カゲチヨ日記   作:yakyo

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α月β日

 

カレコレ屋にて依頼人がやって来た。

今日の依頼人はバンドマンらしく

ライブの運営の裏方作業をしてほしいの事だ。

 

まぁ前に出て歌ってくれって言うよりはマシだな。

 

ヒサメとシディは依頼については前向きだ。

今までは不倫だのイジメだのそんなんばっかだったから

この依頼は楽しそうと思ってるだろう。

 

依頼人は、テーブルの上に大量のチケットを置いた。

本人が言うには、バンドマンは華やかに聞こえるが

実際そうでもなく、結構シビアで俺と同じでモテないらしい。

 

なるほど。バンドマンは大変だな。と納得する俺に

「いや、納得しちゃうの?」とヒサメにツッコまっる。

俺がモテない事は本当の事だろう?

 

話を戻すが、チケットは全然売れなく

知名度の無いバンドのライブなんて

結局は親とか友達くらいしか来ないらしい。

 

それで俺らに宣伝とかも手伝ってもらいたいとの事だ。

チケットは枚数分、依頼料にインセンティブを上乗せして払うと言う。

 

そーいうことなら断る理由は無い。

俺達は依頼を引き受けた。

 

 

 

α月β日

 

今日はライブのチラシを配っていた俺達。

ヒサメとシディには人が集まり俺には集まらず

 

これが容姿の差か。

グヌヌヌ、この顔が憎い。

 

仕方ない

念のためリサイクルショップで購入したあれを使うか。

 

俺は着ぐるみを着てチラシ配り

これ着ると「ふもふも」しか喋れないが

ジェスチャーで何とかなるだろう。

 

そのおかげでチラシもチケットも配り終えた。

いや~着ぐるみ買ってよかった。

若干ボッタくられたが。

 

確かこの着ぐるみの名前って何だっけ?

「ボン太くん」・・・だったっけ?

 

依頼人たちは当日のために練習

とりあえずチケットは配り終えたと伝える。

チケットの売上からスタジオの使用料とか賄うらしい。

ライブするだけでもかなり大変だなぁ。

 

他にも楽器やらなんやらで金がかかるから

物販でCDとか写真とか売ってなんとか回収してるんだと。

 

こういう地道に頑張ってる人達には報われてほしい物だ。

 

 

 

α月β日

 

それから数日後

カレコレ屋にバンドマン達が慌ててやって来た。

 

どうやらボーカルが扁桃炎になってしまったらしい。

ボーカルが居ないと本番は無理そうだ。

 

チケットはソールド済み。

どーするのかを聞くと、今からオーディションして

俺等の誰かに歌ってもらうとの事だ。

 

んなもん、オーディションしなくても二人に歌ってもらえばよいだろう。

俺?俺はホラ。画面映えしないから。あと顔出しNGだから。

 

二人の歌唱力を聞いてみるが特に問題はないが

シディは歌って言うより部族の雄叫びって感じだ。

多少心配ではあるが二人なら問題はないだろう。

俺は後ろで見守ってるぜ。

ん?俺にも後ろで合いの手で参加してみないかって?

 

ふっ、お断りするぜ。

 

ライブは大盛況で無事に終えた。

 

 

 

α月β日

 

いつものように、誰にも迷惑掛けないよう森の中で修行していた時

一人の女性に声を掛けられた。

その女性の容姿は長髪で後ろに束ねた桃色髪でチャイナ服を着ている

20代くらいの若くて美人な女性だった。

 

どうやら俺が修行してた場所はこの女性の敷地内らしく

知らずに不法侵入してたことになってしまっため謝罪したが

本人は気にしてないと言う。

 

女性の名前はゲンレイ

彼女によると山奥の寺で一人生活してる事の様だ。

 

しかも彼女の話を聞くとビックリ

今年で87歳と言うではないか。

つまり彼女は人間と同じ容姿だがれっきとした異宙人だと言う。

 

彼女はこの寺で修行し気功を使う拳法家の師範だと言う。

しかし、彼女の修行は厳しく弟子たちは逃げて行ったとの事。

 

それからずっと一人だと言う

来るとすれば、自分の名を上げたい未熟な奴らだけとの事らしい。

 

この人、それほど有名な人なのだろうか?

 

彼女は俺の修行をずっと見ていたらしく

見込みがあると言われる。

 

いやん。見てたなら声かけてくればいいのに。

 

「私の弟子にならないか?」と彼女に言われる。

 

弟子か・・・悪くない話だ

 

だが俺にはカレコレ屋や学校もあるため

時間を作れない事が多い。

今日だって今いる場所からカレコレ屋まで結構距離がある。

 

大変申し訳ないが断らせてもらう事にした。

 

俺がそう言うと、女性は了承したが

「もし、弟子になる気があるならいつでも来い。

お互い時間はあるしな。」

そう言って帰って行った。

 

時間がある?それってつまり彼女も俺と同じ・・・・

いや今は考えるのはよそう。

 

そろそろ日が暮れるし帰るとするか。

ヒサメ達が心配する。

 

 

 

α月β日

 

今日は依頼でカフェのバイトのピンチヒッターで手伝っていた。

休憩時、裏口から出て見るとヒサメが男装した格好で

座り込んでいた。

 

そう言えば近くに男装喫茶があったっけ?

何を思い悩んでるのかと聞いたら

依頼でこの男装喫茶のスタッフの関係性についての調査をしているとの事だ。

どうにもチーフ二人の仲が悪く派閥が出来てしまってるらしい。

 

それ調査をしてみたが上手く行かなくて思い悩んだらしい。

こんな時、俺だったらどーするんだろうなと考えてるらしい。

 

馬鹿だな。お前は俺じゃないんだ。

真似した所で上手く行くとは限らないんだぞ。

お前はお前らしく、真っ直ぐに伝えればいいと言った。

 

「カゲって時々カッコイイ事言うよね。時々ね。」っと言った。

時々で悪かったな。

まぁこれで少しは元気になったら大丈夫だろう。

 

さぁ~て、俺も仕事に戻りますかね。

 

この後、ヒサメから聞いた話

チーフ二人の不仲は嘘で、片方のチーフが仕事をやめる事になるから

その人の退店までに後輩キャスト達をもっと鍛えたかったとの事だ。

店や店長のために不仲を演じて派閥を作って売り上げや仕事を

競い合うように仕向けたと言う。

 

実際にそれが売上に貢献できたと思うが

キャスト達がギスッてちゃー店のためにもならんだろうよ。

その証拠に店長がカレコレ屋に依頼しに来たんだからな。

 

まぁこれでいい方向に持って行ったんだから良かったんじゃないの。

 

え?しばらく男装喫茶でバイトしてるから

来てほしいって?

 

お断りだぜ。

 

 

 

 




ゲンレイのモデルは幽遊白書の若かりし頃の玄海を想像してくれればと思います。
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