??side
あぁ~可愛いなぁ、ヒサメたん。あのむっちりして透き通った肌。
端正な顔立ちにガラス玉の様な瞳。何より豊満な胸・・・。
あぁ~。ヒサメたんが俺の物になればなぁ・・・。
僕がヒサメたんを見つめてたら陰キャ男が僕のヒサメたんに近づいてきた
アレは確かカゲチヨ。優しいヒサメたんに付け込むクズ。
いや、ストーカー野郎だ!!
ヒサメたんもあのストーカーに騙されてるんだ!
僕がヒサメたんを守んなきゃ・・・。
ん?机の下に落ちてるスマホはカゲチヨの・・・・
も、もしかしてカゲチヨのフリをして、
ヒサメたんとやり取り出来るんじゃ・・・?
いや、これはストーカーからヒサメたんを開放する為の正義の行為だ!!
別世界に来てしまったチヨことカゲチヨは、別世界のカレコレ屋にて元の世界に戻るためにしばらく住む事になった。
今日は暇つぶしに図書館に来ていたチヨ。面白そうな本を探してると偶然勉強していたヒサメに遭遇。
チヨ「お。」
ヒサメ「あ、チヨ。」
チヨ「図書館で勉強とは真面目だねぇ~。」
ヒサメ「うるさい。いいでしょ別に。」
チヨ「おいおい、褒めてんだぜ。
わざわざ下校時間にまで図書館に来て勉強とは
感心通り越して脱帽だよ。」
ヒサメ「褒められた気しないんだけど。」
そんな会話しながらヒサメの正面に座り読書するチヨ。
ヒサメ「本なんて読むんだね。」
チヨ「暇だからな。」
ヒサメ「本当。カゲと所々違うんだね。
カゲだったら絶対本なんて読まないもん。」
チヨ「そもそも図書館にすら来ないだろ。」
ヒサメ「言えてる。」
チヨ「そこ、計算間違ってるぞ。」
ヒサメ「え?あ、本当だ。」
読書しつつヒサメのノートを見て計算式の間違いを指摘する。
ヒサメ「チヨって意外と勉強できたんだ。」
チヨ「いいや?全教科赤点すれすれの常習犯だが?」
ヒサメ「ん~まぁ赤点取ってるカゲよりはマシ・・・かな?」
しばらくしてお互い沈黙になりそれぞれやってる事に集中していた。そんな中、チヨをチラチラと見ていたヒサメ。さっきから見られてる事に気が付いたチヨは口を開いた。
チヨ「さっきから何だよ。そんなに俺の顔が不細工顔で変か?
失礼な女だ。」
ヒサメ「いや、何でそうなるの?なんか、大人っぽいなぁ~って思って。」
チヨ「歳だけはお前らより上だからな。歳だけは!」
ヒサメ「なんで二回言ったの?何て言うか、お兄さんって感じだよねぇ。」
チヨ「ならお兄ちゃんって呼んでみるか?」
ヒサメ「それはイヤ。」
チヨ「ありゃりゃ。」
冗談を言いながらも楽しく会話をしていた二人。すると、ヒサメのスマホからトーク通知が届いた。差出人はカゲチヨで、数学を教えてほしいって内容だった。
チヨ「彼氏からの通知か?」
ヒサメ「彼氏じゃないし!!カゲからだよ!!」
チヨ「冗談、冗談だから音量下げて。」
ヒサメ「誰のせいだと思ってるのさ。」
すまんすまんと謝罪するチヨにジト目で見たヒサメはカゲチヨからの返信内容を話した。
ヒサメ「カゲが数学教えてほしいって。」
チヨ「ふ~ん。」
ヒサメ「やっとカゲも勉強する気になった。よかったよかった。」
チヨ「流石に勉強くらいはすんじゃねーのか?」
ヒサメ「チヨと違ってカゲはまったく勉強しないダメ人間だから。」
チヨ「酷い言われようだな。」
ヒサメは自分のノートを撮ってトークルーム画面にのっける。更にカゲチヨからの返信が届き、ずっと勉強してたとの事らしい。
ヒサメ「流石にテスト近いからカゲも勉強するか。
ずっと勉強してたなんて偉い偉い。」
チヨ「そんなんで偉いって言われる俺
どんだけ勉強してないんだよ。
呆れて涙が出て来るぜ。」
ヒサメ「・・・え!?」
驚きの表情をしたヒサメに声を掛けたら、「ヒサメの顔を見たらやる気が出る」と送られてきた。ヒサメはちょっと頬を赤くしたが、チヨは少しトーク内のカゲチヨに違和感を感じた。
ヒサメ「な、なんなのカゲ!!こんな事言ってきた事ないのに・・・」
チヨ「・・・とりあえず写メっとけば?俺が撮ってやるから。」
ヒサメ「え!?ちょ!?」
ヒサメのスマホを奪い取り勝手に写真を撮りトークルーム画面に送信した。
ヒサメ「ちょ!勝手なことしないでよ!」
チヨ「良いからちょっと待て。」
カゲチヨから「可愛い」と返信が届く。チヨはヒサメに質問を投げかける。
チヨ「ヒサメ。カゲチヨは可愛いとか平気で言う奴か?」
ヒサメ「え、何?急に?い、言わない・・・と思う。」
チヨ「そうか。」
スマホをヒサメに返すチヨ。
チヨ「ヒサメ、念のため警戒しておけ。」
ヒサメ「警戒ってカゲに?」
チヨ「あぁ。もしかしたら・・・」
ヒサメ「何に対しての警戒か分からないけど大丈夫だよ。
あ、またカゲか返信来た。今度二人でカフェで勉強しようだって。」
チヨ「おい本当に行く気か?」
ヒサメ「大丈夫。何もないって。それじゃあ先に帰るね!」
チヨ「あ!おい!」
まだ話しの途中だったのに、いつの間にか勉強道具を片付けていたヒサメはそのまま帰って行った。チヨは溜息を吐きながら後頭部をぼりぼりとかいていた。
ヒサメside
カゲとの約束でカフェに来たけど、ちょっと早く来過ぎちゃったかな?カゲが来るまで勉強してよ。それにしても昨日のチヨ、何か変だったなぁ~。カゲに警戒しろって。何でそんな事言ったんだろー?
「にゃー」
ヒサメ「え?猫?」
何で猫ちゃんがここに居るんだろう?勝手に入ってきちゃったのかな?
「あ、あれ?ヒサメ?」
私に声を掛けてきたのは少し小太りの男性。確かこの人ってクラスに居た人だったっけ?名前何だっけ?
「ぐ、偶然だな!!勉強?俺も一緒に勉強していい?
俺結構成績良いしさ。力になれると思うよ。」
カゲと二人で勉強するつもりだったけど、一応善意で言ってくれるし。渋々ながら受け入れた。あまり話した事ないから気まずいなぁ。カゲまだかなー。私は紅茶を飲みながらそう思った。
あ、あれ?なんか・・・フラフラする・・・
??side
ヒサメたんの隙を見て紅茶に入れた薬がやっと効いてきたか。
さっそくヒサメたんをホテルへと連れて行こう。
「ニャー」
「あ?何だ?この猫?しっしっ!あっち行け!!」
僕の前に立つ猫を追い払って、ヒサメたんとホテルに向かった。
ふひひ、これでヒサメたんは僕のもの。
ヒサメside
あれ?私寝てた?目を開けると知らない部屋の中で、ベッドの上で横になっていた。
ヒサメ「・・・・!?」
か、体がしびれて動かないっ・・・
「ヒサメはいきなり倒れたんだ。
だから僕がここに連れて来たんだよ?」
カフェにいたクラスメイトの男子が私の横に座って話しかけてきた。もしかして意識が朦朧としたのは彼が何かしたせいなの!?それにここって・・・ホテル?
ヒサメ「い、いやっ!!私、帰りたい!!」
「はぁー、何言ってるんだよ?ヒサメは今日から俺の女になるんだよ?」
ヒサメ「な、何言ってるの・・・?」
「好きです、ヒサメさん。僕と付き合ってください。」
こ、この状況で告白・・?ど、どういうことなの・・・?
ヒサメ「や、ご、ごめんんさい・・・。私付き合うとかは・・・」
私がやんわりと断ったら彼は発狂したかのように大声を出した。
「は!?なんでだよ!?」
え!?いや、何でって知りもしない人と付き合うとか考えられないから。
「昨日まであんなにメッセージのやり取りしてたのによぉ!!」
ヒサメ「メッセージのやり取り・・・?」
「昨日までメッセージをやり取りしてたのは俺だよ!?」
ヒサメ「え?私はカゲと・・・」
私がカゲの名前を出すと男はまた発狂して怒鳴り散らした。
「なに彼氏の前で他の男の名前出してんだ!?
メッセージしてたのは俺なんだよ!!
ヒサメが勉強教えてたのも!!可愛い自撮り送ったのも
相手は俺なの!!」
うそ・・・彼がカゲのフリしてたなんて・・・。じゃあチヨが言った警戒ってこの事だったの?
ヒサメ「な、何でカゲのフリを・・・。」
「フリ!?違うよ!!君があのストーカーに騙されてるから俺が呪いを解いて
あげたんじゃないか!!」
ヒサメ「な、何言ってるの・・・?意味わかんないよ・・・。」
「あーまだ呪いが解けてないみたいだね!!
これは浮気だよ!!ヒサメ!!お仕置きしないとね!!」
ヒサメ「い、いや・・・」
助けて・・・シディ・・・カゲ・・・チヨ・・・
チヨ「は~いそこまでよ~」
「ぐぇ!!」
彼が私を襲おうとした時、男は壁際に吹き飛ばされた。
ドアの前にチヨが立っていた。
どうやら血の能力を鞭のように使って彼を吹き飛ばしたみたい。
チヨ「いや~一応警戒して後を付けさせて良かったぜ。」
「ニャー」
チヨの肩にカフェにいた猫ちゃんが乗っていた・・・え?どういう事?
「お、お前はカゲチヨ!!何でお前がここに・・・。」
チヨ「俺の能力で猫を具現化させてヒサメを尾行してもらったんだよ。」
え!?あの猫ちゃんってチヨが能力で作ったの!?そんな事まで出来るの!?
チヨ「さて、よくもうちの看板娘に手を出そうとしたな。」
「う、うるさい!!ヒサメに近づくストーカーめ!!
僕がお前を倒してヒサメを救って見せる。」
チヨ「ストーカーねぇ?俺がストーカーならお前は性犯罪者だな。」
チヨは真剣な顔で男の方に右腕を伸ばした。
チヨ「さぁお前の罪を数えろ。」
チヨside
カッコつけたが一瞬で蹴り一発でケリを付けた。おい、寒いとか言うな。俺はヒサメの近くに寄り安否を確認する。
チヨ「おい、大丈夫か?ヴァージンは無事か?」
ヒサメ「ひ、一言余計!!////」
おっと、頭を殴られてしまった。どうやら大丈夫のようだ。
ヒサメ「チヨはこうなる事分かってたの?」
チヨ「あくまで予感程度だけどな。もし俺の考えが正しかったら
カゲチヨはあんなメッセージ送るような奴じゃないと思ってな。
だから一応警戒するように言っておいたんだ。」
ヒサメ「何でもっと詳しいこと言わなかったの!!」
チヨ「話そうとしてお前が大丈夫って言って帰って行ったんだろーがい。」
ヒサメ「う・・・ごめん。」
悲しい顔で謝るヒサメに俺は頭を撫でた。
チヨ「まぁ俺がもっとちゃんと忠告しておけばよかったな。すまん。
怖かっただろ?」
知らない男にこんな場所に連れて来られて、好きでもない奴に犯されそうになったんだ。怖くない筈はないか。その証拠に、身体が震えていた。安心させるために軽く抱きしめ、背中を軽くたたいてやった。
ヒサメside
何だか。こうしてると落ち着く。兄弟とか居ないから分からないけど・・・。お兄ちゃんが居たらこんな感じなのかな・・・。
チヨ「さてと・・・帰るか。おんぶしてやろうか?」
ヒサメ「そ、それくらい自分で歩けるよ!!」
チヨ「そっかそっか。」
ちょっと気まずい空気になったけど、チヨが気を使ってくれて話しかけてくれるからやっと本調子に戻った。
助けてくれてありがとうね。チヨお兄ちゃん。
・・・な〜んてね。
カレコレ屋に戻った私達、シディはご飯を作ってて、カゲはソファでゲームしてた。ことの発端はカゲがスマホを無くしたせいなのに、その本人は呑気にゲームって・・・ムカつく。
チヨ「おいカゲチヨ。」
カゲチヨ「あ?・・・おっと。」
カゲのスマホを投げて返したチヨ。カゲは慌てて受け取って喜び、感謝してどこにあったのか聞いてきた。こうしてみるとやっぱり双子の兄弟にしか見えないね。
チヨ「ヒサメのストーカーが持ってたぞ。」
カゲチヨ「・・・へ?」
チヨ「お前個人情報が詰まった貴重品を簡単に手放すんじゃねぇよ。
危うくヒサメがエロ同人みたいにされるところだったんだからな。
反省しろ。」
いや、そうだけど言い方をもう少し考えてよ!!
カゲチヨ「そ、そうなのかヒサ!?」
シディ「大丈夫なのか!?」
慌てた様子で私の安否を確認するカゲとシディ。ここに居るんだから見れば無事だって事わかるでしょ・・・。まったくカゲもシディも心配性なんだから。
ヒサメ「大丈夫だよ。お兄ちゃんが助けに来てくれたから。」
「「「は?」」」
・・・・・・ん?私何か変な事・・・・・・・・・!!!!!////
ヒサメ「ちちちち、ちがっ。い、今のはその・・・。」
カゲチヨ「お兄ちゃんってどういう事だよ!?二人で何があった!?」
チヨ「あー腹減った。シディー飯だ。飯~。」
カゲチヨ「おい無視するなー!!」
チヨのせいなのかお陰なのか分からないけど私のお兄ちゃん発言はあやふやになった。
チヨお兄ちゃんか・・・。た、たまにはそう呼ぶのも悪くない・・・かも。