扉の施錠を確認して驚くボウケンピンク。

 

その様子に、シズカが逃亡したと判断したボウケンイエローが保管庫の扉を開こうとすると、ボウケンレッドがそれを制止した。

 

「え?」

 

「ぺぺぺのぺ〜。開けてくれて、ありがとう〜」

 

だが、時すでに遅く、ボウケンイエローは扉を開けてしまい、その開いた扉を通り抜けた一匹のハチが、風のシズカへと変わって、走り抜けていった。

 

「なっ!?虫への変化だって!?」

 

「あいつ、いつの間にそんな術を!?」

 

「わ〜!みんな、ごめんなさ〜い!」

 

ボウケンブラックとボウケンシルバーが、風のシズカがハチに変化していた事に驚いている横では、ボウケンイエローが両手を合わせて謝っていた。

 

「これはしてやられたね」

 

「風のシズカを甘く見すぎていた様です」

 

「とにかく、追うぞ!ボウケンジャー、アタック!」

 

「こら!だから、勝手に仕切るな!チーフは俺だ!」

 

風のシズカの変化に、ボウケンブルーが感心し、ボウケンピンクが自らの認識の甘さを反省している中、ボウケンレッドは全員に追うように指示を出した。

 

そんな彼に、またしても、ボウケンブラックが噛みつくのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

風のシズカは、くノ一らしい素早さで深夜の街を逃げ回っていた。

 

「う〜。宇宙に行ってたボウケンレッドとボウケンピンクが帰ってきたなんて、これから、ますます仕事がやりにくくなる〜」

 

とあるビルの屋上を走りながら、そう嘆く風のシズカの前に、白と深紅の影が立ちはだかった。

 

「何者!?」

 

「ニンジャホワイト!鶴姫!」

 

「深紅の稲妻!角忍!カブトライジャー!」

 

両手に苦無を構えながら、自らの前に立ちはだかる影に問いかける風のシズカ。そんな彼女に白い影はニンジャホワイト、深紅の影はカブトライジャーと名乗った。

 

「ニンジャホワイト?カブトライジャー?何なの、お前ら?」

 

「忍法を悪用するというのは貴女ね!」

 

「ボウケンジャーの原作が終わるまでは放っておくしかなかったが、Vシネも終わった今なら、問題は無いはず!」

 

「な、何言ってるの!?」

 

「「問答無用!!」」

 

ニンジャホワイトとカブトライジャーは、それぞれの手にカクレマルとイカヅチ丸を握ると、風のシズカへと襲いかかった。

 

「貴女が世界中で忍法を悪用するせいで、忍者のイメージが悪化してるのよ!」

 

「おかげで、どれだけしなくていい苦労をしてきたか!」

 

「だから、何の話〜!?」

 

両手の苦無を必死に振るって、ニンジャホワイトとカブトライジャーの猛攻を凌ぐ風のシズカ。だが、元々の実力差から、ついに苦無を弾かれて、壁際に追いつめられてしまう。

 

「くっ!?」

 

「ここまでよ」

 

「さぁ、お前の首領のところに案内してもらおうか?」

 

ニンジャホワイトとカブトライジャーは、それぞれの武器を向けながら、風のシズカにそう告げた。そのタイミングで、ボウケンジャーの6人がその場に到着した。

 

「あれ?どういう状況?」

 

「見た目からして、風のシズカと戦っているのも忍者の様ですが?」

 

ボウケンイエローとボウケンピンクがそう言って、首を傾げると、ボウケンブルーとボウケンシルバーが飛び出していった。

 

「とりあえず、レディのピンチは放っておけないね!」

 

「プレシャスの横取りを狙ってるのかもしれないしな!」

 

「おい!待て!不用意に突っ込むな!」

 

「ブルー!シルバー!待て!その人たちは!」

 

そんな2人に、ボウケンブラックとボウケンレッドが呼びかけるが、その次の瞬間、全員が驚くことが起きた。

 

屋上にある隙間という隙間から、ナナシ連中と魔虫兵ビービが現れると、ボウケンジャーの6人とニンジャホワイトとカブトライジャーに襲いかかったのだ。

 

「こいつら、確か、ナナシとビービ!?」

 

「何故、シンケンジャーとゴセイジャーの敵が!?」

 

ニンジャホワイトとカブトライジャーがそう驚く横では、ボウケンブルーとボウケンシルバーが、サバイバスターとサガスナイパーで、ナナシとビービを撃ち抜いていた。

 

「あれ?シズカちゃんは?」

 

「ああ!?逃げられたのか!?」

 

そんな2人を見ながら、ボウケンレッドはボウケンブラックに話しかけた。

 

「チーフ、どうする?」

 

「………数が多すぎる!下手に人員を割くのは得策じゃない!プレシャスの確保は後回しにして、まずはこいつらを一掃する!」

 

「ふっ!了解だ!チーフ!」

 

そんな2人の様子を、ボウケンイエローとボウケンピンクが見ていた。もちろん、サバイブレードでナナシとビービを倒しながらである。

 

「なんか、チーフ嬉しそう!」

 

「ブラックが、チーフとして成長しているのが、嬉しいのでしょう。まったく、暁さんったら」

 

「ふ〜ん」

 

「な、なんですか?」

 

「やっぱり、暁さんなんだ〜」

 

「もう!イエロー!」

 

そうして、数分間、ボウケンジャーとニンジャホワイトとカブトライジャーは、ナナシ連中とビービと戦い続けるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う……」

 

一方、どさくさに紛れて、逃げ出していた風のシズカは、少し離れた路地裏で意識を失っていた。

 

そんなシズカから、意識と彼女が保管庫から盗み出したプレシャスを奪ったのは、外道衆総大将 血祭ドウコクを模した新たな姿を得たブレドラン。血祭のブレドランであった。

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