カゲチヨ日記   作:yakyo

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α月β日

 

ヒサメが猫化してしまった。

 

唐突で申し訳ないが俺も軽く動揺してた事を察して欲しい。

 

しかも・・・・俺の頭に顎を乗せ、背中にのしかかる。

 

おいシディ。仲いいなと微笑ましく見てないで助けてくれんかね?

背中に二つの柔らかいものが当たって気が気じゃないんだわ。

童貞はそう言うの意識しちゃうんだよ!舐めんな!

 

そんな俺の事情も知らずにヒサメは甘えて来る。

こらこら頬を嘗めるんじゃない!

まだ引っ張られた方がマシだわ!

ってMじゃないから!!

 

とりあえず、なぜヒサメが猫の状態になってるのか

病院行って検査をしてもらう事にしたが

身体には異常が無いらしい。

 

シディが持って来た飯を喜んで食べてる。

流石に人間のメシだがほとんど魚料理。

喜んで食ってるところ見ると味覚も猫っぽくなってるようだ。

まぁ食べる量は相変わらずだがな。

 

さてここで問題が起きた。

ヒサメの身体が汚れまくってる。

そりゃ猫の様に四足歩行すれば汚れるわ。

 

流石に俺等が風呂入れるのは不味いしな。

ということで俺はミキを呼んでヒサメを風呂に入れてもらう事にした。

しかしこんな状態なのに受け入れ早いなおい。

流石ギャルって所か。

 

二人が風呂に入ってる間に

ヒサメを戻す方法を考えないといけない。

このままずっとは流石に不味い、特にヒサメ本人が可哀想だわ。

 

シディはミキから話を聞いたようで、学校帰りに行った場所の

催眠術にかかった事が原因じゃないかと言ったらしい。

 

だからシディとミキがその場に行くらしい。

待て、行くなら俺一人で

っと言いかけたらヒサメが俺に飛びついて俺の腹をぐりぐりと擦り付け甘えて来る。

 

いつの間にかシディとミキが出かけてしまった。

あぁ~・・・もう仕方がない。

 

俺の身体を好きにするがいい。

俺は何もせん!と両手を軽く上げ降参ポーズをとる。

数分俺はぼけーっと天井を眺め

ヒサメは遠慮なく腹を擦り付けるが唐突にやめた感覚があった。

 

ヒサメの方を見ると、顔を真っ赤にして俺を見る。

お?もしかして元に戻った?

じゃあ離れようかと言ったら、恥ずかしいのか俺の腹に顔をうずめる。

 

恥ずかしいなら離れてと言って頭を軽くポンポン叩いたら

更に強く俺の腹にうずめる。

いや何で!?

 

「わわわ私、家で寝てたのに何でカゲの上にいい、居るの!?」と動揺してたので

催眠術で猫化してたと説明。

他に何かしてなかったかと赤面で聞いてきた。

何もなかったよ。うん何もなかった。と答えたが。

なんともバッドタイミングでシディとミキが帰ってきて

シディが余計な事言ったせいでヒザメは更に顔を赤くして、

クッションに顔をうずめてしまった。

 

今回は顔をうずめる日だったな。

 

 

 

α月β日

 

今日もカレコレ屋にリザードマンの親子が依頼しにやって来た。

どうやらこの依頼人は既婚者で夫と離婚したいそうだ。

 

離婚出来る様な正当な理由を考えてほしいとの事だ。

小さい子供がいる前で離婚を切り出すんだ

まずは事情を聞いておいた方が良いだろう。

 

依頼人の口からは、整形してるらしい。

その事で夫にバレそうになってるとの事らしい。

完全にバレてしまう前に夫の元から離れたいと言う。

愛したい人からこれ以上嫌われたくないんだと。

 

ヒサメはバレてないと思うと言うが

バレるに決まってると依頼人が言い返す。

 

写真があると言って机の上に出すと

どこが整形してんのかわっかんねー。

 

本人曰く、トサカにプロテーゼ入れてるそうだ。

 

それ聞いて正直難しい。

整形程度で離婚を認められる理由にはならん

 

シディは「離婚しなくてもいいんじゃないか?」と依頼人の考えを

変えようとする。ヒサメもシディの考えに賛同。

 

だが依頼人の夫は嘘をつく人が一番嫌いらしい。

今まで騙してたことを知られたら幻滅され嫌われる

そっちの方が耐えられないと涙を流しながらそう言った。

 

どうしても整形してる事がばれたくないとの事だ。

 

シディやヒサメは無理に打ち明けなくていいと励ます。

あぁこれ受ける流れなのね。

 

そもそもなぜバレそうになったのか

それは依頼人の子供が昔の自分に似てトサカが小さいとの事だ。

 

両親二人はトサカが大きいのに子供は小さいと不思議がっているらしい。

トサカ問題ってことなら、トサカリフトアップマッサージを試しては?と言う。

シディにこんなので大きくなった依頼人は整形しないだろうとツッコまれた。

そりゃそーだ。

 

シディはいい方法があると言って子供の頭に泥をのっけてトサカを作る。

いや、それ無理があるだろ。子供歩きづらそうだし。

 

ヒサメは母親に変わってもらった方が良いと言い

毎日少しずつ削ってトサカを元の大きさに戻すと提案。

 

お前、よく怖い事笑顔で言えるな。

そもそもバレんだろーがよ。

 

どうやらリザードマン界ではトサカの大きさで魅力が決まるらしい。

小さいトサカの依頼人はよくイジメられていたらしい。

 

トサカを大きくする事で、いじめられて卑屈だった依頼人は変わった事で自信を持ち

今の夫さんの様なイケメン?リザードマンと結婚できたと言う。

だがそのタイミングで卒業アルバムや写真は全て隠したが

最近その夫さんによく聞かれるらしい。

「思い出の写真とか持ってないのか」と

そう言ってくるって事はバレてるのではと語る。

 

あぁ~もう、離婚するんだったらいっその事旦那にバラしてから

離婚した方が良くないか?

こんな試行錯誤したって、バレる時はバレる。

時間が経ちすぎてバレるより早めに暴露した方が良い。

案外許してくれるかもしれないだろ?と言うが、

外見を気にして過去すら捨てた気持ちなんて俺みたいな「イケメン」に何が分かる。

と言ってきた。

誰がイケメンだ!!目ん玉腐ってんじゃないのか!?

ヒサメから「そこキレる所なの!?」とツッコまれた。

 

依頼人はトサカの無い俺達に相談したことが間違いと言い

子供を抱え、カレコレ屋から出て行く。追いかけたら

何故か崖っぷちに着いた。なんつー急展開。

 

どうやら依頼人は離婚できないなら

崖から落ちて子供と心中するつもりだ。

 

俺は依頼人を思いっきりビンタした。

何でそんな極端にしか考えられねぇんだよ

しかも子供を巻き込んで。

あんたそれでもこの子の親か?

トサカが小さいから夫に嫌われる?聞きもしないで勝手に決め付けるなよ。

 

まずは夫さんに話し合って嫌われる様なら幾らでも死ぬがいい

だが子供を巻き込むな。

 

俺がそう言うと後ろから夫さんがやって来た。

どうやら整形の事で悩んでることは知っていた様だ。

 

夫さんは依頼人の外面もそうだが内面にも引かれたと言い

依頼人を抱きしめた。

 

三人は仲良く家に帰った。

まったく人騒がせなリザードマン達だ。

 

「カゲ、すごく嬉しそうな」という

そりゃあお前、依頼完了したからな。

決して家族の絆が壊れなくて良かったとか思ってねぇから。

「カゲは優しいもんね~」とからかう。

 

俺が優しかったら全人類の人間は優しいよ。

 

 

 

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