カゲチヨ日記   作:yakyo

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ストーリー第3章 PART9

神の力を解放したマスデスに、警戒していたカゲチヨとゲンレイ。

 

軽く、指二本を上にクイッっとした瞬間、斬撃の衝撃波が地面に這って2人に襲い掛かり慌てて避ける。

 

先ほどの衝撃波で、地面が真っ二つに割れていた。

マスデスの力に、ゲンレイでさえ驚きを隠せなかった。

 

 

マスデス「どうした?私の力に恐怖でもしたか?」

 

カゲチヨ「あぁ。ぶっちゃけ怖いね。しょんべんちびりそうだったわ。」

 

ゲンレイ「私もここまでの危機は生まれて初めてだよ。」

 

マスデス「ふっ。そうであろう。これが下等生物と神の力の差だ。」

 

カゲチヨ「まぁ、だからって逃げる気はさらさらねぇーけどな。」

 

ゲンレイ「貴様のような神気取りのナルシスト男は心底嫌いなんでね。」

 

マスデス「ふん。いつまでそう余裕ぶれるかな?」

 

 

カゲチヨ達に突撃したマスデスは、カゲチヨの顔面を肘撃ちで食らわし、ゲンレイには腹を一発蹴られるが、ゲンレイに足を掴まれ、逆方向に曲げられそうになるが、もう片方の足で顔面に食らわせ手が離れてしまった。

 

 

『START UP』

 

 

ファイズアクセルで、マスデスに近付くカゲチヨだったが、何故か今の自分の速さに対応が出来、逆にやられてしまう。

 

 

カゲチヨ「マジかよ。この速度についてこれるのかよっ!」

 

マスデス「神にそのような玩具は無意味だ。」

 

カゲチヨ「がはっ!!」

 

 

『3、2、1』

 

『TIME OUT』

 

 

何も出来ず10秒間経ってしまい、ファイズアクセル状態か解けてしまった。

 

 

マスデス「ほらっ!」

 

カゲチヨ「がぁ!!」

 

 

地面に突っ伏したカゲチヨの腹を蹴りつけた。

 

後方に転がされたカゲチヨは立ち上がり、ゲンレイと共にマスデスに肉弾戦で挑む。

 

 

カゲチヨ「ずぁああああああああ!!」

 

ゲンレイ「がぁああああああああ!!」

 

 

2人の高速な連撃を、マスデスは1人片腕ずつに攻撃をさばいた。

 

 

マスデス「2人が相手でもこのざまか。」

 

 

2人の腕を掴んで振り回し、地面へと叩きつけた。

 

 

カゲチヨ「がっ!」

 

ゲンレイ「ぐっ!」

 

 

まるで赤子の手をひねるように、苦戦を強いられるカゲチヨ達。

 

マスデス「さぁ。神に歯向かった愚かな下等生物には、(わたし)自ら処刑してやろう。感謝するがいい。」

 

 

手刀に紫色のビームソードの様な形をした光を剣出し、カゲチヨに向けられた。

 

    その時。

 

 

マスデス「ぐっ!」

 

 

地面から無数の血の針が飛び出し、マスデスに襲ったが、頬を切れた以外無傷で避けられてしまった。

 

 

カゲチヨ「ちぇっ。惜しい。」

 

ゲンレイ「針出す前に拘束しておけよ。」

 

カゲチヨ「まぁでも。奴に一泡吹かせたぜ。」

 

ゲンレイ「神も所詮は生き物のようだな。」

 

 

そんな軽口を叩きながら、立ち上がる2人。

 

マスデスは無表情で自分の頬の傷に触れ、指に付いた血を見て、段々と険しい顔になっていき、殺気を立てて2人を睨みつける。

 

 

マスデス「よくもこの神である私に血を流させたな!!ゆるさんぞクズ共め!!」

 

 

怒りで闘気を放出し、激しい風が巻き起こる。

 

 

カゲチヨ「はは、さっきよりすげー闘気。こいつはヤベーや。なぁゲンレイ。まだ体力はあるか?」

 

ゲンレイ「正直ギリギリだが、それがどうした?」

 

カゲチヨ「これから吸血鬼化なるからよぉ。ヤバくなったら止めてくれ。」

 

ゲンレイ「待て!今まで吸血鬼化に成功したことないだろ!まだ策はある筈だ。危険に暴走する必要はない!」

 

カゲチヨ「この状況で奴に倒す手段がないことくらいあんたがわからないわけないだろ?」

 

ゲンレイ「っ!」

 

 

どんなに策を興じようとも、神の力を持つマスデスに、良くても致命傷を与える程度。倒すまで行かない。

 

 

カゲチヨ「それに、手を汚すのは俺の役目だ。あんたにその役目は渡さねぇ。」

 

ゲンレイ「カゲチヨ・・・・。」

 

マスデス「ふん。貴様程度が私を殺せると本気で思ってるのか?やはり愚かな下等生物の考えは分からんな。」

 

カゲチヨ「殺せるかどうかはやってみなきゃわかんねーな。」

 

 

瞳を閉じて、集中して体内の血を活性化させ始めた。

 

 

カゲチヨ「っ!がぁあああああああああ!!

 

 

全身に赤黒い闘気を放出させ、雄叫びをあげる。

 

 

カゲチヨ「グゥゥゥ・・・・ッ

 

マスデス「何だっ。急に奴の雰囲気がっ。」

 

 

今までのとは違い、荒々しい闘気に驚くマスデス。

 

吸血鬼化の暴走状態になったカゲチヨは、目の前に居るマスデスを獣の様に襲い掛ける。

 

 

マスデス「貴様の変化には驚いたが、獣の様に直進で来るなど愚の骨頂。」

 

 

カゲチヨの頭を掴み、首を逆方向に曲げる。

 

それでも、カゲチヨはマスデスを暴走ながらも襲い掛かるのをやめなかったが、マスデスにとってはサンドバックにしかならなかった。

 

 

ゲンレイ「目を覚ませ!!理性の無い今のままでは奴には勝てないぞ!!」

 

 

だが、ゲンレイの言葉はカゲチヨの耳には届かず、目の前の敵に襲い掛かる。

 

襲っては攻撃を躱され、逆に攻撃し返されてしまう。

一方的な暴虐だった。

 

 

マスデス「失せろ!!」

 

カゲチヨ「がぁっ!!」

 

 

紫の光剣で胸を切られ、腹を蹴られて倒れてしまったカゲチヨ。その時に暴走化が解除されてしまった。

 

 

カゲチヨ「うっ・・・あっ・・・。」

 

マスデス「今度こそ貴様を殺してやる。流石のお前でも、心臓と頭の両方を潰せば死ぬだろう。」

 

 

未だに起き上がらないカゲチヨを見下しながら、手刀から出した光剣を、まずは心臓目掛けて突こうとした。

 

カゲチヨは暴走状態の疲れか諦めか分からないながら、瞳を閉じ斬撃の衝撃を待った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「がはっ!」

 

 

 

 

 

 

誰かの呻き声が聞こえた。

 

目を開けると、そこにはゲンレイがカゲチヨの前に立ち、自分の身体を身代わりにカゲチヨを守った。

 

だが、ゲンレイの腹部はマスデスの光剣が貫いてしまい血反吐を吐いた。

 

 

カゲチヨ「ゲン・・・レイ・・・。」

 

マスデス「ほぉ。仲間を庇って自ら犠牲になるか。」

 

ゲンレイ「・・・・ふっ。」

 

 

腹部を刺されてもなお不敵の笑みを浮かびあげる。

 

そして、指を銃状にし、指先に気功を集め出した。

 

 

ゲンレイ「この言葉を知ってるか?肉を切らせて骨を断つってね!」

 

マスデス「貴様っ!まさか!!」

 

ゲンレイ「至近距離で食らいな!!」

 

 

そのまま指先に溜めた気功を至近距離でマスデスに放ち、もろに直撃した。

 

 

マスデス「ぐぉぉおおおおおおおおっ!?」

 

 

全力の気功の弾丸を直にくらい、マスデスは後方へと吹っ飛んで行った。

 

しかし、ゲンレイは腹部を刺されたことで膝をつき倒れてしまった。

 

 

カゲチヨ「ゲンレイ!!」

 

 

未だ回復していない身体に鞭を打ちながら、ゲンレイの傍まで来て気功を流し込もうとした。

 

 

カゲチヨ「待ってろ!すぐに応急処置を・・・・。」

 

ゲンレイ「・・・やめろ。気功の無駄になる。」

 

カゲチヨ「ふざけるな!こんな状態で気功の節約なんかしてられるかよ!!」

 

ゲンレイ「私、はもう・・・・無理だ。」

 

カゲチヨ「無理じゃねぇ!!俺がそんなことさせねぇ!!」

 

 

必死に気功を流し込むカゲチヨの手に自分の手を置き静止する。

 

 

ゲンレイ「カゲ・・・チヨ・・・・。」

 

カゲチヨ「っ!」

 

ゲンレイ「お前が私の・・・弟子で・・・よかった・・・。」

 

カゲチヨ「な、何言ってんだよ・・・。」

 

ゲンレイ「お前・・・との、修行・・・した日々は・・・た・・・のしかった・・・よ。」

 

カゲチヨ「やめろ・・・。そんな最後の言葉みたいな台詞吐くんじゃねぇーよ!!」

 

 

普段のカゲチヨとしてはらしくない、今にも泣きそうな表情をしていた。

ゲンレイは、そんなカゲチヨの頬を優しく触れた。

 

 

ゲンレイ「お前なら・・・完璧な吸血鬼化になれる・・・・。なにせ、私の自慢の弟子だからな・・・。」

 

カゲチヨ「・・・・・っ。」

 

ゲンレイ「勝・・・て・・・よ・・・。カゲ・・・チ・・・・。」

 

 

瞳を閉じ、触れていた手が力を失くしてずり落ちた。

 

 

マスデス「まさか、下等生物ごときに深手を負ってしまうとは。」

 

 

遠くに飛んで行ったマスデスが、ボロボロになりながらも歩いて戻って来た。

 

 

マスデス「だが、どうやらその女は死んだようだな。」

 

カゲチヨ「・・・・・。」

 

マスデス「その女が死んで悲しいか?安心しろ。貴様もすぐに後を追わせてやろう。」

 

カゲチヨ「・・・・・。」

 

マスデス「しかし、馬鹿な女だ。庇った所で死ぬのに、自ら無駄死にするとは。実に愚かな     

 

 

言いかけた時、思いっきり顔面を殴られ、思いっきり飛ばされ何度も地面に弾む。

 

マスデスは頬を抑え、カゲチヨを見て驚きの表情を浮かべた。

 

 

さっきまでとは違い、真っ赤な闘気が浮かび上がり、髪の毛は紅く染まっていた。

 

獣状態とは違い、かなり落ち着いた表情でマスデスを見た。

 

 

カゲチヨ「貴様だけは・・・・。」

 

マスデス「・・・っ!?」

 

カゲチヨ「貴様だけは、絶対に許さねぇ。」

 

 

落ち着いた雰囲気なのに、どこか恐怖を感じるマスデスだったが、そんなもの錯覚だと思い込み、カゲチヨに襲い掛かる。

 

 

マスデス「少し変わった所で、私に勝てると思うな!!」

 

 

光剣を出し、殺そうとするマスデスに対し、歩きながら近付くカゲチヨ。

 

 

マスデス「馬鹿め!歩いて近付くとは死にたいようだな!!なら望み通り殺してやろう!!」

 

 

光剣を勢いよく振り落とすマスデス。

 

そんなマスデスにカゲチヨは     

 

 

 

 

スッ

 

 

 

 

 

マスデス「!?」

 

 

通り過ぎた。

 

避ける事も、攻撃することもせず「通り過ぎた」のだ。

 

 

マスデス「貴様、いったい何の真似    

 

 

そう言いかかった時、マスデスは全身に攻撃の受けたかのような衝撃を受けた。

 

 

マスデス「がはっ!!」

 

 

一体何が起きたのか、マスデス自身分からなかった。

カゲチヨはただ通り過ぎただけで何もしてない・・・・・。

 

だがそれは「傍から見たら」の話。

 

カゲチヨは何もしていないわけではなかった。

通り過ぎる前に、マスデスの身体を複数回拳を叩き込んだからだ。

 

その衝撃と痛みは通り過ぎた後、遅れてやって来たのだ。

 

 

カゲチヨ「マスデス。」

 

マスデス「っ!」

 

カゲチヨ「これ以上、お前に誰にも殺させねぇ。」

 

 

拳を強く握り、振り返ってマスデスを睨みつけた。

 

 

カゲチヨ「俺がお前をぶっ倒す!」

 

 

ここから、完璧な吸血鬼化となったカゲチヨの逆襲が始まる。

 

 

 




文章だけで戦闘描写を表現するのは難しいね。
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