α月β日
今日は依頼の無い平凡な日。何もない事は良い事だ。
ここ最近働き過ぎなんだよなぁ~。
たまにはこんな日も悪くない。
ヒサメがカレコレ屋に来たと思ったら
変なステッキを持っていた。
俗に言う魔法のステッキだ。
ヒサメが言うには、帰り道に不思議な異宙人に貰ったそうだ。
おいおい、知らない人から変な物貰うんじゃないよ。
返してきなさい。と言ったら。
「お母さん?」とヒサメにツッコまれた。
契約して魔法少女になったら
なんでも一個願いを叶えてくれるそうだ。
なんじゃそら?
まどマギですか?マミるんですか?
ヒサメはしっかり断ったそうだが
ステッキだけでもと渡されたらしい。
数時間経っても依頼は来なさそうだし
今日は解散となった。
俺だけ残って。
俺はヒサメが置いてったステッキを手に持った。
ヒサメにこれを差し出すって事は、
他にもステッキを貰った人がいるかもしれない。
いったいどういう目的で魔法少女にさせようとしたのか
真意を確かめるか。暇だし。
俺は能力で自分の分身を作り、魔法少女にさせようと考えた。
するとニョン太と言うウサギ擬きが現れ
分身体と契約する事になった。
俺とボティスは隠れて様子見してた。
ボティスから「あやつは怪しいから気を付けろ。」と言ってきた。
心配してくれるとは珍しい。
まぁ注意はするさ。
α月β日
学校の授業中
分身体がニョン太と行動してる事を察知し
早退して追いかけた。
追いかけた場所に人型の身体に複数の手、
地球の頭をした怪物が街を暴れていた。
分身体とニョン太を見つけた。
どうやら変身する様で、分身体は魔法少女になった。
おえぇ。自分の魔法少女姿とか誰得だよ。
他の場所からの戦闘音が聞こえ、音の出所を探すと
他の魔法少女達が戦っていた。
分身体が敵を倒す。本当ならこれで解決なんだが
ニョン太は低い声で敵は殺せと言う。
やっぱ裏があったか・・・。
すると他の魔法少女達の悲痛な叫びが聞こえた。
「戦いたくない。」「帰りたい。」「痛いよ。」
涙を流しながら叫んだ。
分身体の俺がニョン太を問い詰めると素直に話した。
ニョン太達には戦力が欲しく、この魔法少女のスーツを開発した。
そのスーツは人間の戦闘力を上げるとともに
制御装置の電波の届く範囲では
ニョン太達異宙人の制御下に置かれる。
つまり命令通りに敵を滅する戦闘人形になってしまうって事だ。
その証拠に分身体の手が勝手に動いた。
念のために分身体作ってて良かったぜ、
用心してないで本体のまま魔法少女になってたら
ヤバかったかもな。
しかし彼女達は違う。
魔法少女になってしまったら最後
死ぬまで戦い続けなければならない。
そのおかげでこいつの種族は繁栄出来たと言う。
ふざけんなよこのウサギ擬き。
倒した怪物もとい異宙人も邪魔な存在と言いう。
魔法少女など存在しない。たまたまこいつが地球の
魔法少女のマスコットに似てたから名前を借りただけ。
分身体の俺が異宙人を殺そうとしたが能力で自分の腕を刺し止めた。
ウサギ擬きに能力を使い、攻撃するが止められる。
どうやら、後ろにある制御装置を破壊しないとダメらしい。
それは良い事聞いた。
俺は分身体を解除した。
解除して分身体が消えた事でウサギ擬きは驚いた。
詳しい話も聞いたことだし
いい加減ネタバレするか。
俺はウサギ擬きの前に出て今まで会話してたのは
全部俺の分身体だと話した。
そんじゃあ、こっからはヴィランとして
制御装置破壊活動と行きますか!
そうすると、ウサギ擬きはやめてほしいと行って来るが
すみませ~ん。聞こえませ~ん。
火拳で制御装置を破壊。
魔法少女になっていた彼女達は変身が解け
身体が自由になり解放された。
ウサギ擬きは倒れた異宙人に捕まり
叫びながら食われた。
良かったな。某魔法少女みたいにマミられて。
やっぱ魔法少女は二次元に限るな。
α月β日
今日は女子中学校の生徒が文化祭の手伝いをしてほしいのと
不審者から守るため護衛して欲しい
という依頼が来た。
正直ちょっと乗り気ではなかった。
いやだって、この依頼人俺の話をずっと無視して
シディの話しか聞いてないんだぜ?
いくらシディがイケメンだからって失礼にもほどがあるだろ。
将来ロクな大人にならないぞ。
まぁ結局俺とシディの二人で手伝う事になったが
女子生徒達はシディに集まり気を引こうとする。
俺は一人、淡々と作業してた。
まぁ、言い寄られるよりはマシだな。
俺だとシディみたいな会話のやり取りは無理だわ。
帰る時シディは二チームに分かれて送ろうと言うが
女子中学生たちはシディと帰りたいと口論していた。
もう面倒だからシディが全員送るように言っておいた。
正直シディの負担になってしまうから気が引けるが仕方がない。
いつまでもこんな状況でいたらそれこそ日が暮れて
不審者が出てくるかもしれない。
俺は出来る限り辺りの見回りして帰った。
α月β日
昨日の帰り道、シディが不審者を捕まえたみたいだ。
これで心置きなく文化祭の準備が出来るってもんだ。
良かった良かった。
俺達は引き続き文化祭の手伝いだ。
相変わらずシディに近づこうと言寄る女子生徒達。
俺も淡々と一人で作業してると
一人の女子中学生が俺の所にやって来た。
どうやらシディの好きなタイプを聞きたいそうだ。
ぶっちゃけシディの好きなタイプ何て知らんがな。
んなの自分で聞きなさいよ。
シディなら何でも答えてくれるぞ。
そう言うと興味なくしたかのように去って行った。
女ってこうも表情が変わるもんなのか、怖ぇ~。
文化祭の準備も終わり俺達が帰ろうとすると
シディとの別れを悲しむ女子生徒達がやって来て囲みだす。
これ俺帰っていいかな?
それともシディが解放するまで待てばいいの?
終始シディのモテ具合に苦笑いし続けた俺であった。
やっぱ顔よ!結局世の中は顔なのよ!
女子生徒に解放されたシディと共に帰ると
何故かシディの顔が暗い。どうしたんだ?と
顔ぞ覗きながら言った。
「俺はカゲチヨの心境は分からない。
ただ、俺に対して壁を作ってるように感じている。
それはとても悲しい・・・」と言い出した。
壁か・・・別に作ったつもりじゃなかったんだがな。
とりあえず気にし過ぎだとシディの背中を軽く叩いた。
確かにシディを避けた所はあったが
あれは女子中学生に近づきたくなかったからだ
近付いた瞬間、睨み付きそうだったからな。
俺は波風立てたくない性格なのだ。
それも今日までだし、依頼完了した事だ
どっか食いに行こうぜ。
俺がそう言うとシディは明るい表情になり
一緒にラーメンを食いに行った。
シディは強くてカッコよく、性格が良い。
女子にモテるのもわかる。
俺はシディの引き立て役になるだろうが、
シディに対しての俺の態度は変わんない。
大事な仲間だからな。
シディside
今日の依頼、女子中学校の文化祭の準備を手伝っていた。女子達は俺の手伝いをしてくれるが、カゲチヨは一人で淡々と作業していた。
何故かは知らないがそんなカゲチヨを見て、壁を感じた気がした。
帰りの時、二チームに別れて護衛しながら送ろうと提案したが、女子達が俺と帰りたいと口論してしまった。どうしたものかと考えていると
カゲチヨ「シディ、その子たち全員送ってやれ。俺は見回りをしてくる。」
そう言ってカゲチヨは何処かへと行ってしまった。
彼女達を送っていると不審者と思わしき人物が犬に噛まれて出てきた。俺はそいつを取り押さえ警察に突き出した。
この犬から、カゲチヨの匂いがする。どうやらカゲチヨの能力で具現化させた犬みたいだ。
俺はカゲチヨに感謝したが「おう。」とこちらを見ずに一言だけ返事をし作業に取り掛かってしまった。
やはり壁を感じる。俺は何かしたのだろうか。
他の人から避けられるのは辛い。
だがカゲチヨから避けられるのはそれ以上に辛い。
帰り道、気まずい空気の中
カゲチヨ「どした?何か顔暗いぞ?」
とこちらの顔を覗き込んでカゲチヨが言った。
いつものカゲチヨだ。
俺は内心ホッとしたが、何故カゲチヨが俺を避けてたのか、思いの丈を話した。
シディ「俺はカゲチヨの心境は分からない。
ただ、俺に対して壁を作ってるように感じている。
それは・・・それはとても悲しい・・・」
俺がそう話すと、カゲチヨは困った顔をして答えた。
カゲチヨ「壁作ったつもり無いんだがなぁ~。
確かにお前を避けてたのは事実だが
あれはお前に近づいたら女子達に睨まれそうだったから
あえて近付かなかっただけだよ。」
俺の背中を軽く叩き、「俺は波風立てたくない性格してるからな!」と笑って答えた。
カゲチヨ「それも今日までだ。依頼完了した事だし
飯食いに行こうぜ飯。」
安心させようと言って来るカゲチヨに、俺の心が少しだけ軽くなった気がした。カゲチヨは俺の事、カッコいいとかいい奴とかよく言うが俺にとっては・・・
シディ「カゲチヨ。」
カゲチヨ「あ?」
シディ「俺はカゲチヨの方がカッコよくていい奴だと思うぞ。」
カゲチヨ「何だよ急に。」
俺達は仲良くラーメンを食った。支払いの時、いつの間にかカゲチヨが支払ったみたいだ。ウム、やはりカゲチヨはいい奴だ。
俺はカゲチヨと共に居れる事を、誇りに思う。