α月β日
ヒサメが巨大化した。
いつもながら唐突で申し訳ないが
俺も若干驚いてるんだ。
何がどうなったらこうなるんだ。
メフィラス星人にでもやられたの?
面倒事、私の嫌いな言葉です。
とりあえずヒサメに、人の迷惑になるから
学校の校庭に行くように言った。
俺はヒサメのブレザーのポケットに入れられる。
俺はぬいぐるみ扱いか。
物や人を踏まない様にして学校の校舎に着いた俺達
何故こうなったのか聞いてみたら
大荷物で困ってたおばあさんを手伝ったら
お礼にクッキーの缶を貰ったそうで
一枚食べたらこの結果らしい。
何でもかんでも貰うんじゃないよ。
っとゆーかこの世界怪しい食べ物とか飲み物とか多くない?
怪しくて貰う物すべて口にできないんだけど。
元に戻る方法聞かなかったのか?と聞いたら
気になる事を言ってたとヒサメは思い出したかのように語る。
「困った時こそ笑え。それがピンチを切り抜ける秘訣」
との事らしい。
笑わせればいいのか・・・・
なら簡単な事だ。
俺はヒサメの首筋に行き
笑いのツボを思いっきり押した。
するとヒサメは笑い出し元に戻った。
ディケイドのヒロイン夏美の光家秘伝、笑いのツボを
見よう見マネしてみた。
おのれ~!!ディケイド!!
ごめん、ただ言いたかっただけです。
まぁこれで解決ってことで
その手に持ってるクッキーを手放しなさい。
お兄さんが処分します。
あ!こら!また食べようとするんじゃない!!
α月β日
夢を見た。
俺が前世を思い出す前の記憶。
まだヒビキとシロウが健在だった頃。
夏の暑い日
俺とヒビキが神社の階段を上りお参りして帰ろうとすると
ヒビキが神社にあるお供え物の日本酒を父親に
あげようと思って持って帰ろうとしたら
天狗に攫われた。
俺はシロウにヒビキが天狗に攫われた事を知らせ
シロウは一人で天狗の相手をしようとする。
天狗の異宙人は強敵だと言っても
本人は関係ないと言い俺に大人たちに報告を任せ
一人で行ってしまった。
俺は大人たちに報告をして、息を切らしながら
シロウの元に行った。
この時の俺は喧嘩とか弱いはずなのに・・・
よっぽどそのヒビキとシロウが心配だったんだろうな。
シロウはそんな俺に帰す事なく「助かる」っと言ってくれた。
俺はそのままシロウに付いて行った。
天狗は酒が好物らしく、シロウは日本酒で誘き出そうした。
シロウは異宙研究の大学を目指しているらしい
だからそういう知識は知っているようだ。
自分が弱い事でヒビキが拉致られ
シロウの勉強を邪魔してしまった事に
負い目を感じてしまった俺にシロウは明るい雰囲気で
俺を元気づけてくれた。
数時間後
気絶したヒビキを担ぎながら天狗が現れ
シロウは力ずくでヒビキを返してもらおうとするが
天狗の方が一歩も二歩も上手でシロウが血を流し、傷ついていく。
俺はそんな光景を震えながら動けなかった。
このままじゃシロウが死ぬ・・・・
そう思った俺は何とか行動しようとしたが
天狗の前に硬直してしまい襲われるところを
シロウが盾になって守り、ヒビキは目を覚まし
天狗の顔を蹴り上げ、落ちそうなところを俺がキャッチした。
自分一人残って俺達を逃そうとする。
どんな危ない状況でも俺達を守ろうとするシロウに
天狗はどう思ったのか分からないが
そのまま空へと飛んでいった。
シロウを病院に連れて行った俺とヒビキ
二人は軽い口ぶりで会話してるが
俺は自分の弱さを痛感してた。
そんな俺に二人は「そんな事気にするな」と笑いながら
そんな俺をダチだと言ってくれた。
そこで俺の目が覚めた。
なぜ今、こんな夢を見たのか分からないが
とても懐かしいと思えた夢だったな。
今の俺を見たら、二人はどんな反応するのだろうか。
変わらずに接してくれるのだろうか。
そんな出来もしない願いだと思いながらもつい考えてしまった。
カゲチヨside
今日カレコレ屋にて依頼人の女性がやって来た。
カゲチヨ「人さらい?」
「娘が攫われまして・・・」
カゲチヨ「それは俺等ではなく警察に行った方が良いのでは?」
「それが普通の人さらいじゃないんです。
娘は天狗に攫われたんです。」
カゲチヨ「天狗・・・」
天狗・・・今日過去の夢で出た異宙人か。
「はい、天狗攫いという物らしく天狗が子供をさらい
数ヶ月から数年後に元の家へ帰しておくものらしいんです。
天狗攫いから戻ってきた子供曰く天狗と一緒に空を飛んで
日本各地の名所を見物させてもらったらしいんですけど・・・
いつか帰って来るならいいじゃないかと思うかもしれませんが
私にとっては大切な娘で、その娘が大人になるまでの時間は
親にとってはかけがえのないものなんです・・・。」
そりゃあそうだ。子供の成長を間近で見たい物だ。
天狗がどういう考えで子供を各地を飛び回ってるのかは知らないが
親にとっては子供が傍に居ないのがどれほど心配で不安なのか・・・
カゲチヨ「分かりました。その依頼、引き受けましょう。」
「えっ。そんなあっさり・・・天狗って言うのはすごく
高位の異宙人だと伺ったんですけど。」
カゲチヨ「そうらしいですね。でも前に天狗攫いに
遭遇したことがあるので。」
「前に?」
カゲチヨ「だから俺に任せてくれませんか?」
「・・・お願いします。」
ボティス「カゲ男。一人で行くのか?」
カゲチヨ「ヒサメは一泊温泉旅行、シディは里帰りだ。
消去法的にやれるのは俺しかいないだろ。」
ボティス「ふん!ハズレくじを引いてざまぁじゃの~。」
カゲチヨ「かもな。だが・・・」
ボティス「?」
カゲチヨ「俺のリベンジ戦にはちょうどいいかもしれないな。」
俺は酒販売店で日本酒を買い
人気のない森に行き天狗を待っていた。
あれから数分が経ち、
何かが舞い降りた気配を感じた。
天狗「・・・・」
天狗は子供を担ぎやって来た。
カゲチヨ「よぉ。」
天狗「・・・・」
カゲチヨ「お前が俺と会った天狗かどうかは知らねぇが数年前の俺と思うなよ。
大人しくその子供を返しやがれ。」
天狗「・・・っ!!」
天狗は俺に襲い掛かり、爪で切裂こうとしたが
逆に俺が手を能力で真っ赤に染め手刀で天狗の身体を斬り付けた。
しかし天狗は右側に避けた。
その隙に子供を取り返そうとしたが蹴りつけられ
少し後退してしまった。
カゲチヨ「こんなんで俺がやられると思ったら大違いだ。
言ったろ?おれは数年前とは違うと。」
そう言い終わると天狗の身体に血が流れた。
避けられはしたが完全ではなかった。
天狗「・・・・・!」
ギンっとし、殺気を出して俺を見た。
カゲチヨ「・・・・来いよ。」
指をクイクイっと挑発し
戦闘を続行した。
ボゴッ!!ドガッ!!ビシャァァ!!ズバン!!ブシャァァ!!
カゲチヨ「ぐっ!!」
天狗「・・・っ!!」
お互いガチで殺り合い。お互い血を大量に流しながら
殴り、蹴り、斬り付け、抉られていた。
カゲチヨ「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・。」
天狗「・・・っ。・・・っ。・・・っ。」
天狗は俺との戦いに夢中で重大な事を忘れてやがる。
カゲチヨ「肩に乗ってる子供。どうしたんだい?」
天狗「!?」
今更気づいたか。
俺がただ血を流してるとでも思ったら大間違いだ。
俺が流した血を集め、分身の俺を作り
子供を奪い取って遠くへと非難させた。
カゲチヨ「どうする?子供はもういない。
このまま俺と殺り合い続けるかい?
俺は一向に構わないぜ。」
俺は血放弾の構えをし天狗に向けた。
カゲチヨ「・・・・・・」
天狗「・・・・・」
しばらく沈黙が続き、天狗は構えを解き
空へと飛び去って行った。
カゲチヨ「・・・・っぷはぁ!」
緊張感が解け俺は地面に後ろに倒れた。
カゲチヨ「はは、俺は動くだけでもギリギリだっつーのに
まだ飛ぶ労力あんのかよ。
俺もまだまだだな・・・・。」
本当。何考えてるか分かんねぇー奴だったな。
子供は無事依頼人に引き渡し依頼完了した。
現在カレコレ屋にて正座中な俺。
ヒサメ「カゲ!ボティスさんから聞いたよ!!依頼で天狗と戦ったんだって!?」
シディ「なぜ言ってくれなかった?言ってくれたら急いで帰ってきたのに。」
カゲチヨ「いや、ほら。因縁の相手って言うか?過去の清算と言うか?」
「「じ~~~~。」」
・・・・・
カゲチヨ「すみませんでした。」
ヒサメ「もう!今度から危ない事があったらちゃんと連絡する事!」
シディ「俺達は必ず駆けつけるから、遠慮せずに連絡してくれ。」
カゲチヨ「あーはい。分かりました。今度何かあったら連絡するわ
・・・・・・・・多分。」
ヒサメ「何か小声で多分って言った?」
カゲチヨ「オーナンノコトダカサッパリネー」
今度一人で行くときはボティスに悟られない様にしよう。