カゲチヨ日記   作:yakyo

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α月β日

 

 

これで何度目だろうか。

またシディが幼児化してしまった。

 

俺がトイレ行ってる間に、そうなってしまったみたいだ。

 

しかも、シディにしてはありえなく、子供にしては頭が良い。

 

オーナーから元に戻る薬を飲んでみるもダメらしく。

小さくなる薬を渡した子供の男の子は自分で作った物らしく、元の戻るにはその男の子を見つけ、聞き出すしかないようだ。

 

俺達はシディが言う男の子を探しつつ、元に戻る方法を模索していた。

 

シディにはしばらく幼稚園に通う事にさせたが、迎えに行くとき、何処か浮かない顔をしていた。

 

今のシディは子供どころか、大人より頭が良い。

子供達と話が合わないのかもしれない。

 

とんだコナン現象だよ。

その男の子、もしかして黒の組織とかじゃないよな?

名前がお酒の名前とかになってない?

 

迎えに行った日が雨で、屋根に当たる音がレとファの音が近いと言う。

どうやら絶対音感が持っているようだ。

 

近くの家のピアノを聞くも、音がずれてると言って気持ち悪そうな顔をする。

 

色んな音が混ざり合って不協和音のがうるさく苦しんでいたため、俺はイヤホンを渡し音楽で気を紛らわそうとした。

だがイヤホンの調子が悪かったのか、ノイズが流れていたのか、困った顔をしたシディ。

 

しかし、俺に気を遣ったのか何も言わず我慢して耐えていた。

 

流石に、これは良くないと思って俺は音楽を流すのを辞めた。

 

そのおかげか、少しだけ楽になったようだ。

 

だが、このままだとまずいな。

日常生活がままならなくなってしまう。

 

早く男の子を探さないとな。

 

 

 

次の日

 

授業中、オーナーからシディが幼稚園から出たと聞き、俺は早退し、シディを探した。

 

今のシディは音に敏感。だったら、音の少ない場所を探せばすぐに見つから。

 

俺の思った通り、シディは音の少ない橋の下に座り込んでいた。

 

シディの隣を座り、どうしたのか聞いた。

 

 

「幼稚園に居るのが苦痛なんだ。俺が異質だから、どうしても馴染めなくて・・・。」

 

 

苦痛なら、幼稚園なんてやめちまえ。

 

無理に合わせる必要はねぇーよ。

 

俺はシディの頭を撫でた。シディはくすぐったそうな表情をした。

 

前世の俺もそんな時期はあったなぁ~。自分にとって普通が周りにとっては普通じゃない。その逆もまた然り。

自分にとって簡単な問題が相手にとって難しく、なぜ出来ないのかと疑問に思ったり、逆に周りの感情が理解できなかった。

 

「普通の日常」っと言うものが、よくわからなかったんだよな。

 

 

・・・って自分の事はどうでもいい。

 

 

俺はシディをおんぶして耳栓を渡した。

流石にあのノイズだらけのイヤホンを使わせるわけにはいかないからな。

 

カレコレ屋に着いた時には、シディは俺の背中でぐっすり寝ていた。

 

 

 

さらに次の日

 

シディは、橋の下の壁に書いてあった数式を計算し、薬を渡した男の子に会ったそうだ。

どうやら、壁の数式を書いたのは例の男の子らしく、シディに対するメッセージだそうだ。

 

その男の子は、友達になるには自分の苦しみを知ってほしかったから幼児化の薬を渡したらしい。

 

どちらか片方でなく、お互いを理解し会わなきゃいけない。

それが友達だとシディは言い、元に戻した後、改めて友達になろうと言ったらしい。

 

そのおかげかシディは元に戻り、その男の子と友達になったそうだ。

 

その子も、周りとの違いで苦労したんだろうな。

シディは男の子の話を理解できなくとも、それでも話をきちんと聞いていた。

 

話を聞いてくれるシディに男の子は笑顔で会話をしていた。

 

ああいう子は、シディみたいなのが一番必要だったのかもな。

 

 

 

α月β日

 

 

現在夏休み中

ミキとノリコとカンナがカレコレ屋にやって来ては、ソファに座って暇だ~っと言ってきた。

 

暇ならどっかに遊びに行けよ。

 

俺は呆れながらも、依頼主から貰ったレジャープールチケットをヒサメ達に渡した。

ヒサメ達は喜びながらチケットを受け取った。

 

さて、依頼はシディ達がやってくれるって事で、俺は編集作業に戻りましょうかね。

 

 

「カゲも行くの!!」

 

「ほら行くよ~」

 

 

えぇ~・・・。

 

俺はヒサメとカンナに強引に連れられプールに行く事になった。

 

 

 

レジャープールについた俺達。

 

今回の依頼、このプールの運営者が言うにプール鬼ごっこという新しいイベントを企画しているらしい。

俺等はそのテストプレイを頼まれたって訳。

 

なので、今日一日だけ貸し切りである。

 

さて、ヒサメ達が遊んでる間に俺は優雅に読書と洒落込もうか。

 

 

「カゲも参加するの!」

 

「合法的に女子に触れられるよ~?」

 

 

いや、俺が参加したら駄目だろ。だって、最近水の上に立って歩けるようになったんだぜ?ナルトの世界でもやっていけるほどだぜ?

 

おい、まるで変人を見る様な目で見るんじゃない。

あ、今ので俺の心は傷つきました!帰って傷を癒してくる!サラダバー!!

 

・・・・わかった。やるから能力で威嚇するんじゃないよ。レジャー施設が壊れたらどうする。

 

鬼を誰にするか、シディが割りばしで作ったクジを使って決めるそうだ。

んで決まったのがヒサメ。

 

 

「そうだ!普通の鬼ごっこじゃつまらないから罰ゲーム付けようよ!」

 

 

また余計な提案をしてきやがったよ。

 

ミキが言うに捕まった人は逃げきれた人と鬼に奢り、逆に誰も捕まえられなかったら鬼が全員に奢りって事になる。

 

あ~それくらいならいいか。どっちに転んでも俺には痛手にもならないからな。

 

この前、道端に落ちてた、財布を交番の届けたら、落とした人が謝礼として4万ほど貰ったからな。

・・・最近、月に2,3回こういうことあるよなぁ~。俺、金関係で呪われてる?いや、貰えるからいいけど・・・。

 

カンナは汗ダラダラ流しながら、真剣な顔になり、ヒサメはウキウキ顔で何食べるかを考えてた。

 

カンナ・・・お前今、金無いんだな。

 

 

「あれ・・・ミキ今、余計な事言った?」

 

 

言った。超言った。

 

 

 

鬼ごっこ一回戦。

 

俺は気配を消して壁際に突っ立っていた。

 

いや~以外にばれないもんだな。その証拠にヒサメが俺の前に素通りして行って、ウォータースライダーに居るカンナを追いかけて行った。

 

しばらくしてカンナは捕まり、一緒に浮輪に乗りウォータスライダーで滑り落ちた。

 

結局、他に捕まえた人は居なく、カンナはヒサメに奢る事になった。

 

金は俺が代わりに払っておいた。

 

いや、だって土下座する勢いでお願いされたら払うしかないじゃん?

 

 

 

2回戦

 

今度はシディが鬼になった。

 

シディは聴覚が良いからな。俺はヒサメと同じように、俺は気配を消し動かずにいた。

 

混血児のカゲチヨは動かない。

 

シディは他の連中を捕まえた様だ。

 

おっと、シディがこちらに気付いた様だ。どうやら俺の匂いを嗅ぎ分けた様だ。

 

はっはっは!捕まえて御覧なさ~い。

 

 

結局、俺を捕まえる事が出来ずタイムアップ。

 

俺以外全員、シディに奢る事になると思ったが、弁当を持って来たようで全員で食べる事になった。

流石シディ。主夫だね~。

 

 

3回戦

 

鬼はカンナ。

 

どうやら標的をヒサメに決めて追っかけている。

 

ヒサメは逃げてはカンナからのタッチを避け続けている。

 

 

「あ!カゲチヨが口説かれてる!!」

 

「え!?」

 

 

カンナの嘘に騙され、隙を見せたヒサメはあっけなくカンナに捕まった。

 

んで、ヒサメはうらめしながらカンナを見ながら飲み物を奢った。

 

 

4回戦

 

どうやら、俺が鬼のようだ。

 

どーしよ、面倒くさい。

 

このまま追いかけずに時間過ぎるまで昼寝しようかな。そーしよ。

 

ビーチ椅子に寝っ転がって寝ようとすると、隣で飯食ってたノリコに小言言われた。

 

わかったよ。動けばいいんだろ動けば。

 

気配を決してそれぞれの背後に立ち、全員捕まえる。

 

みんなびっくりした表情でこちらを見たのは傑作だった。そりゃあ気付かずに背後に立ってたら誰でも驚くもんな。軽くホラーみたいじゃん。

 

さて、罰ゲームだが正直腹いっぱいな為、奢ってほしくない。

 

なので、俺は昼寝するから後はそれぞれ楽しんで遊んでくれっと言っておいた。

 

俺はビーチ椅子に寝っ転がり瞼を閉じた。

 

 

 

かすかにシャッター音が聞こえたような気がしたが空耳だよな。

 

 

 

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