side‐ルイズ
うぅ~~いきなり起きたと思ったら、こっちの事を完全に無視しているこの人は誰なのよ!?
・・・というかあの犬はどこ?早く見つけないと私のシエスタが!タバサが!姫様が!エロ犬に食べられちゃうじゃない!?
でも、だからと言ってこの人を無視していいのかな?・・・いや、寧ろ無視されてるのはこっちなんだけどね。
どうせ無視されてるならそのままスルーの方向で・・・。
ほら、触らぬ神に祟り無しって言いますし・・・というか、声掛けるの凄く怖いんですけどっ!?
「ねぇ、ルイズ。」
そんな私に小声で耳打ちしてくるキュルケさん。
「な、なんですか?キュルケさん?」
変な事を考えていたのがばれました。いえ、別に変な事じゃないですよ?
私は真剣にこの理解不能な現状を打開しようとしているだけなんですから。
「そうです。だから私は変な事を考えていたわけじゃないんです。勘違いしないでください」
「え?ルイズいったい何言ってるのよ?本当に大丈夫?」
「今の私、混乱状態です。どどど、どうしましょうキュルケさん!?」
「とりあえず落ち着きなさい。危機的な状況ほど冷静にならないと危険なの。それは判るわね?」
落ち着けと言われましても、混乱のし過ぎで右往左往状態です。私、本当にどうしたら!?
「と、とりあえず今が危険な状況で、私が危険な状態だという事は判りました」
「ええ。それだけ判ればいいわ。それが判った所でルイズ・・・」
「はい?」
「彼を何とかしなさい。」
私にこれ以上の危険に足を踏み入れろとおっしゃいますか!?あなた鬼ですか!?
「キ、キキ、キュルケさん!私いま結構いっぱいいっぱいなんですけど!?」
「そうは言うけど貴女以外が彼をどうこうするわけにいかないでしょう?」
「え、えっと・・・?すみません、話が見えないんですけど・・・?」
「彼ね、"貴女が召喚したのよ"?」
・・・・・・・・・はい?
「え、えっと・・・すみません、今何と?」
聞き間違いかもしれないです。 そんな思いを込めて私は震える声で聞き返しました。
「だから、彼は、貴女が、召喚したのよ。」
聞き間違いの可能性を悉く潰すかの如く、一単語ごとに切って言ってくれるそんなキュルケさんが大好きです。
つまり、それはこの世界は原作とは違う世界と言う事で、目の前で取り乱す彼が使い魔と言う事で・・・。
「訳が判らない」
ルイズは顔に手を当てながら驚愕の表情で思考に耽る。平賀才人の存在は?ガンダールヴの存在は?
原作の通りに話は進むのか? 頭の中で"原作崩壊"の文字がグルグルと回っています。
原作通りにならないという事はゼロ魔の知識が役に立たないという事で、未来が判らないという事で、それはとても不安な事で。
助けを求めるつもりで側にいたキュルケさんに視線を向ける事にします。
「人間の使い魔なんて聞いた事ないけど大丈夫。きっと何とかなるから。私も助けるから。だからそんな不安そうな顔しないの」
そっと私の頭を抱き寄せてくれるキュルケさん。 ふわふわする胸に包まれてふと気付く。
あぁ、落ち付く・・・。普段は自己主張しすぎる悪い胸だけれど、こうして抱きしめられると凄く落ち着く・・・。
って、そうじゃなくて!キュルケさんと仲良くなってる時点で原作と関係ないんじゃ?・・・今更ですけど。
そもそも本当にあの
既に手遅れでしたという事実にようやく気付く私。
「げ、原作がなによっ!いいわ。やってやろうじゃないのっ!」
こうなったら開き直ってやるわよ。 抱きしめられたまま気合を入れる私。
まだ彼の名前は知らないけれど・・・。原作のルイズとサイト以上に良い関係になって見せようじゃないのっ!
彼の性格にもよるかもしれないけれど・・・ええ、大丈夫。彼の性格は悪くないって私、信じるから。
「大丈夫。大丈夫だから・・・ね?ルイズ。」
「キ、キュルケさん?」
なんだか凄く優しい・・・というか生温い声が頭の上から聞こえてくる。更に抱きしめる腕に力がこもってる気がします。
「お願いルイズ。混乱するのは判るけど、これが現実なの。現実から目を背けないで」
あ、あれ? ひょっとしなくても私、なにか勘違いされてる?急に
「あ、あのねキュルケさん?」
「いいの。今はなにも気にしなくていいの」
あぁ!?加速度的にキュルケさんの中の私の人物像が大変な事になっていってる気がするっ!?
「キュルケさん!私は大丈夫だから!もう大丈夫だから!」
「でも・・・」
「ちょっと予想外の事が起きて混乱しただけ!もう大丈夫だから!」
キュルケさんの胸の中でパタパタ暴れる私。ほんとにこの胸どうなってるのよ!?脱出できないんですけどっ!?腕を外してぇっ!あ、でもこの胸本当に落ちつ・・・じゃなくて!?
「彼の事もちゃんと認め・・・っ!?」
彼の方に視線を向ける私。 バッチリと視線がかち合う。
・・・ち ょ っ と 待 っ て ほ し い。
今の私の体勢は傍目から見てどうなんだろう?"巨乳の胸に顔を埋める私"・・・なかなか危険な状態では!?
「うわぁ・・・百合な人って初めて見た…」
そう勘違いされるとは思ったけれど、普通本人が居る前で言う!?
「ふふふ。この子は私にぞっこんなの。だから貴方にはあげないわ」
うん。キュルケさんも少し黙ろうか?一難去ってまた一難。本当悩みが尽きないです・・・ハァ。
side‐ツヴァイ
キュピーン!!
『はっ!?なにかすごく嫌な気配が!?』
「ど、どうかしましたか!?」
『うるさいわねっ!今あなたの相手をしてる余裕は無いの!』
「え?えっ!?」
わたわたと混乱しているけど、私には関係ないわ。今はこんな乳お化けよりもヴィスティの事よ!
『ヴィスティの周りに泥棒猫の気配がしたのっ!!!判る!?今すっごく一大事なのよっ!?』
「(え、えっと・・・今、相手にしてる余裕は無いって)」
『聞いてるのっ!?何とかしなさいよっ!?』
「な、なんとかって言われても・・・?」
オドオドしているだけで本当に役に立たない人間ね!これだから人間って嫌いなのよ。まぁヴィスティ以外を好きになるなんて有るはず無いけど
『早くしないとヴィスティがどこの誰とも知れない女に取られちゃうでしょっ!?それが判らないのっ!?』
「え、えっと、ヴィスティ・・・さんの危機って事ですか?」
こいつはぁ・・・どれだけ私をイラつかせる気なのよ!?
『さっきからそう言ってるでしょっ!?あなたの耳は飾りなの!?そしてその胸はなんなのよ一体っ!?』
「む、胸は関係ないですよっ!」
『あんたの胸の話題なんてどうでもいいわよっ!』
「支離滅裂ですよぅ・・・」
ああもう!いちいち泣くなっての!?鬱陶しいわねこの胸お化けがぁ!?その無駄に発達した胸もぎ取ってやろうかしら!?
『良いからさっさとヴィスティの所に連れて行きなさいよっ!その胸切り取るわよ!?』
「ふ、ふぇ~ん・・・ヴィスティさん助けてくださぁい!」
side‐ティファニア
『ヴィスティーーーーーーーーーー!!!早まっちゃ駄目よ!?』
えっと・・・彼女?は一体何を感じ取っているのでしょうか?それより、本当に"ヴィスティ"さんって何者なんですか?
彼女?と同じ腕輪なのでしょうか?こんな風に捲し立てる腕輪が他にもたくさん有るんでしょうか?
・・・・・・・・・想像したくありません。
でも、彼女?も困っているようですし。だけど、私は人の前に出ていけないですし・・・
でも困ってる人・・・腕輪ですけど、放っておくわけにもいかないですし・・・。
「私、どうしたら・・・?」
『だからヴィスティの所に連れて行けって言ってるでしょう!?馬鹿なの!?死ぬの!?胸にばかり栄養取られて頭おかしくなってんじゃないの!?』
む、胸に栄養取られちゃってるんですか?私?
「うぅ~・・・でもぉ、私、ヴィスティさんがどんな方か全く判らないんですけど・・・どこにいるかも判りませんし・・・。」
『そんな事はどうでもいいのよ!!乳お化けがヴィスティを理解する必要は無いわ!!』
私、胸お化けから乳お化けにされちゃいました。私の胸って、やっぱりおかしいのかな?
「私、そんなに胸がおかしいですか?」
『それこそどうでもいいわよ!?今はあんたの胸の事なんかで口論してる場合じゃないの!判る!?』
そんな事言われても・・・(悲)
『あぁもぉ!!テレポート使いたくても私の魔力スッカラカンじゃないの!?誰よ!私の魔力空にしたの!出発前にはヴィスティのフルーティ且つスウィーティーな魔力に包まれていたのに、最悪な気分だわ!!』
えっと、テレポートって何ですか?
それがあれば、私はこの腕輪さんから解放されるんでしょうか?
嬉しいような・・・悲しいような・・・淋しいような・・・なんだか複雑です(泣)
遂にはしくしくと泣き出してしまうティファニア。彼女の不運は、
彼女の不運は"まだ"、始まったばかりなのである。
いや、ホント、別にティファニアが嫌いなわけじゃないですよ!?
どちらかと言えば好きですよ?
でもあの胸のデカさはやばいと思うのですよ。
だからネタにしました。
貧乳さんの気持ちになって!!