黒い火花だって愛する相手くらい選びたい   作:狐大総統

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今回はオリ技出ます
オリ技の説明は頭のネジを緩くして読んでください。
ツッコミどころが多いと思います。


黒い火花の推し活

No side

 

花御が距離を取って、東堂への中距離攻撃へシフトしている最中、東堂を援護すべく花御に向かって虎杖は走り出した。

その際、虎杖はある違和感を覚えた。

 

走り出したときに握った拳の中に何かある・・・・

小石や砂の粒、葉っぱ、ゴミのようなものとは違うと明確に分かるほどのエネルギー

 

このエネルギーに虎杖悠二は覚えがあった。

ついさきほどから発生させ続けている黒閃に似ている。

違いがあるとすれば、先ほど花御にぶつけた黒閃や、虎杖自身は自覚していないが、カウンターとして用いたオートバリアとは比較にならないほどのエネルギーという点。

 

虎杖が直感的に選んだ選択肢。

それは、花御に向かって手を広げる。

ただ、それだけであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その瞬間、虎杖の前方約1km、花御がいた場所を中心に半径約10mが消失し、地が抉れ、深い溝までできていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んぁ!?」

え!?え!?と言葉を忘れたかというほどのリアクションを取る虎杖。

 

「クックック、流石はブラザー。規格外だな」

「いや、こんなつもりじゃ無かったんだよ!なんとなく握ってた手をそっと開いただけで…。こんなつもりじゃ…」

目の前で起きたことが予想以上だったことに虎杖は大混乱を引き起こし、最終的に意気消沈している。

これでは、祓えたかどうかが分からないのではないかと自責の念にかられているからだ。

 

「安心しろ。あの特級呪霊の消失は確認した。俺達の勝利だ!ブラザー!」

 

 

◇◇

 

「はぁ〜、なんって愛らしいのじゃ悠くん!あんなにも戸惑って…!」

黒い火花は、虎杖の狼狽えぶりをよだれを垂らしながら目に焼き付けていた。

 

「さて、悠くんのためにプレゼントした黒閃波は喜んでくれるじゃろうか?今はまだ戸惑いの方が勝っておるようじゃが…」

 

黒い火花は少し不安そうに呟く。

その様は、想いを寄せている相手に初めてのプレゼントを渡す少女ようだった。

 

「悠くんは霊丸や卍解、螺旋丸といったものやどどん波を使ってみたかったようじゃし、気巧波に似たようなものを見繕ってみたんじゃがのぅ」

 

黒い火花は虎杖の趣味に合わせるべく、プレゼントもしっかりと吟味したのだ。わざわざ、現象として産まれた千年間以上もの歴史が溜め込まれている記憶を辿ってまで。

 

ちなみに黒閃波の理屈としては、拳を握った際に接触するあらゆる箇所(指と掌はもちろん、指の曲がる関節、隣り合っている指同士なども含まれる。唯一、親指は含まれない)で黒閃によるエネルギーが発生し、そのエネルギーを拳の中に溜まれば溜めるほど、拳を開いたときの破壊力は相乗効果によって上昇するといったものだ。

 

「本来であれば、ただ自爆するだけの技じゃが、そこは妾の腕の見せどころ!それに、悠くんしか使えない『ろまん』ってやつもあるしの。」

 

黒い火花の言う通り、本来ならば指や掌が黒閃によって吹き飛ぶ。だが、指からも掌からも黒閃が発生することでお互いにオートカウンターが発生する。もちろん、黒い火花の恩恵が多分に含まれていることで可能な神業である。

 

「ちょうど似たようなことをやっとる加茂家の術師が近くにいて良かったわ。参考にできたぶん、技を組み上げるのも簡単じゃったしのう」

 

黒閃で発生した幾つものエネルギー同士は相殺されずに解放される場所を求め、拳の中央(ちょうど中指と薬指付近)へと集中する。

エネルギーの溜まり方としては、加茂家相伝の術式『赤血操術 百斂』のように圧縮される。

 

さらに、圧縮される過程でエネルギーの大きさは急上昇する。イメージとしては核融合反応に近いだろう。

こうして、黒閃のエネルギーは核融合反応と百斂による二種類のエネルギー増強により、黒閃波はただの黒閃とは比較にならないほどの破壊力を得た。

 

「威力としては、五条家の『虚式茈』とかいうのとドッコイドッコイってところじゃの。まあ、黒閃波は溜めれば溜まるほど威力は急上昇し続けるが…。」

 

黒い火花は『虚式茈』を軽く捉えているようだが、本来であればアレほどの威力はそう無い技である。

そのあたりのことを黒い火花はちゃんと理解できているのだろうか?

 

「正直なところ、悠くんにはもっと威力のあるものをあげたかったのじゃが、せっかくならば本命は完璧に仕上げられてから渡したいというのが乙女心ってやつなのじゃ…」

 

黒い火花は顔?を赤らめて呟いた。

その様子は、純愛がゆえにあらゆる行動をとることのできる人種と良く似ていた。

その人種は、愛を伝えるためにひっそりとプレゼントを渡したり、常に愛する相手を見守り、時には周囲の調査までする。

その人種を世間は敬意を持って、ある名称を付けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そう、『ストーカー』と。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それにしても、あの五条とかいう男は本当に使えんのう。まだ、てこずっておるのか。最強を自称するの辞めたらよいのではないだろうか」

 

黒い火花は、推し以外には優しさや寛容さ等を持ち合わせていなかった。

 

 

◇◇

 

「あ!他のやつら大丈夫かな…。さっきの攻撃に巻き込まれてたりしねーよな!?」

「ああ、問題無い。向こうに他の呪力は感じられんからな。巻き込まれた者はいないぞ」

そう言って、東堂は視線を消失した方へと向ける。

 

「はぁ〜、良かった〜。これで巻き込んじまってたらどうしようかと思ったぜ」

虎杖は心の底から安心した。

 

「だが、戦いはまだ終わっていないぞ、ブラザー!向こうで、呪力がぶつかり合っているようだ。恐らく、向こうで呪詛師との戦闘が行われているのだろう」

「マジか、じゃあ急いで援護に行かねーと!」

「ああ、その通りだ!」

 

そう言って、虎杖と東堂が走り出そうとしたとき帳が上がった。

虎杖達が上を向くと、上空にいる五条が見えた。

 

「五条先生!?」

「ふむ、五条悟がいるのであれば、向こうの呪詛師の討伐はすぐに済むな。ならば、急ぐ必要も無くなったか」

 

五条が瞬間移動を使用できることは呪術師であれば、全員が知っていることだ。なにせ、それが理由で禪院家現当主の最速の称号は五条悟を除いてがセットとなってしまったのだから。

 

「あ!消えた!」

 

五条が消えたということは、数分も経たずに呪詛師の討伐を終えるだろう。ひとまずは、こちらでやらなければならないことは無くなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな折、虎杖は独りごちた。

 

「良いよなぁ。俺も瞬間移動とか自分でできるようになってみてーよ」

 

誰に聞かせるでもないその小さな独り言を、虎杖の欲しいモノを常にサーチしているド変態ストーカーに聞かれているとも知らないで…

 

 

 




黒閃波のあたりは、作者が核融合反応とかをガッツリ理解できていないので、高羽の超人と同じような感覚でふわーっと理解しといてください。
作者もふわーっと書きました。
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