カランコロンという音とともに現れる男。
鼠はその男を見ると、げげっ!と言って逃げてしまった。
水木も、その男に見覚えがあるのか、息を飲む。
男が上がってくると、周りの奴らもそいつがやったんだと騒ぎだす。
「随分野蛮な村じゃのぉ。どれ、ここはひとつみなで湯にでも、、」
「なにを馬鹿げたことを!」
大男が男の提案を無視し、頭を地面に付けさせる。
「この者が村に邪を取り込んだのです。」
だから今からそれをはらいますと。
大きな斧を振り上げた男に誰も反論することは無く、静かに見守っている。
その斧が男の首に振り下ろされようとした時
「やめろぉぉ!!!」
大きな声で、水木が止めに入った。
水木が日本は法治国家だとかまだ犯人かは分からないとか説得しようとするが、誰も納得しない。どころか冷たい視線を向けるだけだ。まあ、この村にそんな正論通じないだろうしな。水木の言葉が止まり、誰かに助けを求めようとする。そこで、俺が口を開いた。
「俺もその意見に賛成だな。」
やっとこさ俺の出番だなと思いながら、影からのっそりと出てくる。
「守さん、貴方盗み聞きしてたんですか?」
長田がこいつという目で見てくるが気にしなーい気にしなーい。
「だってその人が言ってるの正論でしょ?え、違う?」
誰も反論してこないので、俺は話し続ける。
「それにさぁ、冤罪でその人が殺された場合、その人が恨んで化けて出てくるかもよ。怖いなぁ、、。君たちの勘違いでこの村が恨まれるのー。」
馬鹿にするような、ブルブルと震える真似をする。
「そ、そうですよ!ここは、警察を呼ぶべきです!」
水木が言うと乙米が静かに言う。
「警察は来ません。」
「なぜに?」
「先程報告がありました。」
要するに、さっきの地震、、龍哭のせいで、崖崩れがおきて、連絡が途切れたらしい。
「そうですね?長田。」
「はい、奥様。」
「んだんだ。」
こう見るとめっちゃ怪しいな。
「それじゃあ、、僕達はここに閉じ込められたということですか!?時麿さんを殺した犯人と一緒に!?」
「そういうことだなぁ。」
俺は、この先起こることに遠い目をしながら言った。
入れっ!と座敷牢に入れられた男。
「貴方達には、この男の監視をお願いしたく」
「おいちょっと待て。」
俺はあいつの言葉に被せるように言う。
確かに干渉できたが、こんな簡単に俺もこの部屋に入れるのかという疑問がでてくる。
俺はこいつらからしたら裏切り者みたいな感じじゃあないのかと。そんなやつを監視にいれていいのか?
というか準備してねぇんだが。
「なんですか?」
「なんで俺もなんだよ。この人1人でいいだろ?」
水木を指さす
「貴方達の言葉で処遇が決まったんですから。目を離したら心配でしょう?」
「準備してねぇんだが?」
「今決まりましたからね。」
冷たい視線を送るが、ノーダメージらしい。
まあ。守特製お守りの鈴持ってきてよかった。
後ほど布団を運ばせます。と言って降りていく奴らの背中にばーか!!と言葉を吐く。
やっぱりノーダメージかよ。
「はぁ〜。」
水木がため息をつくと、俺が話しかける。
「なぁ、お前ら、一旦自己紹介でもしようぜ?一応同じ部屋なんだし。」
そういうと、水木が口を開く。
「水木だ。東京から来た。はぁ、どうしてこんな目に、、、」
「お前は?」
男に声をかけるが、ガン無視である。すると水木が、
「答えねぇのか?ならこれからお前のこと、ゲゲ郎って呼ぶぞ。」
2人に対し俺は自己紹介をする。
「俺は守。よろしくな、水木。ゲゲ郎。」
「あぁ。」
「、、、」
少しすると水木が煙草に火をつけ出す。
「1本くれんかの?」
俺の好きなシーン1。リアルでみれるとは、驚きですわ。
「フッやだね。」
「1本くらいやれよ、、」
「そんなに言うならお前がやれよ。」
「嫌だけど。」
「じゃあ言うな。」
「へーへー。」