カゲチヨside
依頼人の別世界に行ける発明品のせいでまた別世界に来てしまったカゲチヨ事チヨ君です。
この世界に来た拍子で壊れてしまった発明品はオーナーに修理してもらい、直るまでしばらく別世界のカレコレ屋にお世話になっております。
今日は、シディの頼みで買い物に行った帰りである。
夕飯はコロッケだと。なんか昔、コロッケの歌あったな。
揚げれ~ばコロッケだ~よ♪忍~者ハ~ットリ~♪だったっけ?
あれ?キテレツ外人だったっけ?
チヨ「ん?あれって。」
俺がキテレツの曲の事を考えてたら、下校中であろうヒサメとミキとノリコが目の前に居るではないか。
ん?なんかヒサメへこんでない?
ノリコ「どうなのよ!アレ!」
ミキ「ガキって感じー。」
ノリコ「せっかくヒサが誘ってるのに。」
チヨ「何?ヒサメの誘いを断ったふてぇ奴が居るのか。ゆ“る”さ“ん”!」
俺がRX張りの声を出しヒサメ達の背後に立ち会話に加わると、勢いよくこちらを振り向いた。
ミキ「え!?え!?カゲチヨ!?何でいるの!?」
ノリコ「アサヲ達と一緒じゃなかったか!?」
チヨ「あ、どもども。別世界からやってきたカゲチヨ事チヨと言います~。」
ミキ「軽っ!」
ノリコ「ど、どー言う事なの?」
ヒサメ「あー・・・簡単に言うと、ちょっと事故にあってこっちの世界に来ちゃった別世界のカゲなの。こっちのカゲと名前被るから呼び名を変えてチヨって名乗ってるの。それよりチヨ何してるの?」
チヨ「手元見ればわかるだろ。買い物だよ。今晩コロッケだとよ。」
ヒサメ「う、うん。そー・・・なんだ。」
お?普段だったら子供みたいに喜ぶはずだが、本当にどうしたんだ?
チヨ「えらくへこんでるな。もしかしてここの世界の俺絡みか?愚痴なら聞くぞ?」
ヒサメ「いや、大丈夫だよ。ただタイミングが悪かっただけだし。」
ノリコ「とゆーか、今年のバレンタインのお返しどうなったんだ?」
チヨ「あいつの性格の事だ。まだ渡してなかったりして。」
ヒサメ「・・・当たり。」
ミキ「えー!?もうホワイトデー終わってるよ!!何やってるのよカゲチヨ!!」
怒りだしたミキに胸ぐらを掴められ、大きく揺らされる。
チヨ「俺カゲチヨちゃう。チヨです。」
ミキ「同じ存在でしょうが!!」
チヨ「うわ、りっふじ~ん。」
胸ぐら掴んでぐわんぐわんと揺らされる。何処の世界にもミキ変わらないな。やっべ、少し酔ってきた。やめろミキ!これ以上揺らされるとお前の頭上にリバースして頭がモザイクだらけになるぞ!
ヒサメ「ちょ、ミキやめなよ!チヨは関係ないから!」
ミキ「そ、そうだけど~・・・。」
ヒサメのおかげでミキは渋々俺の胸ぐらを離した。ナイスだ。
ヒサメ「そ、それにお返しが欲しくて渡したわけじゃないし・・・。そもそもあのチョコ義理だし・・・。」
ミキ「いやー!!ないわー!!」
ノリコ「うん、ないな。」
チヨ「ないっすわ~。」
ヒサメ「え!?何が!?というかチヨまで!?」
チヨ「俺でさえきちんと当日に返してるぞ。」
ヒサメ「そ、そうなの!?・・・ち、ちなみに向こうの私に何を渡したの?」
チヨ「手作りの特大チョコムース。」
ミキ「へぇ~そっちのカゲチヨやるじゃん。」
ノリコ「ちゃんとしてるな。」
チヨ「いや、本当は食べ放題の店を貸し切りにしたかったが流石に知人に止められた。」
ミキ「それはやりすぎだよ!?」
ノリコ「3倍どころの話じゃないぞ。」
ヒサメ「・・・あっちの私が羨ましい・・・。」
ノリコ「ヒサ?」
ボソっとそういい放ったヒサメ。ここでだと難聴主人公みたいに「何か言った?」っとなるが、別に騒音がしてるわけじゃないので普通に聞こえてる。
すると急にミキが何かを決意したかのように語り出す。
ミキ「ヒーちゃん!このままじゃ駄目だよ!!」
ヒサメ「へ!?」
あ、これはまた面倒なことになりそうだ。
ミキ「ヒーちゃん女の子として見てもらえてないよ!!大事にしてもらえてないよ!!」
ヒサメ「いーよ!!別に見てもらわなくて!!」
ノリコ「はいはい。」
ミキはヒサメにおしゃれするように言い出した。なんでも、おしゃれは自分のためにも好きな人のためにも新しい出会いのためにも良いものだと力説。
そしてヒサメの髪形を変えるという話になった。
ミキ「それに、新しい出会いがあるかもよ!!」
ヒサメ「いや、私はそういうのは・・・。」
なんだかミキがヒートアップしてきたな。
その熱意やら圧やらでヒサメは渋々とおしゃれすることになった。
チヨ「花の女子高生も大変だな。」
ノリコ「いいの?別世界とはいえ、ヒサが他の人に取られるかもしれないよ?」
チヨ「それは別世界のヒサメが決める事。紛い物がとやかく言う必要はねぇさ。さて、赤飯はいつぐらい作ろうかね。」
ノリコ(本当にこっちのカゲチヨと違うんだな。)
まぁ、あーだこーだ言ったが。あいつも礼はキチンとする奴だ。きっと、数日経てばお返しが来るさ。
俺はクールに去るぜ。
この数日間。
ヒサメは髪形を変えて登校。一緒に登下校したカゲチヨが言うには、陽キャイケメンの男子がヒサメに近付いて髪を褒めちぎったそうだ。
だがその後、理由は分からないがパッタリと無くなったらしい。
カゲチヨの愚痴を一通り聞き、ヒサメに渡すホワイトデーのプレゼントを俺に渡してきた。
チヨ「いやん。俺にチョコなんて、口説いてるつもり?きも~い。」
カゲチヨ「ちっげーよ!!ヒサに渡してほしいんだよ!!」
チヨ「んなの自分で渡せよ。」
カゲチヨ「て、照れくさくて出来るかよ。」
はぁ~、こいつは・・・。
チヨ「わかったよ。超ヘタレ人のお前のために俺が渡してやろう。感謝しろよ。」
カゲチヨ「誰が超ヘタレ人だ!!」
絶対に渡せよ!!って言って帰っていった。
はぁ~あ。素直じゃない奴。
数分後、ヒサメがカレコレ屋にやってきたので俺はカゲチヨに渡された箱を渡した。
ヒサメ「何これ?」
チヨ「どっかのヘタレがお前に渡してほしいと俺に託したものだ。」
さて、俺の役目は終わったし。買い物にでも行こうかね。
ヒサメ「・・・・ハハッ。これだけかよ。」
箱の中にある手紙を読んで憎まれ口を叩きながらも、ヒサメの表情は笑顔だった。
もう付き合っちまえよお前ら。