「それにしても、妙な事件ですね。」
と、菅原は言った。
「でも、何で羽越の海岸で女性が死んだんでしょうかね。」
「ええ。」
「犯人は、女性を刺した後に下車したって事は考えられないんじゃないのかな?。」
「梶山もそう思うのか。」
「ええ。」
「ところで、特急「いなほ」ってどんな列車なのか。」
と、松本は桜井たちに言った。
「特急「いなほ」は新潟県の新潟から信越本線と白新線を経由して羽越本線の酒田と秋田と青森を結ぶ特急列車なの、当時は上野から秋田と青森へは上越線を経由して羽越本線と奥羽本線を通って運転されたの、昭和57年11月のダイヤ改正で上越新幹線の連絡特急になり、L特急となったの。」
「へぇー、そうなんだ。」
「秋田鉄道公安室酒田鉄道公安分室の調べによると、特急「いなほ」の車内で死体を運び込まれた形跡はなかったよ、ホームの係員と改札係の人も大きな荷物を抱えた人物は見ていないって。」
「じゃあ、死体が動いたっていうんですか。」
「でも、それはあり得ないわよ。」
と、桜井は言った。
「そんなバカな。」
「南と高山の話だと、新潟駅を発車した後にご主人の川井さんがトイレから戻ってこないと心配になり様子を見に行った、そしたら死体が発見されていた。」
「死体が消えたとしたら、特急「いなほ」が停車する駅は新発田か坂町、あるいは村上駅しか考えられない。」
「それも考えられますね。」
「つまり、犯人はどこかで下車して海岸まで行って遺棄したって事は考えられないかな?。」
「ほう、なるほどね。」
「しかし、死体は浜中海岸で発見された。」
そこへ、電話が入った。
「はい、公安特捜班、そうか、やはり被害者の血液型はAB型か、そうですか、どうも。」
と、高杉は電話を切った。
「班長、何かわかったんですか。」
「ああ、特急「いなほ3号」の車内に残された血液型と浜中海岸で発見された血液型と一致したそうだ。」
「そうですか。」
「たった今、山形県警から捜査協力の要請があった。」
「わかりました、早速捜査してみます。」
「よし、行こう。」
そして、小海は南と高山に村上温泉へ行くと言って、小海は友人のところへ行った。
「まさか、俺の結婚記念の旅行が殺人事件になるなんて。」
「あのー、失礼なことを聞きますが、川井さんに何か恨まれることはありませんでしたでしょうか?。」
「えっ、恨みですか。」
「はい、何かトラブルとかありませんでしたか。」
「さぁ、そりゃ少し気が強い女でしたが、でも、誰かに殺されるような恨まれる事は、きっと誰かに、きっとそうですよ。」
「ほう、なるほどね。」
「じゃあ、あなたは新幹線に乗って特急「いなほ」に乗っていたのは確かですか。」
「ええ、間違いないよ。」
と、川井は言った。
そして、事件の話をした後に小海は村上温泉へむかった。