皇帝と妹   作:A-10D

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再会

 

 

 

 もう上着を着ないと少し肌寒いあるの秋の日の早朝、トウカイテイオーは、まだ夜明け前の薄暗い外を歩いていた。

 

 

「♫~」

 

 

何故まだ起床時間でも無いこんな朝早くに起きて外を歩いて居るのかと言えば、

 

 

「ハヤクメガサメチャッタカラ、キショウジカンマエニ デアルイチャウ モンニ。」

 

 

そう、早くに目が覚めてしまったのである。同室のマヤノトップガンを起こす訳にもいかず、ちょっとの罪悪感とスリルと共に学園の敷地の中を散歩していた。すると、美穂寮の方から何やらとても上機嫌な様子のシンボリルドルフが出てきた。顔こそいつもの表情だが、尻尾がまるでメトロノームの様に左右に揺れていた。

 

 

 

「あっ!カイチョーだ!こんな時間にどうしたの?」

 

 

「っ!? テイオーか、実は___。」

 

 

「エェっ!それってホント!!」

 

 

「ああ。」

 

 

「じゃあボクもついて行ってイイ?」

 

 

「ああ、車の席は空いているが今日のトレーニングは大丈夫かい?」

 

 

「今日はトレーナーにオフって言われてるからダイジョウブダヨ! カイチョー。」

 

 

「それなら一旦部屋に戻って荷物を取ってからフジキセキに外出届を出してくるといい。この時間ならもう起きているはずだ。」

 

 

「はーい!荷物を取ったら何処に行ったらいいの?」

 

 

「そうだな…、車を取って来るから裏門で待っていてくれ。」

 

 

「すぐ行くからマッテテネー!」

 

 

そう言いながらトウカイテイオーは大喜びで走って行った。

 

 


 

 

それからしばらくして、一旦部屋に戻ってこの前マヤノとお出かけした時に新しく買ったお気に入りのリュックに幾つかの荷物を詰めると、外出届を書いてちょうど見回りに行くところだったフジキセキに少しの小言を言われながら外出届を出した。

 

 

そうして大急ぎで裏門まで行くと、まだシンボリルドルフは来ていなかった。

 

 

「あれっ?カイチョーまだ来てないや。まあいいや、ちょっとまとーっと。」

 

 

裏門に行くとまだ来ていない様子だったので、少し待つことにした。

 

 

カクリ カックリ

 

 

「ふぁーあ。」

 

 

とはいえテイオーはまだ中学生なので、まだ起きるには少し早く、少し船を漕ぎ出したところで、一台の黒いスポーツカーが走って来たのを見た瞬間、テイオーの眠気は全て吹き飛んだ。

 

 

「えっ!なにこれホンマのビシックTYPE R のKF8じゃん!車買ったって聞いてたけどもっと早く教えてよぉ~。」

 

 

「すまないな、せっかくだから少し驚かそうと思ってね。さ、早く乗ってくれ、ここには長く停められないからね。」

 

 

「は~い。」

 

 

そう言いながらトウカイテイオーは助手席に乗り込んでシートベルトをつけた。

 

 

「ところでさ、カイチョーは何でこの車にしたの?」

 

 

「実は本当なら買うつもりは無かったんだ、一目惚れというやつさ。」

 

 

「ふぅ~ん。」

 

 

「向こうに着くまで一時間位はかかるから今のうちに少し寝ておくと、って言うまでもないか。」

 

 

信号待ちのタイミングで助手席を見ると気持ち良さそうに眠っているトウカイテイオーがいた。

 

 

「できるだけ起こさない様にするとしよう。」

 

 

そう言いながらシンボリルドルフは信号が青に変わった

のでより一層気をつけて車を発進させた。

 

 


 

 

「テイオー、おーいテイオー、空港に着いたから起きてくれないかい。」

 

 

ユサユサ

 

 

「んぅ、なに~カイチョー。」

 

 

「もう空港に着いたから起きてくれ。」

 

 

「は~い。ファーア。」

 

 

テイオーはまだ少し眠いのか目をこすりながら車から降りてきた。立って周りを見回すと、真っ暗だった空は朝焼けで赤く染まっていた。

 

 


シンボリルドルフ視点

 

 

それから道に迷った観光客を案内所まで連れていったり空港内のファストフード店で軽く朝ごはんを食べた後、国際線ターミナルに着いた。

 

 

「言われた待ち合わせ場所に着いたがどこに居るのだろう?」

 

 

「わかんないんだったら電話したらいいんじゃないの-カイチョー。」

 

 

「!それもそうだな、そうするとしよう。」

 

 

そうしてルドルフが携帯を取り出すとテイオーが柱の陰に隠れたので質問すると、それはもうイタズラを考える時の笑顔で答えた。

 

 

「?テイオー、何故隠れているんだ?」

 

 

「帰ってくるのを教えてくれなかったからびっくりさせちゃうモンニ、ボクがついてきてること言ってナインデショ。」

 ニヤリ

 

 

プルルル プルルル

 

 

『もしもーし、どした~?何かあったの?姉さん。』

 

 

「実は言われていたフロアに着いたんだがどこに居るんだい?」

 

 

『詳しい場所を教えてくれる?』

 

 

「ふむ、そうだな、ちょうどお土産のチョコ抹茶クッキーの広告の下だ。」

 

 

『OK.OKっといたいた、ちょうど今の正面から右に30度くらい向いたら見えるはず。今からそっち行くね。』

 

 

そう言われて指示された方向を見ると黒い上着を着て、空色のスカーフを首に巻いた鹿毛のウマ娘が大きな荷物を背負いながら人の隙間を縫って小走りでこっちに駆け寄って来ていた。

 

 

「おーい、姉さん久しぶり!ってウワァ!」「ボクに帰って来ることを教えなかった罰だモンニ!」ツルッ「わぁ!」「グェファ!」

 

 

駆け寄って来たウマ娘にテイオーが柱の陰から飛び出して抱き着こうとしたところで足が滑ってしまい、綺麗なタックルになってしまった。

 

 

「!二人とも大丈夫かい?」

 

 

「ボクはなんともナイヨー。」

 

 

「イッツツツ テイオーにタックルされて尻もちついた以外はなんともないよ、姉さん。」

 

 

「そうか。」ほっ

 

 

そうして鹿毛のウマ娘が立ち上がると、黒の革手袋をした両手を軽く叩いて話し始めた。

 

 パン

 

 

「それじゃあ仕切り直して、ただいま、二人共!」

 

 

「お帰り、()()()()()

 

 

「オカエリー‼」

 

 


 

 

バーレイグ

 

本名はシンボリバーレイグ、愛称はレイ。

 

容姿は姉のシンボリルドルフと同じ鹿毛を後ろの低い所で一つにまとめている。(前髪はルドルフと同じ、後ろはウオッカと似ている)流星の向きはルドルフと逆。右耳にだけライムグリーンの耳カバーを付けている。瞳の色は何故か深紅。

 

顔はルドルフを少し幼くして目付きを少し悪くした感じ。

 

 


 

 

 




感想やコメントをいただけると作者のやる気が上がるのでよろしくおねがいします。待ってます!

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