「「……」」
うん……流石にバカ正直に突っ込んでは来ないよね。僕の戦い方とかも分かってないだろうし。
なら、お望み通り僕の方から仕掛けるとしようか
一先ず、刀を自分の手に顕現させる。相手は……少し不思議そうだね。まあ銃社会のキヴォトスで刀を使うのは珍しいと思うけど……僕が銃を使うとキヴォトス人でも危ないからね。仕方ない
刃を潰している刀を手に握ったまま、相手に向かって歩いていく。1歩……1歩……そして、次の1歩を踏み出し
“目の前に居る先生”へと振り下ろす……が、謎のバリアによって防がれた
(硬いな……)
「なっ……」
「いつの間に?!」
「っ……!」
「おっと」
バリアによって防がれた事により、僕が接近したのに気がついた他の3人の内の1人、銀髪の子が僕の足を狙い撃って来るが、先程まで居た位置まで戻る事で回避する
「ん……見えなかった」
「嘘、常連さんあんなに強かったの?」
「これは……少しマズイかもしれませんね」
うーん……これを見えないとなると……
絶対勝てないよ?
……
…………
………………
(強いとは思っていた……だが、ここまで……!)
「シロコ!前方に手榴弾を……」
「遅い」
指示を出すと、それが届く前に潰される
「ノノミ!目に見える範囲に弾幕を!」
「了解です!」
「うーん……ちょっと甘いかな」
指示が通っても、そんなものは無意味だというように正面から潰される
(クソっ……!強すぎる!見積もりが甘かった!これが……)
「現代の異能……!」
「もう終わりかな?」
自分の甘さに歯噛みしていると、後ろから声が聞こえてくる。ハッとし、振り向くと、こちらに刀を向けている憂太の姿が。他の子達は、私の後ろに憂太が居ることに今気がついた様だ。……これは、間に合わないだろう
(くっ……力不足か……)
自分の力不足を噛み締めながら、己へと迫ってくる刃が潰れている刀を眺めていると、寸前で刀が止められた
(……?一体何を……)
不思議に思い、刀を握っている彼に目を向けると、私の後方をじっと見つめたまま動かない
「……来たね」
彼がそう呟くと、私の少し後方から、轟音と共に人が落ちてきた。
「……これは一体どういう状況?」
そう言い、煙の中から出てくるのは……
『先生、こちらが各学園の主力人物達です。……中でも、こちらの方々は、キヴォトスでも最強格であると言われている人物達です』
(確か……リンちゃんから貰った資料にあった……)
「空崎ヒナ……」
ゲヘナ学園の風紀委員長だった
ゲヘナ学園風紀委員長 空崎ヒナ。戦場へと到着
「うへー……こりゃ酷いねー」
ヒナが到着するのと同時、気の抜けた声が聞こえてきた。……この声は……
「ホシノ先輩!」
「やっほー皆。いやぁ、ゴメンね?ちょっと眠ってたんだけど……これ、やったのは君かな?」
ホシノは、いつの間にか私から離れていた憂太へと声をかける
「……だとしたら?」
「……大事な後輩に手を出したんだ、対価は払ってもらうよ」
同時刻、アビドス高等学校 小鳥遊ホシノ。同じく戦場へと到着
「小鳥遊ホシノ……」
「あれ?おじさんの事知ってるのかな?」
「……まあ良いわ。今はとりあえず……」
「うん……彼だね」
「……一旦協力しましょう」
「……そうだね。分かった」
今、ゲヘナの最強と、キヴォトス一の神秘が手を組んだ。本来、彼女達二人が相手ならば、どのような者を相手にしても負けなかっただろう。
……しかし
「……面白いね。キヴォトス最強格の二人の協力か」
彼女達が挑むのは、本来のキヴォトスには居なかったイレギュラー。キヴォトスを一人で制圧することが出来る、現代の異能
キヴォトスに居る者に聞いたら口を揃えて言うだろう
キヴォトスの最強とは?
それは……
乙骨憂太である。と
「なら……僕ももう少しギアを上げようかな」
目を閉じながら言う彼の言葉に呼応する様に、頭上のヘイローの光が輝きを増していく。
そして、ある所まで行くと輝きが収まっていく。他の生徒から見たら変化は無い様に感じた。……しかし、二人は感じ取る。
彼の変化を
(……これは)
(……凄まじいね)
そして、憂太が目を開けたと同時、彼の中に鎮めていた、膨大な神秘、その“一部“が解放される
そして、その変化は、戦場に居る全員に恐怖となり伝播する
「はっ……カヒュ」
「はあっ……はあっ」
膨大すぎる神秘。その一部だけでも、他の生徒達とは一線を画す。戦場は、彼によって支配された
「じゃ、始めようか。第二ラウンドだ」
「これは……本気でやらないとマズイかな?」
「……最初から全力で行くわよ」
「クククッ……突如現れた、小鳥遊ホシノを超える神秘……ようやくしっかりとした戦闘が見れそうですね……観察させていただきますよ?乙骨憂太さん」
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