乙骨の
例をあげるとすれば、『御厨子』を使用した後に『不義遊戯』を使用する場合、通常『御厨子』と『不義遊戯』の間にはクールタイムが存在する。しかし、疑似領域を展開した場合、このクールタイムが存在しなくなる。自身の神秘が保つ間ならば、乙骨は好きなだけ技を連続して使用できる。また、領域に設定していない技も、通常と同じように使用できる
加えて、『リカ』の召喚中であれば、使用する技の精度と威力、使用できる神秘の量が格段に上昇する
「ここで決着をつける」
──『リカ』の完全顕現終了まで、あと4分30秒
「『動くな』」
(まずは呪言……これが効いたら楽なんだけど)
『───────!!』
「ま、効かないよね」
(これは何となく分かってた。見た感じ耳無いし。だから領域に呪言は設定しなかった。なら、やっぱりあれか)
「リカ、あれをやるから、終わったらすぐにこっちに来て」
「りょーかい!」
「ありがとう」
そう言いながら、乙骨は
「『龍鱗 反発 番いの流星』」
「『模倣:解』!」
そして、すぐさま乙骨は手を叩く。すると
『─────ッッッッ!!??』
(よし成功!)
無貌の怪物とリカの位置が入れ替わり、その体に大きな傷を刻む。それを見た乙骨はすぐさま敵に向かって行く
「リカ!」
『───────!!』
(傷は浅くない。今がチャンスだ!攻め立てる!)
全力の疾走。能力の制限を解除した彼のスピードは、視界に捉える事すら困難であり、怪物の体には一瞬の内に傷が刻まれる
『───!───っ!』
しかし、ただやられる訳には行かないとばかりに、乙骨の気配を感じ取り、感じた方に向け攻撃をしかける。地面が割れる程の攻撃。普通であれば浅い傷では済まない所ではあるが……
「当たるわけないだろ!」
相手が悪い。当たれば致命の一撃も、彼にはまず当たらない。怪物攻撃を躱しながら、リカと連携し確実に傷を与えていく
『───!!』
「うおっ……と」
そんな時、突然の空気が揺れる程の咆哮と共に、周辺に暴風が吹き荒ぶ。それにより、乙骨と怪物の距離は離されてしまう
『──────!!!』
見た目の変化は少ないが、乙骨は感じとる
「……なるほどね。そっちもこれからって事か」
敵である無貌の怪物の力。それが先程に比べて格段に上昇した。それに合わせ、乙骨のボルテージが上がる。両者共にここからが本番だ
───『リカ』の完全顕現終了まで、後2分25秒