リセット系迷宮探索ゲームにTS転生したら、子沢山になりました。   作:霜月 聖唯

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はじめての。

 

ー 上層・霧氷の湿地1F

 

(思ってたのと違って寒い!それに霧で足元が見えない。足を踏み外したら即死するのかな?なんにせよ慎重に行かないと。)

 

ゴム長を履いていることもあって、山岳よりも良いかと湿地を選んだけれど。草原より探索難易度は高そうだ。

 

いつものように装備を実体化させて、そろそろと歩き出す。

 

(ここでは何がモンスターとして出るんだろうね?防具に使えるモノを落としてくれると良いんだけれど。っとここは狭くなっているのか。)

 

“炎鉄の槍”を棒がわりにして道を探り探り。

 

(あ、カード発見。これだけ寒いから冷気系の魔法かなー?“回復草”でもありがたい。)

 

少し進んだ辺りで、足元にカードらしき影があったので拾おうと触れた瞬間。

 

 

「キュイィィィィー!!」

 

ー 召集の罠

 

「えっ!?」

 

ドスン!ドスンドスン!ドドドドドスン!

 

甲高い音が鳴り響いたかと思うと、流れるシステムメッセージ!

そしてどこからともなく大量のモンスターが降ってきて、取り囲まれる。

高さが1mはある、馬鹿デカいリスだ。

 

呆気にとられているうちに、リスは岩や木の実や泥など、持っていたモノを振りかぶっていて。

 

ヒュオッ!

 

ベチィッ!ドゴォッ!ゴスッ!ガスッ!

ビチャァッ!ゴッスッ!ベゴォッ!

 

(痛い痛い痛い!なにこれ!?いや待って!痛いって!死ぬ死ぬ!死ぬって!あ。)

 

それらを一斉に投げつけて、牡丹の体力を削りきるのだった。

 

 

ー 戦闘不能を確認。初期化。終了。拠点へ転送。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「はいクソゲー!」

 

「「「母様?」」」

「母様!!」(×沢山)

 

目を覚ますと見飽きた天井と、心配そうにこちらを覗き込む仔狐達。

そして離れて控えている、執事と何人かのメイド。

いつもの宿である。

どうやらベッドの上に戻されて、今の今まで意識が飛んでいたようだ。

 

大丈夫だから、と撫でて抱き締めて落ち着かせる。人数が多すぎて抱えきれないけれど。

 

少しすると産気付いたので、執事に子ども達をつれて退出して貰い、メイド達に赤子をとりあげてもらう。

 

今回は死亡ペナルティなのか、意識がはっきりしているなかでの出産だった。しんどい。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

動けるようになるまでの1ヶ月も夢のよう、ではなく、自分の意思で動けていた。

母様が上の空じゃない、とか言われつつも子ども達としっかり会話をしたり。

まだ狐状態の仔をメイドに手伝ってもらいながら世話をしたり。

なんとなく母親としての自覚が出てきたような気もする。

 

そしてひとつき経ち、新しい子どもに薄雪、皐月、あやめ、と名付け(体毛は橙色だった。狐っぽい。)、彼女らを含む子ども達全員と探索者協会へ向かう。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ようこそー巫女様ーと御子(おこ)さまー。あー。新しい神託がありますよー?」

 

出迎えてくれるのは修道女服の気だるげな女性。自称受付嬢兼協会長(マスター)だ。女神様の言葉を神託として伝えてくれたりもする。

 

神託は気になるが、まずは新しい我が子の紹介と、いつもの訓練の委託。それからリスの情報がないかも聞いておく。

 

 

「あー。新しい神託も、えぇ、モンスターに関係することでしてー。」

 

そう言いつつ、受付カウンターの上に分厚い辞書みたいなものを置く協会長。

 

「えぇ、この世界のですねー、モンスター、いっぱいいるんですけどー。特徴を教えていただければー、調べられるようになったんですよー。あー、でも迷宮で何が出るかはわかりませんのでー。巫女様方が出会ってー、こちらに特徴を伝えてもらえたモンスター限定になるんですけどー。」

 

ゲーム的に言えば図鑑登録ってやつか。

早速リスを調べてもらう。

 

 

「あー。これですねー。【小リス】。」

 

【小リス】

『寒い地方の湿地帯に生息するリスのモンスター。草食。集団で暮らし、個体ごとに役割分担をしている。高い鳴き声で仲間に危険を知らせる。天敵が多い。』

 

「ってただの生態説明じゃないですか!もっとこう弱点とかそういうのが欲しいんですけれど!」

 

「あー。たぶん書くまでもないってことなんでしょうねー。ちなみに迷宮以外での【小リス】はー、肉がおいしいらしいですよー?」

 

(食肉として見られているモンスターによってたかってぼこぼこにされて殺されたのか・・・。)

 

「巫女様ー落ち込まないで下さいー。ってーあれ?神託がまた来ましたー。『数の暴力で死んだだけよ。リスに殺されたことより、罠に引っ掛かったことを反省しなさい、あなた。』ですってー。」

 

なんにも言えない。

 

 

 

そのあとは武具屋で失った装備を買いなおしたり、道具屋と魔法屋で要るものを買ったりして。

気を引き締めて、改めて湿地に向かうことにする。




召集の罠で沸いたリスに集団リンチされてhage
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