「……おっ」
先生からの連絡だ。えーっと……アリウス旧校舎で合流ね
(ここから結構近いし、早速向かうか)
さっきより敵の数は少ないし、簡単に行ける。……と思ったんだけど
(うーん……困ったな。さっきみたいなナニかじゃなくて、普通の生徒だ)
そう、ベアトリーチェが次に送り込んできたのは先程とは違い、ただのアリウスの生徒だ。なら、さっきみたいに何も考えずに戦う訳には行かない。死んだら困るしね。……うーん、なんならさっきより面倒臭いな
いくら合流場所が近いといっても、そこに行くまでに何人か敵は居るだろう。僕の居場所がバレたらまた足止めをくらう。その間に先生達に何かあったら困るし……どうしようか
(うーん……あっ、あれが良いか)
あの術式なら多分行ける……というか、なんであんな便利なもの使ってこなかったんだろう。……まあいいか
『模倣:──』
「よし、じゃあ行こうか」
そう呟き、隠れていた建物の陰から体を出す
「ん?……っ。おい!居たぞ!」
まあもちろん何の細工もしてないから見つかる訳で、僕を見つけた一人の声に反応し、何人もがこちらに向かって来る
「よっ……と。こっちだよー」
おってくる彼女たちを引き離さない様に、わざと速度を緩めながら、先程の地点から離れて行く
「待て!」
すると、しっかりとこちらに着いてきてくれる。いやぁ、助かるねぇ
(んー、後どのくらいかな?……稼いだ距離を考えると……あ、もう充分か。あの場所からは大分離れられたと思うし)
そう考え、走る足を止める。そうすると、後ろに着いてきてた彼女たちには追いつかれるのは当たり前で、僕はあっけなく取り押さえられた
「大人しくしろ!」
「別に抵抗してないんだけど……」
する必要も無いしね
「マダムですか?乙骨憂太を捕らえました。……はい。……はい。了解です。……乙骨憂太、お前をマダムの元へと連れていく。妙な真似をするなよ」
「はいはい」
マダム……ベアトリーチェとの通信を終えたであろう彼女たちに無抵抗のまま着いていく。すると、すぐに大きな扉の前まで連れてこられた
間も空けず、彼女たちはノックの後に扉を開く
「マダム、乙骨憂太を連れてきました」
「ご苦労。……さて、どうですか?地面の感触は」
僕は今、こいつの足元の地面へと頭を押さえつけられている状態だ。そんな僕を見て、こいつはバカにした様な笑みを浮かべながら問いかけてくる
「ははっ、案外悪くないかな」
「……ふん、随分手間をとらせてくれましたね。お陰でこちらは……」
こいつが何かを言おうとしたタイミングで、僕を押さえつけている生徒を振りほどき、目の前に居るベアトリーチェに斬りかかる
「ふふっ……そうすると思いましたよ。全員、掃射」
しかし、僕が斬りかかるのは読まれていた様で、隠れていた大量の兵士に、四方八方から銃弾をぶち込まれる
「がっ……」
その射撃に耐えきれず、膝をついてしまった
「馬鹿なことを……キヴォトス最強と言われた者でも、所詮は生徒、子供に過ぎません。私に勝てるなど思わないことですね」
「ははっ……馬鹿はどっちかな?」
「何を……」
そこで僕は術式を解く。すると、僕の体は泥の様に溶け始めた
「こ、これは……!?」
「じゃあね〜」
そうして、僕の意識は"本体"に指定した体へと戻って行く
「よし……終わったか」
「どうかした?」
「ああいえ、こっちの話です」
お察しの通り、今回僕が使ったのは分身の術式。細かい所は違うけど、概ね紙袋の男と同じ物だ。いやぁ、これ本当に便利だね
陽動は生み出した分身に任せて、本体にした方は先生やスクワッドと合流。いやぁ完璧だ
「さて、じゃあ確認だよ?憂太がユスティナ聖徒会を抑えてくれてる間に、私たちでベアトリーチェを倒す。シンプルだけど、これが一番だと思う」
本当は僕があいつを倒すつもりだったんだけどね、スクワッドの子たちにも因縁があるだろうし、ここは譲っておこう
「ああ、問題無い」
「こっちも大丈夫です」
「よし……じゃ、行くよ!」
そうして、僕たちはやつの元へと向かっていった
遅れたァ!スマン!次は早めに書く!