カレコレ屋にて特に依頼も無くのんびりと過ごしていた俺達。
まぁ俺はいつもの如く編集作業だ。
ヒサメ「この数日間全然依頼来ないね。」
ボティス「うひゃひゃひゃ!このチンケな店もついに終わりか!いい気味じゃ。」
シディ「だが依頼人が居ないという事は、困ってる人も少ないという事だ。俺は良い事だと思うぞ。」
カゲチヨ「それもあるが、依頼が来ない原因は別にあると思うぞ。」
ヒサメ「え?そうなの?」
カゲチヨ「あぁ。これを見ろよ。」
俺はヒサメ達に自分のスマホを投げ渡し、画面を見るよう言った。
ヒサメ「えっと・・・「あなたの願いをどうぞ。その願い、必ず叶えます。 オールグレイズ」?」
シディ「俺達と同じ何でも屋みたいだな。」
カゲチヨ「まさにシディの言う通り。このオールグレイズは俺等の同業者の様なもんだ。依頼料は高額ではあるが、どんな願いでも必ず叶えてくれるってもっぱらの噂だ。とんだ神龍気取りだよ。」
シディ「神龍?っとはよくわからないが、必ず叶えてくれるなんてすごいな。」
ヒサメ「「早い安いテキトー」のうちと真逆だね・・・。」
そう言いながらヒサメはスマホを返してきた。
カゲチヨ「「必ず」って所は引っかかるがな。まぁこいつらのおかげで俺等は暇人に成り下がったって事さ。」
ヒサメ「その言い方。棘があるよ。」
するとカレコレ屋に傷だらけの男性が入ってきてた。
「た、助けて・・・。」
そう言って倒れた男。
カゲチヨ「ヒサメ!包帯用意!シディ!ソファーまで運ぶ!手伝ってくれ!」
ヒサメ「う、うん!」
シディ「分かった!」
俺の指示でテキパキと応急処置をして、男性は一命を取り留めた。
数十分後
男は目を覚まし、起き上がった。
シディ「目が覚めたか。」
ヒサメ「大丈夫?」
「ここは・・・。」
カゲチヨ「カレコレ屋。アンタはここに入ってすぐに倒れたんだ。」
「!じゃあ君達がカレコレ屋の!?お願いします!!助けてください!!僕・・・僕は・・・騙されたんだ!!あいつら・・・オールグレイズに!!」
「「「!!」」」
男の発言に、俺達は驚きの表情を見せる。
カゲチヨ「その話、詳しく聞いても?」
その質問に、男はソファに座り直し語り出す。
この男性は半年ほど前、事故で家族を失った。生きる気力を失っていたところにオールグレイズの噂を聞いて半信半疑でそこに尋ねた。家族にもう一度会いたい一心で大金を払ったとの事らしい。
シディ「それはいくらなんでも無理ではないか?」
「実はオールグレイズは異宙の住人の力を借りていて、一回だけなら会わせてくれると言ったのです。もちろん法外な料金を請求されました。僕は両親が残してくれた貯金と一緒に暮らしていた家を売ってそのお金を払ったんです。なのに・・・。」
ヒサメ「・・・会えなかったんだね。」
「・・・はい。でもお金を返してもらえず、警察に相談しようとしたらあいつらに殺されかけて・・・。」
カゲチヨ「怪我はその時に?」
「カレコレ屋さんの事はオールグレイズを調べていた時に知ったので・・・。ここまで命からがら逃げてきたんです。お願いします!!あいつらをやっつけてきてください!!同じような被害者が出ない様に・・・。もしお金も無事に取り戻せたら、その時はすべてカレコレ屋さんに依頼料としてお支払いします!!」
カゲチヨ「・・・・」
シディ「なるほど。事情は分かった。」
ヒサメ「どうするカゲ?。」
カゲチヨ「そ~だな。まぁ、断る理由は無いな。(ただ・・・この男性。何か裏がありそうだ。勘だけがな。)」
カレコレ屋から出て数時間。
情報収集する事になった俺達。
しかし、オールグレイズは実態が謎でつかめなかった。
どうやら願いがある人間にしかたどり着けなく、ネットで住所も電話番号ものってなく、連絡先もわからなかったとの事だ。
ヒサメ「聞き込み調査しても悪い噂が出てこなかったんだよね。」
カゲチヨ「だが、そんな中、一人だけオールグレイズについて直接話したいって奴が居たぞ。そいつ、今から来るそうだ。」
ヒサメ「え!?今!?」
カゲチヨ「そう、今。わざわざ丁寧な文章のDMで送って来てな。DM内容は、この辺に来るそうだ。」
シディ「さすがカゲチヨ。仕事が早いな。」
カゲチヨ「こんな事でいちいち褒めるな。」
ヒサメ「もしかして照れてる?照れてる?」
ニヤニヤ顔で俺を見て来るヒサメ。
殴りたい。その笑顔。
さて、そろそろ本題に入るか。
俺は歩く足を止め後ろを振り向く。
カゲチヨ「んで、そのDMを送ったのはお前さんか?」
振り返った先には、全身黒一色の男性とデジカメの頭をした小人が背後に絶っていた。
見た目からしていかにも怪しい奴だ。
「おやおや。まさかオレちゃんに気付くとは。やっぱりあなた、ただ者じゃないですね。」
カゲチヨ「お前さんもな。」
「「!!」」
男の姿を見た瞬間ヒサメとシディが驚いた表情を見せる。
「こんにちはカレコレ屋さん。」
ヒサメ「ブラックさん!?」
シディ「何でお前が?」
カゲチヨ「あれ?お前ら知り合い?」
ブラック「前回コラボでお二方に会ったのですよ。」
カゲチヨ「へ~。」
また俺の知らないところでコラボですか。
ブラック「カゲチヨさんとは初めましてですね。どうも悪魔系YouTuberのブラックです。そしてこの子はカメラちゃん。」
カメラちゃん「じぃ~!」
カゲチヨ「あ、どうもご丁寧に。カレコレちゃんねるの裏方やってます。カゲチヨです。しかし、何で俺の名前をご存知で?」
ブラック「カゲチヨさんの事は過去のカレコレちゃんねるを拝見させて知りました。オレちゃんカゲチヨさんのファンになっちゃいました。」
俺のファンとか。相当変わってるぞ。
ブラック「今度是非ともオレちゃんの動画に出てみませんか?」
カゲチヨ「ははは。自分顔出しNGですので。」
出会って早々和気あいあいと会話する俺とブラック。
シディ「楽しく会話してるのはいいが、何故ブラックがここに・・・。」
ヒサメ「もしかしてオールグレイズの情報提供者さんって・・・。」
ブラック「オレちゃんです。」
シディ「じゃあブラックは奴らの事を知ってるのか。」
ブラック「いえ。皆さんと同じくらいの情報しか。」
カゲチヨ「ズコー。」
何やねん。じゃあ何のためにDM送って来とんじゃ我ぇ。
ブラック「オレちゃんも彼らの事を調べてるんですよ。それを伝えて置きたくて。」
いや、普通に伝えてくんない?全て知ってます雰囲気出してんじゃないよ。
俺等はブラックと共にカレコレ屋に戻った。
ヒサメ「ところでさとし君は居ないの?」
カゲチヨ「さとし君?ヒサメの彼氏か?」
ヒサメ「ふん!!」
ボゴっとぶん殴られた。
シディ「さとしはブラックと共にYouTuberをやってる小学生だ。」
カゲチヨ「なるほど。」
ブラック「さとし君はいませんよ。これはオレちゃんの個人的な興味なので。」
カゲチヨ「オールグレイズを暴くことがか?」
ブラック「はい。「どんな願いも叶える何でも屋」の裏側を・・・。」
カゲチヨ「俺等もそいつらを調べてる。目的は一緒ってことだな。」
ブラック「ですね。オレちゃんの撮影を手伝ってくれるなら色々と協力しますよ?」
俺らの会話にボティスが割り込んで来た。
ボティス「なんじゃコイツは。また変な奴を連れてきおったな。」
ブラック「こんにちは。悪魔系YouTuberのブラックです。」
ボティス「悪魔じゃと~?」
カゲチヨ「同じ悪魔として仲良く出来んじゃねーの?友達ゲットだぜ?」
ボティス「やかましいわ!!ワシはソロモン72柱じゃぞ!?人間の作った物なんぞに傾倒する馬鹿と一緒にするな!!」
カゲチヨ「拗ねんなよ~。」
ボティス「拗ねとらん!!」
ブラック「まぁ悪魔にも色々いますからね。」
ブラックはボティスから俺の方を向き直る。
ブラック「で、どーします?カゲチヨさん。契約しますか?」
カゲチヨ「契約?しないね。」
ブラック「おや、即答ですね。理由を聞いても?」
カゲチヨ「怪しい契約には気を付けろっと母ちゃんに口酸っぱく言われてるんでね。」
ヒサメ「まぁさとし君が契約して酷い目に遭ってるの知ってるからね。」
ブラック「カカカ!あれはさとし君の自業自得です。」
カゲチヨ「まぁ、契約はしないが利害一致の協力はするさ。」
ヒサメ「今のままだと手掛かり無いしね。」
シディ「うむ、ブラックが手伝ってくれるなら心強いぞ。」
ブラック「では、今回は共闘という事で。」
カゲチヨ「あぁよろしくな。」
ブラックと共闘する事になったその後、ブラックの悪魔的な力で俺達はオールグレイズの本拠地を突き止めた。
俺達の目の前にはアート的と言うか個性的と言うか何とも言えない建物前に立っていた。
カゲチヨ「なにこのアート的建物。四次元屋敷なの?
ヒサメ「何訳分かんない事言ってるの?」
シディ「ここにオールグレイズがいるのか?」
ブラック「間違いありません。どーします?カゲチヨさん。」
カゲチヨ「決まってるだろ。」
俺は指を銃状にし、建物に向ける。
カゲチヨ「先手必勝。」
ヒサメ「ちょっと!!流石に不味いって!!」
カゲチヨ「いや、早めに終わらせたいじゃん。建物ごと消せばすべて解決だ。」
ヒサメ「んな訳無いでしょ!!確認せずに技放っちゃ駄目!!それでも主人公!?」
カゲチヨ「カレコレ屋の主人公はシディだろ?」
ヒサメ「あ~言えばこ~言う!!」
ブラック「あの・・・カゲチヨさん。流石にそれは止めてくれませんか?オールグレイズの裏側が撮れなくなります。」
シディ(ブラックが珍しく焦ってる?)
そんなコント的な事がありながらも、俺等はそのまま中に入った。廊下を歩くも、電気を付いてないのか暗い。
カゲチヨ「暗くて何も見えんな。」
シディ「うむ。注意した方が良いな。俺が前を歩くからカゲチヨは後ろを歩いてくれ。」
カゲチヨ「りょ。」
すると、突然物音が聞こえ、俺とブラックは音の方へと向くが何も無し。
ブラック「何もありませんね。」
カゲチヨ「何もないな。」
ブラック「鼠でも居たのでしょうか?」
カゲチヨ「意外に心霊的な何かだったりしてな。」
ブラック「それはそれで面白そうですけどね。」
カゲチヨ「さて・・・ヒサメとシディはどこに消えたのやら。」
俺等が二人を目を離したすきに消えていった事に気付いた。
カゲチヨ「まぁ、あの二人なら大丈夫だろう。」
ブラック「信頼してるんですね。」
カゲチヨ「まぁな。根拠はないがな。さ、先を進もう。」
ブラック「この廊下の奥、鬼ヤバな予感がします。」
奥の部屋に入ると、そこには体は人間体だが顔は鏡で黒の靄がかかっていた存在が立っていた。
ブラック「オレちゃんの予感は当たってましたね。」
カゲチヨ「お前が言う鬼ヤバってやつか。」
「悪魔に刃向かうとハ・・・。愚かナ奴らだナ・・・。」
その物体は、俺等に青い炎を放つが、俺は発火能力で打ち消す。
ブラック「カゲチヨさん。吸血鬼とゾンビのDNAを持ってると聞きましたが?」
カゲチヨ「合ってるよ。別の特殊な能力が少しあるだけだ。それで?こいつも悪魔な訳?」
ブラック「そうみたいですね~。でも名前も無い下級悪魔です。オレちゃんたちの敵じゃないですよ。」
カゲチヨ「ふ~ん。」
俺が能力で拘束するが、青い炎に包まれ消え去った。
あ~らら。
カゲチヨ「アレが下級戦士?」
ブラック「下級悪魔です。しかしおかしいですねぇ~。ここまでの力があるとは。」
カゲチヨ「共闘するって言ったよな。」
ブラック「えぇ、もちろん。」
カゲチヨ「俺がアイツを追い込むから間合いに入ったらどうにかしてくれ。」
ブラック「どーにか・・・とは?」
カゲチヨ「方法は任せる。」
下級悪魔は青い炎を連発に放ち、俺等は左右に避ける。血の雨を下級悪魔に放ち怯ませる。
カゲチヨ「今だ!ブラック!!」
ブラック「了解です!」
そう言って、ブラックは俺の胸をナイフで突き刺した。
カゲチヨ「うそ・・・だろ・・・。」
俺の体が青い炎に包まれ倒れた。
ブラック「カーッカッカ!!
ディス・イズ・炎ターテイメント!!」
下級悪魔は、俺の頭をぐりぐりと踏んづける。
「馬鹿な男ダ・・・悪魔は人間などと共闘しなイ・・・。」
カゲチヨ「ぐふっ・・・。」
「コイツは不死身らしいガ、弱点がアる・・・。そうだったナ?」
ブラック「えぇ。」
カゲチヨ「て・・・めぇ・・・。」
ブラック「すみませんカゲチヨさん。オレちゃんは皆さんをここに連れて来たかっただけなんです。おかげで鬼ヤバな動画が撮れました。」
カゲチヨ「最初っから・・罠だったのか・・・。」
ブラック「悪魔なんて信用しちゃいけませんよ。カゲチヨさん。」
俺は、ブラックの言葉と共に瞼を落とした。