気絶してるカゲチヨに下級悪魔は容赦無く顔を踏みつける。
「動けないようダナ。」
ブラック「不死身とはいえど、作りは意外と脆いらしいですから。」
「お前から聞いた通りダ。」
会話の途中で怪我でカレコレ屋に助けを求めた依頼人が姿を現した。
「し、死んだか!?」
ブラック「おや、あなたは・・・」
「イヒヒヒ!!やはり悪魔様にお任せして正解だった!!カレコレ屋とか言う偽善者集団・・・安い値段で仕事を受けて・・・僕の邪魔ばかりして・・・ずっと目障りだったのさ!!これで全ての依頼は僕の物だ!!最強の何でも屋・・・「オールグレイズ」は僕なんだッ!!」
この依頼人はわざと怪我してカレコレ屋に近づき、悪魔の力を使ってカゲチヨ達を亡き者にしようとした。
ブラック「カカカ!!すべては仕組まれていたという訳です。」
依頼人は下級悪魔に跪いて祈るポーズをとる。
「はぁ~悪魔様!ありがとうございます!」
「悪魔は人間のタメに働いたりシナイ。ツマリお前ナドのためニ働いタわけジャナイ。」
ブラック「では勝者へのインタビューと行きましょう!」
「お前のおフザケに付き合ウ時間はナイぞ・・・。」
ブラック「撮影には協力してくれるって約束したでしょ?」
「・・・フン。」
ブラック「では、どーして人間相手の何でも屋なんて、面倒な事始めたんです?見下してる人間をわざわざ傀儡に用意してまで・・・。」
「・・・単純なハナシダ。おレは欲望をホッしていル。欲望をモつ人間タチを集メ、願イを叶えル代償ヲ集めれバ集めるホド悪魔は力を得ル・・・。おレはここで終わるようナ悪魔じゃナイ。力・・・力さエあれバ、古き者達にモ勝てル・・・。」
ブラック「そーですか。ですって。」
「は?」
カゲチヨ「あ、気が済んだ?」
むくりと何事もなかったかのようにカゲチヨは起き上がった。
ブラック「いや~なかなかの名やられ役の演技でしたよ。」
カゲチヨ「そうか?もっと血反吐とか吐けばよかったかな?」
ブラック「いやいやこれ以上やっちゃうとチャンネルがBANされちゃいます。」
カゲチヨ「悪魔でもそこ気にしちゃうんだな。」
「お前っ、イきて・・・。」
カゲチヨ「あんな程度で死ねるかバーカ。」
「ウ・・・裏切っタナ・・・!」
ブラック「悪魔なんて信用しちゃダメですよ?」
カゲチヨ「ブーメラン乙だな。」
ブラック「あなた方の裏側を知るためにわざとやられるように協力してもらいました。」
カゲチヨ「ディス・イズ・炎ターテイメント!ってな。」
顔は分からないが、怒りの雰囲気を出した下級悪魔がカゲチヨ達に向けて青い炎を放つ。
カゲチヨ「だから効かんって。」
片腕を血で硬化し、気功を纏って青い炎を跳ね返す。下級悪魔に向けて血の刃を飛ばそうとした所、悪魔と契約をした依頼人が邪魔しようとしてきた。
「この!悪魔様に何をする!!」
しかし、カゲチヨは片足で依頼人を蹴り飛ばし、血の刃を下級悪魔に飛ばし串刺しにした。カゲチヨの攻撃によって苦しみ悶える下級悪魔を心配しに近寄る依頼人。
カゲチヨ「悪魔に頼ってまでそんなに何でも屋やりたい訳?もっと他の仕事探せよ。何なら紹介しようか?」
「い、イキがるなよこの雑魚が!!」
ブラック(その雑魚に蹴られた人が何を言ってるのですか?)
依頼人は下級悪魔の背後に隠れ、頼み込む。
「悪魔様!コイツ死んでないじゃないですか!!早く殺してください!!そう言う約束でしょ!?アンタと契約したら悪魔の力でどんな願いでもかなえてくれるって・・・。この世界には「オールグレイズ」だけがいればいい!!お、俺だけが感謝されて・・・称賛されて・・・俺だけが本物なんだ!!」
カゲチヨ「今思ったけど。オールグレイズって名前。厨二臭くて逆にダサくない?」
ブラック「言っちゃダメですよ。彼、きっと気に入ってるんですよ。黙って笑うのが大人の対応です。」
カゲチヨ「だな。」
「こんの~・・・。早く!!あいつら全員殺してくれ!!悪魔なんだからそれくらい楽勝だろ!?」
「・・・アア。お前の力が必要ダ。」
そう言って依頼人を後頭部の鏡の中に吸い込み、吸収してしまった。
カゲチヨ「あ~らら。気軽に悪魔と契約するから~。」
ブラック「欲に忠実過ぎるのも考え物ですね。正直規制されちゃいますので、あんまりショッキングなシーンはやめてほしいんですが・・・。」
カゲチヨ「モザイクでも入れておけ。」
依頼者を取り込み、姿がゴテつき、叫びながら力を増していた。
「消エロ・・・!!おレの邪魔ヲ・・・するナ・・・!!」
先ほどよりも速度が上がり、カゲチヨ達に襲い掛かる・・・が。
カゲチヨ「邪魔してやるよ。下級悪魔さんよぉ。」
「なっ!?・・・ガァ!!」
下級悪魔の攻撃にカウンターの蹴りを繰り出し壁際まで吹き飛ばす。
ブラック「すごいですねぇ~。先ほどよりも数段力を増してると言うのにモノともしないとは、カゲチヨさんは悪魔以上の化け物ですね。」
カゲチヨ「失礼。超失礼。」
「ふざケるな!!おレの力は、おマエたちより遥かに強イはずダァー!!」
怒りながら力を出す下級悪魔に、カゲチヨはファイズアクセルを起動。
『START UP』
機動音と共にカゲチヨの髪が銀髪になり、白い闘気を出し軽くジャンプを数回する。
カゲチヨ「10秒間で蹴りつけてやるよ。」
目にも止まらぬ速さで移動し、蹴りや拳を叩きこみ、軽く手をスナップさせて思いっきり蹴り飛ばし、高く飛ぶ。
『3』
血のポインターを飛ばし、ロックオンと拘束。
『2』
そのまま下級悪魔に向かってキックを入れ。
『1』
残り1秒間で下級悪魔を貫き、着地する。
『TIME UP。』
音声と共に高速時間が終わり、カゲチヨの髪が元の色に戻る。
「グガアアアアアア!!」
貫かれた下級悪魔は悲痛の叫びを上げる。
「ア・・・ゴあ・・・コ・・・こんナヤツ・・・ニ・・・。違ウ・・・!おレの・・・力は・・・モット・・・。」
カゲチヨ「大人しく地獄に行きな。」
指を銃状にしてカゲチヨは血放弾を放ち、下級悪魔をチリ残さずに消し去った。
カゲチヨ「「オールグレイズ」。評判は絶賛だったようだが、中には法外な代償を払われ、苦しんだ奴が居たそうだ。」
ブラック「悪魔は人間の事なんて、考えませんですから。」
カゲチヨ「ふっ。そんな奴に。何でも屋と名乗らせるつもりはねぇよ。」
カゲチヨとブラックは、逸れたヒサメとシディと合流し、ヒサメ達は偽物の自分と戦っていた事を説明し、カゲチヨは依頼人がオールグレイで、悪魔と契約して唯一の何でも屋になる為、カゲチヨ達を嵌めようとするも、結局依頼人は悪魔に取り込まれてしまった事を説明した。
ヒサメ「そっか・・・依頼人の人は・・・」
シディ「野放しにしとけば、もっと悲惨な事件が起きていただろう。止められてよかったと思う。だから、その罪を背負う事は無い。」
シディはカゲチヨを見てそう言う。
カゲチヨ「どんな悪人だろうが人を殺したのは変わりねぇよ。だったらその罪を背負うのは、やった本人の責任だ。な~に。お前らが気にする事じゃねぇーよ。背負う事には慣れてる。」
ヒサメ「だったら、その罪、一緒に背負わせてよ。」
シディ「俺達、仲間だろ。」
カゲチヨ「・・・そうだな。」
そんなしんみりとした会話をしていると、ブラックが空気を読まずに明るい声で労いの言葉を発した。
ブラック「お疲れ様でした!機転を効かせて敵を倒したヒサメさん!」
ヒサメ「わ、私?」
ブラック「圧倒的なパワーで敵をねじ伏せたシディさん!」
シディ「ん?」
ブラック「お二人とも、とってもカッコよかったです!素晴らしい動画が撮れました!」
ヒサメ「撮影してたの!?」
シディ「そんなはずはないだろう。俺は魂を取られてない。」
ヒサメ「シディ、カメラを何だと思ってるの・・・。」
カゲチヨ「そんなにカッコイイ映像撮れたなら後で見せてくんね?二人の勇姿をこの目で確かめたい。」
ヒサメ「恥ずかしいから止めて!!」
ブラック「それに、そんな二人よりも規格外のカゲチヨさん。オレちゃん。更に好きになっちゃいました。どうです?今度オレちゃんの動画に出演してみては?題して「悪魔軍団VS吸血鬼ゾンビ!!」バズる事間違いありません!!」
カゲチヨ「魅力的ではあるが、引退した身なので。」
ブラック「それは残念です。」
ヒサメ「魅力的ではあるんだ・・・。」
ブラック「それでは皆さん。撮影にご協力いただき感謝です!サービスで事後処理はやっておきますよ。」
カゲチヨ「・・・そうか。」
カゲチヨ達はブラックに背を向けて歩き出すが、カゲチヨだけ止まりブラックの方に顔を向ける。
カゲチヨ「ちなみにだが・・・どこまで計算してた?」
ブラック「さぁ・・・何の事だか。」
お互い笑みを浮かべ、カゲチヨはヒサメ達の元へ向かい部屋を出た。
そして、ブラックは、下級悪魔が持っていた悍ましい手鏡を持って自分の世界に帰って行った。
カゲチヨ(ブラックか・・・くえない悪魔だな。また何処かで会ったりして。・・・な~んてね。)