α月β日
ベンチで落ち込んでる男性を見つけて声を掛けた。
声を掛けられた男は俺に嫌悪感を感じてただろう。
俺がカレコレ屋という何でも屋をやっていると言うと、辛気臭そうな表情しながらも俺に語り掛けた。
その男性は大手テレビ局のプロデューサーらしく、昔はキー局総合職は倍率1000倍だったみたいで、その中でもこの男性は優秀だったらしい。
仕事は忙しかったが充実していたが、YouTubeの登場でテレビが衰退。同窓会で自分の会社を書類選考で落ちた同級生がYouTubeで成功。
見下してた同級生との再会時に取っ組み合いの喧嘩をしてしまった。この話はこれで終わりかと思えば、その同級生が動画内で喧嘩騒動の事を脚色して発表。名前は出なかったが同級生が出したヒントから特定され、会社からは大量の苦情が届き、クビになったそうだ。
その同級生に復讐でもするか?
俺がそう言うが違うようで、一番憎いYouTubeに流れたこの世界だと言う。
ならば一度YouTubeが存在しない世界にしてやろうと思い俺はある物体を出した。
異宙の生物「ゲイザー」。
男性に幻覚を見せてYouTubeの無い世界を体験させる。
体験させた後にこの男性が何を思うか楽しみだ。
男は了承し、ゲイザーの幻覚に掛かった。
最初は男の表情は喜んでいたが、段々と暗くなっていた。
男が目を覚まし、どうだったかっと聞くと「結局同じだったよ。くだらない幻覚だ。」と答えた。
変わらないのは当然だ。YouTubeが無くなった所で、動画配信コンテンツは時が経てばいつかは生まれる。どんなに排除しようと、必ずコンテンツ作る人間が出て来る。いたちごっこだよ。
だから変えるのは世界じゃなく自分自身の生き方だって事だ。
テレビ局に入ったのは面白い物を作りたいからなんじゃないのか?
俺の言葉に黙った男。
面白い物を作りたいならYouTubeを利用すればいい。
どうせクビになってしまったんだ。
YouTubeなら自分の書いた脚本や企画で自由に動画が作れる。
まぁ、やるかどうかは個人の自由だからな。
あくまで俺は一つの案を言ったまでだ。
「・・・YouTubeチャンネルの開設の仕方とかも教えてくれるのか?カレコレ屋は。」
依頼してくれればな。
数時間、動画の開設の仕方を教え、男は帰って行った。
会った時より表情は明るくなったようだ。
男がどんな動画を出すのか楽しみだな。
さて、俺もそろそろ編集作業しますかね。
α月β日
今日は珍しくオンライン授業をやる事になった。
なんでも、お試しでしばらくは各自宅の部屋でオンラインでの授業をするそうだ。
俺は現在、ゲンレイ宅で部屋を借りて授業を受ける。
俺とヒサメは現在一緒に住んでるため、バレないようにするために俺が移動する事にした。ヒサメは俺の部屋で授業受けてる。
ぶっちゃけ、家の中に居るから登校とか気にせずにいられるのはメリットだが、多分サボる奴が居るだろうな。
画面の向こうの小野もとい神谷が出席確認をしていた。
んで早速チダイがやらかした。
ハンドルネームが「♡ちだこ♡」っとなっていた。
さてはお前ネカマやってたな?
神谷はわざとなのか、そのまま読んでしまい、チダイが赤面してしまった。
これは黒歴史だな。
オンライン授業が開始され、俺は真面目に勉強した。
ルイは前髪が気になったのか、画面を見て前髪をいじっていた。
「カゲチヨ~!今日タコパするって!タコパ!」
カンナこら。話し掛けるなよ。今オンライン授業中だぞ。
ってか何でタコパ?
俺が来るなとジュエスチャーする。
神谷に注意されて軽く謝罪。
頼むからゼクス。カンナを抑えてくれよ。
マジで頼むよ。300円あげるから。
それから真面目に授業を聞いて、やっと終わりが近付いたって所でカンナが部屋に入ってきた。
バッカッ!勝手に入ってくんな!あ?タコ焼きできたから食べに来い?あとちょっとで終わるからちょっと待てい!!俺は何とかミュートしたが、絶対女連れ込んでるとか思われてそう。
ゼークス!!頼むからカンナを部屋から追い出してくんない!!
羽交い絞めで引きずられるカンナを見送ってミュートを解除したら画面の向こうにいるヒサメから圧を感じた。
その後、たこ焼きを数箱持って帰ったら若干機嫌が直った。
α月β日
オンライン授業してから数日。
テストして赤点取った生徒は、学校に行って授業するらしい。
んで赤点取ったアサヲ達は学校に登校して授業を受けるそうだ。
ご苦労な事だ。
さて、今日のリモート。誰も来ませんように。
あ?フラグだって?
そんなフラグへし折ってやるよ!!
まさか今度は、フィーアが邪魔しに来るとは思いもしなかった・・・。
α月β日
今日、別のYouTuberから俺等カレコレちゃんねるとコラボしてほしいと言ってきた。
コラボの内容は漫画あるある。
少年漫画、少女漫画問わず、それをネタにあるある動画を作るそうだ。
俺は脚本を書き、撮影のカメラを回していた。
ヒサメはヒロイン役でシディは主人公役で演技をする。
シディがたまに台詞を忘れるので、俺がスケベブック、じゃなくてスケッチブックに台詞を書いて掲げる。忘れるのは仕方がないが、1分に1回はないだろ。
ちゃんと台本読んだ?
最近ヒサメがシディに抱っこされたり近寄ったりしても照れなくなって正直つまらないなぁ~。
俺がそう思ってると肩を叩かれた。
コラボ先のYouTuberさんから、チャラ男役をやってくれと頼み込まれた。
いやいや。事前に言ってあると思うが俺は顔出しNG何だよ。
「なら、カゲチヨと分からない様に変装すればいいのではないか?」
シディ・・・。何でこんな時に限って的確な事言うんだよ・・・。
スタッフやYouTuberさん達が俺を魔改造されて出る事になった。
現在俺は、金髪のカツラを被り、掻きあげヘヤーにして、悪そうな人相にした。テンプレな不良だな。
俺を加わって、あるあるの撮影再開。
俺はヒサメを学校の日影場所の壁際に追い詰め、壁ドンからの顎クイで「お前いい女だな。俺の女になれよ。」っとありきたりな台詞を言った。
「・・・・・・////」
いや、嫌がってよ。
ちゃんと演技して。
それから数日でコラボあるある動画が配信された。
まぁ予想通り、コラボで喜んでるコメントや、シディやヒサメの称賛のコメントが流れ、俺に対するコメントが罵詈雑言だらけである。
嫌われるほどいい演技って事で、ポジティブに考えよう。うんうん。
だから俺は気にしてないから、そんなPCに圧かけて睨みつけるなお前ら。
睨んだところでコメント主には届かないぞ。
コラボ先のYouTuberさんからお礼を言われ、またコラボしてほしいと言ってきた。こちらこそと手を差し伸べたが、ヒサメが目が笑って無い笑顔で「今度は演技じゃないのでお願いします。」っと勝手に言ってYouTuberさんを困らせてしまう。
止めないか。
俺はヒサメにヘッドロックをかけるのであった。