現代の異能(偽)の青春の記録   作:チキ・ヨンハ

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生徒

 

 

 

「うぅ……気分悪いぃ……」

 

「あはは……すみません。いつも通り走ってしまいました……」

 

先生を担ぎながらトリニティ総合学園から少し離れたところにある路地裏まで来たんだけど……いつも僕が走ってる位のスピードで走ってたから、先生が酔ってしまった。忘れてた……生身の人はキツイよね

 

「……ま、まあ大丈夫。とりあえず、憂太はさっき言った通りに」

 

「分かりました。……では、彼女たちの事も」

 

「了解。じゃ、また後で」

 

「はい。失礼します」

 

そう言い残して、ベアトリーチェが居る場所へと向かう

 

 

 

「うっ……まだ気持ち悪い……」

 

……本当すみません

 

……

…………

………………

 

 

「なるほど……そんな事が」

 

憂太と別れた後、トリニティへと足を運んだ私は、運良くハナコを見つける事ができた。私が生きている事に大層驚かれたが、すぐに状況を話してくれた

 

「はい。……あちこちで不穏な空気が。しかし、先生が来てくれたのなら大丈夫でしょう」

 

「あはは……そうかな?でも、最大限頑張るよ。……そうだね、ハナコは今動けて信用できる人達を集めてくれないかな?」

 

「?……一体何を?」

 

「少し、共有しなきゃいけない情報があるんだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ひとまず学園内を回り、問題が起こっていたら仲裁をすることで、ある程度の落ち着きを取り戻す事ができた

 

そして、言っていた様にハナコは今動ける生徒達を集めてくれた

 

「一応、私が把握している中での動ける人達を集めました。……しかし、今はあまり時間が……」

 

「大丈夫。すぐに終わるよ。……ヒフミ、アズサは?」

 

「アズサちゃんは……」

 

集めた生徒の中にはヒフミやコハルの姿もあったが、アズサの姿だけが無く、ヒフミに尋ねると、暗い顔をしてしまう

 

「そっか……なら、みんなで迎えに行かなきゃね」

 

「っ……はいっ!」

 

「さて、みんなに集まってもらったのは他でも無い。今回の襲撃についてなんだけど……」

 

私はと憂太との会話を思い出しながら話し始める

 

……

…………

………………

 

「……まず、今回の襲撃について僕が手に入れた情報を。どうやら今回の襲撃は、ベアトリーチェが自身の目的を達成する為に必要な様でして、その為にアリウスの生徒達を使った様です。おそらく、洗脳の類いかと」

 

「なので、アリウスの生徒達はただ利用されただけかと。……まあ、トリニティへの恨みが無かったといえば嘘になるでしょうが、それでも、事を起こすまでには至らなかったでしょう」

 

「……なるほどね」

 

自身の目的の為に生徒達を洗脳し手駒にしていると……。反吐が出る

 

「……そして、自身の目的を達成する為に儀式を行おうとしているんですが、その為には、一人の生徒が必須の様で……確か、アリウススクワッドの、秤アツコという生徒の筈です」

 

「アリウススクワッド……」

 

確か……アズサが知ってたっけ?

 

「なので、もし彼女を見つけられたら保護してほしいんです。儀式は生贄を必要とするもの。もしそれが始まってしまえば、彼女は命を落としてしまう。……あと、恐らく秤アツコを保護する場合、他のアリウススクワッドが何かをしてくる可能性もありますが……できれば、その子達も助けてあげてください。それでアリウスの戦力も削げる筈です」

 

「……分かった。任せてよ。私は先生だからね。生徒を助けるのは当たり前だよ」

 

「……ありがとうございます。……ただ、秤アツコには一応話をしています。信用できる大人が居ると。彼女もアリウスから抜け出したいという思いもある様ですし、説得はできるかと」

 

……

…………

………………

 

そうして私は憂太から聞いた事をみんなに話した。今回のアリウスの事、そしてその後ろに居る大人の事も

 

「……なるほど。それが今回の……」

 

「うん。だから、アリウスの子達も私は救ってあげたい。協力してくれないかな?」

 

少し考える様子をした後、ハナコが話し出す

 

「……正直、アリウスの方たちがやった事は、今すぐに許す事はできません。しかし、彼女たちが大人に利用された事も事実。……なので、一先ずは先生の言う通りにしましょう」

 

彼女がそういうと、他のみんなも頷いてくれた

 

「……ありがとう。私からの話は終わり。みんな、聞いてくれてありがとう。一先ず今は事態の収拾にあたってほしい」

 

「先生……私たちはどうするの?」

 

私の話が終わると、コハルやヒフミが不安そうな顔をしながら尋ねてくる。恐らく、アズサの事だろう。私はハナコを加えた三人に向けて、分かり切っている質問を繰り出す

 

「……三人とも、アズサは助けたいよね?」

 

「はい!」

 

「うんっ!」

 

「ええ」

 

私がそう聞くと、三人とも当然といった様子で頷く

 

「だよね。なら、三人はアズサの所に。私は行く所があるから、そっちを解決してくるよ。……大丈夫、すぐそっちに行くから」

 

よし……とりあえずやることはやった。後は彼女たちか……。あっちは順調かな……?

 

……

…………

………………

 

 

仄かに照らされた鉄の扉を押し開く。つい先日も見た景色だ。また同じ場所に、ヤツが居た

 

「ベアトリーチェさん。報告をしにきました」

 

「ご苦労さまです。……まあ、結果は聞いていますが」

 

「まあまあ……一応そこは自分で報告した方が良いと思ったので……ね!」

 

目の前にいるコイツに、早速奇襲を仕掛ける。真剣による一太刀。これが決まれば楽なんだけど……

 

「なっ!?くっ!」

 

「……マジか。その扇子そんな硬いの?」

 

僕の奇襲は、いつもコイツが手に持っている扇子で防がれた。マジか……結構本気だったんだけど……

 

「…ふっ、ふふふ。裏切りましたか」

 

「ちっ……」

 

扇子で僕の刀を防いだベアトリーチェは、周囲から人型の何かを生み出す。……これが今回の襲撃で得たものか

 

「あなたはその者達とでも遊んでいなさい。私の邪魔はさせません」

 

クッソ……すみません、先生。ちょっとしくりました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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