同じ空の下で   作:ユニトー

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プロローグのカルデア再度です。
押しの子側との温度差がひどい。


プロローグ2(Sideカルデア)

時間は少し遡る。

 

次元境界穿孔艦ストーム・ボーダーの自室でカルデア所長でゴルドルフ・ムジークは

優雅なティータイムを楽しみつつあることに頭を悩ませていた。

 

人類最後のマスターである()()()()()()()()() ()を無事に平和な日常に返すこと。

それは、カルデア全職員の願いであり、自身もそうあるべきだと考えている。

たしかに、人理焼却と人理漂白の2つの大きな事件は解決した。

人理は復元され、白紙化されていた地球は元に戻った。

しかし、大きな問題が一つ残ってしまった。

 

それは、事件解決の立役者である藤丸立花の処遇だ。

人理焼却の時は生き残った職員が多かったこともあり、彼の功績を可能な限り

隠すことで、藤丸立花の処遇をただ巻き込まれただけの一般人とまで隠すことができた。

 

しかし、人理漂白は違う。あまりにも功績が大きすぎる。

この大きすぎる功績は生き残った職員に分散しても無理があるし、矛盾が発生する。

 

ならば、公表してはどうかとも考えたが、それは肉食獣の前に生肉を差し出すようなものだ。

世の魔術師連中は、嬉々として藤丸立花とその家族を攫い、実験材料にしてしまうだろう。

時計塔の連中が難癖つけて、身柄を確保しようとすることも考えられる。。

魔術師というのは基本的に人の道に外れた外道だ。数多の英霊、神霊と縁を紡いだ

人類最後のマスターの価値がわからないとは思えない。

 

ならばどうやって彼らの身を守るか・・・。

自分に何ができるのか。それをずっと考えていた。

 

 

 

 

その時、廊下から誰かが走ってくる音がした。

 

「おっはよーー!あれっ・・どっちかっていうとお昼かな?

 ゴッフしょちょー、ちょっとお願いがあるの。」

 

元気な挨拶とともに入ってきた少女の名前は、人類最後のマスター()()藤丸真理。

人類最後のマスター藤丸立花とそのファーストサーヴァント マシュ・キリエライトの娘。

前世の記憶があるというちょっと訳アリの少女であるが、英霊英傑奇人変人なんでも

ござれなカルデアではむしろ没個性的であろう。

 

「うむ、おはよう。話は後で聞くが、二人はどうしたのかね?」

 

「お父さんはレポート書いてて、お母さんはその手伝いしてるー。」

 

「・・そうか。それで、お願いごととはなにかね?」

 

「あのね。ゴッフ所長特製のカルボナーラが食べたくなったから、作ってほしいのと、

 お父さんとお母さんに私が昼ごはんを作ってあげたいから、作り方を教えてほしいの!」

 

考えが行き詰っていたこともあり、気分転換もしたかったゴルドルフは、引き受けることにした。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

二人に娘の手料理を届け、真理と解散したゴルドルフは、何かヒントがないかとこれまでの

特異点と異聞帯の記録を確認していた。そして、第七異聞帯であるミクトランの記録から、

唐突に閃いた。

 

遙かな太古から地球上に存在するORT。異聞帯のものは討伐されたが、

あれでも地球上に現存するORTよりは弱くなっているという。

ORTは基本的に他から干渉されることはない。

理由は簡単で干渉することが自殺行為だからだ。

いくら危険な存在とはいえ、意味のない自殺をするほど人は愚かではない。

 

遙かな太古から地球上に存在するあまりにも強力な存在。

それがORTだ。

 

「もういっそ、開き直るか・・・。」

 

後日、ブリッジに全職員をあつめて、館内放送で全サーヴァントに通達することを決めた。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

翌日、ブリッジには、カルデアの全職員が集まっていた。

 

藤丸立花、マシュ・キリエライト、藤丸真理、ダ・ヴィンチ、カドック、

シオン、ムニエル、セレシェイラ、・・

 

「ゴルドルフ新所長。カルデア全職員、集合しました。館内放送も繋がっています。」

 

「うむ。ではブリーフィングを始める。まず、私のほうから一通りの状況の確認と説明を行う。」

「まず、我々は七つの異聞帯を攻略後、作戦名『オーディール・コール』を完遂し、地球白紙化を

 解決した。結果、地球は元に戻り、後処理さえ終われば、各々の故郷帰還も可能になった。ここまではよいな?」

 

「「「はい。」」」

 

 

「差し当たってはまず、今回の件の立役者である藤丸立花に聞いておきたいことがある。

 君は、何を望むのかね?なんでもとはいかんが、可能な限り希望に寄り添いたい

 とは思う。」

 

「俺は、家族と故郷への帰還を望みます。もう、平穏な日常に帰るのは難しい。それは、

 わかっています。それでも俺は、家族と一緒になんでもない平穏な生活がしたい。

 そう願います。」

 

「うむ。君の願いはわかった。知っての通り、私は冷酷な貴族主義、選民思想の権化だが、

 相応に働いたものにはそれにふさわしい報酬が必要だと考えている。「おっさんが冷酷な

 貴族主義のスタンダードだったら世の中もっと平和だろうけどな・・。」うるさいよ。

 だが、その願い難しいのはわかっているな。」

 

「はい。」

 立花は少し気落ちしたように言った。

 

「君は功績を立てすぎた。たとえ君が平穏を望んでも、協会や魔術師連中が放ってはおかんだろう。」

「・・・だから、開き直ることにした。」

「解決のヒントは第七異聞帯で討伐したORTだ。あれは魔術世界で有名な存在だが、手を出す

 ものはいない。それはなぜだ。」

 

「生還できる見込みがないからでは?」

 マシュは答えた。

 

「そうだ。結局の所、手出しをする際のリスクとリターンがあわなければ人は動かんのだ。」

「そして、カルデア(ここ)には、何がある。?」

 ゴルドルフは周囲を見渡しながら言った。

 

「そう、亜種とはいえORTを倒した戦力がここにはある。」

「・・・・これからひどく私情に走ったいいかげんな任務を出す。付き合いきれんと言うなら、

 断ってもらってかまわない。」

 

「全カルデア職員と所属サーヴァントは、藤丸立花の帰郷に同行し、護衛せよ!!

 期間は、藤丸立花とその家族の身の回りの安全が確保できるまで。

 報酬は、自己満足と現世観光のみだ。路銀や維持費は自分たちでなんとかする必要がある。

 だが、少しでも多くのものに力を貸してほしい。頼む!!」

 そう言ってゴルドルフは頭を下げた。

 

 次の瞬間、ブリッジとストーム・ボーダーが沸いた。

「「ありがとうございます!!」」

「「「了解!!」」」

「まさか、これを収集つけるのか?」

「現世観光かー。何しようかな?」

「おっ、いいねー。酔狂な奴はだぜ。」

「好き!!(挨拶)」

「祭りだー。宴だー。ひゃっはー。」

「拙者秋葉原にいきたいでござる。」

「ふむ。現世で商売というのも一興か。」

「夏やハロウィンみたいなものね。せいぜい楽しみますか。」

「わが愛よ。今しばらくともに過ごしてくれないか?」 

・・・・・・・・・・

 ・・・・・・・・

 ・・・・・・・

 ・・・・

 

 

ゴルドルフは聞き入れてもらえたことに安堵しつつも、いくつか聞き逃せない発言が

あったので確認も含めて聞いた。

 

「ひょっとして、数百人のサーヴァントほとんどついてくるつもりかね?

 夏やハロウィンのノリで?」

 

「みなさんの反応を見る限りそのようです。」

 マシュは答えた。

 

「いや、おっさん。そりゃそうなるだろう。大きな任務が終わって、内容的には超軽い

 持ち回りでやればなんとでもなる長期任務。しかも、観光ありときた。ほとんど

 社員旅行みないなもんだよ。」

 

 「何コレ、地獄かね?」

 まだ、何も起きていないがすでに胃が痛いゴルドルフであった。




ドロドロ昼ドラ(復讐劇込み)VS 祭りだー。ヒャッハー

細かい設定なんかは次の話で。
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